4 / 29
はじまりの地
第三話
しおりを挟む
「お~い、起きろ~」
どれだけ待っても起きないスライムたちに、諦めて声をかける。
身体の上にのっかっていた子をゆっくりと下ろそうと持ち上げると、目が合った。……気がする。
いやいやと震えるのを宥めるように、そっと撫でていると、我も我もと集られ始めた。
「うおう、ウォーターベッド」
潰れる!と叫んだ佐久弥に、のっかるのではなく、のっけたスライム達の上で、佐久弥は感嘆の声を漏らす。
極上だと自分が思っていた草ベッドなどまやかしであった。
極上とは、このスライムベッドだ。
硬すぎず、沈みすぎないこの弾力。
「うちに欲しい……」
本音で呟き、目の前にいた一匹を掬い上げ、クッションのように抱きしめてみると、やはり気持ち良い。
佐久弥の言葉にキュピーンときたのか、抱きしめていた一匹がよじのぼってきて、佐久弥の頭の上におさまり、自慢するように弾む。
それで何が通じたのか、続いてよじ登ろうとしていたスライムが諦めたように下りはじめる。
(きっと、俺にはわからない何かがあったんだろう)
もう、それだけで全てを流した佐久弥は、スライムベッドから自分も下りる。
「そろそろ町に行ってみようと思って」
寂しげに佐久弥の方を……たぶん見て。肩を落とす代わりに液体化したかのようにどろ~っとし始めるのに慌てた佐久弥が「またすぐ来るから!」と叫んだことで、この一帯のスライムの湖化は避けられた。
大量のスライム達の、目の無い視線を受けながら、そろそろ落ち着いたであろう町へと向かう。
すたすた。
ころんっ。
すたすた。
ころんっ。
すたすた。
ころ……
「お前は、どうして落ちるのに頭の上にのるんだ」
よいしょ、と佐久弥が抱き上げるのに、スライムは頭の上に登りたがる。
「……だったら、落ちないような形になればいい」
頭の上に執着する姿に、溜め息をつきながら告げると、キュピーンときたらしい。
「……これはこれで、鬱陶しいが……ま、いっか」
半液体化したスライムが、時折たらーっと垂れてくるのを拭いながら、佐久弥はペースを上げて町に向かう。
思ったより長く眠っていたのか、昼間とは対照的に、真っ赤に染まる空を眺めながら進む。夕方になっても、この世界は綺麗だ。幾重ものグラデーションに彩られた空は、何色なのか数える気もおきないほどだ。
「夜までにつければいいか」
情報を集めるのに、人が居ないと意味が無い。
佐久弥はスライムという存在が増えたことで語りかけるような独り言が増える。
まあ、時折わかったとばかりに震える感触からして、会話が一応成り立っているから問題はない。
「……まだ居るのか」
町をぐるりと囲む壁が見えた佐久弥が呆れたように呟く。
薄暗い中、町の周辺で戦い続けるプレイヤーがまだまだ大量にいたのだ。
「飽きないのかねぇ」
延々同じ敵を倒し続けても、レベルアップ以外の感動は無いだろう。佐久弥としてはそう思うが、まあ強くなる事が第一目標という楽しみ方があるのは知っている。友人がそのタイプなのだが。
そんな彼らを横目に、町の門へと向かう。
「こんばんは~」
人間関係は煩わしいと思っても、相手がNPCとなれば話は別だ。
「こんばんは、この町は初めてですか?」
門番の男に声をかけると、穏やかな声で挨拶される。
(おお、少し感動だ)
説明のように、ここは○○の町だ。とだけ返すようなNPCではなく、会話ができるNPC。しかも優しそうだ。
「そうなんです、だから忙しくなかったら、色々教えてくれますか?」
「構わないよ。……この様子なら、何かあったらすぐわかるでしょうし」
生ぬるい目で、一面に蔓延るプレイヤー達を眺める門番に同意しながら、周辺に生息する生物の名前や特徴などを教えてもらう。
「あれ?でもこいつもいましたよ?」
みにょ~ん、と長い話に飽きて佐久弥の顔半分を隠しているスライムを指差すと、門番は苦笑した。
「その『スラリー』は、臆病者でしてね、武器も防具もつけてない状態でないと近寄ってこないんですよ。それにその状態でも、隠れてなかなか出てこないので、私も見たのは初めてです」
「おまえ、レアなんだなあ……」
みにょみにょと、その状態でうねるな。息が出来ん。
「……スラリーって、どっちが前なんでしょうか」
「……俺にもわかりません」
目一つないその姿に、どっちが前なのかわかるわけがないのだ。
時折佐久弥も、スラリーを抱き上げて見つめながら話しかける事はあるが、実は背中に声をかけているのかもしれない。
