首が勝手に右へ右へ回る奇病!~プロ棋士を目指す長男と中学受験の長女を抱えながらのジストニア闘病記~

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28.左馬 ~ただ風に涙をあずけて~

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28.左馬 ~ただ風に涙をあずけて~
 結局、4月の前半、体調は悪いままだった。注射の影響はそろそろ効いてくるだろうか、そんな期待ばかりが続く日々だった。
 4月の2回目の将棋連盟の練習日は、大会ということだった。
体調が芳しくないため、応援にはいけそうにない。自宅で勝利を祈ることになった。
日曜日なのに、今日は静かに一人家で過ごす。三島由紀夫の『美しい星』、羽生善治『人工知能の核心』を読み終える。私は普段から5冊から10冊同時に並行で本を読むクセがあるので、ちょうど読了がかぶることもしばしばである。逆に妻なんかは、1日で1冊読んだりする。そして、1冊を読み終わるまで、次に進まない。本の読み方一つとってもそれぞれだが、どちらのタイプの読み方が多いのだろうか。
子供たちが将棋で対局している間、私は一人、自らの首と闘っていた。
思わぬプレゼントが私のもとに届く。
 妻から届いたメールを開く。
「優勝!」
 長男のねこきちくんは優勝、長女のピヨちゃんは3位だった。勇気づけられる。胸に熱いものが流れる。だが、涙は流さない。
面白かったのは、優勝したねこきちくんはプロ棋士4名のサイン入り色紙、3位のピヨちゃんは、飾り駒だった。二人ともプロ棋士の凄さがわかっていないので、2年生のねこきちくんは飾り駒の方が豪華な賞品だと思っているようだった。
 飾り駒には「馬」が逆向きに彫られており「左馬」というらしい。ピヨちゃんは賞品の飾り駒を「パパが左を向けるようにと」言いながら渡してくれた。
 5年生だが、大人になったなあとしみじみ思うのであった。

※副題は「チューリップ」「青春の影」の歌詞の一部です。
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