馬鹿神のおかげで異世界『チート過ぎる』生活になった。

蒼真 空澄(ソウマ アスミ)

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第三章:離さないでもなく、もう離せない。

人間は要らない、でも特別だからこそ。

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やっぱり…
人間が一番、要らない!!

また、でも…

**************************

とある日。

私は普段と同じ様に朝食も終わり…
部屋の掃除を考えながら、動こうとする前にだった。

「あ、待て、ネオ?
先にと言い忘れる前にだが。
話したい事があった。」

ラークを見ると、さっきとも違う…
少し微妙な顔になった。

私も不思議に思いながらも聞く。

「どうしたの?
ラークが?
急に何だか顔も…」

私が言うとラークは考える仕草もするけど…
更にと少し首を傾げた。

「いや、人里でもない。
そう言うのでもなくな?
ネオと、これは一応か?
また少し行きたい場所があるんだが…
特殊な場所ではある。
まぁ、長から話は出てるから…
ネオには全く問題ないと思う。
今回は仲介よりも…
相談みたいなものだろうか?
俺にも具体的には、判らん。」

私は考える。

特殊な場所?
仲介でもなく?
でも相談…

「ラークと一緒なら、私は大丈夫だけど…
それは他種族からの相談?
ラークにも判らないと?」

そんなラークも微妙な顔のまま言った。

「ネオに隠す気もないが…
その通りだ。
他種族からの相談ではある。
だが…
相談と言うのか?
これは悩みなのか?
俺にもハッキリとは判らない部分だな。
ただ、一度、見に来て欲しいと。
その内容がだ、俺には良く判らん。」

私は少し驚いた。

ラークが?
判らないと?

「えっと…
その相談内容は?」

ラークは複雑な顔になるけど…
かなり考えてる様子でもあった。

「それが…
水の問題らしいんだがな?
一応、聞いた話だと…
最近か?
川の水が一時的に減ると。
たまに、枯れる場合もあると。
それでも少しすれば、元に戻ると。
だから特に問題はないらしいが…
だが、それが不定期に起こるからか?
その原因が判らないらしい。
更にそうなってから…
川の水がだと。
いつもと違うと。
流石に不鮮明な事が多過ぎて…
俺でも予測が出来ん。」

私は納得した。

確かに…
そんな曖昧な?
でも、これは水問題…

「私は…
ラークと一緒にだけど?
それは早く行った方が良いと思う。」

そう言うとラークは、また微妙な顔をした。

「早くだと?
まぁ、行くなら一緒なのも変わらんがな?
どうして、急にネオまで…」

「うん、簡単に言えば…
これは水問題だからだなぁ。
その原因だと…
大抵それが判る頃には手遅れになる。
だから、早く行った方が良いし?
まだ問題じゃないみたいだけど…
どんな生き物だろうが、変わらないけどなぁ?
水が無くなれば、生きられなくなるだけだし?
その水が問題になってるならだけど。
早い対応をしないと…
何にも解決すら出来なくなる気がする。」
 
ラークは目を閉じたまま言う。

「確かにネオが言う様に…
水は必須か。
なら…」

目を開けたラークは、まだ複雑な顔をしてた。
それでも考えながらだった。

「これは俺にも具体的には判らん。
それに他種族からの相談でもある。
ならば、ネオ?
俺から長にと、連絡をしよう。
忙しいかも知れんが…
俺すら予測が出来なくてもだ。
長もだが、かなり頭が良い。
まぁ、ネオもだがな?
俺には判らんが…
それぞれ、違う点には気付く筈だろう。
それで判れば…
二度手間にもならんから、早いか?」

私はリディワスさんを思い出す。

多分だけど…
強さだけじゃないのも判るし?

それに…

私はラークに笑って言う。

「うん!!
リディワスさんの日程に合わせたら?
それはラークがだけど?
どうやって連絡をしてるか。
私には判らないけどなぁ。
他種族の中でも、かなり頭脳明晰でしょ?
判断も間違えず、他にも知ってそうだし?
もし、人間の問題なら…
私が判るし?
更にリディワスさんも確認したら…
似た様な事が他種族に出てもかぁ。
対応すら出来る気がするし?
今後、何かあった時にと。
困らなくもなるかもだからなぁ…」

ラークは驚いた顔になった。

「ネオは…
長を詳しく知らない筈だが…
頭脳明晰と?
良く判ったな…
確かに長は他種族の中でさえだ。
長の事を知らない者は居ないからな?」

私は意外に思う。

「そうなの?
私はリディワスさんが優しいし?
強いだけじゃなさそうだし?
それにラーク自身でも言ってるよ?
長もかなり頭が良いと。
ラークが予測が出来なくてもと。
無意識にラークもだけど…
リディワスさんを認めてる様な事もだし?
他でも頼りになるぐらい。
それだけ信頼も出来る相手だと。
ラーク自身が認めてるんでしょ?」