「こいつ、連れて入っても問題ないですかね」
「問題無いですよ、こんな安全な生き物!!」
イイ笑顔で答える門番に、先ほど少し聞いた生物の生態を思い出し……納得する。
「良かったです。それでは、また」
「ええ、今日は一日大勢の人に無視され続けて心が折れそうだったんですよ。ぜひまた来てください」
そういえば、他の皆は門番をスルーしていたな、と思いながら、門番に確約する。
「お前、ずっと付いてくる気か?」
ようやく長話を終えた佐久弥に、ご機嫌なのか、わざと転がり落ちてるスラリーに問いかけると、当然、とばかりに足にしがみ付かれる。
「なら名前……って、もう種族名がスラリーなら……スライムでいっか」
反論は無さそうなので、ちょっと急ぐぞ、スライム。と声をかけたら、大人しく頭の上の定位置で溶ける。
「やっぱ酒場だろう」
情報収集といえば、酒場。そして夜。
定番の行動を取ろうと佐久弥が道行くNPCに次々話しかけ、情報を仕入れながら酒場に辿り着いた頃には深夜だった。
店じまいには早いのか、外から中が見える酒場はまだまだ賑わっていて、佐久弥はマスター近くのカウンター席を陣取る。
グラスを黙々と拭いていたマスターが、鋭い目付きでこちらを見る。
「……いらっしゃい」
「マスター……ここいらで良い情報はあるか」
「……その前に」
「ああ、わかっている。これで、頼める一番高いヤツを」
キンッ、と指先でコインを弾く。
「わかってますねぇ……お客様。さ、こちらをどうぞ。――水です」
「――さすがマスター。ああ、いい水だ……」
何やってんだと、スライムがぷにょぷにょ跳ねているが気にしない。
だって、全財産で1000Rしかないのだ。この店で一番安いのが、水10Rなのだ。
「……って、本当にこの水美味しいですよ!すごい……」
さっきのやり取りは何だったのか、佐久弥は素で驚く。こんな美味い水飲んだことが無い。
「そんなに喜ばれると嬉しいですねぇ……嬉しいから、取って置きの情報など」
眼光鋭いマスターなど、もういない。再びキュッキュッとグラスを磨き上げながら微笑んでいる。――どっちもどっちだ。
「この辺りは、襲い掛かってくるような生物は居ないんですが――町の中なんですがね、北側に洞窟があり……夜は、危険です」
「へえ、町の中に洞窟があるんだ」
「薬の原料になる草や、苔が多くて皆よく利用してるんですがね、夜だけは――別なんですよ」
きらり、と目を光らせたマスターに、佐久弥は身を乗り出し、1R差し出す。
「危険があるってことか?」
「夜の洞窟は、ここいらで一番の嫌われものがいるんだよ」
「へぇ……どんなやつだい?」
有益な情報を得る事ができ、佐久弥の目がきらきらし始める。
「ここいらで嫌われものっていったら、そりゃあコウモリだ」
一瞬の間を置いて、マスターは続ける。
「夜に無防備に洞窟へ入った者は皆……全身を血で赤く染める事になるだろう」
「……吸血コウモリ、か?」
自分ではまだ無謀な場所かと思案しながら、佐久弥が問いかけると。マスターは苦々しい表情を浮かべ、低く唸る。
「奴ら……人の上で吐血しやがるんだ」
「うぁあああああああっっっ!!」
「気持ち悪ぃいいいいいい!!風呂ぉおおおお!!」
マスターの言葉に被せるように、悲鳴がきこえる。
酒場の前を、真っ赤なプレイヤーが走り抜けて行く。
そう、その全身を、血で真っ赤にして。
「ああ……今日もまた、新たな被害者が……」
痛々しそうに目を閉じ、マスターが首を振る。
「――そういえば、この町に風呂とかあるんですか?」
「ああ、洞窟でやられた奴のために、ずっと開いてるよ。源泉かけ流しって奴だ」
「それは豪華だ。値段は?」
「町の共同財産だから、安めだ。50Rだな」
「絶対行きます」
どうしよう、散歩の次にしたい事が出来た。風呂だ。
「まあ、コウモリの被害にあった奴は、掃除する手間が増えるから500Rかかるが」
「ぼってますよね」
「稼げるときに稼ぐ、これは常識だ」
キラーン☆と、磨き上げたグラスを前にキメポーズを取るマスターに頷く。
「そうですね」
この場に、可哀想とか言う心優しい人間は居なかった。それどころか、情報収集を怠った奴らが金を落としてくれて、風呂の設備が豪華になったら良いなぁとお互い考えているのが丸分かりだ。
この後は、風呂談義に花が咲き、閉店までマスターと話したのだった。
――稼げるときに稼ぐ。その言葉通り店を出る頃には、佐久弥の財産は半分に減っていた。
