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第三章:離さないでもなく、もう離せない。
ゴミ掃除の感謝と、それで私にもと。
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私は他種族と会う機会が少ない…
それでも今は人間すら会わない…
だからと?
やっぱりかぁ…
**************************
とある日。
私とラークで朝食を一緒に済ませた後。
すぐだった。
「ネオ?
実はな、結構前からでもあるが…
これはネオの意見も聞かないとか?
だが、判断も難しいのも…」
そんな微妙な顔でラークが言ってきた。
私は不思議に思いながら…
首を傾げて聞いた。
「どうかしたの?
私の意見?
しかも判断?」
ラークは微妙な顔のままでだった。
「それがな?
どうも…
他種族の間でだろうが…
ネオの事が噂になってる様でか?
会いたいと。
話したいと。
そんな連絡ばかりしてくる種族が増えてる…
勿論、ネオに危害とかも全くない。
どちらかと言えば…
逆で感謝の方になるか?
どうにかネオにと。
直接、会えないかと。
最初も含めて俺は断ってる事でもあるがなぁ。
それが一気に増えてる感覚か?」
私は考える。
私の噂?
会いたいと?
それに感謝?
「えっと…
その噂かぁ?
それは具体的に判らない事なの?
でも別に危害がないなら…
私が会うのに問題はない筈でしょ?」
すぐラークは首を横に振った。
そして複雑な顔で言う。
「その噂と要望が強まった感覚だろう。
一応、先に言うとだ。
他種族に会わせない理由だが。
これは俺だけの理由でもない。
長すらも許可は避けると簡単に判る。
ネオなら…
そうだな。
すぐ判るとも思う事でもあるか?
他種族と言っても数は多い。
そしてネオにと、まぁ…
ネオから接触した場合は仕方がない。
だが、もし俺や長がネオにと。
その種族を紹介する形でも良いがな?
どこかを許せば、他もと。
際限すらなく、ネオにと殺到するだろう?
その後は最悪…
他種族同士の争いになる場合すらある。
だから、会いたいと接触を求めて来ても…
全ての拒否をする方が良い。」
私は納得する。
確かに?
簡単に言えば…
一つの他種族が許可されたのに?
他の種族側が会えないなら…
なぜだと?
どうしてだと?
追求されたらなぁ。
それで際限なくと…
他種族でも多いからこそ、争いにとかぁ。
「ラークの意味は判った。
だったら、そうなぁ。
会わない方が良いし?
下手に争いの火種にも?
なるかもだし?
それなら避けるのが最善だろう。」
少しラークは驚いた顔をしたけど…
すぐ目を閉じて小さく言う。
「あれだけで、即座にか…」
そんなラークは、また首を横に振ると…
今後は微妙な顔で私とだった。
「簡単に言えば、その理由で断ってるだけな?
そして噂の内容だ。
まぁ…
それも微妙と言うのか?
複雑な気分には、なるか?
前にもネオに言った通りでもあるが。
この大陸では人間の封鎖をしただろう?
他種族からしたら…
ネオが来た事でと。
それで他の人間が封鎖状態になった事からだろう。
もう人間と関わる事も無くなったと。
だから安全に住めるからと。
その感謝にと。
他にもあるが、簡単に言うと…
そんな噂が多かった。」
また私は頷きながらも、すぐ納得した。
確かに?
あんな人間とか?
皆からも関わりたくもないゴミ…
それが、たくさん?
もう私は笑いながら言った。
「あははは。
そう言う事かぁ!!
だろうなぁ!!
あんな人間と!?
ずっと、そうだったからでしょ?
それが無くなっての感謝かぁ。
凄く納得した!!」
すぐ私は目を閉じた。
それから考えながらと、思うまま言う。
「うん、そうなぁ…
もう皆の気持ちかぁ?
凄く判ったし?
私は良く知ってるし?
そう、まさに人間って名前のゴミなぁ…
無駄に多いし?
馬鹿だし?
クズだし?
どうしようもない。
救い様のない人間ばっかり?
それすらも多過ぎるからなぁ…
そんな邪魔なゴミをと?
うん、納得するし?
そうだなぁ…
これは簡単に言えば…
そのゴミ掃除みたいなのかぁ?
それを私がした様な噂になってると…
皆にも確かに?
あんなゴミは要らないし?
それなのに増える?
うん、もう本当に邪魔なだけ…
だからこそだなぁ!!
でもなぁ…
あれは…
ラークや?
リディワスさんのおかげだし?
私が何かした訳でもないし?
確かに?
そんな噂だと言うなら…
感謝する相手はラークやリディワスさんなぁ…
私じゃないし?
それでかぁ…」
私が目を開けて見ると…
まだラークは複雑な顔をしたままだった。
でも急に、また首を横に振ってから私へ。
少し笑って言う。
「まぁ、そうだ。
ネオに人間は不要って事も判ってだからな。
それで俺や長でとした結果が…
簡単に言えばネオの認識通りだろう。
だから皆がネオにと殺到してる状態だなぁ…」
私はそれを聞いて少し考える。
この場合は確かになぁ。
噂ってのも簡単には消えないし?
でも…
「だったら…
そうだなぁ。
逆に全部、集まるかぁ?」
私は飲み物を飲んでからテーブルにと置いた。
それからラークを見ると…
今度は凄く驚いた顔で止まってた。
うん?
「ラーク?
どうしたの?」
ラークは驚いた顔のまま僅かに言った。
「今…
全部と?
ネオにか?」
思わず私は笑った。
「あははははは!!
そんな噂かぁ?
消す方法すら多いし?
それに争いになるならかぁ?
余計に放置も出来ないでしょ?
