華族の悪役夫人に転生。復讐されないよう、家庭円満を目指します。

いんげん

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宵さまの生誕祭

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 もうすぐ、宵さまのお誕生日だ。
 プレゼント能力のない私は、本人に直接聞くことにした。

「もうすぐ、宵さまが、この世に生まれた記念すべき日、生誕祭じゃないですか」
「……」

 今日の宵さまは、そこそこの お時間に帰ってきたので、家族で食卓を囲んでいる。並んでいるパンは私が作ったものです。といっても、暇すぎて乗り込んだ厨房でパンを捏ねさせて貰っただけ。まさに子供のお手伝いレベルの――邪魔だ。だけど、このお屋敷で働く皆さんは、とても優しい。みな声を揃えて言います「破格の賃金」と。そう、大事ですよね。それもこれも、宵さまの事業が絶好調のおかげです。
 その、宵さまは、無の表情で食事の手を止めた。

「生誕祭って。父さんは、神か何かですか」
 貴世実さんが笑いながら私を見た。「どうしてわかったの?」という顔で見たら、逆に貴世実さんが目を丸くした。
「そういえば、おいくつですか?」
 博弥さんが、フォローするように聞いた。しかし、宵さまは、眉を顰めた。おそらく、自分の年齢なんて気にしていない為に、パッと出てこないのだろう。わかります。最近、私も悪気なく年齢詐欺してます。
 でも、宵さまのはバッチリ覚えている。

「宵さまは、花も恥じらう、49歳になられますよ」
 
 そう、男の渋さが絶好調の頃合いだ。思わず、隣に座る宵さまをじっと見つめて、ほぅ、とため息をついた。目の前に並んで座っている息子二人は、呆れた顔をしている。まだ、若人たちには分からないでしょう。この良さが。目元に少し皴ができて、以前より優しく見えるような目元だが、その眼光は衰えるどころか、深みを増している。ギラギラに尖ったナイフが、研ぎ澄まされた名刀に進化した感じだ。斬られたい。斬り捨てられて、追いすがりたい。
 
「花も……その表現は、お若い女性に使うのでは?」
「そうですけど、良いのです。とにかく、母は花よりも宵さまが何百倍も素敵だと思います。花が霞みます。ですから、誕生日に花もアレですし――そもそも、宵さまの稼いだお金で買うのも変な感じですよね」
 
 ここは、何か取っ払いのお仕事をするときが来たのでは? 子供が大きくなった今、富豪生活は、正直暇です。庶民としては、そろそろパートとか、内職とかしたい。さすがに、外で正社員は無理なのは分かる。ちょっと働こうなんて軽い気持ちの職もないし、この時代の世間体というのは、現代よりも厳しい。三神の名前を隠して、こっそり働ける仕事はないものか。
 
「母さん、変なこと考えていませんか?」
 博弥さんの、目が眇められて、宵さまみたいな顔になっている。
「なんのことでしょう」
「先日、どこぞやのパーティで、お知り合いになった幼き御令嬢の家庭教師に名乗り出たという話を聞きました」
「あぁ、あれですか。なぜか皆さん、冗談だと思って大いに盛り上がってしまい、チャンスを逃しました」
「やっぱり……」
「………………絹子」
 息子二人に詰められ、宵さまも口を開いたので、私は慌てて会話の軌道修正を試みた。
 
「で、結局。宵さまは何か、欲しいものはありますか?」
 全員の視線が痛い。
「……特にない。皆が健やかならそれで満足だ」
 無欲。そう、宵さまは、物欲があまりない。仕事は大好きで、こうしたい、ああしたい。そういう面には強欲みたいだけど、あれが欲しい、これが欲しい、というのは見たことがない。以前は絹子が「あれ買え、これ買え」で美術品とかも買ってたみたいだけど。今は、屋敷は快適で便利だけど、質素だ。
「もー、宵さまのアガペーが尊い」
 ちょっと椅子を移動させて、宵さまの腕に抱き着いた。これ、姑さまが居たら、マナー違反と怒られるところだ。
「アガペー……神の愛?」
「やっぱり、神様なんだ、父さん」
「……絹子、食事をしなさい」
「はい、すみません」
 椅子をもとに戻した。食事をとりながら考えた。宵さまにぴったりのプレゼント。物じゃないなら、何か体験的な?
 うーん。
「絹子」
「はい?」
「全然、箸が進んでいない」
 気が付くと、倍の量がある息子たちは食事を終えている。育ち盛り凄い。食事が音速だ。
「あ、ごめんなさい。お先にどうぞ」
 
