4人の勇者とЯΔMЦDΛ

無鳴-ヴィオ-

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第2章

第15篇

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話が噛み合っていない、焔はユーリが今いる所を女性に聞くと…。
「ラムダとして辺境の果てを守っているわ」
辺境の果ての砦・ガイアにとってラムダは神同然の存在であり、それに覚醒したユーリを誇りに思うと女性は言った。

―――
何がどうしてこうなった。大きな魔法の陣、僕はその内側に閉じ込められている。
最後に覚えている事『魔王よ、ここに封じる!』という言葉。
そして、その言葉を発した者は見ず知らずの男性聖職者だった。
そしてこの一帯はずっと雨が降り続けている。「寒い」と呟こうとした時、うなり声となって発せられた。
腕を前に出すとそれは黒く染まり、やがて僕の姿は魔物に近い物となった。
これではまるで、あの時の「黒幻」のよう…。
この姿になる前の事をあまり覚えていない。どうして僕は「ここに」いるんだろう。
僕の発する声は届かない、魔物のような鳴き声となって発せられるからだ。
また繰り返すのか。あの時と同じ出来事を。
また「あの子」を傷つけるのか。「あの子」は悲しい顔をしていた。
僕が覚えている事、この世界で僕は「ユーリ」と呼ばれている事。
あの世界で僕は「黒幻」の一部だった事。「あの子」を悲しませた事。あと…。

―――
女性は特殊な形状のランプを手に持つとラムダの所へ案内すると言った。
焔達は同行するが警戒もする。
ある地帯にたどり着くと、そこは雨が降り続けていた。
そこを進むと黒い巨体がいた。
「この子がラムダ(ユーリ)よ」
女性の言葉に焔達は唖然とする。竜の形状を取っていて全身黒く染まっている。
焔が近づこうとした時、女性は静止した。
「近づかないでくれます?結界が解けてしまうでしょう」
焔はふと足元を見ると、魔法の陣がある事に気づいた。
陣の中にいるユーリはただ足を伸ばして座っている。
どうして、そうなってしまったのか。
「来、なの?」

ユーリは手を伸ばそうとすると、結界に弾かれ唸る。
立ち上がろうとしても、それを阻まれ手を伸ばす事も立つ事さえも出来ない。
それを見た楓や澪は「なんて惨い事を」と呟く。
「これがこの子のためよ、この子が瘴気を吸い浄化する。そしてこの世界を安定させる、それが出来るのはラムダだけ。この子にはその素養があるの、だからΛ因子を集めてこの子に与えてこうなってもらったの」
狂ってる。
「こんなの母親がする事じゃない」
そうよ、実の母ではないわと女性は言った。実の母親はどこか別の場所へと隔離していると女性は言った。何を企んでこんな事をするのか聞くと。すんなりと答えた。
「DПDΛのためよ!DПDΛの栄光のためにやっているの」
ここに来て、やっぱりそれがでてきた。あの出来事で終わりじゃなかったのか。
それとも、あの時に現れたゴルギスの一味なのか。
切っても切れない宿命なのか。
この世界に神様は私たちを呼んで、あの時の続きをさせようとしてるのか。
何が「自由に生きよ」よ、何が自由よ…。こんなのって、ないよ…。
《泣かないで》
その声が聞こえ、聞こえた方向を見るとユーリはこちらを見ている気がした。
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