だったら簡単だし?」
「い、いや、待て、ネオ?
俺も言っただろ!?
他種族も多いとだ。
それを全部だと!?
ネオにとなど駄目だぞ!?
これは長もだが、俺すらもだ!!
そんなのは無理だとしか思わん!!」
私はラークの顔を見て、また笑って言う。
「ラーク?
考えを誤解してるなぁ?
この場合は、かなり簡単でしょ?
あははははっ!!
さっきラークも言ったでしょ?
他種族は多いと。
なら、その他種族の長だけを集めてなぁ。
宴会みたいに、長達と皆で交流して?
もう皆を同じ認識に変えてしまえば良いんだ!!
その宴会の場には勿論?
ラークとリディワスさんも居るなら?
私も安全なぁ!!
更にと噂の軌道修正だな?
他種族でも会えない事での争いにもならないし?
その種族、長達だけを全員、集めてしまえば…
誤解や不公平でも、ないし?
噂すら変わるよ?
私に殺到もしなくなるし?
今度は逆になぁ。
ラークとリディワスさんにと感謝をと。
それに私はラークと、ずっとだし?
リディワスさんは元々、情報網があると。
だったらリディワスさんにすらだ!!
他種族の皆は更にと協力を惜しまないし?
私にも危害なくラークまで情報網を広げたり?
良い事しかないよ!!」
ラークが凄く驚いた顔をした。
更に動揺までした様子で…
「な…
何だと!?
今の話だけで、まさか!?
俺も理解したが…
あんな僅かでと!?
そんな案すらも!?」
急にラークは目を閉じた。
そのまま言うけど…
「確かに…
ネオの案は最善策…
だが、それすらアッサリと?
噂すらも、更にと俺や長すら…」
ラークは目を開けてから嬉しそうに笑った。
「そうだな!!
ネオは凄いぞ!!
俺から長にと話してみよう!!」
ラークやリディワスさんの方が凄いのになぁ…
でもラークが笑うなら嬉しいし?
だから私も笑った。
「うん!!
ラークとリディワスさんなら安心だなぁ!!」
そんな話をしてからも、いつも通りの日常だった。
**************************
約1ヵ月後。
私はラークと一緒には変わらないけど。
会場らしい場所へと行く為に玄関から出た。
「ネオ?
昨日も言ったがな?
俺と長からは絶対にだぞ?
他種族からの危害がなくてもだ。
全て長達だけでも数は居る。
まぁ…
馬鹿をする者も居ないだろうが。
ネオの場合…
たまに予想外すらあるからなぁ…」
私は不思議に思いながらラークを見ると…
既に目を閉じてた。
「うん?
予想外?
話すだけじゃないの?」
そんなラークは複雑な顔で目を開けた。
「ネオはなぁ…
もう、無自覚でも、そう。
優しいから皆の方が…」
無自覚?
優しいと?
「いや?
皆の方が優しいよ?」
複雑な顔をしたままラークは頷くだけだった。
何も言わず、また同じ様にと森の方へと。
視線だけをと…
それに気付いて私も森を見る。
やっぱり黒い判らないのが集まり出した。
その先にと見える景色が違うのにと…
何度、見ても私は思う。
良いなぁ…
この、どこでもドア…
そう思いながら見てると…
ラークが私を片腕で抱き寄せて言う。
「まぁ…
会場も大きいからなぁ。
俺も離せないぞ?
それは既に長もかぁ?
簡単に説明ぐらいしてあるだろう。」
私はリディワスさんを考える。
確かにと納得もしながらラークの異能でと。
会場へと行った。
そして来た場所でと…
すぐ疑問しかなかった。
うん?
これは…
ホテルよりも旅館の様にも見える?
でも3階建ての木造?
流石に構造までは判らない…
全てが木や草でと。
色すらも緑と青でと統一されてた。
すぐ建物の前なのも判る。
私も周りを見渡す。
大きな地下の空洞の様にも見える?
周りが全てが岩なのは判る。
一番、不思議なのが…
緑の苔が僅かに光ってた。
そうして周りを見てた時にと。
声が聞こえて、すぐ私は判ったのもある。
「ネオ。
今回の件もラークから聞いている。
他種族の長だけをとな。
もう、今回の件でだが。
これだと、やはりラークよりも…
ネオの方が凄いだろう。」
声がした方にと私は笑って言う。
「リディワスさん!!
私よりもラークやリディワスさんだよ!?
それに不思議な場所だね!!
ここの苔みたいなのが光ってるし?
場所も初めて見るよ!!」
私が嬉しくて笑って言うと…
ラークも側に来てリディワスさんを向いた。
でも、さっきと同じで微妙な顔で言う。
「それは長すらもでしょう?
確かにネオの方がと。
もう納得する案でしたが…
これは完全に予測すら不可能ですよ?」
それにとリディワスさんは僅かに動きながら…
「くっ。
ははははは!!
確かにラークの言う通りでもあるな。
それにネオ?
この場所は初めて見るのも、そうだろう。
ネオならば簡単に理解もしそうだが。
この場所は意図的に空間全てを造った場所だ。
随分前になるが一時期。
気象の影響で山火事が多発したのだ。
更に、この森には住んでる他種族も多かったのもある。
その者達の非難施設にとだな。
山の地下から掘り進めた地下へと。
そして岩を接着代わりに使ってと。
異能で空間固定をしたのだ。
一応、今ならば非難施設以外にもだろう。
使える様にとしてるが。
最初に避難用として作った場所だからだな。
簡単には入れない様にと更に複雑にしてある。
また地下の空間だからこそ、光も足りない。
ならばと岩に海に住んでる他種族と交渉してから。
特殊な『輝孔苔』を使った。
輝孔苔は湿気などでも勝手に増える。
だから今では充分な灯の代用になってるだけか。」
それを聞いて私は納得はした。
でも少し首を傾げる。
**************************
私はリディワスさんの方を向いて言う。
「その異能で空間固定かぁ…
確かに山火事なら地下にと?
