【R18】【拠点設営】で守る乙女達の尊厳 〜世界を救うのは聖剣じゃなくて、清潔なお風呂と愛し合う夜〜

のびすけ。

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第5章 泥濘の生存者と、輝けるハーレム ~ギャルは浄化スキルで純潔を守る~

腐ったエリートと泥の中のカリスマ ~飢えたギャルに差し出す甘い糧~

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「……マジで、委員長なの?」 

冒険者ギルドの薄暗い酒場の片隅で、相崎莉奈(あいざき りな)は信じられないものを見る目で一ノ瀬清花(いちのせ さやか)を見つめていた。 
彼女の声は掠れ喉が渇ききっているのがわかる。

「ええ、久しぶりね、相崎さん。……みんなも」

清花が静かに答えると、莉奈の後ろにいた女子たち――江藤くるみや牧野樹里たち、息を呑んでざわめいた。

「ウソでしょ……肌、ツヤツヤじゃん
 「髪も巻いてるみたいに綺麗……美容院行ったの?」
「てか、その制服……新品?汚れひとつないよ?」

無理もない反応だった。 
莉奈たちは文字通り「泥沼」を這いずってきたのだ。 

彼女たちが着ている天華学園の制服は見るも無惨に薄汚れ、あちこちが破れて継ぎ接ぎだらけになっている。 
莉奈のプラチナブロンドの髪は根元が黒く伸びてプリン状態になり、毛先は痛みきってバシバシだ。
自慢のネイルも剥がれかけ、爪の間には落ちない土が詰まっている。 

それでも彼女たちからは腐臭や汗臭さはしなかった。

「……ウチの【浄化(ピュリフィケーション)】でなんとかやってきたけどさ」

莉奈が乾いた笑いを浮かべテーブルに突っ伏した。

「もう、マジ限界。食べるもんも魔物の肉とか、正体不明の木の実だし……超マズいし、腹下すし」
「莉奈、声が大きいよ……」

篠原真美がオロオロと周囲を気にするが、彼女自身も頬がこけ空腹でふらついている。

「だって事実じゃん!ウチら、もう石鹸もシャンプーもないんだよ?魔法で汚れを消すだけ。……サッパリなんかしない。ずっと体が重いまま」

莉奈が自分の腕を擦る。

「それに比べて……なんなの、あんたたちは?」

彼女の視線が僕――相田ミナトと後ろに控えるヒロインたちを舐めるように動く。 
星奈歌恋(ほしな かれん)の発光するような白い肌。 
日向莉央(ひなた りお)の健康的に引き締まった肉体。
王美鈴(ワン・メイリン)の艶やかな黒髪。
そして何より、全員から漂う「余裕」と微かな「良い香り」。

「エステでも行ったばっかみたいな肌じゃん。……同じ世界にいるとは思えないんだけど」 

嫉妬というよりは純粋な困惑。
あまりの格差に彼女のプライドは音を立てて砕けそうになっていた。

「それは……」

清花が言い淀み僕に視線を送る。
僕が口を開こうとしたその時だった。

バンッ!! 

ギルドの扉が乱暴に蹴り開けられた。

「おいおい、シケた面してんなぁ、相崎ィ」

ドカドカと入ってきたのは5人の男子グループだった。 
その先頭に立っていた男を見て僕は眉をひそめた。 

木戸(きど)。 
クラスのカースト2位に君臨していたサッカー部のエースだ。 

かつては爽やかな笑顔で女子人気も高かった彼だが今の姿は見る影もない。 
髪は脂ぎってベタつき無精髭が伸び放題。 
何よりその目が異常だった。 
白目は充血し瞳孔が開いている。
理性のタガが外れかけた飢えた獣の目だ。

「……木戸」

莉奈が身構える。
木戸は僕たちのテーブルに近づくと値踏みするように見下ろした。

「あ?誰かと思えば……裏方の相田じゃねーか」

彼は僕を見て鼻で笑った。

「なんだお前、まだ生きてたのかよ。てっきり最初の森で野垂れ死んだと思ってたぜ
 「……運良く生き延びただけだよ」

僕が冷静に返すと、彼は気に食わないといった様子で舌打ちをした。 
そして、僕の後ろにいる女子たちに気づき――表情を一変させた。

「おいおいおい……マジかよ」

彼の視線が、歌恋の胸元や、莉央の太ももに粘りつく。

「星奈に日向、王まで……。なんでお前ら、そんなに綺麗なんだ?」
「……あなたには関係ないわ」

歌恋が嫌悪感を隠さずに睨み返す。
だが、木戸は引くどころかニタリと下卑た笑みを浮かべて手を伸ばしてきた。

「冷たいこと言うなよ、歌恋ちゃん。俺たち同じクラスメイトだろ?再会を祝してハグくらいさせろよ」 「やめろッ!」

僕が制止しようとするより早く影が動いた。

「気安く触るなネッ!」

ドスッ!

