馬鹿神のおかげで異世界『チート過ぎる』生活になった。

蒼真 空澄(ソウマ アスミ)

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第三章:離さないでもなく、もう離せない。

異能の封鎖と、リオエンラ族へと。

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もう、この世界に来てから…
どれくらい経ったのかなぁ。

凄く楽しかったし?
それにリディワスさん達も喜んでたし?

これこそ、まさにチート力の使い方だなぁ!!

**************************

とある日。

今日は初めて、リオエンラ族の里にと。
リディワスさんから招待された。

勿論、ラークと一緒でもある。
そしてリオエンラ族の里にと着いた時…

流石に私も驚いた。

リオエンラ族の里…
里と言うから、数も少ないかと思ってたけど…

凄く多い!?

でも最初…
真っ先に見えたのは崖の様に見える壁だった。
そこに、いくつもの出入口があり。
不思議に思いながらも中に入ると…
少しトンネルみたい?
そのまま歩いてたら今度は空すら見えた。

これは…
まさか、だけど?

岩か山を…
くり抜いたとか!?

来るまでは山の中でもあったし?
確かに…
出入口付近は全部、崖の様な岩だったのに?

ある意味、これは…
自然すら使った完全な要塞!?

でも中に入れば人間なんかと比べるまでもなく。
もう凄く綺麗だった。
建物全てが自然の素材しか使ってない様にも見える。

それを私が良く見ると…
岩すらも多分、煉瓦の様にと。
接着方法までは判らないけど、コンクリとかでもない。
畑などの含めて綺麗に設備までされてた。
井戸でもなく、複数の部分から意図的に川みたいに流してた。

それを見てると、それぞれが田んぼみたいにと。
また複数に分かれてた。

更に驚きの事実…
産卵形式だった。

ちゃんと皆がそれも保護すら、していて…
少し蜂みたい?
役割の様にと、動いてた。

だからこそかもだけど…
数が、とにかく多かった。

驚きながらも皆がと。
私とラークをと、優しく受け入れてくれた。

だから私も嬉しくて笑いながら皆と話してた。
そんな中でも、気付いた事も少しある。

やっぱり…
リディワスさんもだけど、皆が…

「ネオ。
今日の訪問を楽しみにしてたぞ。
ラークも、やっとだが。
それが最善だろう。」

すぐ声に気付いた。
私はリディワスさんに笑って走った。

近付いてからも興奮しながら言う。

「リディワスさん!!
もうね!?
言う事が、いっぱい!?
うん、そう!!
ラークから少し話は聞いたけど!?
封鎖!?
異能!?
でも、このリオエンラ族の里も凄いし!?
皆も優しいし!!
それに他種族まで守ってくれてるのでしょ!?
リディワスさんが凄く頭脳明晰なのは、すぐだったけど!!
他の皆も凄そう!?
ラークもだけど!!
やっぱり、リディワスさんだけ特別だなぁ!!」

そんなリディワスさんは僅かに動く。

「ネオ、ゆっくりで良い。
私もネオが特別なのも同じ事。
時間もある。
そうやってネオが嬉しそうに笑う姿をだ。
私も見れたのを嬉しく思う。
リオエンラ族の内部は簡単に入れないが。
ネオならば、見ただけで判りそうだな。」

