21 / 54
ラフィの苦しみとサビィの嘆き
しおりを挟む
ラフィは、サビィの部屋の前に来ると、大きく深呼吸した。
(さて、サビィにどう話すか…思ったより事は重大かもしれない…)
ラフィは、意を決して8枚の羽が描かれた扉をノックした。
「ラフィか?待っていた。構わず入れ。」
サビィの声を確認すると、ラフィは中に入っていった。
サビィは、ゆったりとソファに座り優雅にマレンジュリテイーを飲んでいる。
「サビィ…待たせて悪かったね。ちょっとしたハプニングがあってね。」
ラフィは、いつもの穏やかな笑顔でサビィの前のソファに座った。
すると、目の前にティーポットとカップが現れ、香り豊かなマレンジュリテイーが注がれた。
「新作のマレンジュリテイーだ。飲んでみてくれ。」
「これ…まさか試飲?」
ラフィはティーカップを持ち、香りを確かめながら尋ねた。
「まさか、マロンがとっくに試飲している。」
ラフィは、軽く頷きマレンジュリテイーを口に含んだ。
「これは…今までになく香り豊かだ。良くこの香りを引き出せたね。」
「私は、マレンジュリに関しては不可能な事などない。」
サビィは、フッと笑うとラフィを見た。
「それで、ハプニングとは何だ?」
「あぁ、実は…フレームと時計のクルックが一悶着起こしてね。」
その言葉を聞いてサビィは、眉根を寄せ、持ち上げていたティーカップを慌ててソーサーに戻した。
「今、クルックと言ったか?」
「そう、あのクルックだよ。サビィ。」
ラフィは、何かを思い出したかのようにクスクスと笑っている。
「クルックは、今はフレームの部屋にいるのか…」
「そうなんだ。クルックがフレームの態度が悪いと言い出してケンカになったよ。」
「またクルックが、鞭で叩いたのだろう。全くクルックの気の短さは昔と変わらない。」
サビィは、眉間にシワを寄せながら首を左右に振った。
「そうそう。フレームがクルックの鞭でグルグル巻きにされていたよ。」
「クルックがやりそうな事だ…」
サビィは、深く溜め息をついた。
「サビィもクルックには手を焼いてたよね。毎朝、必ず叩き起こされていたし。」
「その話しをするな。あれは、私の最大の汚点だ。」
「時計に毎朝お説教するのは、サビィくらいだろうね。」
「鞭を使って起こすなどフェアじゃない。そもそも、私はクルックの起こし方が気に入らなかった。」
「でも、鞭の前に音楽で起こすよね?それで起きなかったのはサビィだよ。」
「私は、朝が苦手なのだ。無理やり起こされるのは心外だ。」
「あの時も、そう言ってクルックにお説教してたよね。しかも毎朝。」
ラフィは、その時の光景を思い出しクスクス笑った。
「あの時、私もまだ子供だった。ラフィ…そんな話しをしに来たわけではないだろう。」
サビィは。ラフィの話しを遮り、本題に入るよう水を向けた。
「そうなんだサビィ。実はフレームの事なんだ。」
気付けば、ラフィの顔から穏やかな笑顔は消えている。
「フレームに何かあったのか?」
「うん…実は、フレームの心の中には炎が宿っているんだ。この炎の燃え方がフレームの心を左右させるようだ。何かに集中している時は青い炎。誰かを助けたい…心に寄り添いたいと思った時は、黄色やオレンジの炎…これらの炎は、フレームを良い道へと導くはずだ。でも…怒りや嫉妬、苦しみや悲しみのような感情が大きくなるにつれ、この炎はフレームを闇の道へと導く可能性がある。」
「ラフィ…その事にいつ気付いた?」
「今日、気付いた。今日だけで様々なハプニングがあった。そのハプニングがフレームの心の中に宿る炎について教えてくれたんだ。ストラが呼び寄せたドラゴンをシャイニーが帰した時…フレームの心に小さな小さな炎が灯った。それは、嫉妬の炎だった。フレームが気付く前に消し止めたから、心に違和感は残ったものの、その正体に彼は気付いていない。でもね…その後、クルックとケンカした時…フレームの炎は赤くメラメラと燃えていた。初めて怒りの感情が芽生えたんだ。」
