最強、最悪、最愛、唯一の兄は冷酷皇帝。

蒼真 空澄(ソウマ アスミ)

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ー序章ー

アルデバード帝国の最強皇帝が兄。

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このアルデバード帝国は世界でも一番。
魔法国家として強国。
全ての帝国民が魔力も持ってる上に…
どこの他国よりも皆が容姿端麗と。
有名過ぎるだけでもない。

そして魔力の力量も最強国家と。
でも私は兄しか詳しく関わってないから?
良く判らない。

そんな兄は、私の自慢!!

このアルデバード帝国の皇帝。
そして、私にとって大切な唯一。

いつも私には兄だけで充分。
必ず優しいし、心配してくれるぐらい…

魔力も私はあるけど…
何となく使いたくない?
変な感覚が湧くだけだし…
きっと兄が居れば多分?
私の力は要らない。

アルデバード帝国、歴代最強の皇帝。

今は23歳だけど。
勿論、文武も当然、最強の兄!!

やっぱり容姿端麗な美貌もだった。

私と同じエメラルドの瞳。
同じで色白の肌だけど…
唯一、違うのは髪の色ぐらい。
とても綺麗な金も帯びる煌めく金髪。

7歳年上でもある実の兄。

私は第一皇女として産まれたけど…
真っ先に産まれた時。
隔離されて隠されたらしい。

私の産後、すぐ…
皇妃である母は亡くなった。
それが原因みたいだけど?

詳しく判らないまま…
そんな私には母の思い出もない。

一応、歴史としても兄からだった。
教育も私は受けさせて貰えた!!

前皇帝でもある父は私の事を。
死産としたらしい…

唯一の愛する皇妃の母を。
私が殺した忌み子として…

最初の頃は私も詳しく覚えてない。
でも、そんな中でだった。

唯一の兄が、私に気付いてくれた!!

完全に怒って皇帝の父へ。
デュエルを挑み勝つと同時に皇帝の座へ。

そして兄が真っ先にだった。
私まで助けてくれた。

死産とされてる私へ。
他国の姫とした肩書きにしてくれたから…
城の中だけでも過ごせる自由も貰えた。

何も知らない様々な物事を。
知識まで含めて与えてくれた。

新たな皇帝である唯一の兄が、いつも私へ。

『誰よりも愛してる』と…
『俺の正妃にする』と…
『唯一の特別』と…

更に兄は私へ、必ず言う。

『この城から出るな』と…

不思議な感覚しかない。
だって兄は、いつも私に優しい。

必ず笑って側に居れば安心も出来る程。
私にとっても大切な兄。

唯一の兄が大好きだけど。
最近の兄は、更に一言、増えた。

『俺以外、話す必要もない』と?

あの兄を疑う事もしたくない。

疑う気にもなれない上に…
私も話す必要ない。

他の者達も決まった者だけで充分過ぎる!!

あんなに優しい兄なのに、なぜか…
王城内で話さなくても兄の噂だけ時々聞く。

『冷酷な皇帝』と?
『非情な皇帝』と?
『最悪な皇帝』と?

魔力も頭脳もある歴代最強の皇帝と?
笑う事なく皇族全て虐殺する非情な皇帝と?
簡単に他国すら冷酷に滅ぼす最悪な皇帝と?

たまに聞く真逆の噂。
だから噂しか知らない私は…

「ルイは違うでしょう?
いつも優しいのに?
だって私は見た事ないよ!?」

でも、なぜか…
兄は優しく笑いながら、また私へ。
いつも同じ言葉だけ言う。

「ルカは知らなくて良いのだよ。
所詮、噂は噂だろう?
全て俺に任せてれば問題ない。」

兄の正式名は…
『ルイ・セオドア・アルデバード』で23歳。

私の名は『ルカ』と呼ぶのもルイだけ…
肩書きに使った国と兄が付けてくれた名を。

『ルカ・ミラ・クリスタ』だけど…

アルデバート帝国へ。
属国の一つ、『クリスタ妃』としてだった。

今は婚約者としてルイの側に居る。

でも正式名は『ルカ・スティア・アルデバード』らしい。

最近ようやく16歳になる。
いつも兄は全部の手配もしてるみたい。

私に優しいのも本当で日々を暮らしてた。

実の兄妹なのに、兄は私へ。
肩書きでも今は婚約者として居る事。

だから『兄』と呼ぶのも真っ先に禁止した。

婚約者なら普通だと私も納得してる。

素直に私も『ルイ』と呼んで…
いつも一緒に居た。

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