私は頷いて笑いながら言う。

「うん!!
こんな自然豊かに!!
更に要塞にも出来てるし!?
人間なんか論外だけど、一族の皆も守れる造りだよね!!
リディワスさんは、やっぱり凄いなぁ。」

リディワスさんは僅かに動きながらだった。

「やはりネオも頭脳明晰だぞ?
私すら納得も出来る。
ネオに関してならば、皆も充分に理解している。
またネオが初めてだろう。
私が内部へと招待したのはな。」

私が嬉しくて笑ってる時にラークも側に来て笑う。

リディワスさんに向いて頭を下げてからだった。

「長の協力もあったからこそ。
俺も出来た事です。
二度と失敗はしません。
今のネオが安心して笑ってる事すら、感謝を。」

「ラーク、確かに話も聞いていたが。
私とも話していた事だろう?
ネオには人間など全て不要だ。
理解している。」

ラークは頭を上げてから嬉しそうに笑った。

「俺も学習済みですからね。
長にもですよ?
もうネオは離さない。
いや、離せない。
それに愛し抜くのも変わらない。」

「くっ。
ははははっ。
確かに?
離さない、ではないな?
『離せない』か…
そうだな。
ロアからも聞いたが…
ネオにと新たな友人もだろう?
だがな、ラーク?
あの…
ロアは…
くっ。
はははははははっ!!
もう凄かったぞ?
面白いが…
やり過ぎだろう…
くっ。」

リディワスさんの話を聞いて私も思い出す。
目を閉じて、そのまま言う。

「あの時かぁ?
そう、あれは凄かった…
ロアがなぁ。
あんな鍾乳洞なのに?
もうなぁ…
流石の私もロアにだった…
完全に地面も割れてたし?
動かないし?
その後もなぁ…
いきなりかぁ?
ロアとラークのバトルだったし?
シーレさんすら動揺なぁ。
うん、そう…
どっちも凄過ぎてかぁ。
何も?
納得するぐらいだし?
私もそうなぁ…
言えなかったぐらいだぁ…」

私が目を開けると…

リディワスさんは僅かに動くだけ。
でもラークは全く気にせず、笑って言う。

「ネオ?
あんな馬鹿にと、俺は負けんぞ?
凄く余裕だったからな!!
一応、死なない程度だから大丈夫だ。」

そんなラークを見て微妙になるけど…

確かに?
今でもロアは変わらず?
元気だしなぁ…

私も笑って言う。

「そうだなぁ!!
ロアは今でも楽しく遊びに来るし?
何も変わらないかぁ!!」

ふと思い出した事もあった。

今ならラークもリディワスさんも居るし?

私はラークを見ながら疑問だけを聞いた。

「ねぇ?
ラークが、あの時にも言ってたけど…
どうやって封鎖?
それをしたの?
異能とも聞いたよね?」

ラークは考える様子でだった。

「ネオに判る様に言うと…
一つは、この大陸を外部からだが一切、見えない様にした。
住んでる森と似てるが…
見えない上に、歪んで迷わせながら、更に海が荒れる。
人間は異能も判らん。
そんな中では混乱するから尚更だ。
不思議で近付くのすら、もう避けるだろうな。
まぁ、ネオが俺の異能すら避けて…
森から出たのには驚いた。
だが、俺の予測でしかないがネオは…
あの時は方角と、異能の確認だろう?」

私は素直に頷く。

「そう、ラークが正解なぁ。
ラークの話は前に聞いてたし?
歪んで迷わすなら方角をと。
それが変われば異能の確認をとだけど。
簡単に可能だった…」

ラークは複雑な顔をしながら言う。

「いや、ネオぐらいだと思うがなぁ…
俺は初めて知ったからこそ、その対策も含めたぞ?
だが、もし他の人間が冷静になれても異能の確認は不可能。
そのまま荒れた海の上なら、どうやっても近付けん。
無理に続ければ沈没するだけだから、避けるだろう。」

それにも私も納得して頷く。

ラークは、また考えながら言ってきた。

「それと、もう一つ。
この大陸にはガランドル帝国の様に、他国もまだある。
だが、まぁ、これは仕方がない事だが…
既にガランドル帝国に関しては、もう国として纏まってない。
俺も全て確認もした。
でも一般民に関しては全員が無関係。
それぞれで生活すら、普通にしている。
だから何も問題にもなってない。
他国や村の確認をした事でもあるがな。
その際に移動手段を含め、全て調べた時に判った。
勿論、ネオの周りは当たり前にと。
そして人間達の移動経路を絞り、それ以外は一切、不可能にと。
俺と少し似た異能でもあるが…
『幻惑誘導』と呼ばれる異能持ちの者達には伝達を。
そこで長と俺とで話をした感じだろう。
更に異能が使えない人間は何も判らん。
そうやって人間の移動経路を封鎖した様な事になる。」

