望月アグリと申します

有住葉月

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第2章 通学の困難

6、ご主人様と対決します!

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みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
ご機嫌いかがでしょうか。
私は望月アグリと申します。
ごくごく平凡な話をしますが、少しお付き合いをいただければ幸いです。


そう、ヨウスケさんが帰ってきた話の続きですね。

私は箒を持ちまして、臨戦体制でヨウスケさんに立ち向かおうと、今か今かと待っておりました。

それが、長風呂でして。。なんだか疲れて、横になってしまいました。

「あれ、寝ちゃった?」

ハッとしました!

「いいえ!というよりも、私に近づこうものなら」

「あ、そんなことしないよ。大丈夫。タヌキさん。」
「タヌキ、タヌキ人をバカにしすぎですよ。」
「タヌキって可愛いジャンルじゃない?あ、ジャンルって種類の組み分けみたいな。」

「さすが、東京の中学に通っていて舶来語も得意なんですね。」
「いや、そんなことはないよ。ただ、そういうことを言い合ったりする会話からだよ。」
「あの、私が言いたいのは、」
「わかってるよ。夫婦の営みはしないでってことだろ。」
「。。。。はい。」
「大丈夫。僕嫌がる女性を襲う?嫌がるたぬきを襲うなんてことないから。」
「私を人としてみていないんですか?」
「うん。」
「バカにしてるんですか?」
「至って真面目だよ。」
「じゃあ、あなたはたぬきと結婚したバカですね。」
「ははは、面白いこと言うね。じゃあ、僕も狐になろうかな。」
「そうですね。あなたみたいな軽薄なかた、狐がお似合いです。」
「もう、怒ってるなあ。君にだって恋とか愛とかなんとか今まで薄いものだってあっただろ。」

それはありました。
そう、勇蔵さんに対して。
望月家の跡取りと思っていて。

でも、もう私は姉になってしまったのです。
勇蔵さんにはその気もないので、駆け落ちもすることもないでしょう。


「でもさ、君みたいな人は、勇蔵みたいなのが好きだろ?」
え?私、心の声言いました?

「。。。。。。」
「あ、図星だった?生まれた順番が逆だったら、全部君の思い通りだったのにね。でも、僕もしばらくしたら東京に帰るし、静かに寝るから、許してよ。」

許すも何も、あなたとは。。。。

「私、あなたとは結婚したとは思っておりませんから。」
「あ、僕もだよ。だから、お互い、自由恋愛しよう。」
「え?」
「僕も自由に恋愛するから、君も気になる人がいたら、自由に。」

呆れ果ててものも言えないと言うのはこう言うことなんでしょうか。
ますます、ご主人様がわからなくなりました。
群馬に張り付けておくのは、やめておきましょう。
私も自由に生きるんですから。

「何?何か言いたい?」
「いえ、もう寝ます。」

そういうと、疲れていたのか、すぐに私は眠ってしまいました。

夜中に寝相の悪い私の毛布を直してくれたのも知らず。

と言うことで本日はこの辺りで。
お粗末さまでした。
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