そのまで話すとラフィは、マレンジュリテイーを一気に飲み干した。
すると、ティーポットが現れ、ラフィのカップに再びマレンジュリテイーを注いだ。
ーーーコポコポコポーーー
シンとした室内に、マレンジュリテイーが注がれる音だけが響き渡る。
「それで…ラフィから見てフレームは、危険だと感じるのか?」
ラフィは少し考えた後、首を左右に振りながら答えた。
「まだ、分からない…フレームは、とても優しい子なんだ。シャイニーが困っていると遠くにいても駆け付けるような子だ。鍵は…フレームが心の中の炎をコントロールする力。赤黒い闇の炎に決して飲み込まれる事がない強い心。」
「ラフィ…君にならフレームの心の中の炎をコントロールできるか?」
「この天使の国の中にいる間なら…でも、僕がコントロールしては意味がない。フレーム自身がコントロールできないといけない。」
サビィは、深い溜め息をついた。
「ラフィ…シャイニーはどうだ?君から見ても、やはり特別な子だと感じるか?」
「そうだね…シャイニーの秘めた力は未知数だよ。あのドラゴンをすんなりと元の世界に帰したからね。これから、徐々に目覚めていくはずだよ。僕は、シャイニーとフレームの2人が、同時期に誕生した事は大きな意味があると思っている。その意味は、今は分からないけどね。」
「ラフィ、これからフレームを注意深く見ていてもらいたい。そして、シャイニーも…」
ラフィは、深く頷いた。
「明日から、本格的に学びが始まるからね。2人については、注意深く見ていくよ。」
「ラフィ、感謝する。しかし、君の洞察力は相変わらず素晴らしい。やはり…あの時、君が天使長の座に就くべきだったのではないか…?」
「どうしたんだい?そんな事を言って…サビィらしくもない。洞察力だけでは天使長の座に就けないよ。それに…ブランカの後に天使長を継ぐ事は、僕には到底無理な話しだった…」
スッとサビィから顔を背けたラフィの瞳には、深い悲しみが彩られていた。
「僕は、サビィのように闇を光に変化させる力もないしね。それに、サビィの美しさや気品に右に出る者はいないよ。僕は、ブランカの意思を継ぐ道を選んだ。ブランカが志半ばで果たせなかった事…沢山の子供達を、素晴らしい天使に育てる教育係りの道。僕は成し遂げたいんだ…」
再びサビィを見据え語るラフィは、苦しみや悲しみに耐えながらも微笑んでいた。
「さぁ!僕は、そろそろ戻るよ。シャイニーとフレームの事は、とりあえず任せてほしい。長居して悪かったね。おやすみ、サビィ。」
ラフィは、笑顔のままサビィに背を向けた。
「ラフィ…君は辛いのに、なぜ笑う?君の心を楽にする為に、私にできる事はないのか?」
サビィは、部屋を出て行こうとするラフィに問い掛けた。
一瞬、ラフィは足を止めたが、首を左右に振ると後ろ手に扉を閉めた。
ーーーパタンーーー
固く閉ざされた扉は、まさにラフィの心そのものであった。
「クソッ!」
ーーーガシャン!ーーー
サビィがテーブルを叩くと、ティーポットやカップがぶつかり音を立てた。
サビィらしからぬ行動は、心に湧き出るやるせなさの表れだった。
「ずっと、苦しんでいる君を救う事もできず、何が天使長だ…」
サビィは、俯きながらキツく唇を噛むのだった。
ラフィは、扉に寄りかかりサビィの呟きを聞いていた。
天を仰ぎ見たラフィの瞳から一筋の涙が流れた途端、泉のように涙が溢れ出た。
「ブランカ…ごめん…ちょっと泣いて良いかな…僕は、まだまだ強くなれないみたいだ…」
ラフィは声を押し殺し、暫くの間、涙を流し続けるのであった。
(さて、サビィにどう話すか…思ったより事は重大かもしれない…)
ラフィは、意を決して8枚の羽が描かれた扉をノックした。
「ラフィか?待っていた。構わず入れ。」
サビィの声を確認すると、ラフィは中に入っていった。
サビィは、ゆったりとソファに座り優雅にマレンジュリテイーを飲んでいる。