私は考える。

幻惑?
それに誘導…

「えっと、ラーク?
それは簡単に異能もあるけど…
人間達を意図的に惑わせて、更にと?
それすら気付かせずに、特定の場所のみにと。
移動経路以外へ行けなくさせたのかぁ?」

ラークは驚いた顔をした。
更にリディワスさんも微妙に動いた。

「ネオは…
どんだけだ?
今の説明で殆ど理解したのか?」

驚いたままの顔でラークが聞いてきたけど。
私は普通に頷いた。

「そりゃ簡単でしょ?
その異能かぁ?
『幻惑誘導』って言ったでしょ?
人間は馬鹿ばっかりで、更に異能すらだし?
気付かせずに、移動経路をしたなら?
それしかないよ?
納得したけど…」

また私は考える。

確かに?
それなら封鎖は出来るけど…

「ねぇ、ラーク?
でも前にあった風車とか造られたら…
他種族の皆は大丈夫なの?」

それにはリディワスさんがだった。

「ネオは本当に頭が良いな。
そっちの問題は私が可能なのだ。
我々の種族以外でも居るが。
異能で『遠視連動』と呼ばれる者達になる。
その異能でならば、人間の監視すらも出来る。
更に皆は私にと連絡をしてくる。
そして都度、確認もしているから問題すらない。
また、それでも異変があれば私にと情報が入る。
これはラークも可能だが、その様な情報網が既にある。
だから、そちらの心配すらない。」

私は納得もした。

確かに…
私から会えた他種族は多くないけど?
リディワスさんなら他種族との交流もだし?
ラークもかぁ。

「うん!!
だったら安心だね!!
もし、またリディワスさんやラークもだけど?
判らない人間の仕組みぐらいなら、私には判るし?
この世界は文明が低いからなぁ。
私でも役に立てるよ!!」

私が笑いながら言うとラークは複雑な顔になる。
でもリディワスさんは笑った様だった。

「くっ。
はははっ。
確かに?
すぐ解決をだからな…
くっ。
ラーク?
ネオにと言語以外でも教えて貰っては、どうだ?
私の予測だが?
ラークよりもではないか?
ははははっ。
まさか、あのラークよりもか…
面白い…」

ラークは目を閉じて小さく言った。

「俺は、もっと頑張るのみ…」

**************************

そんな話をしてから、リディワスさんの家にと。
そこでもリオエンラ族の皆が、たくさん居て驚いた。

私は家も良く見る。

かなり大きいなぁ…
それに初めて見るのばかり…

でも…

どれも自然の物を使っているのは判る。

壁や階段も木でもないし?
どうやって接着したのか判らないし?
触れても滑らか?
更に大きな部屋にと一緒に入ると、椅子やテーブルも…
多分、元は岩だと思うけど?
不思議な糸か何かで編まれたと思う…
柔らかい物が殆どあって、色合いも不思議だった。
でも青をベースにした落ち着いた雰囲気すらある。

「ネオは今日の主賓だからな。
そちらの椅子に座ると良い。
ラークもだが、余裕だろう。」

私はリディワスさんの見てる方をと…
確かにソファにも近い、綺麗な青い椅子があった。
ラークが私の手を握って移動もする。

私は座って、すぐ思う。

本当にフワフワ!?
一体、何で?

そう思いながら、触れてた時だった。

いろんな料理も運ばれてくる中でリディワスさんが言った。

「ネオは…
大丈夫だとは思うが、酒は飲めるのか?」

私は思い出して笑って言う。

「うん、多分?
ラークも居るし?
今日ぐらいは飲みたいなぁ!!
あの甘いやつなぁ。
前の世界だと飲んでなかったけど…
動物達が教えてくれた好物がね!!
あれは美味しかったぁ!!」

その瞬間。
ラークは凄く慌てながらリディワスさんにと大きく言った。

「長っ!!
それだけは駄目だ!?
ネオには酒を全部だ!!
一切、禁止にしてるのに!?
まして、この場所でだと…
それだけは絶対駄目だと、俺は断言する!!
長にすら、これは判らん!!」

リディワスさんが僅かに動いたけど。

うん?
私を見てる?

