先生、運営が仕事してくれません!

紫堂 涼

文字の大きさ
26 / 29
獣人の町

第十八話

しおりを挟む
 その日、佐久弥は慣れない画面を開いていた。
 ステータスウインドウを表示し、隣にあるwisを選択。
「リ・リ・ィ……っと」
 以前受けたwisを拓也へ向けて飛ばす。

『お~どしたー?』
「せっかくだから、一緒に野菜の収穫でもしないかと思ってな」
 まだ見ていない作物の倒し方を習いに行こうと思っても、一人であの場に留まる勇気が持てなかった佐久弥だった。
 ちょっと待ってなの一言の後、しばらく沈黙が続く。パーティーメンバーに問い合わせているのだろう。
『大丈夫だ。あ、こないだの連中連れてっても良いか?』
「構わない。こっちから誘ったんだし気にしなくて良い」
 というか先日の貸しなどこれで消してしまえる。――あの恐怖体験に巻き込むのだから、下手するとこっちが奢らねばならないだろう。


 そろそろ定番と化してきた門の前での待ち合わせ。
「あら、私が一番乗り?」
 長い髪を耳にかけながら柔らかに微笑むケイが近付いてくる。
「久しぶりケイさん」
「お久しぶり、サクヤくん。輝夜とリリィはもうちょっとしたら着くらしいわよ」
「おっ待たせ~」
 ひらひらと手を振りながら近付いてきたのは弥生で、シュウも一緒だ。
「野菜の収穫だって?」
 不思議そうに尋ねるシュウに、佐久弥は頷く。先に少しでも説明をしておこうと口を開きかけた途端、無駄に明るい声が聞こえる。
「さっく~ん、きたよぉ~」
 ぶんぶんと小さな腕を振りながら陽気に挨拶する拓也の背後には咲の姿もある。
「……野菜の収穫なんて初めて聞いたんだが」
 不思議そうに首を傾げる姿が何とも似合わない。
「この恐怖体験は一人だと辛くてな。ただ野生化する場合があるようだからお前らも知っておいて損は無いぞ」
 平然と告げる佐久弥に、一同の顔が引き攣る。
「恐怖体験……?」
 野菜の収穫と一切繋がらない単語に、嫌な予感しか感じない。
「……リ、リリィってば、ちょぉ~っと用事できちゃったかな?」
 身を翻そうとする拓也の襟首を素早く掴む。
「お前だけは強制。この恐怖を一緒に味わおう」
「で、でも用事がね~一緒に行きたいんだけどぉ……」
 じりじりと足を前に出そうとしている拓也に、佐久弥はうっすらと笑む。
「どうしても嫌ってんなら別に構わないが、外にもいるぞ。対処法知らないと即死レベルの奴いるぞ」
 必死に首を振る拓也が何を嫌がっているのかを承知している佐久弥は、その憂いを晴らす。
「恐怖体験って言っても別に幽霊とかじゃないぞ」
「なんだ、もうっ、それならそうと早く言ってよさっくん!意地悪なんだから~」
 リリィ怒っちゃうんだからね、と続けかけぴたりと拓也はその口を閉じる。さり気なく視線が花子へと向いているので、先日切り裂かれそうになっただけあって、自重したらしい。

「取り合えず向かうか。……今の所知ってる収穫方法伝えとくぞ」
 隠し通路に向かいながら佐久弥の説明が始まる。話を続ければ続けるほど皆の顔が青褪めるのだが、その心境は察して余りある。
「さて、到着」
 先ほどまでそれ野菜じゃないとか、凶悪すぎるとか叫んでいた面々だったが、今は面白そうに隠し通路を覗き込んでいる。
 興味の矛先がずれているうちに案内し、佐久弥は先日の獣人と挨拶を交わす。

「おや、今日はまたいっぱいだね~」
 嬉しそうに尻尾をゆらゆらさせている姿に、今日もお世話になりますと頭を下げる。
「前回収穫したところは軽くにして、今日は果物と卵あたりをまわりましょうかね~」
 そう言いながら、佐久弥が前回通ったルートを説明しながら通る。
「今日は内臓ホルモン系が多いかな、ああ、レバーもありますね!」
 ブチブチと収穫しながらも皆顔が青い。
 グロい……グロい……とぶつぶつ呟く姿は見ていて怖い。

 トマト畑に先ほどのレバーを放り込んだ結果を見て、皆野菜への注意点を本気で聞くようになった。血を滴らせたレバーが一瞬で干からびる光景にはやはり危機感を覚えるようだ。

 予想外に一番荒れたのが……大根畑だった。
 女性陣の目がヤバイ。収穫してアイテム欄に放り込むだけで良いのに、皆して収穫した大根を切り刻もうとする光景に、女性の恐ろしさを知った。
「……切り刻む。跡形もなく切り刻んでやる」
 ぶつぶつ言いながら大根に切りかかる咲に、佐久弥はその姿で言われてもなぁ、と微妙な顔になる。
 リーチが長いからと選んだその姿は男性なのだから気にする必要は無いと思うが、そう割り切れるものでは無いらしい。女心は複雑だ。


「こちらが卵の採取場になります!」
 指し示された場所には一本の木があるだけだった。
「まずはこちらをお渡ししますね~」
 朗らかに渡されたのは野球のグローブだった。
「構えて!……落としたり、強く掴んで割ったら集中攻撃受けますので頑張って受け止めてください!」
 その言葉を合図にしたように、葉に包まれた枝が何かを打つ。最初の説明からして卵だろうが、問題はそこじゃなかった。
「1000個打つまで終わりませんから頑張って下さい、私もお手伝いしますから!」
 すさまじい速度の千本ノックは最早訓練だ。咲がやけに生き生きとしているのが視界に入る。
 ゲーム内の能力が無ければ不可能な採取方法に頭が痛くなるが、そこで気付いた事があった。
(……めちゃくちゃ余裕あるんですけど)
 ひょいひょいとこの農場の主が卵をキャッチしているのだ。種族独特の身のこなしもさることながら、その速度は異常だった。
 考えてみれば、ここでの収穫を一人でやってのけているのだから、必要な能力は桁違いだろう。
 今更ながらに気付いた事実に、佐久弥は逆らってはいけないものにNPCを追加した。