「サビィ…待たせて悪かったね。ちょっとしたハプニングがあってね。」
ラフィは、いつもの穏やかな笑顔でサビィの前のソファに座った。
すると、目の前にティーポットとカップが現れ、香り豊かなマレンジュリテイーが注がれた。
「新作のマレンジュリテイーだ。飲んでみてくれ。」
「これ…まさか試飲?」
ラフィはティーカップを持ち、香りを確かめながら尋ねた。
「まさか、マロンがとっくに試飲している。」
ラフィは、軽く頷きマレンジュリテイーを口に含んだ。
「これは…今までになく香り豊かだ。良くこの香りを引き出せたね。」
「私は、マレンジュリに関しては不可能な事などない。」
サビィは、フッと笑うとラフィを見た。
「それで、ハプニングとは何だ?」
「あぁ、実は…フレームと時計のクルックが一悶着起こしてね。」
その言葉を聞いてサビィは、眉根を寄せ、持ち上げていたティーカップを慌ててソーサーに戻した。
「今、クルックと言ったか?」
「そう、あのクルックだよ。サビィ。」
ラフィは、何かを思い出したかのようにクスクスと笑っている。
「クルックは、今はフレームの部屋にいるのか…」
「そうなんだ。クルックがフレームの態度が悪いと言い出してケンカになったよ。」
「またクルックが、鞭で叩いたのだろう。全くクルックの気の短さは昔と変わらない。」
サビィは、眉間にシワを寄せながら首を左右に振った。
「そうそう。フレームがクルックの鞭でグルグル巻きにされていたよ。」
「クルックがやりそうな事だ…」
サビィは、深く溜め息をついた。
「サビィもクルックには手を焼いてたよね。毎朝、必ず叩き起こされていたし。」
「その話しをするな。あれは、私の最大の汚点だ。」
「時計に毎朝お説教するのは、サビィくらいだろうね。」
「鞭を使って起こすなどフェアじゃない。そもそも、私はクルックの起こし方が気に入らなかった。」
「でも、鞭の前に音楽で起こすよね?それで起きなかったのはサビィだよ。」
「私は、朝が苦手なのだ。無理やり起こされるのは心外だ。」
「あの時も、そう言ってクルックにお説教してたよね。しかも毎朝。」
ラフィは、その時の光景を思い出しクスクス笑った。
「あの時、私もまだ子供だった。ラフィ…そんな話しをしに来たわけではないだろう。」
サビィは。ラフィの話しを遮り、本題に入るよう水を向けた。
「そうなんだサビィ。実はフレームの事なんだ。」
気付けば、ラフィの顔から穏やかな笑顔は消えている。
「フレームに何かあったのか?」
「うん…実は、フレームの心の中には炎が宿っているんだ。この炎の燃え方がフレームの心を左右させるようだ。何かに集中している時は青い炎。誰かを助けたい…心に寄り添いたいと思った時は、黄色やオレンジの炎…これらの炎は、フレームを良い道へと導くはずだ。でも…怒りや嫉妬、苦しみや悲しみのような感情が大きくなるにつれ、この炎はフレームを闇の道へと導く可能性がある。」
「ラフィ…その事にいつ気付いた?」
「今日、気付いた。今日だけで様々なハプニングがあった。そのハプニングがフレームの心の中に宿る炎について教えてくれたんだ。ストラが呼び寄せたドラゴンをシャイニーが帰した時…フレームの心に小さな小さな炎が灯った。それは、嫉妬の炎だった。フレームが気付く前に消し止めたから、心に違和感は残ったものの、その正体に彼は気付いていない。でもね…その後、クルックとケンカした時…フレームの炎は赤くメラメラと燃えていた。初めて怒りの感情が芽生えたんだ。」
そのまで話すとラフィは、マレンジュリテイーを一気に飲み干した。
すると、ティーポットが現れ、ラフィのカップに再びマレンジュリテイーを注いだ。
ーーーコポコポコポーーー
シンとした室内に、マレンジュリテイーが注がれる音だけが響き渡る。
「それで…ラフィから見てフレームは、危険だと感じるのか?」
ラフィは少し考えた後、首を左右に振りながら答えた。