「ラーク?
確認したいが…
それは過保護からか?
それとも…」

私は不思議に思いながらラークを見て言う。

「ラーク?
あれは美味しかったよ?
ラークも居るし、どうしたの?」

すぐラークは首を横に振る。

「ネオは酒禁止だぞ?
あんなのは…」

でもラークは目を閉じて、珍しくキッパリと。
大きく言った。

「ネオが酒…
それだけは絶対に駄目だな!!」

ラークは目を開けてリディワスさんにと。
微妙な顔でだった。

「長?
ネオはな、そう、とんでもない酒癖が出る。
いきなり、スピリ草の茎をそのまま飲んでだ…
確かに身体に害はない。
でも、あの時に俺は知った。
もうネオが…
俺すら理性が無理?
凄い酒癖の発見だった…
この場で飲めば、また、とんでもない…」

リディワスさんが微妙に動く。
私とラークを見てる感じだけど…

「なるほど。
ネオは…
やめた方が良いな。
意外だが…」

私は驚いてラークにと言う。

「ラーク!!
私だけ飲めないのは狡い!!
皆で飲むのでしょ?
私も飲みたい!!
美味しかったし?
お酒は好きだよ?」

「いや、ネオは酒禁止、絶対禁止。
あんなのは…
この場なら、更にと。
そんなのは俺が駄目…」

ラークは微妙な顔で言うだけだった。
すぐリディワスさんにも私は向いて言う。

「リディワスさんなら良いよね?
私も飲みたい、お酒!!
ラークもリディワスさんも居るし?
美味しかったのに?
私だけ!?
皆も飲むなら、私も飲みたい!!」

リディワスさんが複雑に動いた。

「私も、ネオにもと…
それは…
飲ませたいがな?
ラークの意味なら理解したが。
ならば、確認もか?
ネオは酒を飲んだ時だろう。
その時を覚えてるのか?」

私は考えて目を閉じた。
思い出しながら、そのまま言う。

「私が覚えてる事だと…
そう、あれかぁ。
動物達が大好物で?
皆が美味しいってなぁ…
それでラークにも聞いたら?
人間も食べられると。
だから動物達と同じ様にと。
飲んだら凄く甘くてなぁ…
美味しいから納得したし?
良く判った。
だけど…
確か急にクラクラしてなぁ…
気付いたらベッドの上だったけど?
うん、そう。
なぜかクラクラはしたけど?
すぐラークなのも判ったし?
それで何だか不思議な感じなぁ…
あの時は凄くなぁ。
ラークが温かいし?
もっと欲しくなるばかりでなぁ…
一生懸命、ラークにと。
くっ付いただけなぁ。
でも…
何でか判らないけど?
ラークは、すぐだった。
酒は駄目だと。
それからは、ずっと?
飲ませてくれないんだぁ。」

私が目を開けるとリディワスさんが複雑に動く。
でも意味は伝わった気もするから笑う。

「だから私は、お酒なら好きだよ!?
美味しいし?
もっと飲みたい!!」

そこでもラークが複雑な顔で言った。

「長…
もう充分、理解してると思うが。
俺すら、あれは凄い発見だったんだ…
もうネオがだぞ?
俺は、あの時に…
あんなにも自分自身との勝負までだった…
しかも更にと。
完全な反則以上までのネオ…
安静にと、寝かそうとしても?
意味すら誤解状態でと。
とんでもなかった…
そしてネオは全く、気付いてない。」

私は不思議に思う。

うん?
気付いてない?