 私が促すと、二人は挨拶をして席を立った。これから勉強らしい。なんて、見上げた学生でしょうか。でも、この時代は、テレビもスマホもないし、選択肢が少ないのもある。そうなの、夜、とても暇なの。

 暇も潰せた息子二人の家庭教師役も、小学校で終わった。すごく、レベルが高いの二人とも。しかも、数学なんか楽しいゲームみたいに解いてて……違う人類だと思いました。
 やっぱり、ここは内職でも。小学生向けの自宅学習事業を始めようか。

「絹子」
「はい」
 また箸が止まっていた。慌てて食事を再開する。小食の私に、宵さまの食え食えアピールは子を思う親くらいの熱意がある。
「君は、その ――女の子が欲しいのか」
「ん?」
「先日のパーティの話しだ。岸川の家の娘をいたく気に入って、面倒をみたい、教師をしたいと――」
「いえ、それは……違います!」
「そうか――」
 宵さまは、気まずそうに顔を背けた。
「そうです」
 さすがに、突然、養子の女の子がやってきたら困るので、きっぱりと否定した。新たな復讐の恐怖となってしまう。親元から無理やり離されて……おぉ、怖い。ぶるりと震えて体を抱いた。
 そういえば、以前に「産みのお母様に会いたくありませんか?」と博弥さんに聞いたら「いいえ、微塵も興味がありません」と返されたのだけど、どうなのだろうか。姑さまも、宵さまも、居場所を教えてくれないので私もお会いできてないのだけど。
「絹子」
「はい! すみません食べます」
 すっかり、食事がどうでもよくなってしまった。絹子、胃が大きくなりません。
 少し残った、お肉を持て余す。
「宵さま、はい、あーんして下さい」
「……」
 大きな口が開く。
 可愛い。
 こんな可愛い49歳が存在していいのか。
「ごちそうさまでした。私、下げますので、宵さまは、お風呂どうぞ」
「ああ」

 次の日、私は、姑さまを訪ねた。
 姑さまは、ちゃぶ台の上に、帳簿とそろばんを広げていた。趣味は金勘定、本当にお金が大好き。
「何の用よ」
 ちらっと、眼鏡のレンズの上から私を見た。
「ご相談があって来たんです」
 テーブルの向かいに座って、置いてあったお茶を勝手に入れ始めた。高級な玉露美味しい。
「あんたの相談は、いっつも、つまらない話じゃない」
「そんな事ありませんよ」
「あるわよ、何だったかしら、この前は、えーっと猿よ!猿回しの猿が迷い込んだとか、どうでもいい報告しに来て半日居座ったじゃない」
「猿、賢かったですよねぇ」
「そりゃあ、あんたより賢いわ」
「今日は、猿より重要です。宵さまの事です」
 テーブルに伏せるように身を乗り出した。
「何よ、ついに愛人でもつくったの?それは、面白そうだから聞くわ」
「いやぁ、それはからっきし無い気がします。あんなに素敵だから、両手に余るくらい居ても仕方ないのですが。皆さん、敷居が高すぎて、上れないのですよ、恐れ多くて」
 宵さまは、家と職場をドアtoドアしている。時々、接待とか会食とかするみたいだけど、絶対に泊まらず家に帰ってくる。
 確かに、映画の中でも、女性の影は博弥さんの母以外になかった。復讐のために弱みを握ろうとする博弥さんは、人を雇って宵さまを探らせるのだけど、無いの。全然、弱みが出てこないのだ。素晴らしい危機管理能力。現代だったら、きっと通話アプリとかSNSとか一切やらないタイプだ。
「帰んなさいよ」
「まだ、何も話してませんよ。あっ、お義母さまの大好きな買い物の話です」
「聞こうじゃないの」
 姑さまは、そろばんを振って、置きなおした。
「で、何買う予定なの。金? 銀? 宝石? まさか、土地?」
「宵さまの誕生日プレゼントです」
「……」
 私が淹れたお茶が奪われ、飲み干された。
「何が良いと思いますか? 全然思いつかないのです。 世間で流行ってるものとか知ってます?」
 私が、あーでもない、こーでもないと一人で話していると、突然、姑さまが閃いた顔をした。
「いい考えがあるわ」
「なんですか⁉」
「計画を提案してあげるから、買いなさい」
 姑さまは、何やら紙に書き始めた。
「えっ、えー、どんなですか? ちょ、お義母さま――達筆すぎると読めません、もっと楷書で書いてください」
「だまらっしゃい」
 威嚇するように怒鳴るけど、ぐちゃぐちゃっとしてから、書き直してくれる姑さま、好き。
 えっと、なになに、準備――
「買い取ってから、読みなさい」 
 姑さまは、私の顔の前でそろばんを振った。じゃかじゃか五月蠅くて下がって、お茶を入れなおしお菓子をいただいていると「できたわ!」という声が響いた。
「見せてください」
 手を出したけれど、手を差し出し返された。
「金が先よ」
「あっ――内容の確認は?」
「内容が商品なんだから、見せるわけないでしょ!」
「そっか、でも手持ちがありません」
 そもそも、食材は宅配されてくる物が多いし、買い物も女中さん達がしてくれる。お金は寝室の貯金箱に入ってる。
「この請求書にサインしなさい」
 姑さまは、お札くらいの紙に金額を書き込んで、サインを求めた。
 なかなかのお値段。現代なら1万くらいだ。
「わかりました」
 何やら、イラストまで描いていた旅のしおりみたいな小冊子に俄然興味が沸いた。欲しい。見て見たい。
「毎度あり」
 にやりと笑った姑さまは、今日もとても生き生きしている。
 受け取った小冊子をペラペラと開いた。
「お、お義母さま――本気ですか? エ、エチチじゃないですか……」
 冊子は、夜の夫婦計画だった。
 しかも、若干……アブノーマルというか、積極的というか。
「本気よ。確実に喜ばれるわ。きっと、この請求書をあの子に渡せば、倍、いや――いくらになるかしらね、あははは」
「いえ……ですから、宵さまの誕生日プレゼントですから。そもそも、宵さまは、そういう男性じゃないかと」
 宵さまとの夜は、とても普通というか、スタンダードな事しかしていない。宵さまの精力は尽きない感あるけど、程々に切り上げてくれるし。すぐお風呂行く所から察するに、若干潔癖なのでは?と思う。
「そんな男にしてあげなさいよ、特別な日なんでしょ」
「……な、なんだか深い事をおっしゃってる風です」
「いいから、助言求めたんだから、少しくらいはやってみせなさいよ!」
「う……確かに」
 今までは、感謝のお手紙とか、手作りお菓子とか、そういうのだった。幼い息子達と絵を描いたり。でも、二人はもうそういう年齢じゃないし……。
「ふふふふ」
 姑さまは、私に微笑みながら、妙な手付きで、そろばんの珠を弄っている。
「は、ははは……」
 私は、ごまかすように笑いながら部屋を後にした。
 