どれだけ待っても起きないスライムたちに、諦めて声をかける。
身体の上にのっかっていた子をゆっくりと下ろそうと持ち上げると、目が合った。……気がする。
いやいやと震えるのを宥めるように、そっと撫でていると、我も我もと集られ始めた。
「うおう、ウォーターベッド」
潰れる!と叫んだ佐久弥に、のっかるのではなく、のっけたスライム達の上で、佐久弥は感嘆の声を漏らす。
極上だと自分が思っていた草ベッドなどまやかしであった。
極上とは、このスライムベッドだ。
硬すぎず、沈みすぎないこの弾力。
「うちに欲しい……」
本音で呟き、目の前にいた一匹を掬い上げ、クッションのように抱きしめてみると、やはり気持ち良い。
佐久弥の言葉にキュピーンときたのか、抱きしめていた一匹がよじのぼってきて、佐久弥の頭の上におさまり、自慢するように弾む。
それで何が通じたのか、続いてよじ登ろうとしていたスライムが諦めたように下りはじめる。
(きっと、俺にはわからない何かがあったんだろう)
もう、それだけで全てを流した佐久弥は、スライムベッドから自分も下りる。
「そろそろ町に行ってみようと思って」
寂しげに佐久弥の方を……たぶん見て。肩を落とす代わりに液体化したかのようにどろ~っとし始めるのに慌てた佐久弥が「またすぐ来るから!」と叫んだことで、この一帯のスライムの湖化は避けられた。
大量のスライム達の、目の無い視線を受けながら、そろそろ落ち着いたであろう町へと向かう。
すたすた。
ころんっ。
すたすた。
ころんっ。
すたすた。
ころ……
「お前は、どうして落ちるのに頭の上にのるんだ」
よいしょ、と佐久弥が抱き上げるのに、スライムは頭の上に登りたがる。
「……だったら、落ちないような形になればいい」
頭の上に執着する姿に、溜め息をつきながら告げると、キュピーンときたらしい。
「……これはこれで、鬱陶しいが……ま、いっか」
半液体化したスライムが、時折たらーっと垂れてくるのを拭いながら、佐久弥はペースを上げて町に向かう。
思ったより長く眠っていたのか、昼間とは対照的に、真っ赤に染まる空を眺めながら進む。夕方になっても、この世界は綺麗だ。幾重ものグラデーションに彩られた空は、何色なのか数える気もおきないほどだ。
「夜までにつければいいか」
情報を集めるのに、人が居ないと意味が無い。
佐久弥はスライムという存在が増えたことで語りかけるような独り言が増える。
まあ、時折わかったとばかりに震える感触からして、会話が一応成り立っているから問題はない。
「……まだ居るのか」
町をぐるりと囲む壁が見えた佐久弥が呆れたように呟く。
薄暗い中、町の周辺で戦い続けるプレイヤーがまだまだ大量にいたのだ。
「飽きないのかねぇ」
延々同じ敵を倒し続けても、レベルアップ以外の感動は無いだろう。佐久弥としてはそう思うが、まあ強くなる事が第一目標という楽しみ方があるのは知っている。友人がそのタイプなのだが。
そんな彼らを横目に、町の門へと向かう。
「こんばんは~」
人間関係は煩わしいと思っても、相手がNPCとなれば話は別だ。
「こんばんは、この町は初めてですか?」
門番の男に声をかけると、穏やかな声で挨拶される。
(おお、少し感動だ)
説明のように、ここは○○の町だ。とだけ返すようなNPCではなく、会話ができるNPC。しかも優しそうだ。
「そうなんです、だから忙しくなかったら、色々教えてくれますか?」
「構わないよ。……この様子なら、何かあったらすぐわかるでしょうし」
生ぬるい目で、一面に蔓延るプレイヤー達を眺める門番に同意しながら、周辺に生息する生物の名前や特徴などを教えてもらう。
「あれ?でもこいつもいましたよ?」
みにょ~ん、と長い話に飽きて佐久弥の顔半分を隠しているスライムを指差すと、門番は苦笑した。
「その『スラリー』は、臆病者でしてね、武器も防具もつけてない状態でないと近寄ってこないんですよ。それにその状態でも、隠れてなかなか出てこないので、私も見たのは初めてです」
「おまえ、レアなんだなあ……」
みにょみにょと、その状態でうねるな。息が出来ん。
「……スラリーって、どっちが前なんでしょうか」
「……俺にもわかりません」
目一つないその姿に、どっちが前なのかわかるわけがないのだ。
時折佐久弥も、スラリーを抱き上げて見つめながら話しかける事はあるが、実は背中に声をかけているのかもしれない。
「こいつ、連れて入っても問題ないですかね」
「問題無いですよ、こんな安全な生き物!!」