「くっ。
ははははははっ!!
これは、もう…
そんなネオにと…
負けたのだろう?
くっ。
ははははははっ!!
こんな愉快な事もないぞ!?
確かに?
この場でだとか…
納得はした。
だが…
ははははははっ!!
その酒癖で、更にとか?
くっ。
これだけ笑うのもだが。
ネオに関わってか。
ラークも随分、変わったな。
それにロアも面白い…」

私はリディワスさんが急に爆笑したのは判る。
それでもと頑張って言う。

「リディワスさんまで、まさか!?
お酒を!?
狡い!!
私もなのに!?」

リディワスさんは微妙に動いて言った。

「なるほど。
ならば、ネオにはだ。
特別な飲み物にしよう。
酒ではないが、以前ネオが解決してくれた果実。
あれを特殊な作業もしていてな。
凄く甘くて美味しいぞ?
あれ以降は定期的に収穫も出来る様になった。
だから、皆も飲めるがリオエンラ族の特産品だ。
きっとネオも気に入る筈だ。」

特別にと!?
しかも特殊な!?
更に特産品をと!?

「それが飲めるの!!
うん、判ったぁ。
リオエンラ族の皆も好きみたいだし?
リディワスさんが言うなら絶対、美味しいよね!?
お酒には詳しくないし?
美味しいのかぁ。
だったら、私も飲みたいよ!!」

私が笑って言うとリディワスさんは微妙に動く。
嬉しくてラークにも言う。

「ラーク!!
特産品だって!?
凄い美味しそうだよ。
私も嬉しい!!」

ラークは少し笑いながら頷く。
それから、また目を閉じて小さく言った。

「そう、ネオには酒よりも、一番だな…」

**************************

皆で宴会みたいに始まり…
私はオレンジジュースみたいなのを貰った。

少し飲むだけですぐ判った。

甘い!!
それに凄く美味しい!!
果汁の甘さ以外でもありそう!?

嬉しくて笑いながら、側に居たリディワスさんに言う。

「リディワスさん!!
これは本当に美味しいよ!!
それに甘いし?
私は大好きだなぁ。」

「そう言って貰えると私も嬉しいぞ。
ネオには今度、森にも送ろう。」

ふと私は飲み物を見ながら考える。

このジュースみたいなのを特殊にかぁ。

でも特殊…
それに他も…

考えてるとラークが聞いてきた。

「ん?
ネオ?
また何か考えてる様子だが…」

私はオレンジジュースみたいなのを見ながら言う。

「うん、このジュースみたいなのは…
どう特殊にかなぁってかぁ?
他にも、これだけでも…
たくさん?
いろんなのに使えそうだし?
それに…
この甘さは…」

蜂蜜みたいでもあるけど、少し違うし?
でも天然甘味料だろうなぁ。

それから私は料理を見るけど。
デザート系は…

無さそう?

「ネオ?
気になる料理でもあったか?
私も疑問だが。」

私は聞いてきたリディワスさんに言う。

「どの料理も美味しいよ!!
でも、リディワスさんも言ってたけど?
このジュース…
あ、いや、飲み物かぁ?
リオエンラ族の皆が好きなら…
どうしてデザートには使わないの?
たくさん作れそうなのに?」

リディワスさんは僅かに動いたけど。
ラークも不思議そうな顔をした。

「ネオの言う、そのデザートか?
それは、どう言う食べ物なのだ?
確かに我々では、その果実…
『グマン』を好物にはしているが。」

グマン?
果実の名前かぁ?

「そうだなぁ。
デザートは嗜好品にはなる?
食後にとか?
他にも好きな時に食べるけど?
好みもあるけど、主食でもなくて…
小腹が空いた時とか?
どんな時でも普通?
それにまぁ…
一つの果実だけじゃなくても?
たくさんの小さな果実とか?
組み合わせると、また味も変わるし?
甘いのが好きなら?
うーん。
簡単に言うなら、菓子だろうけど?
これは明らかに砂糖でもないしなぁ。
果実…
これはグマンを使ってる様だし?
特殊なら多分…
熟成させてるとか?
甘み成分を増した感じにかぁ?
他にも入ってそうだし?
でも自然の中にある果実でしょ?」

リディワスさんが微妙に動きながら言った。

「ネオ…
まさか、初めて飲んだにも関わらず…
作り方を予測したのか?
確かに熟成もだ。
他にも違う果実は僅かに入れてるが。
それすら…」

私が不思議に見てると…
リディワスさんが側に居た他のリオエンラ族をだった。
そっちを見た様子だけで…

うん?
何も言わないけど?