「まだ、分からない…フレームは、とても優しい子なんだ。シャイニーが困っていると遠くにいても駆け付けるような子だ。鍵は…フレームが心の中の炎をコントロールする力。赤黒い闇の炎に決して飲み込まれる事がない強い心。」
「ラフィ…君にならフレームの心の中の炎をコントロールできるか?」
「この天使の国の中にいる間なら…でも、僕がコントロールしては意味がない。フレーム自身がコントロールできないといけない。」
サビィは、深い溜め息をついた。
「ラフィ…シャイニーはどうだ?君から見ても、やはり特別な子だと感じるか?」
「そうだね…シャイニーの秘めた力は未知数だよ。あのドラゴンをすんなりと元の世界に帰したからね。これから、徐々に目覚めていくはずだよ。僕は、シャイニーとフレームの2人が、同時期に誕生した事は大きな意味があると思っている。その意味は、今は分からないけどね。」
「ラフィ、これからフレームを注意深く見ていてもらいたい。そして、シャイニーも…」
ラフィは、深く頷いた。
「明日から、本格的に学びが始まるからね。2人については、注意深く見ていくよ。」
「ラフィ、感謝する。しかし、君の洞察力は相変わらず素晴らしい。やはり…あの時、君が天使長の座に就くべきだったのではないか…?」
「どうしたんだい?そんな事を言って…サビィらしくもない。洞察力だけでは天使長の座に就けないよ。それに…ブランカの後に天使長を継ぐ事は、僕には到底無理な話しだった…」
スッとサビィから顔を背けたラフィの瞳には、深い悲しみが彩られていた。
「僕は、サビィのように闇を光に変化させる力もないしね。それに、サビィの美しさや気品に右に出る者はいないよ。僕は、ブランカの意思を継ぐ道を選んだ。ブランカが志半ばで果たせなかった事…沢山の子供達を、素晴らしい天使に育てる教育係りの道。僕は成し遂げたいんだ…」
再びサビィを見据え語るラフィは、苦しみや悲しみに耐えながらも微笑んでいた。
「さぁ!僕は、そろそろ戻るよ。シャイニーとフレームの事は、とりあえず任せてほしい。長居して悪かったね。おやすみ、サビィ。」
ラフィは、笑顔のままサビィに背を向けた。
「ラフィ…君は辛いのに、なぜ笑う?君の心を楽にする為に、私にできる事はないのか?」
サビィは、部屋を出て行こうとするラフィに問い掛けた。
一瞬、ラフィは足を止めたが、首を左右に振ると後ろ手に扉を閉めた。
ーーーパタンーーー
固く閉ざされた扉は、まさにラフィの心そのものであった。
「クソッ!」
ーーーガシャン!ーーー
サビィがテーブルを叩くと、ティーポットやカップがぶつかり音を立てた。
サビィらしからぬ行動は、心に湧き出るやるせなさの表れだった。
「ずっと、苦しんでいる君を救う事もできず、何が天使長だ…」
サビィは、俯きながらキツく唇を噛むのだった。
ラフィは、扉に寄りかかりサビィの呟きを聞いていた。
天を仰ぎ見たラフィの瞳から一筋の涙が流れた途端、泉のように涙が溢れ出た。
「ブランカ…ごめん…ちょっと泣いて良いかな…僕は、まだまだ強くなれないみたいだ…」
ラフィは声を押し殺し、暫くの間、涙を流し続けるのであった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦国鍛冶屋のスローライフ!?
山田村
ファンタジー
延徳元年――織田信長が生まれる45年前。
神様の手違いで、俺は鹿島の佐田村、鍛冶屋の矢五郎の次男として転生した。
生まれた時から、鍛冶の神・天目一箇神の手を授かっていたらしい。
直道、6歳。
近くの道場で、剣友となる朝孝(後の塚原卜伝)と出会う。
その後、小田原へ。
北条家をはじめ、いろんな人と知り合い、
たくさんのものを作った。
仕事? したくない。
でも、趣味と食欲のためなら、
人生、悪くない。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる