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【最終話】それでも、これからも
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魔法が使えない。
俺はかなり落胆した。
頭から垂れ、見るからに落ち込んでいるのがわかるくらいに。
それを見かねたノーナが俺を慰める。
「まぁ、そう落ち込むでない。魔法が使えないくらいで不幸になってては生きていけぬぞ?」
「…まぁ、そう、だよな。」
事実、魔法が使えない人間の方が多いのだ。
更に言うと、戦闘向けのスキルを持っていない人間もいるのも事実。
己の技術で生きているのだ。
それと比べたなら俺はどれだけ恵まれているか。
落ち込んでいるのが馬鹿馬鹿しくなってきた。
「よし。ありがとうな、ノーナ。気が晴れたよ。」
「うむ。いつも通り、男前な顔だ。」
笑顔でいる内心、『ここでいちゃつくな』と思った神父がそこにいるのだった。
「神父様、ありがとうございました。貴重なお時間を使わせて貰って。」
「いえ、いいのですよ。それに、いいもの見せてもらいましたから。」
と神父はニヤニヤと言う。
俺は自分がしたことを思い出し、赤面するのだった。
「魔法が使えない、かぁ。でも、自己開示したときにはちゃんと魔法はあるんだけどな。」
「ほう。陰の魔法か?それならば、魔法適性で見えないはずだ。」
「え?陰?なに?」
「魔法に属性があるのは知っておろう?魔法適性で見れるのは陽の魔法であって、シズヤのような魔法、まぁ、珍しいものは陰の魔法と区別されておる。陰の魔法は種類が多く、噂では陰の魔法一覧などというものを作るためにどこかの国の研究員が、調べておるのだとか。」
へぇ…
そんなことしてるんだ。
「とは、いえど、陰の魔法使いは、陽の魔法が使えぬのは事実。」
「はは、もうわかってるって。」
魔法は、傘。
傘が魔法、ってどういうことよ。
「それで、シズヤよ。妾の魔法適性を伝えようと思うのだが…」
ノーナの視線が、周りを気にしているように見え、俺は場所を移したいのだ、と察した。
「…あぁ。わかった。家で話す方が安心して話せるだろうから、家に帰ろう。」
「うむ。わかってくれてありがとうの。」
ノーナの花が咲いたような笑顔に思わずドキッとしたが、ポーカーフェイスだ。
なんというか、男の意地?ってやつ。
「さて、妾の魔法適性だったの。」
「あぁ。何の適性を持っているんだ?」
「それが、妾は魔族の中で珍しい、陽の魔法のすべてを扱えるのだ。」
「えええええええ?!それって滅茶苦茶凄いことじゃないのか?!」
「うむ。そうじゃが、それは周りに知られてならぬ。」
「どうして?」
俺は首をかしげてノーナに聞いた。
そんなに魔法が使えるということは、それだけ周りに重宝がられるはず。
魔族というアドバンテージすら乗り越えられるような。
だから、どうして知られたらいけないのか。
「妾がいればどのパーティーでも重宝がられるじゃろう。だが、そのパーティーの魔法使いはどうおもおうか。じぶんの役わりを奪われた、と思うはず。ましてや、人間の魔力と比にならない位の魔力量をもつ。だから奴隷として人身売買の道具や、実験道具になるのだ。生きていても運が良くて廃人。運が悪くて四肢切断なんてざらではないぞ。」
「…そんなことさせない!俺がノーナを守るから!」
「お、おぉう。頼むぞ。」
ノーナは顔を赤らめ照れている。
俺もよくこんなことを堂々と言えたものだ、と後から恥ずかしくなる。
「と、とりあえず、今日はもうゆっくりするとするか。」
「そうだの。そうするとしよう。」
平和とは尊いものだと、その日、初めて知った。
前世は魔物もいない、差別なんてものが目に見えるような世界じゃなかった。
だから、平和というものに守られていると、思いそれを当たり前と思いだした。
俺はノーナとこうやっている。
こうして生活している。
まだまだ改善しないといけないことも一杯ある。
恐らく、いや、必ず、俺達の生活に平和というたった二文字の不可視のものを破らんとするものが現れるだろう。
そのときは俺達で平和を破らんとするものを倒し、平和の尊さを、俺達の生活を、俺達の日々を守る。