でも急に側の人が動いて部屋の外へと出たのを見る。

「ネオならば、そのグマンを他にとだが。
どう使うのだ?」

リディワスさんの声に気付いて見るけど。
私は目を閉じて、そのままにと考えながらも言う。

「うーん。
栄養価を高めるならドライフルーツ?
これは簡単なぁ。
薄く切ってから天日干しをすると…
自家製なら果実の甘みだけにもだし?
優しい甘さにはなるし?
ヨーグルトみたいに牛乳を加工した中にも?
入れても美味しいし?
複数の果実があるならタルトみたいにかぁ?
他にもアルコール、お酒なぁ。
それに漬けて置いて…
違う飲み物の中や…
もう、いくらでも可能なぁ。
焼く事でも、そう、混ぜるだけ?
でもなぁ…」

私が目を開けると…
リディワスさんは微妙に動くし?
ラークは複雑な顔をしてた。

少し考える…
これは言葉だけだと…

私は閃いた。

だからリディワスさんに笑って言う。

「よし、これなら、すぐだし!!
だから私からリディワスさんにだなぁ。
デザートをだよ!?
たくさんプレゼントするよ。
その中でなら、きっとリディワスさんがだし?
理解すら、そうなぁ。
いくらでも?
選んでから、どれが好みかを言ってくれたら…
私が作り方も全部、教えられるからね!!」

リディワスさんは微妙に動くけど。

私は立ち上がって、テーブルの料理を慎重に退かしてと。
広めにスペースを空けた。

それから指輪に触れて私は浮かぶ物をと。
考えながら言う。

「フルーツタルト、オレンジシャーベット、フルーツティー。
フルーツポンチ、フルーツパウンドケーキ、オレンジのドライフルーツ。
更にだぁ!!
フルーツマフィン、フルーツのヨーグルトバーク。
フルーツゼリー、オレンジバスケット。」

テーブルの上にと、たくさんのデザート関係が出た。

私はリディワスさんに笑って言う。

「この今、出したのは果実を使うデザートだし?
全部をリディワスさんにと、あげるよ!!
プレゼントだなぁ。
だから、ここから好きなのを食べてね?」

リディワスさんは複雑な動きをしながらだった。

「な…
こんなにも…
しかも全て、果実類の料理なのか?
だが、さっきネオはデザートとも言ったな…
それすらも、主食ではないと言う意味だ。
そして果実を使った料理をと、それでと出したのか?
更にネオがだ、どんな時にもと、好きな時にもと…
ならば、簡単な軽食にすらも可能になるのだろうが。
果実類だけで、これだけの物を!?」

もうラークは凄く驚いた顔をしながらも僅かに言う。

「こんなに…
多いのか?
果実だけで?」

私はリディワスさんにと笑って言った。

「果実関係でも、もっとだなぁ。
見たり、食べればリディワスさんもすぐ判るし?
フルーツを使うなら、いっぱいあるし?
別に主食としてもかぁ?
なら…
リオエンラ族の皆が好んで食べる物は他にある?」

リディワスさんは微妙に動きながら言った。

「あぁ、一応、食材関係をと。
こちらに運ばせてはいるが。
だが、更にと?
私にと?」

私は笑って言った。

「うん!!
勿論!!
リディワスさんには、いつもだし?
お世話になってばかりだし?
リディワスさんだけは特別なのも同じだよ!!
そんなリディワスさんが喜ぶなら、当たり前だし?
多分、食べながらでも…
リディワスさんなら、いくらでも?
他の使い道はあるでしょ?」

そんな事を話してたら…
さっき外に出て行ったリオエンラ族の一人がだった。
様々な食材を持ってきた。

どうやって伝えたのか疑問だけど?
私は、その食材を見る。

「一応、私が持って来させたが。
ネオならば、それすらも可能なのか?」

「うん、すぐ出せるし?
食材を見ても…
これは肉類が多いのかぁ。
でも…
魚は食べないの?
山菜も多いけど、名前がなぁ…
でも野菜も多いし?」

私は食材を見ても…
ハッキリとは何の肉か判らなかった。

そんな時にリディワスさんがだった。

「確かに肉も多いが…
魚は単純か。
ここからだと海は少し離れるからな。
だから魚に関して少なくもなる。
だが、使っても焼くぐらいか?
他の食材との合わせが、難しいからでもあるが。」

確かに?
ここからだと魚はなぁ。
調味料も少ないだろうし?

でも肉と野菜は多い…

さっき退かした料理を見ながらもだけど?
私には疑問もあるし…

食材を見ながら普通に言った。

「だったら、木もだったけど?
好きな魚も、養殖しちゃえば良いのに…」

「養殖だと!?
それは…
里の一部に施設を、設置してとの意味か?」

私がリディワスさんを見ても…
微妙に動いてるだけだった。
でも意味は判ってるのもあって私は笑って言う。

「うん!!
たまに食べる魚なら、皆がまた好きな魚でしょ?
それを取りに行くのは大変だし?
だったら、もう、その方が楽だからなぁ。」

「それは…
一応、そうだが…」

また私はすぐテーブルの前に行って少し考える。

肉と野菜かぁ…
それに気になってる事も…

それも考えながら指輪に触れて私は言った。

「肉じゃが、豚汁、野菜鍋、けんちん汁、筑前煮、おでん。
ポトフ、ミネストローネ、ハヤシライス、野菜のナムル。
もっとだなぁ!!
ワンタン、ロールキャベツ、コーンポタージュ、オニオンスープ。
更にと調味料!!
味噌、醤油、砂糖、マヨネーズ、オリーブオイル。」

テーブルが料理で、いっぱい…
私は満足しながらリディワスさんに笑った。

「少し気になってたんだぁ!!
どの料理も美味しいし?
皆もそうなぁ。
確かに美味しそうに食べてるけど。
焼き物が殆どでしょ?
この出したのは、主食や副食にも使える料理なぁ。
リディワスさんが言ったので判ったし?
焼く方法以外でも、肉や野菜は使えるし?
スープ関係が全然ないのに気付いてたし?
この出した料理は、全部そうなぁ。
野菜と肉類で煮込む系だよ!!
その煮込んだ汁すら、旨味もあるし?
更に栄養価も高い!!
それに、さっきの飲み物でも熟成とか?
そのやり方すら出来るなら、出した調味料もなぁ。
味噌や醤油は豆からだし?
熟成とかのやり方を知ってるぐらいから…
私が教えれば発酵とかもリディワスさんなら、すぐなぁ?
流石に砂糖は判らないけど…
焼くのも油を使うだけで、もっと美味しく焼けるし?
オリーブオイルとかなら、気に入ると思うよ!!」

真っ先に凄く驚いた顔をしたラークがだった。

「さっきの並んでた料理を見て…
ネオが!?
そのスープ系の料理がないと判ったから出したのか!?」

私はラークに頷いて笑った。

「うん、ラークが正解なぁ!!
もっと料理なら出せるけど?
でもリディワスさんも、他のリオエンラ族でもなぁ。
好みがあるだろうし?
取り敢えず、出しただけなぁ。
料理やデザート関係は言葉よりも現物が一番でしょ?
それで好きなのも食べて、選べば、それの作り方をと。
そうすればリオエンラ族の皆も喜ぶし?
リディワスさんが好きな食べ物があれば、私も嬉しいし?
だから、全部、リディワスさんにとプレゼントだなぁ。」