「それは…
そう、なるのか?」

すぐラークは目を閉じて小さく言った。

「ネオすら、とんでもないがなぁ…」

**************************

それから二日後。

私はラークと一緒に家から出る。

今日はリディワスさんとも会える!!
それが嬉しいのもある。

「ネオ?
これから移動はするがな。
他種族ではあるが、その場所でだ。
長と合流する。」

ラークも笑ってるのが嬉しい。
だから私も嬉しいし、そのまま言った。

「うん!!
あの、どこでもドアでかぁ?
私もなぁ…
もっとチートに工夫をすれば良かったと。
ラークを見てて思うよ!!」

そんなラークも複雑な顔をして、いつも同じ事を言う。

「ネオ?
俺はチートじゃない。
チートは、ネオだけな…
そう、俺は違う。」

そう言いながらも、また同じ…
ラークは少し視線だけを私から外して森の方へ。

私も森を見る。

黒い判らないのが集まり出して、その先にと見える。

私は目を閉じて頷く。

「そう、これがまさに、どこでもドア…
便利グッズなぁ…」

私が目を開ける前に片腕で、ラークにと。
抱き寄せられて驚いて目を開ける。

「ネオ?
もし、俺がチートだったらな。
ネオの方が、もっとチートだからな?」

私は複雑になりながらも、ラークの異能でと現地へと。
違う場所へと行った。

そうして来た場所だけど…

うん?
少し薄暗い森?
それに岩も多いし?
木も高い…
森と言うよりは林みたい?

それに風もあるからかなぁ…
少し肌寒い?

そう思ってると何も言わずにラークが何か取り出した。
大きめなストールみたいなのだった。
私にとスッと包んでくれた。

白くて柔らかい、それにフカフカ…
嬉しくて笑う。

「ラーク!!
ありがとう!!」

「身体を冷やすのは良くないからな。
ネオは特にだぞ?」

ラークも笑いながら、私の頭を撫でてくる。

**************************

丁度、その時に声が聞こえた。

「着いて居たか。
ラーク、それにネオもな。
無事そうで何よりだ。」

すぐ私は判った。
だから声がした方にと笑って言う。

「リディワスさんだ!!
手紙とかも貰ってたけど!?
忙しいのかと思ってたし?
会えて嬉しいよ。」

リディワスさんも私とラークにと近付いて来た。

「ネオ。
元気そうで良かった。
私にもと、手紙をだろう。
頑張って書いてるのは判っている。
それに笑ってる事もだ。
ラークも…
どうにか頑張ってる様だな。
ロアからも大体は聞いているぞ?」

ラークは驚いた顔でだった。

「なっ!?
どうして、長が…
あの馬鹿と!?」

「くっ。
はははは。
それが、また…
本当に面白い者だったぞ?
あのロアと言う者にだ。
ネオを助けた私にと、わざわざな。
単語だけだったが…
ネオの友人だからとか。
どうにか、必死にとだった。
その覚えた言語で、私にと…
くっ。
思い出すだけで…
ははははは。
面白い…」

ラークは目を閉じて言う。

「だからか。
それで、あんなにも…」

「なかなか、面白い友人だろう。
ネオを良く考えている。
それにラーク?
言語の件も、私は聞いたぞ?
まさか、ラークよりもか?
くっ。
ははははは。
これは、もう…
私も聞いた時に…
本当に愉快だった。」

私はロアが長の事を出す時を思い出した。

確かに…
どうして全部、知ってる事もだけど。
それで…

私は嬉しくなって笑った。

「ロアはねぇ!!
凄く、いつも楽しいんだよ?
それに、いつもラークともなの。
大切な友達なんだぁ。」

リディワスさんが僅かに動いた。

「確かに、あの者は良い友人になるだろう。
ネオの為にと、頑張ってるのも判った。
面白いと思ったのも事実だ。」

ラークは目を開けるけど、微妙な顔で言う。

「長…
ネオは、とんでもなかった…
ゆっくりでも良いと。
でもまだ、俺は日本語の習得は諦めてない…
俺すら初めての難易度?
でも…
それだと長の邪魔もしたでしょう?
あの馬鹿が。」

「そんな時もあるが…
はははははは。
まぁ、あんなにも必死にだ。
ネオの為にだけとな。
あれだけ必死とする行動ならば。
私は快く思う事でもある。
それ程でもない。
だが、それよりも今回の件だろう。
私も聞いたがな。
確かに不可思議な話だ。」

私は思い出す。
今回の目的をだった。

ラークを見ると、複雑な顔はしてた。

「もう長も話を?」

「そうだ、既に聞いた。
今回の他種族。
アラハ族は完全に無害でもある。
それも大きいが…
元々、争いすらも避けるからな。
取り敢えず、アラハ族の長から私も聞いた。」

アラハ族?
その長から?

私は目を閉じて、考えたまま言う。

「えっと。
そのアラハ族、長ってなると…
また、一番、偉いと?
長って部分が…
どうにも、判らないけど?
でも…
リディワスさんも…
リオエンラ族の長だし?
長、いっぱい?
うん?
でも、獣人のラークは一人だし?
獣人に長って聞かないし?
そうなると…
会社の社長って事?
いや?
でも、一族ってなると…
総理大臣?
国の一番?
人間はどうでも良いけど?
各国の偉いのが長みたいな?
うん?
でも…」

どうにか私が考えてる時にだった。
ラークの声が聞こえた。

「ネオ?
何だか必死に考えてる様子だがな?
そこら辺は、この世界だから…
そんなに考えなくても良いと思うが?」

目を開けると、ラークが笑ってた。

私もどうにか言う。

「えっと…
そう、なるの?
今回は、だと…
そのアラハ族ってのに会うとか?」

でもリディワスさんが僅かに動いてだった。

「ネオ。
アラハ族にも会う必要もない。
既に私が全て聞いたのもある。」

私は驚いてリディワスさんに言う。

「えっ!?
でもラークへとの相談だったのに!?
リディワスさんが?」

リディワスさんは微妙に動くだけだった。

「ネオに判り易く言うと…
今回のアラハ族は警戒心が強い。
それは争いを避ける理由でもあるが…
簡単に言えば、他種族の中で弱いのだ。
だからこそ、争いを好まず。
一族内でも、僅かにしか他との交流もない。
その中に長居するのは、皆が怯えるだけになる。」

私は納得する。

そういう事かぁ。
でも…
弱いからと自覚もしてて…
更に私の場合は一応、人間だしなぁ。
怖がるのが普通だし?

「そっかぁ…
でも優しいんだね。
そのアラハ族って。
他種族と交流を減らしてるなら…
弱くても、皆で支え合って生きてるって事だし?
そうだなぁ、私もそれを邪魔したくないよ!!」

ラークは考える様子でリディワスさんを見た。

「長が先に聞いてるなら…
場所や具体的な話もと?」

「ラークの言う通りだ。
今から場所に向かいながら話そう。」

そう言ってから、リディワスさんは歩き出した。
ラークは私の手を繋いで歩き出した。

**************************

木々が本当に同じで林…
道らしい部分はないけど。
岩も多く、谷の様に斜面もだった。

私はラークと手を繋いで歩くのもある。
そんな中でリディワスさんは歩きながらも話す。

「私が簡単に聞いた話だ。
ラークにも似た事を言ったそうだな。
不定期な間隔で、川の水が一時的に減る事。
更に場合によってだが。
その川の水が僅かに止まるからだろう。
それで川の水が、枯れた様に無くなる理由だな。
けれど、それも僅かであり、元の状態に戻るからこそ。
問題の原因が不明。
そして、その現象が起こり始めてから。
その後、川に流れてくる水の異変に気付いたと。
その原因をとだった。」

私は歩きながらも聞いてて、すぐ判った。

リディワスさんは…
やっぱり、凄く頭脳明晰でしょ!?

今の説明に不明点はなかったし?

その原因理由も予測をしながら…
更にと簡潔に纏めてる。

そうしてると、問題になってる川に着いた。

ラークも理解した様子だった。
それから川の水や周りを見渡していた。

私も同じだけど…
気になる場所もあった。
それ程の大きさもない川だけど…

更にと私は周りを見渡す。

川の周りは数メートルは崖の様になってた。
少し上流の方を見ると滝でもなく、岩に穴があった。

そこから流れてる様だけど?
どうして、あの部分にと…

でも私は水を見ながら言う。

「ねぇ、ラーク。
少しだけ手を離してくれる?
気になる事もあるし?
今はラークも、リディワスさんも居るし?
私も水を確認したい…」

ラークは私も見るけど…
リディワスさんも僅かに見てからだった。

それから私の手を離した。

手が離れてから、私は水を見て考えてる時…
リディワスさんの声も聞いた。

「私も一応、川や水の確認はした。
確かに、この程度ならば…
一時的に枯れても不思議でもない。
だが、それが不定期に起こるならば…
何かしら原因はあるだろう。
それに水が使えない訳でもない。
私の分析でもある。
何かが入って、濁ったのだろう。
それをアラハ族が気付いた様だが。
確かに理由までは判らない。」

私はリディワスさんの意味をすぐ理解した。

「何かが、入ったと?
リディワスさんでも、それが見えないと…」

確かに…
まだ透明だし?
でも異物の混入…
一見では判らないと。

ふと私は嫌な予感がした。
目を閉じて指輪に触れて言う。

「ビーカー、試験管、リトマス紙。」

そうすると化学実験に使う物が現れた。

ラークが驚いた様子には判ったけど…
私は先にと、すぐ動いてビーカーへと川の水を入れた。
そのまま少し川から離れたところへ移動する。
ビーカーを岩にと置いてから、試験管にと僅かに移す。
それからリトマス紙を入れて見た。

元々の性質が判らない…
この水が、酸性さんせいか、アルカリ性かを。
それも判別をしないと、次も無理だし…

私は青いリトマス紙が、赤色に変わったのを見て判断する。
この水は酸性さんせい と…

でも、もし…

また僅かに考えながら私は指輪に触れて言う。

硫酸りゅうさん、ビーカー、ガラス棒。」

そして現れた硫酸りゅうさんを手にしてから考える。

この可能性…
危ないかもしれないし…

「少し確認したいから、そこから動かないでね?」

私はラークとリディワスさんの方に向いて言う。

「ネオ…
何をしてるか判らないが。
それで水を調べてるのか?」

複雑な顔をしたラークにと私は頷く。

「まだ全部は判らないけどね。
でも、もし、目に見えない有害物質なら…
これの変化だけでも判ると思う。」

私は慎重にと、硫酸りゅうさんを新しく出したビーカーに入れた。
それから、川の水をと…
ゆっくり入れながらも、ガラス棒で混ぜていくとだった。

ビーカーの底にと、黒くドロドロの液体にとなった。
私はそれを見て、すぐ判った。
これは『濃硫酸のうりゅうさん』でしょう!?

だったら…

いや、先にだ。
これの処理もしないと、危険だし…

すぐ指輪に触れて言う。

「ポリエチレン製のドラム容器。」

的確に、でも慎重にと、濃硫酸のうりゅうさんをと。
私は容器の中に入れた。

濃硫酸のうりゅうさんは、このままだと水は危険…
それに適切な処分をしないとだけど、この場では無理だし…

私は予測通りだった事もあって、大きく溜息をした。

そんな様子の私を心配しながらも…
ラークが困惑もした顔で言ってきた。

「ネ、ネオ…
それに今のは…
何が、判ったんだ?」

少し首を横に振ってから、私は空を見ながら言う。

「今のも適切な処理をしないと危険だから。
一応、容器には移したけど…
リディワスさんが言った事もあるからかぁ。
だから、嫌な予感もあったし?
それの確認もと…」

先にリディワスさんが言ってきた。

「ネオ。
私の言葉で、更に確認とも言ったな?
それに見ていた事でもあるが。
何が判ったのかを。
私にも説明してくれないか?」

そこで、どうにか私はリディワスさんを見て言う。

「これは多分ね…
目に見えない有害物質なんだよ。
水には二つの性質があるの。
それが酸性さんせいか、アルカリ性の二つ。
でも、この水が元々、どっちの水かも判らなかった。
だから、最初に確認をして…
元々の水がどっちかまでは判らないけど。
さっき、私が硫酸りゅうさんを入れたら…
今も見てたと思うけど、濃硫酸のうりゅうさんになった。
そうなれば…
明らかに、水の中にと目には見えない。
僅かな有害物質が、確実に含まれてる事になるの。
でも、この世界は文明は低いけど…
この場合の可能性なら…
もう有機化合物の何かが、急にだと思う。
もし、そうなら…」

私は目を閉じて考える。

「ねぇ…
リディワスさん…
もしかしてだけど。
この周辺に…
人間が住んでない?」

「確かにネオが言う通りだ…
大きくはない集落だがある。
前に私が確認した事でもあったが。
それでも、今まではこんな事は無かった。」

私は少し目を開けて言う。

「だったら…
また、人間が…」

怒りが湧き上がってくる。
どうにか首を横に振ってから言う。

「また、人間…
あんなのが…
それに村単位なら、畑関係とかも、あるよね。
だったら、どれかの肥料に入ってたのを…
ハッキリとは、私にも判らないけど…
可能性としては、窒素、リン酸、カリウム。
肥料でも、他にも成分だけでも多いし?
もし、それを未処理のまま、排水を…
ここにと、流してるなら。
水質汚濁の大きな原因にもなるのに…
それすらも…」

我慢も出来ない事もあって私はすぐ川に沿ってと。
上流へと向かって走った。

「ネオ!?
待つんだ、俺も一緒にだぞ!!
離れるのは…」

私は怒りばかりが湧き上がってくる。
そして水が流れてる穴の側にと近付いて見る。

配管の様な円形の筒も見つけて、尚更だった。

その時にラークが私の腕を掴んだのは判った。

「ネオ!?
駄目だ。
俺から離れるなと、言ってるだろっ!!
何があるかも判らん!?」

私はそれでも考えながも答える。

「うん…
ラーク、ごめん。
でもね、これを見て…」

私が指で示した方にと、ラークも微妙な顔で見た。

それを私は更にと見れば…
数メートル、配管の様にと、崖の上にと延びていた。

またラークを私は見る。
リディワスさんも居たのに気付いたけど。

「ねぇ、ラーク?
お願いがあるの。
それにリディワスさんもだけど…
この崖、その上にと、人間が住んでるんじゃないの?」

リディワスさんがだった。

「そうだな。
丁度、この上だった筈だが…」

私はまた考える。

この世界の文明は低いとしても…
大きくはない集落でも、水は必ず…

そうなれば井戸も…

人間も水は普通に使うけど。
でも、もし、ポンプの様な物なら…

「ねぇ、ラーク。
さっきのお願いだけど、私が確認もしたいから…
一度、崖の上にと、連れて行ってくれる?
見れば、判ると思うし…」

ラークは少し複雑な顔もした。

「人間が居るのにと…
ネオが、それを言うのか?」

私は何も言わずにラークを見てると…
ラークも目を閉じて言った。

「ネオが意味のない事も…
言わないか。
なら…」

目を開けてラークは私を抱きかかえるとだった。
リディワスさんに顔だけ向けて言う。

「長も…
そのまま簡単に登れるだろう。
一緒に来てくれるか?
ネオが気付いた可能性が高い。
それに…」

「あぁ、判った。
私も確認する必要があるからな。
問題すらない。」

それから軽々とラークは私と一緒にと崖の上にと。
更にリディワスさんも簡単にだった。

**************************

私はそこで見た。

確かに大きくはない…
でも、あれは…

ラークは微妙な顔で見てるだけだった。
でもリディワスさんが見ながら言った。

「私はあれを見た事もないが…
前、確認した時には、なかった筈だ。
あれは人間が作ったのか?」

リディワスさんの声を聞いて私は確信した。

そう、あれは簡易的にだけど、明らかに…

「リディワスさん。
あれは、風車みたいな物だよ…
それに、ここからでもだけど、川の様なのも見えない。
だったら、きっと…
地下にあった井戸を使った『風力』ポンプの様にと。
水を貯蓄する為にとも使って、止めたり出来るんだ。
更に出た、汚濁した排水も…
何も考えずに、そのまま…
さっきの配管みたいな、あれでと…
勝手に川へと、人間が汚してるだけかぁ…
それすらも、気付いない…」

「ネ、ネオ?
様子が、やはり…
それに人間が井戸を使ってると?
そうやって流れる川を、意図的に止めてると?
それに排水もだと言う事か?」

私は言ってきたラークを見る。
複雑でもあるけど、驚いた顔でだった。

もう、怒りを抑えるだけでもある。
そのまま淡々と私はラークにと言った。

「ラーク。
これは簡単な仕組みなの。
ここからでも見えるけど、あの羽根が付いてる建物。
あの下に、きっと井戸がある。
それは地下水にと繋がってるんだよ。
人間でも井戸を普段、使う。
私からすれば、あんなのは簡易的な物だけど。
これは単純に、人間が便利にした様な物だなぁ。
あれは風だけしか使わない仕組みなの。
その風で羽根が回って、人間が便利にする為にと。
簡単に、楽に、水を汲み上げる仕組みにと。
作られただけの物だし。
だから、一時的に水が堰き止められるの。
でも、風がない時は動かないから不定期にもなる…
それと…
人間が使って、汚れた水をだよ?
何も考えず、勝手に人間が川へと棄てるから。
あの時にも出た、明らかに有害物質…
その異物が川へと流れるだけなぁ。
でも…
そんな事をすれば、絶対に川が汚れるだけだし…
それすらも…」

私が言いながらも、また風車を見てる時にだった。

人間が歩いてるのも見えた。
その人間は風車の側で、何かを棄ててるのを見た。

すぐ気付いたからこそ…
もう私は許せなくてまた側にと走った。

「ネオ!?
待つんだ!!」

ラークの声が聞こえたけど…
そのまま、私は棄てた人間の側にと、前に立った。

**************************

いきなり私に来た事でだろうけど…
その中年男性は凄く驚いた様子で言った。

「だ、誰だ!?
アンタは、村の人間でも、ないのが…
それでも、一応、人間だよな?
でも、どうして、獣人なんかと…
それに…」

私は言ってきた人間の目を見た。
それで判る事もあった。

一応、先にと確認の為に、私も後ろを見る。
そこにはラークと、リディワスさんも居た。

ラークが何か言おうとする前にだった。

「何で獣人が!?
それに、もっと…」

私はすぐ言ってきた中年男性を見た。
その目にもだった、だから言った。

「確かに私は人間だよ。
でも…
貴方は今、何を棄てたの?
それに、獣人や他種族にとだけど…
どうして、警戒の目をするの?
それに敵意すらもだけど…
どうして、出すの?」

言われた中年男性が、すぐ言った。

「な、俺は、普通にだ!!
使い終わった水を、棄てただけだぞ?
いや、それよりも…
アンタこそ、何者だ!?
しかも、そんな化物と!?」

私は許せない怒りがすぐ湧き上がる。
でも、どうにかと冷静にと、抑え付けて言う。

「さっきも言ったけど、私も人間…
それと、私は貴方が棄てた事は判った。
でも…
その汚れた水がだけど?
どこに流れるかを知ってるの?
それに…
どうして、化物と言うの?」