波乱に富んでいようと、災厄が襲ってこようと。
俺がその災厄を防ぐ。
それがいまの俺の過ごす日々。
俺はかなり落胆した。
頭から垂れ、見るからに落ち込んでいるのがわかるくらいに。
それを見かねたノーナが俺を慰める。
「まぁ、そう落ち込むでない。魔法が使えないくらいで不幸になってては生きていけぬぞ?」
「…まぁ、そう、だよな。」
事実、魔法が使えない人間の方が多いのだ。
更に言うと、戦闘向けのスキルを持っていない人間もいるのも事実。
己の技術で生きているのだ。
それと比べたなら俺はどれだけ恵まれているか。
落ち込んでいるのが馬鹿馬鹿しくなってきた。
「よし。ありがとうな、ノーナ。気が晴れたよ。」
「うむ。いつも通り、男前な顔だ。」
笑顔でいる内心、『ここでいちゃつくな』と思った神父がそこにいるのだった。
「神父様、ありがとうございました。貴重なお時間を使わせて貰って。」
「いえ、いいのですよ。それに、いいもの見せてもらいましたから。」
と神父はニヤニヤと言う。
俺は自分がしたことを思い出し、赤面するのだった。
「魔法が使えない、かぁ。でも、自己開示したときにはちゃんと魔法はあるんだけどな。」
「ほう。陰の魔法か?それならば、魔法適性で見えないはずだ。」
「え?陰?なに?」
「魔法に属性があるのは知っておろう?魔法適性で見れるのは陽の魔法であって、シズヤのような魔法、まぁ、珍しいものは陰の魔法と区別されておる。陰の魔法は種類が多く、噂では陰の魔法一覧などというものを作るためにどこかの国の研究員が、調べておるのだとか。」
へぇ…
そんなことしてるんだ。
「とは、いえど、陰の魔法使いは、陽の魔法が使えぬのは事実。」
「はは、もうわかってるって。」
魔法は、傘。
傘が魔法、ってどういうことよ。
「それで、シズヤよ。妾の魔法適性を伝えようと思うのだが…」
ノーナの視線が、周りを気にしているように見え、俺は場所を移したいのだ、と察した。
「…あぁ。わかった。家で話す方が安心して話せるだろうから、家に帰ろう。」
「うむ。わかってくれてありがとうの。」
ノーナの花が咲いたような笑顔に思わずドキッとしたが、ポーカーフェイスだ。
なんというか、男の意地?ってやつ。
「さて、妾の魔法適性だったの。」
「あぁ。何の適性を持っているんだ?」
「それが、妾は魔族の中で珍しい、陽の魔法のすべてを扱えるのだ。」
「えええええええ?!それって滅茶苦茶凄いことじゃないのか?!」
「うむ。そうじゃが、それは周りに知られてならぬ。」
「どうして?」
俺は首をかしげてノーナに聞いた。
そんなに魔法が使えるということは、それだけ周りに重宝がられるはず。
魔族というアドバンテージすら乗り越えられるような。
だから、どうして知られたらいけないのか。
「妾がいればどのパーティーでも重宝がられるじゃろう。だが、そのパーティーの魔法使いはどうおもおうか。じぶんの役わりを奪われた、と思うはず。ましてや、人間の魔力と比にならない位の魔力量をもつ。だから奴隷として人身売買の道具や、実験道具になるのだ。生きていても運が良くて廃人。運が悪くて四肢切断なんてざらではないぞ。」
「…そんなことさせない!俺がノーナを守るから!」
「お、おぉう。頼むぞ。」
ノーナは顔を赤らめ照れている。
俺もよくこんなことを堂々と言えたものだ、と後から恥ずかしくなる。
「と、とりあえず、今日はもうゆっくりするとするか。」
「そうだの。そうするとしよう。」
平和とは尊いものだと、その日、初めて知った。
前世は魔物もいない、差別なんてものが目に見えるような世界じゃなかった。
だから、平和というものに守られていると、思いそれを当たり前と思いだした。
俺はノーナとこうやっている。
こうして生活している。
まだまだ改善しないといけないことも一杯ある。
恐らく、いや、必ず、俺達の生活に平和というたった二文字の不可視のものを破らんとするものが現れるだろう。
そのときは俺達で平和を破らんとするものを倒し、平和の尊さを、俺達の生活を、俺達の日々を守る。
波乱に富んでいようと、災厄が襲ってこようと。
俺がその災厄を防ぐ。
それがいまの俺の過ごす日々。
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