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13.俺は杏子に溺れてる side一真
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休日の早朝、ピンポーンとインターホンが軽快な音を立てる。寝ぼけ眼でモニターを確認すれば、ニコニコした杏子がカメラを覗いている。ちょっと待て、早い、早すぎる。確かに朝早くと言っていたけど、まだ朝の六時だ。
「一真さん起きてー」
「……起きてる」
「ほら、着替えて」
あれこれと杏子が世話を焼いてくれ、成すがままされるがまま、出かける準備が整えられていった。しっかり朝食のおにぎりまで持参している。
「杏子、さすがに早くないか? 開店は十時だろう?」
「何言ってるんですか。並ばないと限定商品買えないんですよ。物産展は戦場です」
戦場と聞いて救急医療を思い浮かべた。うーん、それはさすがにしんどい。そんなことを想像していると、杏子がニコニコしながら「楽しみ。早く行きましょう」と腕を引っ張ってくる。
わかったわかったと支度をして、開店よりもずいぶん前に到着したのに、もうすでに列ができていた。戦場、恐るべし。
「一真さんはこの明太子を買ってきてください。私はこっちの角煮を狙っていきます」
「え、別れるのか?」
「これ、絶対買いたいんです。限定だし。買い終わったらここで合流して、あとはゆっくりお買い物しましょう」
ふん、と鼻息荒く杏子が意気込む。この戦場に賭ける杏子のやる気が伝わってきて、俺も考えを改め直した。限定の明太子が買えたらきっと杏子は喜ぶ。これは何としても手に入れるしかないだろう。
ふと杏子の手を握る。小さくて柔らかい可愛らしい手。
きょとんと杏子が俺を見上げる。
「だって、今日はデートだろ?」
「はわわ~」
忘れていたのだろうか。杏子の中では「デート」というより「物産展」に重きを置いていたに違いない。突然自覚したのか、頬をピンクに染めた。なんだその反応、可愛いな。
「一真さん起きてー」
「……起きてる」
「ほら、着替えて」
あれこれと杏子が世話を焼いてくれ、成すがままされるがまま、出かける準備が整えられていった。しっかり朝食のおにぎりまで持参している。
「杏子、さすがに早くないか? 開店は十時だろう?」
「何言ってるんですか。並ばないと限定商品買えないんですよ。物産展は戦場です」
戦場と聞いて救急医療を思い浮かべた。うーん、それはさすがにしんどい。そんなことを想像していると、杏子がニコニコしながら「楽しみ。早く行きましょう」と腕を引っ張ってくる。
わかったわかったと支度をして、開店よりもずいぶん前に到着したのに、もうすでに列ができていた。戦場、恐るべし。
「一真さんはこの明太子を買ってきてください。私はこっちの角煮を狙っていきます」
「え、別れるのか?」
「これ、絶対買いたいんです。限定だし。買い終わったらここで合流して、あとはゆっくりお買い物しましょう」
ふん、と鼻息荒く杏子が意気込む。この戦場に賭ける杏子のやる気が伝わってきて、俺も考えを改め直した。限定の明太子が買えたらきっと杏子は喜ぶ。これは何としても手に入れるしかないだろう。
ふと杏子の手を握る。小さくて柔らかい可愛らしい手。
きょとんと杏子が俺を見上げる。
「だって、今日はデートだろ?」
「はわわ~」
忘れていたのだろうか。杏子の中では「デート」というより「物産展」に重きを置いていたに違いない。突然自覚したのか、頬をピンクに染めた。なんだその反応、可愛いな。
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