「ぐえっ!?」

美鈴が木戸の手首を掴みそのまま強烈なアイアンクローを見舞った。

「い、いててて!離せ!このゴリラ女!」
「誰がゴリラアルか!その汚い手で歌恋に触れるな!」

さらに莉央がスッと前に出る。

「あんたたち、臭いんだよ。近寄らないで」

彼女は目にも止まらぬ速さで木戸の膝裏を蹴りつけた。

「がっ!?」

木戸は無様に床に膝をついた。

「く、クソッ……!なんだその動きは!?」

彼は赤っ恥をかかされ顔を真っ赤にして立ち上がった。 
後ろの取り巻き男子たちも武器に手をかけるが、美鈴と莉央から放たれる圧倒的な「強者」のオーラに気圧され動けない。

「……チッ。覚えてろよ」

分が悪いと悟った木戸は吐き捨てるように言った。 
そして矛先を変えるように莉奈を睨みつけた。「

おい、相崎。……今夜の打ち合わせ、バックれんじゃねーぞ?」
「……わかってるし」
「生き残りたきゃ賢い選択をするんだな。俺たちと『協力』するのがお前らの唯一の道だ」

彼は最後にねっとりとした視線を莉奈の胸元と、清花たちのお尻に向けながら捨て台詞を残して去っていった。

「……イイ女になりやがって。全員俺の下に跪かせてやるからな」

嵐が去った後酒場には重い空気が残された。

「……ごめんね、巻き込んで」

莉奈が深いため息をつく。

「相崎さん。今の男たち……どういうこと?」

清花が尋ねると、莉奈は諦めたように事情を話し始めた。

「あいつらとこの街で再会したの。……で、『協力してこの先へ進もう』って持ちかけられてて」
「協力?」
「うん。見ての通り、ウチらのグループ女子ばっかで火力が足りないの。ののかの弓はあるけど、前衛がいないからジリ貧で……」

莉奈は悔しそうに拳を握りしめた。

「木戸たちは腐っても男子だし、戦闘系のスキルを持ってる。……だから、あいつらが前衛をやってウチらが後方支援をする。そうすれば死の海まで行けるかもしれないって」
「でも……あいつらの目、普通じゃなかったぞ」

僕は警告した。

「あれは協力者の目じゃない。……欲求不満な獣の目だ」
「……わかってるよ!そんなこと!」

莉奈が叫んだ。
その目には涙が滲んでいた。

「あいつらが何を考えてるかくらい、わかるよ!ウチらを……女として見てることも!でも……やるしかないじゃん!」

彼女は悲痛な声で訴えた。

「このままじゃみんな餓死するか、魔物に食われて死ぬかだよ。……だったら多少のリスクがあってもあいつらを利用するしかないでしょ!?」

彼女はリーダーとして、仲間を生かすために泥水を飲む覚悟を決めていたのだ。

「……打ち合わせは、どこで?」
「街外れの廃屋みたいな宿屋。……今夜、そこで条件を詰めることになってる」

「……そうか」

僕はポーチを探りある物を取り出した。
拠点のジムに備蓄してあっ、『高機能栄養バー(チョコレート味)』だ。

「相崎さん。これ食べて」
「は?なにこれ……」
「いいから。顔色が悪いよ」

莉奈は怪訝そうにパッケージを開け一口かじった。 
その瞬間、彼女の瞳が見開かれた。

「……ッ!?」 

濃厚なカカオの香りととろけるような甘さ。
そして胃袋に染み渡る爆発的なエネルギー。 

粗悪な魔物の肉しか食べていなかった彼女の舌にとってそれは至高の美食であり、劇薬だった。

「おい……ひい……っ」

彼女の手が震え貪るようにバーを完食した。

「なにこれ……めっちゃ美味しい……体が、熱い……」

MPが枯渇し、低血糖状態だった彼女の体に力が戻っていく。
それと同時に、張り詰めていた緊張の糸がプツリと切れかけた。

「ねえ……もっとない?これ、もっとないの?」

莉奈が僕の袖を掴んだ。
その瞳は、空腹と依存で揺らいでいた。

「なんでもするから……これ、もっと……」

彼女は言いかけて、ハッとして口を押さえた。

(ウチ、いま何を……?食べ物のために体を売るようなこと……)

彼女のプライドがギリギリで踏みとどまる。 
だがその姿はあまりにも脆く、危うかった。

「……無理はしないで」

僕は彼女の手を取り小声で告げた。

「打ち合わせには行っていい。でも、もし危険を感じたら……すぐに逃げるんだ」
「逃げるって、どこへ……」
「この街の手前、東の森だ。そこに僕たちの『拠点』がある」
「拠点……?」
「行けばわかる。……何かあったら僕の名前を叫んでくれ。絶対に助けに行く」

僕の言葉に莉奈は呆然と頷いた。

「……あんた、変わったね。昔はもっと影が薄かったのに」
「そうかな。……これ、予備も持っていって」

僕は残りの栄養バーとスポーツドリンクを彼女たちに渡した。

「……ありがと。マジで、恩に着る」

莉奈は物資を抱きしめ、仲間たちを連れて宿屋へと向かっていった。 
その背中は、栄養を得て少しマシになったとはいえ、今にも折れそうに細かった。

「……相田くん」

歌恋が心配そうに僕を見る。

「あの子たち、大丈夫かな?あの男たち、絶対ロクなこと考えてないよ」
「ああ。間違いなく罠だ」

僕は確信していた。
木戸たちのあの目。
あれは、交渉相手を見る目ではない。 
獲物を追い詰め、蹂躙する機会を窺うレイプ魔の目だ。

「私たちで、見張りましょう」

清花が提案する。

「今夜、その宿屋の近くに拠点を展開して……いつでも突入できるように準備しておくのよ」
「賛成ネ!あの男たち、一度ボコボコにしてやる必要があるアル」

美鈴が拳を鳴らす。

「私も!あんな奴らに同じ女子が酷い目に遭わされるなんて許せない!」

莉央も闘志を燃やす。

「よし、決まりだ」 

僕は頷いた。

「今夜は忙しくなるぞ。……相崎さんたちの『SOS』を聞き逃さないようにしよう」

僕たちはギルドを出て、夕闇が迫る街外れの宿屋へと向かった。 
そこで待ち受ける惨劇と、その後の救済。 
それは、僕のハーレムが新たなメンバーを迎え入れるための通過儀礼となるはずだった。
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