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1章
15話
しおりを挟む「サルヴァ!今日も一緒に試合しよーぜ!」
「ロベルト今日も早いな!ステファノはどうしたんだ?」
「あいつは寝坊だろ、朝苦手だから」
「なら先に俺たちで練習して強くなっておくか!」
「おう!」
「なぁサルヴァ、どうしてサルヴァそんなに強いんだ?俺もサルヴァみたいに強くなりてぇ!!」
「ロベルトには俺が強く見えるのか?それは嬉しいな...もし本当に強くなりたいなら目標を持つことだ。俺はある奴と約束してから絶対に王宮騎士団に入るって決めてるんだ。王宮騎士団に入ってたくさんの人たちを守れるようになりたい。ヒーローみてぇでかっこいいだろ?そのためにはどんな辛いことだって乗り越えてみせる。そう言う気持ちが俺を強くしてくれてるのかもしれねぇな!」
「そっか!なら俺も王宮騎士団に入る!王宮騎士団に入ってサルヴァと一緒にたくさんの人たちを守る!」
「なら俺たちはもっと強くならねぇといけねぇな!王宮騎士団に入るには何大抵の実力じゃ入れねえ、俺は王宮騎士団の団長になって、この国をどんな悪い奴からも守ってやるんだ!王宮騎士団には10才から入れるらしい。俺は今8才でロベルトは5才だろ?あの2年で俺はもっと強くなって王宮騎士団に入ってお前のことを待っててやるよ!だから絶対に来いよ、これはお前と俺の約束だからな!」
「おう!約束だ!俺は10才になった時絶対王宮騎士団に入ってみせる!!はやく練習しようぜ!」
「おっステファノが来たみたいだぜ。さっさと練習始めるか!」
あぁ懐かしいな...
「はっ騎士団なんかで腑抜けているからこんなことになるんだ。お前みたいな真っ直ぐとした剣で救えるものも多くあるだろう。だが俺の守りたいものはお前みたいな真っ直ぐな剣では救えない。」
そう言って剣をしまい、背中を向けるサルヴァトーレ。
なぁあの頃のお前はどこに行ったんだよ。首に突きつけられたサルヴァトーレの剣の感触が今でも残っている。あの時よりも考えられないくらい強くて、俺とお前との距離はこんなに開いちまったんだなと嫌でも痛感してしまう。
別に練習を怠けていたわけでもない、この国を守るために、いつかお前がこの騎士団に入ってまた3人で笑って過ごせるように、あの頃に戻れるように俺は一生懸命に練習をしてきた。そのおかげで団長にもなれた。だけどこんなにも実力差があいている。勝てるなんて思ってなかったが、こんなにも歯が立たないとも思ってなかった。何が国1番の騎士だ。こんな姿じゃざまぁねぇな。きっと俺に気を使ってわざと煙を立たせて試合を見えないようにしてくれたんだろ?それぐらいに圧倒的な実力差だった...
なぁサルヴァお前は本当に何を背負ってるんだ?何にそんなに追い詰められてる?今のお前の目標はなんなんだよ。あの時本当に何があったんだよ...
あの頃のサルヴァのようなきらきらとした目はなく、サルヴァトーレの目は闇に染まっていた。きっとこいつはもうサルヴァじゃない。サルヴァトーレなんだと、俺がサルヴァと呼ぶ日はもうこないんだと、あいつのさっていく背中を見ながら俺はそう思った。
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