中年男性が慌てる様子でだった。

「何を…
そんなのは、どうでも良いだろっ!!
俺は普通の事をしただけだぞ!?
それよりも、そんな化物の側に居る…
アンタの方が、おかしいだろっ!?
やっぱり、人間じゃないのか!?」

私は目を見逃さなかった。
だから、すぐ判った事でもある。

それに、もう許せなかった。
大きな声で私は叫んだ。

「リディワスさんは化物じゃない!!
貴方と違って会話すらも出来るんだぁ!!
リディワスさんは優しいんだぁ!!
それにラークにまで…
ラークにまで同じ様にと、敵意の目で!!
何も話さず、勝手に決めつける!!
リディワスさんに謝って!!
ラークにもだぁ!!
貴方には、私の言葉だって判る筈だぁ!!」

でも慌てる様子で中年男性が私に睨んでだった。

「何を言ってるんだ!!
アンタもやっぱり人間じゃないな。
どうかしてる。
そんな化物と話せる訳がないだろ!!」

私は大きく溜息を出した。
手を翳して、最後にと思って普通に言う。

「ねぇ…
どうして、何も謝らないの?
それに、その汚れた水もだけど?
どこかも判らないのに、勝手に棄てるの?
それすらも答えないし?
どうして、何も思わないの?」

すぐ中年男性が私に怒鳴った。

「何を謝るんだ!?
こんな化物にか!!
アンタ、もう狂ってるぞ!!」

「ネオ!!
待つんだ!?
それをしたら、また…」

私は完全に怒りが湧くだけだった。

何をしてるかも判らない…
私とすら会話も出来ない…

ラークの事も、リディワスさんの事すらも…

もう大きく叫んだ。

「やっぱり人間なんて大嫌いだぁ!!
会話すらも成り立たない!!
ラークにも、リディワスさんにも謝らない!!
お前みたいなゴミが!!
更にもっと、ゴミを増やすなぁ!!」

言われた中年男性がだった。
急に自分の腰にと手を伸ばして、刃物を出した。

また私は大きく言った。

「お前みたいな人間が一番、要らないんだぁ!!
もう『消えろ』!!」

その瞬間、中年男性は消えた…

**************************

ラークが慌てた様子で言ってくる。

「ネオ!?
落ち着くんだ!!
人間が嫌いなら、もう人間など見なければ…」

「私は嫌だ!!
あんなのは許せない!!」

私はラークの言葉を大きく遮った。
首を横に振って言う。

「もう人間なんて大嫌いだっ!!
会話すらも成り立たない。
あの男はラークにもだった!!
敵意の目で攻撃しようとしてたのに!?
リディワスさんすらも、化物と言った!!
そんな事、私は絶対に許せない!!
それすら、一切、謝らなかった!!
逆に私にすらもだ!!
あんな人間ばっかり増える!!
そのせいで、他の皆が困る事すらも…
何も考えてもない!!
何も理解しようともしない!!
もう、こんな村すら、無くしてしまえば…」

私が手を空にと、上空に掲げた時だった。

「ネオ!!
待つんだ、私の話を聞いて欲しい!!」

リディワスさんの声に私は気付いた。
そのまま、動かずに止めた。

でも…
リディワスさんは表情すらも判らない。
だから、私は思ったまま言った。

「話を?
でも…
あんな人間なんて、大嫌いだ…
リディワスさんまで、勝手に決めつけた。
それで勝手に、攻撃しようとするだけなのに。
ラークにも、私にも…
人間みたいなゴミが一番、要らない!!」

リディワスさんが僅かに動いた。

「ネオ…
私も全て見ていた。
それに人間の言語ならば、私にも判る。
だから、まずは手を提げて欲しい。
そして落ち着いて、私の話を聞いて欲しい。」

私はリディワスさんを見ながら手を提げた。

でも…

「ネオ?
私は…
いや、私とラーク。
それに他種族の為にと。
怒ってくれた事には嬉しい。
だが、私はネオの気持ちだけで充分なのだ。
そしてラークが言った様に、人間が嫌いならば。
人間に会う必要すらないだろう?
あんな人間と、ネオをだ。
私は同じにも一切しない。
だからこそなのだ。
さっきの様にと、してはいけない。」

私は判らない…

「しては、いけないと?
どうして…
あんなの、リディワスさんもだけど。
他種族すらも…
動物達にだって、するだけ…
皆が、困るだけなのに…
それなのに、なんで…」

私は首を横に振る。

もう嫌だ!!
あんなのばかりが、皆を!!

