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8.エピローグ
しおりを挟む8.エピローグ
俺とリエンはしばらく抱き合っていた。
何を話したわけでもなく、ただ、お互いを受け止め、確かめ合っていた。
スルズが消え、二人きりになった夢の中。
俺たちのためだけに時間が流れる。
これ以上の幸福はないと思った。
「ねえ、ズイ」
「なんだ」
「謝って」
「・・・ごめん」
「・・・いいよ」
また沈黙が続く。
「大丈夫かな、繰り返すとか言ってたけど」
「大丈夫さ」
リエンの耳元で、力強く頷く。
「確証はないけど、確信ならある」
リエンを見つめる。
「俺たちは延髄だ」
「それハマってるの、ズイだけだよ」
「そうかい」
「うん、そう」
リエンは、俺の頭を、胸に寄せた。
ぽよん。
「あッ」
思わず声をあげてしまった。
「キモ!」
「うぐッ」
世界が彩度を失い、意識が遠のく。でも、これまでと違う。包まれて、幸せな心地――
・・・
次に目が覚めた時、そこは嫌というほど見慣れた部屋だった。ぺらぺらの防具。102号室。ボロい部屋。頭の鈍痛。飛び起きて振り払う。
だけど一つだけ、違うことがある。
俺は、隣で眠る彼女に囁いた。
「18歳の誕生日おめでとう、リエン」
8.エピローグ 終
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