50 / 54
琴の両親の想い
しおりを挟む
その日の夜、シャイニーはラフィとハーニーと共に琴の枕元に立っていた。
「良く寝てる…琴ちゃん、ちょっとごめんね。」
寝ている琴の額にシャイニーが手を当てると、白いモヤが現れた。
「ラフィ先生、ハーニー、行ってきます。」
「僕達も行かなくて大丈夫かい?」
「はい。大丈夫です。そこで見守っていて下さい。」
シャイニーの瞳には一切の迷いもなく、決意の色が表れていた。
「うん。分かったよ。僕達はここで見守っているから行っておいで。」
「シャイニー、行ってらっしゃい。」
シャイニーは力強く頷くと、白いモヤの中に入っていった。
「え~と…琴ちゃんはどこかな…?」
キョロキョロと辺りを見渡すと、花畑の中にいる琴を見つけた。
「いたいた…琴ちゃ~ん!」
呼びかけると、花々の中から琴が顔を出した。
「あ!シャイニー!見て見て、凄く綺麗な花畑なんだよ。小麦も喜んでるよ。」
シャイニーが花畑の中に入って行くと、琴の足元に頭に花冠を乗せられた小麦が、ちんまりと座っていた。
「お花で冠を作って乗せてあげたの。ね!小麦喜んでるでしょ?」
しかし、小麦に喜んでいる様子は見られず、明らかに不貞腐れている。
「小麦、どうしたの?琴ちゃんが冠作ってくれたんでしょ?」
小麦は両手を上げ、やれやれという表情でシャイニーを見た。
「あのね…僕は男の子!花冠は女の子が被るものでしょ?」
シャイニーは、小麦の仕草がおかしくてクスクス笑った。
「でも、凄く可愛いし似合ってるよ。琴ちゃんも喜んでるし。」
「そうなんだよ。琴ちゃんが喜んでるから、外す事ができなくてさ~僕を見てニコニコ笑う琴ちゃんが可愛いんだ…」
「小麦!今度はネックレス作ったよ。首にかけてあげるね。」
「え!ネックレスは、さすがに勘弁してほしいよ。シャイニー助けて~」
小麦は、慌ててシャイニーの後ろに隠れた。
「琴ちゃん、花冠だけで良いって小麦が言ってるよ。」
シャイニーがクスクス笑いながら言うと、隠れていた小麦が足の間から顔を出し激しくウンウンと頷いた。
「そっか~それじゃ、シャイニーにあげる!ちょっと小さいけど…」
「え!いいの?」
琴が頷きながら、小さなネックレスをシャイニーに渡した。
「ありがとう…あ!見て琴ちゃん。僕の手首にピッタリだよ。」
シャイニーは、ニッコリと笑いながら手首に付けたネックレスを見せた。
「本当だ!それじゃ、シャイニーのブレスレットにしてね。」
琴は嬉しそうにシャイニーを見た。
「うん。大切にするからね。あのね、琴ちゃん…実は、会わせたい人達がいるんだ。」
「琴に会わせたい人達?う~ん…誰だろう?」
琴は腕を組み首を傾げ考えていたが、全く思い付かなかった。
「小麦、僕の所においで。今から琴ちゃんは、大切な人達と会うからね。」
シャイニーが手を差し出すと、小麦はソッと手の平に乗った。
「琴…」
その時、シャイニーの後ろから懐かしい声が聞こえてきた。
「え…ママ…パパ…」
琴の目の前には、事故で亡くなったはずの両親が立っていた。
シャイニーは3人を見守る為に、その場から静かに離れた。
「嘘でしょ…?ママもパパも琴を残して死んじゃったよ…」
琴の瞳から涙が溢れ出し、頬を伝いハラハラと落ちていった。
「琴…」
「琴ちゃん…」
両親は琴に駆け寄り、ギュッと抱き締めた。
「琴ちゃん…1人にしちゃって本当にごめんね。」