岩を使えば熱も更に遮断や防げると…
ここが山だから地下へと非難も判るけど…
それだけで?
非難施設として大丈夫なの?」
それにとラークは不思議そうな顔をした。
リディワスさんも微妙に動いた。
先にとリディワスさんが言ってきた。
「ネオ?
それは…
何の心配をしたかをだが。
私にも聞かせてくれないか?」
リディワスさんだからと。
私は目を閉じて、考えたまま言う。
「うん、そうなぁ…
地下の非難施設と…
確かに?
山火事は防げるし?
岩を使えば…
防音すらにもなるけど?
でも…
地下は弱点が多いし?
例えば地震とかなぁ…
いくら異能とかで固定しててもなぁ。
全て埋まったら終わりかぁ?
酸素、えっと空気なぁ?
それを止めてしまえば…
皆が窒息するし?
もし意図的にと…
見えない有害ガスをとかなぁ?
あんなのを入り口からと?
流してしまえば…
すぐ全滅で終わり…
まぁ、ガスは…
文明が低いから無理としても?
もし私が大嫌いな人間がと?
しかも逃げ込んでと?
出て来ないと?
うん、そう、いくらでも可能なぁ?
簡単なのは水かぁ?
意図的に、ずっと水だけを流すとか?
それで終わり…
別に有害ガスじゃなくても?
そんなのは炭素だけでかぁ?
一酸化炭素にと?
故意に不完全燃焼させてと…
それを流せば中毒で終わり…
更に居れば息すら不可能で終わり…
もし立て篭もり状態?
それすら兵糧攻めかぁ?
食料を止めれば終わり…
限界になれば出て来るし?
それを狙い撃てば…
また終わり…
もし爆弾でもかぁ?
あったら一瞬で爆死?
それすら一撃のみで終わり…
地下の弱点は多いからなぁ?
他にもある?」
私が目を開けると…
ラークは目を閉じて首を横に振ってた。
リディワスさんも微妙に動いてた。
私は笑って言う。
「あはは、私は一応しないよ?
リディワスさんとも話したし?
今は人間も居ないでしょう?
それに人間でも会話すらしてないのにと。
リディワスさんがだよ!!
ちゃんと会話が出来る人間にならかぁ?
そんな事は私もしないよ!!」
ラークが目を開けてから小さく言った。
「長…
俺は人間対策してて本当に良かった…」
それにとリディワスさんも言う。
「ラーク…
今の私は同じ心境だな。」
**************************
取り敢えずと、私はラークと手を繋いでから…
建物の中にリディワスさんと一緒に入る。
歩きながらリディワスさんが言った。
「一応、長しか呼んでないが。
それでも数も多い。
既に私からも簡単に説明はしてある。
今日で他種族の問題は解決するだろう。」
そのまま私も歩いて行くと…
大きな吹き抜ける会場みたいな広場。
本当に初めて見る他種族ばかり…
確かに多かった。
でも宴会みたいに料理も多い。
私が笑って簡単に挨拶すると…
皆も普通に順番みたいにと挨拶してきた。
やっぱり私は思う。
人間以外…
皆が会話も出来る事は嬉しいだけだった。
**************************
ある程度の時間が経って…
皆と挨拶や話も出来た。
その間もラークとリディワスさんも一緒。
私は他に居ないかと見渡した時だった。
そこで気付いた。
あれは!?
咄嗟に私は椅子から立ち上がった。
その場にと、すぐ走った。
「ネオ!?
どうした!?」
ラークの声も聞いたけど。
でも僅かに見えた…
それ程の距離もない!!
私は、すぐ近付いて言った。
「どうしたの?
大丈夫!?」
そこには私の膝下ぐらい?
人間みたいな姿だけど!?
小人みたいな…
多分、他種族の長が倒れてた。
身体を支え様としたら…
「だ、大丈夫です…
私達が弱いのが悪いだけですから。」
そう言うと…
その小人が咄嗟に私からも距離をと。
動こうとしたのを見た。
えっ?
弱いのが、悪い?
でも小人みたいな長が、すぐだった。
「あぁ、すみません!!
貴方がネオさんなのに…
今までの癖で、つい…
ネオさんに、どうしても感謝を言いたく…
どうにか来たのですが…
その、人間に見つかったら…
逃げる癖が…」
私は予測すら出来て、どうにか言う。
「もう人間は居ないから…
でも…
私も、一応、人間…
貴方は悪くないよ?」
小人が慌てて言った。
「いえ、違う!!
ネオさんを!?
あんな人間達と一緒になど、しません!!
私達一族は弱いだけです。
それを助けてくれたのはネオさんだと。
噂の説明は私も聞いた。
ですが、それでもネオさんだけは違う!!」
私は驚く。
でも…
「ラークやリディワスさんの…
おかげだよ?
貴方達にと…
私は何もしてない。」
首を横に振って言うと、すぐ小人の方がだった。
「ネオさん、それも違います。
確かに実行したのはラークさん達でしょうが。
私達は人間が居た時もです。
噂も聞いていた!!
ネオさんが人間を嫌いだと言う理由も。
通達時に確信すら出来た事。
その前に他種族からの時すら…
私達は何も出来なかった。
それでも…
今みたいに、私すら気付いてくれた。
更にと他の人間がと。
居なくなったのはネオさんのおかげです!!
ネオさんが居なければ!!