 やって来た生誕祭。とりあえず、いつもどおり、お菓子を作り、お祝いをした。博弥さんは輝かしい成績表を、貴世実さんは私の絵を贈っていた。なぜ、宵さまの誕生日に私の絵? しかも凄く上手い。そんな才能が?
 
「宵さまが、この世に生まれてくれて、私はとても幸せです」
「……」
 私が若干、お酒に酔ってハッピーな気分で宵さまに抱き着くと、思春期の息子たちは「あー、はいはい」「お幸せそうでなによりです」と呆れたように目を反らした。
 宵さまは、嬉しい時に嬉しい顔をするのが苦手。更に子供の前なので、ぐっと顔に力を入れて、威厳を保っている。
「じゃあ、僕らはこれで」
「おやすみなさい」
 息子たちが退場して、つつがなく、誕生日会が終わり、そして夜が更けていく。

 その闇の中で――
 
 絹子が宵の馬に乗ったとか、乗らないとか。

 それは、また別の話。
 

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感想 2

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みんなの感想(2件)

まめ
2025.10.25 まめ

ありがとうございますஇ_இ
作者様の作品はどれも繰り返し読みたいものばかりで大好きです!
もっと続きがほしい作品ばかりです(笑)
特に私はこの作品と、よし、いい結果だが大好きです!
何回も繰り返し見てます!
また番外編を書いていただけたら嬉しいです(•ө•)♡
これからも素敵な作品楽しみにしております!

2025.10.26 いんげん

まめさま、さっそくありがとうございます♡

繰り返し読んで頂けるの、光栄の極みでございます!!
よし、いい結果だ、お好きですか!中々、いい性格をした主人公に仕上がってますよねwww 勘違いも極まってますしヾ(*´∀`*)ノキャッキャ
懐かしい♡ まだ好きって言って頂けるの嬉し過ぎます(T♡T) ありがとうございます♡

これからも、もっと面白い小説が書きたい(≧∇≦)の精神で書いて行きますので、生暖かく見守ってくださると嬉しいです♡

解除
まめ
2025.10.23 まめ

ドストライクの作品でした。
もっと読みたかったです(´・ω・`)
番外編希望です!

2025.10.24 いんげん

まめさま、ありがとうございます(≧∇≦)b

ドストライク嬉しい♡♡
番外編、書いたので近日中にアップします♡

解除

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