イイ笑顔で答える門番に、先ほど少し聞いた生物の生態を思い出し……納得する。
「良かったです。それでは、また」
「ええ、今日は一日大勢の人に無視され続けて心が折れそうだったんですよ。ぜひまた来てください」
そういえば、他の皆は門番をスルーしていたな、と思いながら、門番に確約する。
「お前、ずっと付いてくる気か?」
ようやく長話を終えた佐久弥に、ご機嫌なのか、わざと転がり落ちてるスラリーに問いかけると、当然、とばかりに足にしがみ付かれる。
「なら名前……って、もう種族名がスラリーなら……スライムでいっか」
反論は無さそうなので、ちょっと急ぐぞ、スライム。と声をかけたら、大人しく頭の上の定位置で溶ける。
「やっぱ酒場だろう」
情報収集といえば、酒場。そして夜。
定番の行動を取ろうと佐久弥が道行くNPCに次々話しかけ、情報を仕入れながら酒場に辿り着いた頃には深夜だった。
店じまいには早いのか、外から中が見える酒場はまだまだ賑わっていて、佐久弥はマスター近くのカウンター席を陣取る。
グラスを黙々と拭いていたマスターが、鋭い目付きでこちらを見る。
「……いらっしゃい」
「マスター……ここいらで良い情報はあるか」
「……その前に」
「ああ、わかっている。これで、頼める一番高いヤツを」
キンッ、と指先でコインを弾く。
「わかってますねぇ……お客様。さ、こちらをどうぞ。――水です」
「――さすがマスター。ああ、いい水だ……」
何やってんだと、スライムがぷにょぷにょ跳ねているが気にしない。
だって、全財産で1000Rしかないのだ。この店で一番安いのが、水10Rなのだ。
「……って、本当にこの水美味しいですよ!すごい……」
さっきのやり取りは何だったのか、佐久弥は素で驚く。こんな美味い水飲んだことが無い。
「そんなに喜ばれると嬉しいですねぇ……嬉しいから、取って置きの情報など」
眼光鋭いマスターなど、もういない。再びキュッキュッとグラスを磨き上げながら微笑んでいる。――どっちもどっちだ。
「この辺りは、襲い掛かってくるような生物は居ないんですが――町の中なんですがね、北側に洞窟があり……夜は、危険です」
「へえ、町の中に洞窟があるんだ」
「薬の原料になる草や、苔が多くて皆よく利用してるんですがね、夜だけは――別なんですよ」
きらり、と目を光らせたマスターに、佐久弥は身を乗り出し、1R差し出す。
「危険があるってことか?」
「夜の洞窟は、ここいらで一番の嫌われものがいるんだよ」
「へぇ……どんなやつだい?」
有益な情報を得る事ができ、佐久弥の目がきらきらし始める。
「ここいらで嫌われものっていったら、そりゃあコウモリだ」
一瞬の間を置いて、マスターは続ける。
「夜に無防備に洞窟へ入った者は皆……全身を血で赤く染める事になるだろう」
「……吸血コウモリ、か?」
自分ではまだ無謀な場所かと思案しながら、佐久弥が問いかけると。マスターは苦々しい表情を浮かべ、低く唸る。
「奴ら……人の上で吐血しやがるんだ」
「うぁあああああああっっっ!!」
「気持ち悪ぃいいいいいい!!風呂ぉおおおお!!」
マスターの言葉に被せるように、悲鳴がきこえる。
酒場の前を、真っ赤なプレイヤーが走り抜けて行く。
そう、その全身を、血で真っ赤にして。
「ああ……今日もまた、新たな被害者が……」
痛々しそうに目を閉じ、マスターが首を振る。
「――そういえば、この町に風呂とかあるんですか?」
「ああ、洞窟でやられた奴のために、ずっと開いてるよ。源泉かけ流しって奴だ」
「それは豪華だ。値段は?」
「町の共同財産だから、安めだ。50Rだな」
「絶対行きます」
どうしよう、散歩の次にしたい事が出来た。風呂だ。
「まあ、コウモリの被害にあった奴は、掃除する手間が増えるから500Rかかるが」
「ぼってますよね」
「稼げるときに稼ぐ、これは常識だ」
キラーン☆と、磨き上げたグラスを前にキメポーズを取るマスターに頷く。
「そうですね」
この場に、可哀想とか言う心優しい人間は居なかった。それどころか、情報収集を怠った奴らが金を落としてくれて、風呂の設備が豪華になったら良いなぁとお互い考えているのが丸分かりだ。
この後は、風呂談義に花が咲き、閉店までマスターと話したのだった。
――稼げるときに稼ぐ。その言葉通り店を出る頃には、佐久弥の財産は半分に減っていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる