天使の国のシャイニー

悠月かな(ゆづきかな)

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虹色の翼と髪を持つ男の子

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その男の子の赤ちゃんの肌は、透き通るように白い。
背中に生えた翼は真っ白だが、光が当たると虹のように七色に輝く。
そして、髪は金髪でクルクルの巻毛。
この髪も翼と同じように光が当たると七色に輝くのだった。
男の子の誕生の一部始終を見ていた天使達は、一斉に溜息をついた。

「とても可愛らしいわ…」
「なんて綺麗な子なんでしょう…」

皆、その子から目を離せない。

「ウ~ン…」

男の子は思いっ切り背伸びをすると、天使達をジッと見た。
そして、ハープを抱えた女性の天使と目を合わせるとニッコリと笑った。

「ほら、ハーニー。あなたと目が合ったわ。抱き締めてあげて。」

ハーニーと呼ばれる天使が、そっと両手を広げると男の子は、パタパタと翼を羽ばたかせ腕の中に飛び込んで来た。
ギュッと抱き締めると、男の子は顔を上げてジッとハーニーを見つめた。

「初めまして。私はハーニーよ。あなたに名前を付けるわね。」

優しく笑いかけながら話しかけると、男の子はハーニーの顔を見つめたまま呟いた。

「ハーニー…名前…付ける…」

ハーニーや他の天使達は驚いた。
天使の赤ちゃんの成長はとても早い。
しかし、生まれた直後に話した子は始めてだった。

「今の聞いた?もう話したわ…」
「生まれたばかりなのに…」
「本当に不思議な子…」

ハーニーは、他の天使達の呟きに耳を傾けながらも、男の子の顔をジッと見つめ名前を考えていた。
そして、ハーニーは思い付いたようにパーッと顔を輝かせニッコリと笑い言った。

「決めたわ!この子の名前はシャイニーよ。虹色にキラキラ輝く子だから…」

男の子は、ハーニーの言葉を一言一句聞き漏らさないように聞いていたが、すぐにニッコリと笑った。

「良かった。名前を気に入ってくれたのね。」

ハーニーがホッとしていると、男の子は頷きながら呟いた。

「名前…シャイニー…」
「そうよ。あなたはシャイニーよ。よろしくね。」

ハーニーは、シャイニーを優しく抱き締めた。

「素敵な名前ね。」
「この子にピッタリだ!」
「よろしくね。シャイニー。」

他の天使達は、抱き締められているシャイニーを覗き込みながら笑顔で話しかけた。

シャイニーは、確認するかのように1人ずつ見つめるとニッコリと笑うのだった。

「なんて可愛らしい子なの…」
「この子の笑顔を見ると心が温かくなるわ。」
「うん。この笑顔をずっと見ていたくなるよ。」

天使達は思わずホ~ッと溜息をついた。

「あらあら。みんな、あなたの笑顔から目が離せないようね。」

ハーニーはクスクスと笑いながら、一枚の葉をどこからともなく取り出した。

「さあ、シャイニー、朝露よ。飲んで。」

ハーニーがシャイニーの口元へ葉を近付けると、葉の先から朝露が一滴零れ落ち、シャイニーの口へ吸い込まれるように落ちていった。

……コクン……

シャイニーが朝露を飲み込むと、後から後から湧き出し、口の中に吸い込まれていった。

「あなたがお腹一杯になるまで朝露は湧き出るの。沢山飲んでね。」

シャイニーは、美味しそうに飲み続けたが、少し経つと朝露はピタリと止まった。

「お腹一杯になったのね。」

ハーニーは持っていた葉をパッと消し、シャイニーに雲を紡いだ糸で編まれた服を着せた。
雲の服は、とても着心地がいい。
フワフワし、優しく温かい太陽の光に包まれているような不思議な服である。

……スースースー……

お腹一杯になり、心地良い雲の服に身を包まれたシャイニーは、いつの間にかスヤスヤと眠ってしまっていた。

「さて、起きたら成長の部屋に連れて行かないと…」

ハーニーは、シャイニーをゆりかごに寝かせながら呟いた。

「この寝顔、ずっと見ていたいわね…」

フルート奏者のコルネが、ハーニーに寄り添うように座りながら言った。

「そうなのよ…この子と離れるのが凄く寂しいの…今までは、こんか事なかったのに…」

「大丈夫よ。きっとシャイニーは、ちょくちょくあなたに会いに来ると思うわ。寂しい時は、ハーニーが会いに行けばいいし。」

「そうよね。私も会いに行くわ。本当にこの子は不思議な子。どんどん惹きつけられる感じ…これが、この子の力なのかしら…」

「そうかもしれないわね…これからのシャイニーの成長が楽しみね。」

2人は、ゆりかごを優しく揺らしながら、スヤスヤ眠るシャイニーを見つめるのだった。

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