ラークさん達もしていない!!」
私が小人を見ると、少し泣いてた…
それに考える。
噂を知ってたと。
通達…
リディワスさんの?
前の他種族…
それは…
私は少しだけ笑って言う。
「私なら…
大丈夫だよ?
今だってラークやリディワスさんがなぁ…
人間は大嫌いなのも本当だし?
貴方達の方が辛かったでしょ?
でも…
これから安心も出来るなら…
私は良いんだぁ。」
小人の方が急に驚いた顔をしてから…
急に首を横に振った。
「そんな悲しい笑顔など…
私達よりもネオさんが…
どれだけ辛かった事か!!
すぐ私でも判るのです!!
ネオさんは何も悪くないと!!
更に私達一族すら助けてくれた事も…
やはりネオさんです!!」
また私は驚いた。
私がと?
そんな小人は涙を拭った仕草をしてから。
私にと少し笑った。
「ネオさん。
私達一族は、とても弱い…
それに他種族の中でも…
人間に似ているからと。
余計、人間達も更にとしてくる存在。
だからこそ。
長のみでの場所でしか言えないと。
ここまで必死に来ました…
私達一族全てからネオさんにと。
どうしても感謝を言いたかった…
私はロポック族の長で『ナスク』です。
私達一族、全てがネオさんに救われたのだと。
今でも、それは何も変わりません。
それにラークさんの側に居た時を。
私も見てました。
ネオさんは嬉しそうに笑ってた…
私達はネオさんに感謝もあるけれど。
今は私しか居ませんが…
ネオさんが嬉しそうに笑う事だけを願います。
私が一族の皆にも今日の事は話せます。
皆すら必ず判る事だと私は言える。
ネオさんには感謝と。
それに笑ってくれる事を、ずっとです。」
私が笑うのを願うと?
ラークと…
それは…
「ナスクさんも優しいなぁ!!
私もラークだけ愛してるし?
リディワスさんだけは特別なんだぁ!!
そんな事も言ってくれたの?
私も嬉しいだけだ!!」
私は笑いながら言った。
ナスクさんも急に嬉しそうに笑って言う。
「ネオさんが幸せになるなら!!
私達一族は大した事も出来ないが…
それでも、私達一族はネオさんがです。
必ずと願う!!
私達も皆が、また頑張れる!!
今日を私も忘れません。」
「あははっ!!
ナスクさん達にもだよ!!
出来る事なら、たくさんあるよ!!
もう人間は居ないけどなぁ…
それに小さいならだけど?
それすら活かせば良いよ?
例えば、そうだなぁ…
外には危険が、いっぱいならかぁ?
だったら入り口だけをと。
更に小さくして、その中にだ!!
そこには誰も入れないし?
好きな食べ物の畑とか?
全部、中にと作れば良いよ!!
それに小さい入り口もだ!!
今なら人間すら居ないし?
その新しい場所を作ってからね。
隠してしまえば誰も?
何にも気付かれずにと。
それで皆が更に安心なぁ?」
ナスクさんは凄く驚いた顔をした。
「それは…
確かに今ならば出来る!!
その後も皆で協力すれば…
人間以外からも、ずっと!!
こんな事は判らなかった…
それすら教えて…」
私は笑う。
「きっとナスクさん達も幸せにと。
なれるし?
私も忘れないよ?」
ナスクさんは頭を下げた。
「もうネオさんのおかげで…
私達一族がと。
更にと感謝しかありません。
長として、皆も守りたい。
それとネオさんすらです。
私達一族が落ち着いたら…
連絡ぐらいならば出来ます。
その時には私達も必ず何か出来る事を。」
「あははははっ!!
良いんだぁ。
ロポック族の皆がだ!!
笑うなら、私は充分だよ!!」
そんな時にラークとリディワスさんもと。
私の側に居たのに気付いた。
ラークは嬉しそうに笑った。
「ネオは凄過ぎだな!!
きっとロポック族はだ!!
もう、ずっと安全な暮らしだぞ!!
それすら、もう普通にするからなぁ…
俺は嬉しいだけか!!」
リディワスさんも僅かに動いた。
「そうだな。
ロポック族の長よ。
連絡手段は判るならば、私にだ。
私ならばラークだけでもないからな。
ネオは私にも特別でもある。
ロポック族の長も、判るだろう?
私がラークのみを許すのも。」
ナスクさんは顔を上げてから、すぐ言う。
「はい、充分にと。
私達一族でも。
何かあれば出来る事を。
そしてネオさんの安心もと。
必ずしてみせます!!」
私は嬉しくて笑う。
「うん!!
私も忘れないよ!!
ナスクさんも、きっとだぁ!!」
ナスクさんも嬉しそうに笑った。
私はロポック族の意味もすぐだった。
きっと人間がしてきた事にも…
でも、今は人間は居ない!!
だから、本当に良かったと思った。
それから無事に宴会も終わってと。
私はラークと一緒に家にと帰った。
**************************
その宴会後。
ラークから話も聞いた。
問題は解決した事もだった。
それにリディワスさんやラークも情報網がと。
更に広がった事も…
そんな中でも私宛にと。
時々、他種族からの贈り物や手紙が来る様になった。
私は嬉しいだけだった。
それにも丁寧にと、皆が優しいのも知ってる。
その中にと…
ロポック族のナスクさんからのもあった!!
不思議な小さな石が届いた。
私がラークに聞くと…
笑って意味も教えてくれた。
この世界でだと『幸運を願う石』だと。
私は嬉しくて宝物にと。
それからロポック族のナスクさんの喜ぶ物をと。
考えて返事と一緒にと。
やり取りはラークにと送って貰う。
私は友達とも違うけど。
それでも皆が喜んでるだけでも充分に判った。
もう私も嫌いな人間が居ない。
それに友達ではなくても皆も優しくて気持ちが判る!!
