戻らない天使と6つの約束

紗雪めろ

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君が居ないと…

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今日は莉音がいない初めての登校日だ。

莉音がいないことに、琥珀は不安で押しつぶされそうだった。

琥珀はあまり莉音以外の人とは親しくなかったのだ。



小学生の頃、
家が財閥の琥珀は、クラスから浮いた存在になってしまっていた。

学校では、虐められることも多くなった。

そして、琥珀は人間不信になってしまった…そんな時に手を差し伸べてくれたのは莉音だった。

クラスメイトから離れて過ごしていた琥珀を転校してきたばかりの莉音は、琥珀に話しかけた。

琥珀は驚いた。初めて自分を一人の人間としてみてくれたのだ。莉音と話しているうちに打ち解けた二人は、いつしか心を通わせるようになった。

そんな回想を巡っていた琥珀は気づいた。

「あれ…?どうしていつも莉音がいたんだろう。」

どの思い出にも莉音がいたのだ。それほど琥珀にとって莉音は大切な人だったのだろう。

失ってから気づくもの。その大きさに琥珀は戸惑った。

クラスに着くと琥珀は視線が自分の方に向いているのに気がついた。

そしてクラスメイトの噂を耳にした時は言葉を失うくらいの衝撃を受けた。

なんと、琥珀のことを噂していたのだ。そしてその日の構内新聞には大きく、
『飯場琥珀。相原莉音を守れず相原莉音、意識不明』

と書かれていたのだ。
琥珀は初めての大きな怒りの感情を覚えた。そして、噂を広めているクラスメイトが腹立たしくなった。

琥珀は昼休みになり、校庭に降りた。すると学校でも有名ないじめっ子が琥珀の行手を塞いだ。

琥珀は「どけよ。なんのよう?」睨む。

するといじめっ子の大将は「お前、相原を守れなかったんだぜ!男なのによ~」と言って罵った。

すると琥珀の中で何かが切れた。
琥珀はいじめっ子に殴りかかった。するといじめっ子は驚いて叫んだ
「琥珀が暴れてる⁉︎」

その時の琥珀は目をつり上げて怒っていた。いじめっ子は震え上がる。その時だった…

「やめて‼︎」

琥珀を止めたのはクラスメイトで、莉音の友達の小澤美幸だった。

美幸はいじめっ子に
「琥珀くんは莉音に何もしてないよ‼︎むしろ、莉音を病院まで連れて行ったんだよ。そんな根も葉もないこと言わないで!もしかして、莉音に振られた腹いせでそんなことしてるの⁈」

するといじめっ子は「美幸のくせに生意気だぁー!!」と言って退散していった。

美幸は琥珀を見ると
「琥珀くんも、殴りかかっちゃダメでしょ!」
と言った。琥珀は初めて莉音以外の人と口を聞いて驚いた。

その日の午後、

琥珀は莉音の病室に着くと語りかけた。
「莉音。やっぱりお前がいないと寂しいよ…早く学校に一緒に行こう。」

琥珀はその時はまだ気づかなかったが莉音の心電図が微かに反応したのだ。

莉音が亡くなるまで残り88日

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