「お、終わった……」
 ぐったりとその場に座り込む一同だが、各自のアイテム欄には過剰在庫だと言いたいほどの卵が放り込まれていた。
「卵採取しないと、その奥の果物畑には行けないのが面倒なんですよね~」
 そう言いながら疲れた様子も見せず進む背中を鈍い足取りで追う。
「この農園のアイドル、いちごちゃんです!」
 にこにこと紹介された先には、まだ青いイチゴが普通に実っている。
「アイドル、ですか?」
 困惑したようにケイが問いかけると力強く頷かれる。
「いちごちゃんは青いので、傍に寄ってじ~っと見詰めてあげてください。そうしたら照れて真っ赤になるので急いで収穫してあげて下さいね。照れる姿が可愛いからって見惚れてたら、爆発しちゃいますからね~その前に素早くお願いします。爆発しちゃったら可哀想ですから……」
 今までと違いやたらと私情の入った解説が行われる。何か破裂させたら恐ろしいことが起きそうだ。
 佐久弥は慎重にイチゴに近付いて見詰めると……最初はほのかに頬?を赤らめ。その後じわじわと全身を赤く染めてゆく。
 ヘタの近くまで赤く染まった瞬間、素早く収穫するとすぐ後ろにいた獣人は満足そうに頷いている。
「…………あっ!」
 拓也が見詰めすぎたのか、爆発したイチゴを顔面から浴びて顔を真っ赤に染めていた。
「……爆発、させちゃいましたねぇ」
 ぽそ、と呟いたここの主が……採取用のナイフをその肉球にぺちぺちとあてている。
「うちのアイドル、美味しく食べずに爆発させちゃったねぇ……」
 穏やかだったはずの人物が、今はどす黒いオーラを放っている。
「も、もも、申し訳ありませんでしたっ!!」
 鈍い拓也だが、今は本能で危険を察知できたらしい。見事なまでに直角のお辞儀だ。

「こちらはキウイになりますね~」
 そう告げられた面々が見たものは……柵の中で好きにうろうろしている鳥類だった。
(久々にストレートに来たな)
 そう、目の前にいたのは……キウイだ。キーウィとも呼ばれる飛べない鳥だ。
「あ、丁度産まれそうですよ!食べられないうちに採取してください!!」
 ごとりと、鳥の半分近い大きさの卵が産み出される。どうやってこんなに巨大な卵を体内に抱えていたのだろうと思うが、現実のキウイも似たようなものだ。
 そんな事を思いながら巨大な卵を抱えようとすると、がつがつとキウイが卵を食べ始める。
「……早くしまわないとダメですよ~」
 残念そうに告げられるが、目の前の光景に釘付けだ。
 産んだのに食べるんだとか以前に、普通の卵のようなのに断面はまんまキウイだ。キウイフルーツだ。
「素朴な疑問なんですが……この鳥の子供は卵からは生まれないんですか?」
 呆然と食事中のキウイを見ながら問いかけると、逆に不思議な顔をされる。
「この鳥は分裂して増えますよ?……ちょっと目を離すと柵一杯に増えるから困るんですよね~」
「……なら、この卵のような物体は?」
「キウイです。果物です」
 これ以上聞いても無駄だという事だけは把握した。

 それからも果樹園を巡ったが、皆して悟りきった顔になってしまった。
 この世界の食物は、やっぱりおかしい。それを実感した農業体験となった。


 そして、猫の獣人に礼を言って町へ戻る最中に事は起こった。
 川沿いに歩きながら町へと向かっている時、余所見をしていた拓也が突然目の前でぐんぐん伸びた物体に衝突する。
「いったぁい~もう、な、にぃいいいいいい!?」
「トウモロコシだ!!皆逃げろ!!」
 ぶわりと綿毛に拓也が包まれるのを視界の端に置きながら、佐久弥は他の皆に叫び全力で逃げ出す。
「川へ!!」
 弥生の声に拓也以外の全員が川へと飛び込み……
「ごぼっ、ごぼごぼおおお!?」
 驚愕に水の中で叫び貴重な空気を吐き出しむせる。
 明るく透明な水中で、白銀の髪がゆらりと陽の光にきらめいている。そしてにやりと微笑んだ口の中は……真っ黒。
 おはぐろの老婆の顔が、目の前にあった。
(人魚、か……)
 顔に連なる巨大な魚体と、それに続く尾びれを見て、佐久弥は大量の水を飲み込みながら自分たちを驚かせたものの正体に気付く。
「ごほっ、リ、リリィは……」
 次々と息が持たなかったのか川から顔を出してゆく。綿毛の直撃を受けていた拓也がいた方向へ皆が向くと……眼前で身体中にトウモロコシを生やしたもろこし人間がポリゴンとなり砕け散る瞬間だった。
「あれが野生化か……」
 きっと風で運ばれたトウモロコシの綿毛が目の前で地面に落ち芽吹いたところへ……ぶつかってしまったのだろう。
 拓也が消えたあとも、ぽつーんと一本立っているトウモロコシに、皆視線をやろうとしない。
「……帰るか」
 佐久弥が促すと、ぎこちなく微笑みながら皆頷いた。


 そんな彼らが町で見たものは――死に戻った拓也の頭に、わっさわっさと生えているトウモロコシのひげだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

処理中です...