私は嬉しいし、更にと安心すら出来た…
それでも今は人間すら会わない…
だからと?
やっぱりかぁ…
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とある日。
私とラークで朝食を一緒に済ませた後。
すぐだった。
「ネオ?
実はな、結構前からでもあるが…
これはネオの意見も聞かないとか?
だが、判断も難しいのも…」
そんな微妙な顔でラークが言ってきた。
私は不思議に思いながら…
首を傾げて聞いた。
「どうかしたの?
私の意見?
しかも判断?」
ラークは微妙な顔のままでだった。
「それがな?
どうも…
他種族の間でだろうが…
ネオの事が噂になってる様でか?
会いたいと。
話したいと。
そんな連絡ばかりしてくる種族が増えてる…
勿論、ネオに危害とかも全くない。
どちらかと言えば…
逆で感謝の方になるか?
どうにかネオにと。
直接、会えないかと。
最初も含めて俺は断ってる事でもあるがなぁ。
それが一気に増えてる感覚か?」
私は考える。
私の噂?
会いたいと?
それに感謝?
「えっと…
その噂かぁ?
それは具体的に判らない事なの?
でも別に危害がないなら…
私が会うのに問題はない筈でしょ?」
すぐラークは首を横に振った。
そして複雑な顔で言う。
「その噂と要望が強まった感覚だろう。
一応、先に言うとだ。
他種族に会わせない理由だが。
これは俺だけの理由でもない。
長すらも許可は避けると簡単に判る。
ネオなら…
そうだな。
すぐ判るとも思う事でもあるか?
他種族と言っても数は多い。
そしてネオにと、まぁ…
ネオから接触した場合は仕方がない。
だが、もし俺や長がネオにと。
その種族を紹介する形でも良いがな?
どこかを許せば、他もと。
際限すらなく、ネオにと殺到するだろう?
その後は最悪…
他種族同士の争いになる場合すらある。
だから、会いたいと接触を求めて来ても…
全ての拒否をする方が良い。」
私は納得する。
確かに?
簡単に言えば…
一つの他種族が許可されたのに?
他の種族側が会えないなら…
なぜだと?
どうしてだと?
追求されたらなぁ。
それで際限なくと…
他種族でも多いからこそ、争いにとかぁ。
「ラークの意味は判った。
だったら、そうなぁ。
会わない方が良いし?
下手に争いの火種にも?
なるかもだし?
それなら避けるのが最善だろう。」
少しラークは驚いた顔をしたけど…
すぐ目を閉じて小さく言う。
「あれだけで、即座にか…」
そんなラークは、また首を横に振ると…
今後は微妙な顔で私とだった。
「簡単に言えば、その理由で断ってるだけな?
そして噂の内容だ。
まぁ…
それも微妙と言うのか?
複雑な気分には、なるか?
前にもネオに言った通りでもあるが。
この大陸では人間の封鎖をしただろう?
他種族からしたら…
ネオが来た事でと。
それで他の人間が封鎖状態になった事からだろう。
もう人間と関わる事も無くなったと。
だから安全に住めるからと。
その感謝にと。
他にもあるが、簡単に言うと…
そんな噂が多かった。」
また私は頷きながらも、すぐ納得した。
確かに?
あんな人間とか?
皆からも関わりたくもないゴミ…
それが、たくさん?
もう私は笑いながら言った。
「あははは。
そう言う事かぁ!!
だろうなぁ!!
あんな人間と!?
ずっと、そうだったからでしょ?
それが無くなっての感謝かぁ。
凄く納得した!!」
すぐ私は目を閉じた。
それから考えながらと、思うまま言う。
「うん、そうなぁ…
もう皆の気持ちかぁ?
凄く判ったし?
私は良く知ってるし?
そう、まさに人間って名前のゴミなぁ…
無駄に多いし?
馬鹿だし?
クズだし?
どうしようもない。
救い様のない人間ばっかり?
それすらも多過ぎるからなぁ…
そんな邪魔なゴミをと?
うん、納得するし?
そうだなぁ…
これは簡単に言えば…
そのゴミ掃除みたいなのかぁ?
それを私がした様な噂になってると…
皆にも確かに?
あんなゴミは要らないし?
それなのに増える?
うん、もう本当に邪魔なだけ…
だからこそだなぁ!!
でもなぁ…
あれは…
ラークや?
リディワスさんのおかげだし?
私が何かした訳でもないし?
確かに?
そんな噂だと言うなら…
感謝する相手はラークやリディワスさんなぁ…
私じゃないし?
それでかぁ…」
私が目を開けて見ると…
まだラークは複雑な顔をしたままだった。
でも急に、また首を横に振ってから私へ。
少し笑って言う。
「まぁ、そうだ。
ネオに人間は不要って事も判ってだからな。
それで俺や長でとした結果が…
簡単に言えばネオの認識通りだろう。
だから皆がネオにと殺到してる状態だなぁ…」
私はそれを聞いて少し考える。
この場合は確かになぁ。
噂ってのも簡単には消えないし?
でも…
「だったら…
そうだなぁ。
逆に全部、集まるかぁ?」
私は飲み物を飲んでからテーブルにと置いた。
それからラークを見ると…
今度は凄く驚いた顔で止まってた。
うん?
「ラーク?
どうしたの?」
ラークは驚いた顔のまま僅かに言った。
「今…
全部と?
ネオにか?」
思わず私は笑った。
「あははははは!!
そんな噂かぁ?
消す方法すら多いし?
それに争いになるならかぁ?
余計に放置も出来ないでしょ?
だったら簡単だし?」
「い、いや、待て、ネオ?
俺も言っただろ!?
他種族も多いとだ。
それを全部だと!?
ネオにとなど駄目だぞ!?
これは長もだが、俺すらもだ!!
そんなのは無理だとしか思わん!!」
私はラークの顔を見て、また笑って言う。
「ラーク?
考えを誤解してるなぁ?
この場合は、かなり簡単でしょ?
あははははっ!!
さっきラークも言ったでしょ?
他種族は多いと。
なら、その他種族の長だけを集めてなぁ。
宴会みたいに、長達と皆で交流して?
もう皆を同じ認識に変えてしまえば良いんだ!!
その宴会の場には勿論?
ラークとリディワスさんも居るなら?
私も安全なぁ!!
更にと噂の軌道修正だな?
他種族でも会えない事での争いにもならないし?
その種族、長達だけを全員、集めてしまえば…
誤解や不公平でも、ないし?
噂すら変わるよ?
私に殺到もしなくなるし?
今度は逆になぁ。
ラークとリディワスさんにと感謝をと。
それに私はラークと、ずっとだし?
リディワスさんは元々、情報網があると。
だったらリディワスさんにすらだ!!
他種族の皆は更にと協力を惜しまないし?
私にも危害なくラークまで情報網を広げたり?
良い事しかないよ!!」
ラークが凄く驚いた顔をした。
更に動揺までした様子で…
「な…
何だと!?
今の話だけで、まさか!?
俺も理解したが…
あんな僅かでと!?
そんな案すらも!?」
急にラークは目を閉じた。
そのまま言うけど…
「確かに…
ネオの案は最善策…
だが、それすらアッサリと?
噂すらも、更にと俺や長すら…」
ラークは目を開けてから嬉しそうに笑った。
「そうだな!!
ネオは凄いぞ!!
俺から長にと話してみよう!!」
ラークやリディワスさんの方が凄いのになぁ…
でもラークが笑うなら嬉しいし?
だから私も笑った。
「うん!!
ラークとリディワスさんなら安心だなぁ!!」
そんな話をしてからも、いつも通りの日常だった。
**************************
約1ヵ月後。
私はラークと一緒には変わらないけど。
会場らしい場所へと行く為に玄関から出た。
「ネオ?
昨日も言ったがな?
俺と長からは絶対にだぞ?
他種族からの危害がなくてもだ。
全て長達だけでも数は居る。
まぁ…
馬鹿をする者も居ないだろうが。
ネオの場合…
たまに予想外すらあるからなぁ…」
私は不思議に思いながらラークを見ると…
既に目を閉じてた。
「うん?
予想外?
話すだけじゃないの?」
そんなラークは複雑な顔で目を開けた。
「ネオはなぁ…
もう、無自覚でも、そう。
優しいから皆の方が…」
無自覚?
優しいと?
「いや?
皆の方が優しいよ?」
複雑な顔をしたままラークは頷くだけだった。
何も言わず、また同じ様にと森の方へと。
視線だけをと…
それに気付いて私も森を見る。
やっぱり黒い判らないのが集まり出した。
その先にと見える景色が違うのにと…
何度、見ても私は思う。
良いなぁ…
この、どこでもドア…
そう思いながら見てると…
ラークが私を片腕で抱き寄せて言う。
「まぁ…
会場も大きいからなぁ。
俺も離せないぞ?
それは既に長もかぁ?
簡単に説明ぐらいしてあるだろう。」
私はリディワスさんを考える。
確かにと納得もしながらラークの異能でと。
会場へと行った。
そして来た場所でと…
すぐ疑問しかなかった。
うん?
これは…
ホテルよりも旅館の様にも見える?
でも3階建ての木造?
流石に構造までは判らない…
全てが木や草でと。
色すらも緑と青でと統一されてた。
すぐ建物の前なのも判る。
私も周りを見渡す。
大きな地下の空洞の様にも見える?
周りが全てが岩なのは判る。
一番、不思議なのが…
緑の苔が僅かに光ってた。
そうして周りを見てた時にと。
声が聞こえて、すぐ私は判ったのもある。
「ネオ。
今回の件もラークから聞いている。
他種族の長だけをとな。
もう、今回の件でだが。
これだと、やはりラークよりも…
ネオの方が凄いだろう。」
声がした方にと私は笑って言う。
「リディワスさん!!
私よりもラークやリディワスさんだよ!?
それに不思議な場所だね!!
ここの苔みたいなのが光ってるし?
場所も初めて見るよ!!」
私が嬉しくて笑って言うと…
ラークも側に来てリディワスさんを向いた。
でも、さっきと同じで微妙な顔で言う。
「それは長すらもでしょう?
確かにネオの方がと。
もう納得する案でしたが…
これは完全に予測すら不可能ですよ?」
それにとリディワスさんは僅かに動きながら…
「くっ。
ははははは!!
確かにラークの言う通りでもあるな。
それにネオ?
この場所は初めて見るのも、そうだろう。
ネオならば簡単に理解もしそうだが。
この場所は意図的に空間全てを造った場所だ。
随分前になるが一時期。
気象の影響で山火事が多発したのだ。
更に、この森には住んでる他種族も多かったのもある。
その者達の非難施設にとだな。
山の地下から掘り進めた地下へと。
そして岩を接着代わりに使ってと。
異能で空間固定をしたのだ。
一応、今ならば非難施設以外にもだろう。
使える様にとしてるが。
最初に避難用として作った場所だからだな。
簡単には入れない様にと更に複雑にしてある。
また地下の空間だからこそ、光も足りない。
ならばと岩に海に住んでる他種族と交渉してから。
特殊な『輝孔苔』を使った。
輝孔苔は湿気などでも勝手に増える。
だから今では充分な灯の代用になってるだけか。」
それを聞いて私は納得はした。
でも少し首を傾げる。
**************************
私はリディワスさんの方を向いて言う。
「その異能で空間固定かぁ…
確かに山火事なら地下にと?