「そうだな、ネオが正しい。
だが、一つ。
私からネオが気付いてないからだ。
だから、それを私から話したい。
今のネオがしようとしている事がだ。
それは、あの男がした事と。
似ていると言う事なのだぞ?」

私は驚きながらも、どうにか言う。

「私が?
どうして…
何が…」

リディワスさんが僅かに動く。

「あの男は、私にもだが。
そしてラークにもだった。
確かに、攻撃も含めてした事を。
私も、それを見ていた。
私やラークを敵視して、攻撃をと。
そして、殺そうとしてきただろう。
これは防衛行為だったからこそでもある。
だが、ネオが今から村の人間へとだ。
殺そうと、いや、消そうとする行為は…
あの男がした事と、同じなのだと。
ネオは気付いていない。
それはネオが一方的にと、勝手にする攻撃なのだ。
もし、それをネオがするならばだが。
さっき、消滅させた人間。
それと同じ事をしようとしているのだ。
見てもいない、話してもいない人間をと。
それをネオが消す事は、全く違うだろう?」

私は驚いて少し考える。

確かに…
リディワスさんの言う事は…
間違ってない…

でも…

「リディワスさんが正しい…
だから、私も、しない。
でも、この村があれば、川だって…
それすら、気付いてない人間なんか。
あんなのばかりなのに…」

私は、どうしても許せなくて首を横に振る。
それに大きく言った。

「リディワスさんだって、言ってた!!
あんなの下等生物だ。
もう要らないのに…
私の言葉なら、この世界では通じる。
それすら何も判らない!!
勝手にしてる事も判らない!!
リディワスさんの事も、ラークもだった!!
それすら謝りもしない!!
あんな事すら…
何にも思わない馬鹿ばっかりだ。」

リディワスさんの声は優しかった。

「ネオ…
これは良く聞いて欲しい。
私はな。
確かに今まで、ずっと同じだった。
ネオの様な人間は知らないかった。
だからこそ、人間の事は当たり前の様にと。
ネオと同じ事をだ。
ずっと思っていたのも事実。
だが、私も初めてなのだ。
ネオに会って、私すら嬉しかった事でもある。
それはネオが言ってくれて言葉だ。」

私は判らなかった。
リディワスさんにはと、そのまま言う。

「私が、言った言葉?」

リディワスさんも僅かに動く。

「そうだ。
ネオが言った言葉でもあるが。
私だけを『特別』だと、言っただろう?
ネオが笑いながら私にと、そう言った時だ。
私はそれが、凄く嬉しかった。
それから私も同じなのだ。
ネオだけは『特別』に思えるのだと。
そんなネオが悲しむ事も、辛そうにする事も。
私はしたくも、見たくもない事だ。
ネオは私にも『特別』なのだ。
それはもう、ネオと同じだろう?
私の事を特別と言ってくれる事が嬉しい。
そして、私もネオが特別だからこそ。
ネオが嬉しそうに、笑ってくれる事が嬉しいのだ。」

私は思い出すのもあった。

それに、同じと…
リディワスさんと、私も同じと?

それは…

「あぁ、それだったら…
私は嬉しいなぁ!!
私もそうだし。
リディワスさんだけは…
ずっと、特別なのも変わらない。
それに今の言葉だって、私には嬉しい!!」

私がそう言って笑うと。
リディワスさんも僅かに動いて言った。

「そうだ、ネオには、その笑顔が似合う。
それに今回の件もだ。
ネオが気付いてくれたからこそ。
既に解決する様なものだぞ?
あの風車と言う建物だろう。
ならば、簡単な事。
それが建てられるなら、壊せば済む。
そうすれば、他種族も困らない。
川も汚されたりもしないだろう?」

私はその言葉に思う。

そうか。
リディワスさんの言う通りだ…
だから、もう思わず笑った。

「あはははは!!
確かに…
あはははっ!!
本当に…
リディワスさんの…
言う通りだった…
あははははっ!!
確かに?
そう…
あんなゴミをいっぱい?
うん、するよりも…
確かに簡単…
あははははは!!」

リディワスさんも、また僅かに動く。

「今回もネオがだぞ?
気付いてくれたから解決だ。
そうやって笑ってるくれる事が。
私も、嬉しいからな。」

私はやっぱり、人間なんて大嫌いだし。
でも、そうだ。

リディワスさんも、ラークも…
喜ぶなら、嬉しいなぁ。

**************************

ラークが私を抱き寄せてきた。
少し笑ってたけど、目を閉じて言った。

「ネオ…
もう人間など必要もないだろう?
俺も、長も、ネオがだ。
そうやって笑ってくれるのなら…
充分なんだ、それと…」

ラークは目を開けてハッキリと言った。

「俺はネオを離したくない。」

そう言って笑うラークにも、思い出すのもある。
でも私は笑って言った。

「うん、ごめんね?
どうしても許せなくて…
でも、私はラークが一番なのも変わらないよ!!」

ラークは嬉しそうに笑って言った。

「本当だな!?
俺は今回で、また痛感したんだぞ!?
ネオが離れて走った時、どれだけ…」

あぁ、そうだったなぁ…

「うん、私はラークを愛してる。」

そう言うと嬉しそうに笑った。

でも、ラークは、すぐだった。
リディワスさんにと向いて言った。

「長にまた…
俺はどう言って良いのかすら、浮かばない。」

リディワスさんもだった。

「ラーク?
既にロアからも聞いてるがな。
もっとだろう?
それに私もネオだけが特別なのだ。
今回の件で、ロアの意味すら。
私は理解もしたぞ?」

ラークは凄く驚いた顔でだった。

「長まで!?
あの馬鹿が何を!?
でも俺も、ネオだけは離したくはない!!
あの馬鹿は、どうでも良いが。
長すらも!?」

「くっ。
はははははは。
ラーク?
既にもう、ロアにすら…
私も言った。
今は、ネオがだぞ?
だから、ラークのみをだ。
今回は人間が絡んだ事もあるが…
確かにロアの言う通りだったか。
ははははははは。
もう…
面白い者だった…」

ラークは慌てながらも言う。

「あの馬鹿が、長にと!?
一体、何を!?
俺はどんな事をしても、ネオだけを愛し抜く!!」

「それは判っているが。
私はロアからも聞いていた…
今回の件でも…
くっ。
ははははは。
なるほど。
これが、充実感と言うものか?
私もネオと同じだ。
確かに特別だと思えた事すら嬉しいぞ?
納得する…」

「長までもが!?
あの馬鹿…
俺は長にと感謝はあるが!?
でも、ネオだけは駄目だぞ!!
それは絶対に俺も変わらん!!
ネオが望む事なら、俺は絶対にもっと。
必ずだと、俺はもう、長にも言ってるぞ!?」

慌てるラークにも、リディワスさんは僅かに動くだけ。

「それも判るのだがな。
ラークも、ロアも、理解してるが。
だが、そうだな、私からもネオに、また言おう。」

私は不思議に思ってリディワスさんを見てるとだった。

「ネオ?
この世界で、私はネオだけが『特別』なのも変わらない。
そしてネオも同じならば、尚更、私も嬉しいと。
それとラークの過保護に困る時でも良いが。
既にロアから聞いてるだろう。
ラークに限らないのだ。
私は『ネオが愛する者を守る』とは言った。
もし、その愛する者にすら困るならば。
私が全て『保護』もしよう。
勿論、人間は論外で構わない。
その保護している間に、『新たに愛する者』が出ればだ。
ネオの意思で、私も全力で保護も含め、『新たに守る』とな。」

私は考える。

えっと…
それは、どう言う意味に?
保護…
簡単にだと?
人間から私を守ってくれると?

それをリディワスさんがと…
だから嬉しくて笑う。

「うん!!
判ったぁ!!
人間は私も嫌いだし?
リディワスさんは強いだけじゃないし?
約束も守ってくれるのも判るよ!!
だから、ありがとう!!
リディワスさんは、やっぱり私の特別だなぁ!!」

そんなラークは私に慌てて言ってくる。

「ネオ!?
ちょっと待つんだ。
意味が本当に判ってるのか!?
俺はネオと離れたくないぞ!!」

私は驚きながら言う。

「うん?
どうしたの、ラーク?
でもリディワスさんは特別だし?
ラークも、また違うよ?
ロアも大切な友達だし…
リディワスさんなら大丈夫だと思うけど?」

「いや、ネオ?
やはり判ってないぞ?
俺も頑張るから、そこは違う!!」

私が不思議に思ってラークを見てたけど。

「くっ。
ははははははは。
もう…
ラーク?
これは…
本気に…
ならないと…
ロアもだが。
くっ。
はははははは。
私も特別…
そうだな。
くっ。
ネオには…
私も全力だぞ?
ラークならば。
意味は判るな?
はははははは。」

ラークは慌てながら私を抱き締めて言った。

「その意味は…
でも俺は長にもだ!!
ネオは離さん!!」

「それが一番だと、私も判っているがな。
だが、ネオにはと、もっと必要だとも判断した事か?
今回の件、殆ど、またネオが解決だぞ。
ラーク?
既に負けてるが、どうするんだ?
くっ。」

私には判らない部分もあったけど。
でも、今回の問題は解決した事には判った。

そんなリディワスさんは、ずっと笑ってた。

**************************

ラークと一緒に森にと戻る前にだった。
リディワスさんは『緊急時用』にと、不思議な石をくれた。

「ネオ?
ラークでも良いが、何か困った時だ。
先にと、この石をラークに見せれば判る。
それと、もし、ネオが危険を感じた時。
その石を相手に投げれば済むだけの事。
そうすれば私の方にも判る様にもなってる。
だから安心すると良い。」

私には判らなかったけど。
リディワスさんから説明もあって笑った受け取った。

ラークは複雑な顔をしてたけど…

私はそれから、いつもリディワスさんからの石を。
持ち歩く様にもなった。
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