リディワスさんが複雑に動いた。

「ネオが、こんな…
私は、もう、既に嬉しいぞ!!
それにネオの言う意味すら理解している。
確かに現物を食べれば判る事だが。
更にと、その調理方法を、私にと…
こんな贈り物すら、私も初めてだ。
私も正直にとネオに言おう。
ありがとうと、その感謝を。
私が招待したにも関わらず。
私にとネオがこんなにも…
それがもう、嬉しいだけだ。」

私も嬉しい事だったから笑って言う。

「リディワスさんが喜ぶなら。
私も嬉しいんだぁ!!
前に、これはねぇ。
リディワスさんが教えてくれたんだよ?」

「私が、教えたと?
ネオにと?」

「うん!!
あの時だって、私は凄く嬉しかったんだぁ。
風車の時だよ!!
リディワスさんも同じだって。
私だけは『特別』に思えるって。
私にとってもリディワスさんは『特別』なのもだし?
凄く信じてるのもあるし?
そのリディワスさんが喜ぶなら、私も出来る事をなぁ。
したいって、普通に思うよ!!」

私が嬉しくて笑って言うとリディワスさんがだった。
複雑に動いて言った。

「あぁ、本当に私も嬉しいぞ!!
今まで…
こんなにも嬉しい贈り物など。
その優しいネオの心すら理解している。
だからこそ、こんなにも嬉しい贈り物は初めてなのだ!!
ネオの事は勿論、私は特別にと思ってたが。
これはもう、私だけでもない事。
この場に居る我々、更にリオエンラ族の為にと。
それだけ思ってしてくれた事すらも。
私は勿論、ネオが特別だが、もうこれは我々一族。
皆がネオにとだろう。」

「あははは!!
良いんだぁ、これは私しか使えないチートだし?
私はリディワスさんが最初から『特別』だったし?
それでリオエンラ族の皆が喜ぶんだぁ。」

私が笑ってそう言うと…
ラークもまた近付いて私を抱き寄せた。

「ネオ!!
もう凄過ぎるなぁ!!
長だけじゃないぞ!?
リオエンラ族の皆にも普通にと。
それが出来るネオがだ!!」

そんなラークを見ると…
凄く嬉しそうに笑ってた。

「ラークも嬉しそうに笑うなら。
私も嬉しいよ!!」

私が笑って言うと、ラークもだった。

リディワスさんも言う。

「ネオの嬉しそうな、その笑顔を守る為にと。
私もそうだったが、もうきっと、一族全てがだぞ?
ラークも充分、理解している。
既に人間は論外だ。
皆がもうネオを愛してる事だろう?」

私はまた、その言葉も嬉しくて笑った。

でもラークが、リディワスさんにとだけ言った。

「長!?
俺もネオだけだからな?
離せないからだぞ?
長の全力にも、俺は負けん!?」

「くっ。
ははははははは。
勿論、それも理解しているが。
それで良いのだ、ラーク?
私だけでもない、もう我々一族全て、他種族よりもだ。
ネオは愛されるべき者なのだからな。
ラークも理解してるならば、私は許すぞ?」

「勿論だ!!
二度と俺は間違えん!!」

「はははは。
こんなにも愉快で心地良いのもだ。
初めてかもしれんな。」

私はでも、やっぱりラークを愛してるし?
リディワスさんだけは『特別』だと、思うだけだった。

**************************

それから私が出した料理の試食したり…
更にと宴会は皆と楽しく過ごせた。

リディワスさんから聞かれた料理だけでもなく…
調味料関係の説明すらも、すぐ理解した様だった。

最初から話しててもそうだった。
リオエンラ族は、リディワスさん以外でも皆がだ。
凄く頭が良い事すらも気付いてた。

それに私のチートぐらいで皆が喜ぶなら…
私も嬉しいだけだった。

その後、ラークと一緒に戻ってからも…
リディワスさんからの手紙や贈り物もだけど。

それにも必ず…
美味しかった特産品のグマンジュースが届く様になった。
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