岩を使えば熱も更に遮断や防げると…
ここが山だから地下へと非難も判るけど…
それだけで?
非難施設として大丈夫なの?」
それにとラークは不思議そうな顔をした。
リディワスさんも微妙に動いた。
先にとリディワスさんが言ってきた。
「ネオ?
それは…
何の心配をしたかをだが。
私にも聞かせてくれないか?」
リディワスさんだからと。
私は目を閉じて、考えたまま言う。
「うん、そうなぁ…
地下の非難施設と…
確かに?
山火事は防げるし?
岩を使えば…
防音すらにもなるけど?
でも…
地下は弱点が多いし?
例えば地震とかなぁ…
いくら異能とかで固定しててもなぁ。
全て埋まったら終わりかぁ?
酸素、えっと空気なぁ?
それを止めてしまえば…
皆が窒息するし?
もし意図的にと…
見えない有害ガスをとかなぁ?
あんなのを入り口からと?
流してしまえば…
すぐ全滅で終わり…
まぁ、ガスは…
文明が低いから無理としても?
もし私が大嫌いな人間がと?
しかも逃げ込んでと?
出て来ないと?
うん、そう、いくらでも可能なぁ?
簡単なのは水かぁ?
意図的に、ずっと水だけを流すとか?
それで終わり…
別に有害ガスじゃなくても?
そんなのは炭素だけでかぁ?
一酸化炭素にと?
故意に不完全燃焼させてと…
それを流せば中毒で終わり…
更に居れば息すら不可能で終わり…
もし立て篭もり状態?
それすら兵糧攻めかぁ?
食料を止めれば終わり…
限界になれば出て来るし?
それを狙い撃てば…
また終わり…
もし爆弾でもかぁ?
あったら一瞬で爆死?
それすら一撃のみで終わり…
地下の弱点は多いからなぁ?
他にもある?」
私が目を開けると…
ラークは目を閉じて首を横に振ってた。
リディワスさんも微妙に動いてた。
私は笑って言う。
「あはは、私は一応しないよ?
リディワスさんとも話したし?
今は人間も居ないでしょう?
それに人間でも会話すらしてないのにと。
リディワスさんがだよ!!
ちゃんと会話が出来る人間にならかぁ?
そんな事は私もしないよ!!」
ラークが目を開けてから小さく言った。
「長…
俺は人間対策してて本当に良かった…」
それにとリディワスさんも言う。
「ラーク…
今の私は同じ心境だな。」
**************************
取り敢えずと、私はラークと手を繋いでから…
建物の中にリディワスさんと一緒に入る。
歩きながらリディワスさんが言った。
「一応、長しか呼んでないが。
それでも数も多い。
既に私からも簡単に説明はしてある。
今日で他種族の問題は解決するだろう。」
そのまま私も歩いて行くと…
大きな吹き抜ける会場みたいな広場。
本当に初めて見る他種族ばかり…
確かに多かった。
でも宴会みたいに料理も多い。
私が笑って簡単に挨拶すると…
皆も普通に順番みたいにと挨拶してきた。
やっぱり私は思う。
人間以外…
皆が会話も出来る事は嬉しいだけだった。
**************************
ある程度の時間が経って…
皆と挨拶や話も出来た。
その間もラークとリディワスさんも一緒。
私は他に居ないかと見渡した時だった。
そこで気付いた。
あれは!?
咄嗟に私は椅子から立ち上がった。
その場にと、すぐ走った。
「ネオ!?
どうした!?」
ラークの声も聞いたけど。
でも僅かに見えた…
それ程の距離もない!!
私は、すぐ近付いて言った。
「どうしたの?
大丈夫!?」
そこには私の膝下ぐらい?
人間みたいな姿だけど!?
小人みたいな…
多分、他種族の長が倒れてた。
身体を支え様としたら…
「だ、大丈夫です…
私達が弱いのが悪いだけですから。」
そう言うと…
その小人が咄嗟に私からも距離をと。
動こうとしたのを見た。
えっ?
弱いのが、悪い?
でも小人みたいな長が、すぐだった。
「あぁ、すみません!!
貴方がネオさんなのに…
今までの癖で、つい…
ネオさんに、どうしても感謝を言いたく…
どうにか来たのですが…
その、人間に見つかったら…
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「もう人間は居ないから…
でも…
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小人が慌てて言った。
「いえ、違う!!
ネオさんを!?
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それを助けてくれたのはネオさんだと。
噂の説明は私も聞いた。
ですが、それでもネオさんだけは違う!!」
私は驚く。
でも…
「ラークやリディワスさんの…
おかげだよ?
貴方達にと…
私は何もしてない。」
首を横に振って言うと、すぐ小人の方がだった。
「ネオさん、それも違います。
確かに実行したのはラークさん達でしょうが。
私達は人間が居た時もです。
噂も聞いていた!!
ネオさんが人間を嫌いだと言う理由も。
通達時に確信すら出来た事。
その前に他種族からの時すら…
私達は何も出来なかった。
それでも…
今みたいに、私すら気付いてくれた。
更にと他の人間がと。
居なくなったのはネオさんのおかげです!!
ネオさんが居なければ!!
ラークさん達もしていない!!」
私が小人を見ると、少し泣いてた…
それに考える。
噂を知ってたと。
通達…
リディワスさんの?
前の他種族…
それは…
私は少しだけ笑って言う。
「私なら…
大丈夫だよ?
今だってラークやリディワスさんがなぁ…
人間は大嫌いなのも本当だし?
貴方達の方が辛かったでしょ?
でも…
これから安心も出来るなら…
私は良いんだぁ。」
小人の方が急に驚いた顔をしてから…
急に首を横に振った。
「そんな悲しい笑顔など…
私達よりもネオさんが…
どれだけ辛かった事か!!
すぐ私でも判るのです!!
ネオさんは何も悪くないと!!
更に私達一族すら助けてくれた事も…
やはりネオさんです!!」
また私は驚いた。
私がと?
そんな小人は涙を拭った仕草をしてから。
私にと少し笑った。
「ネオさん。
私達一族は、とても弱い…
それに他種族の中でも…
人間に似ているからと。
余計、人間達も更にとしてくる存在。
だからこそ。
長のみでの場所でしか言えないと。
ここまで必死に来ました…
私達一族全てからネオさんにと。
どうしても感謝を言いたかった…
私はロポック族の長で『ナスク』です。
私達一族、全てがネオさんに救われたのだと。
今でも、それは何も変わりません。
それにラークさんの側に居た時を。
私も見てました。
ネオさんは嬉しそうに笑ってた…
私達はネオさんに感謝もあるけれど。
今は私しか居ませんが…
ネオさんが嬉しそうに笑う事だけを願います。
私が一族の皆にも今日の事は話せます。
皆すら必ず判る事だと私は言える。
ネオさんには感謝と。
それに笑ってくれる事を、ずっとです。」
私が笑うのを願うと?
ラークと…
それは…
「ナスクさんも優しいなぁ!!
私もラークだけ愛してるし?
リディワスさんだけは特別なんだぁ!!
そんな事も言ってくれたの?
私も嬉しいだけだ!!」
私は笑いながら言った。
ナスクさんも急に嬉しそうに笑って言う。
「ネオさんが幸せになるなら!!
私達一族は大した事も出来ないが…
それでも、私達一族はネオさんがです。
必ずと願う!!
私達も皆が、また頑張れる!!
今日を私も忘れません。」
「あははっ!!
ナスクさん達にもだよ!!
出来る事なら、たくさんあるよ!!
もう人間は居ないけどなぁ…
それに小さいならだけど?
それすら活かせば良いよ?
例えば、そうだなぁ…
外には危険が、いっぱいならかぁ?
だったら入り口だけをと。
更に小さくして、その中にだ!!
そこには誰も入れないし?
好きな食べ物の畑とか?
全部、中にと作れば良いよ!!
それに小さい入り口もだ!!
今なら人間すら居ないし?
その新しい場所を作ってからね。
隠してしまえば誰も?
何にも気付かれずにと。
それで皆が更に安心なぁ?」
ナスクさんは凄く驚いた顔をした。
「それは…
確かに今ならば出来る!!
その後も皆で協力すれば…
人間以外からも、ずっと!!
こんな事は判らなかった…
それすら教えて…」
私は笑う。
「きっとナスクさん達も幸せにと。
なれるし?
私も忘れないよ?」
ナスクさんは頭を下げた。
「もうネオさんのおかげで…
私達一族がと。
更にと感謝しかありません。
長として、皆も守りたい。
それとネオさんすらです。
私達一族が落ち着いたら…
連絡ぐらいならば出来ます。
その時には私達も必ず何か出来る事を。」
「あははははっ!!
良いんだぁ。
ロポック族の皆がだ!!
笑うなら、私は充分だよ!!」
そんな時にラークとリディワスさんもと。
私の側に居たのに気付いた。
ラークは嬉しそうに笑った。
「ネオは凄過ぎだな!!
きっとロポック族はだ!!
もう、ずっと安全な暮らしだぞ!!
それすら、もう普通にするからなぁ…
俺は嬉しいだけか!!」
リディワスさんも僅かに動いた。
「そうだな。
ロポック族の長よ。
連絡手段は判るならば、私にだ。
私ならばラークだけでもないからな。
ネオは私にも特別でもある。
ロポック族の長も、判るだろう?
私がラークのみを許すのも。」
ナスクさんは顔を上げてから、すぐ言う。
「はい、充分にと。
私達一族でも。
何かあれば出来る事を。
そしてネオさんの安心もと。
必ずしてみせます!!」
私は嬉しくて笑う。
「うん!!
私も忘れないよ!!
ナスクさんも、きっとだぁ!!」
ナスクさんも嬉しそうに笑った。
私はロポック族の意味もすぐだった。
きっと人間がしてきた事にも…
でも、今は人間は居ない!!
だから、本当に良かったと思った。
それから無事に宴会も終わってと。
私はラークと一緒に家にと帰った。
**************************
その宴会後。
ラークから話も聞いた。
問題は解決した事もだった。
それにリディワスさんやラークも情報網がと。
更に広がった事も…
そんな中でも私宛にと。
時々、他種族からの贈り物や手紙が来る様になった。
私は嬉しいだけだった。
それにも丁寧にと、皆が優しいのも知ってる。
その中にと…
ロポック族のナスクさんからのもあった!!
不思議な小さな石が届いた。
私がラークに聞くと…
笑って意味も教えてくれた。
この世界でだと『幸運を願う石』だと。
私は嬉しくて宝物にと。
それからロポック族のナスクさんの喜ぶ物をと。
考えて返事と一緒にと。
やり取りはラークにと送って貰う。
私は友達とも違うけど。
それでも皆が喜んでるだけでも充分に判った。
もう私も嫌いな人間が居ない。
それに友達ではなくても皆も優しくて気持ちが判る!!
私は嬉しいし、更にと安心すら出来た…
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