「ママ…パパ…こ…琴…ヒック…寂し…かっ…たよ。」
琴は泣きじゃくりながら2人にしがみ付いた。
温かい両親の体温を琴は全身で感じていた。
(ママもパパも温かい…)
「琴…本当にごめんな…」
「ママ…パパ…これから、また琴と一緒にいてくれるの?」
琴は涙を拭いながら両親を見上げると、2人は顔を見合わせ頷いた。
そして、母親がしゃがみ琴の手を取ると、ジッと目を見つめながら言った。
「琴ちゃん…良く聞いて。ママもパパも、もう琴ちゃんと一緒に暮らす事はできないの…」
「ママもパパも死んじゃったから…?」
琴の瞳から再び涙が溢れ出すと、母親は目を伏せ頷いた。
「ママもパパも、琴ちゃんのそばにいたい…でも、それは無理なの…琴ちゃんが凄く悲しくて寂しかった事は分かってるわ…ずっと空から見ていたのよ。」
「空から見てたの…?」
「そうよ…琴ちゃん。ママとパパは空から見ているの。琴ちゃんが悲しみや寂しさから塞ぎ込んでいて、本当に心配だった…急にママとパパがいなくなって…凄く傷付いていて…でも、どうする事もできなかった…」
母親の瞳から涙が溢れ出し頬を伝っていくと、琴が手を伸ばし涙を優しく拭った。
「ママ…泣かないで…せっかくママと会えたんだよ。悲しい顔じゃなくて笑顔が見たいよ。」
「琴ちゃん…」
「ママ、パパ…ごめんね。もう一緒にいられないのは分かってるんだ…久し振りにママとパパの顔を見たらワガママ言いたくなっちゃった。」
琴は涙を滲ませながらニコッと笑い両親を見た。
「琴ちゃん…」
「琴…」
「琴なら大丈夫だよ。じぃじやばぁばもいるし、小麦もいる。それに、天使のシャイニーも来てくれたんだよ。ママやパパと一緒にいられないのは、やっぱり寂しいけど…空から琴を見てくれてるんでしょ?」
「ええ…ずっと琴ちゃんを見てるわ。」
「うん。パパも琴を空から見てるぞ。」
「たまに会いに来てくれる?」
両親は再び顔を見合わせると力強く頷き琴を見た。
「琴ちゃん、ママもパパも琴ちゃんに会いに来るわ。そうね…春は優しい春風になって、桜の花を降らせましょう。夏はツバメになって、あなたの周りをクルクル飛ぶわ。秋は赤く色付いたモミジになって、ハラハラと舞いながら琴ちゃんを包みましょう。冬は…」
「冬は雪の結晶になって、琴の服に舞い降りるぞ。」
父親が母親の言葉を引き継ぐと、琴の頭をワシャワシャと乱暴に撫でた。
「わっ!もう!パパは相変わらず雑なんだから。」
「ごめん、ごめん。琴にまた会えたから嬉しくて力が入っちゃったよ。」
父親はバツが悪そうに笑うと母親を見た。
母親は頷くと、再び琴をギュッと抱き締めた。
「琴ちゃん…ママとパパはもう戻らないといけないの。ずっと、一緒にいたいけど…ごめんね。」
「良いよ。琴なら大丈夫だから。ずっと空から見ててね。」
母親は、更に強く琴を抱き締めてからソッと体を離した。
「琴ちゃん、これを受け取ってほしいの。」
気付けば、母親の手には空色のリボンが握られていた。
「このリボンはね…天使が空を切り取って作ったリボンなの。」
「え!空って切り取れるの?」
琴が驚き目を見開くと、母親はクスクス笑った。
「あらあら、そんなに見開いたら目が落ちちゃいそうよ。そうなのよ、天使は空を切り取れるのよ。このリボンはね、とっても不思議なリボンなの。見ててね。」
母親が手の平に空色のリボン広げて置くと、白いフワフワしたものが現れゆっくりと動き出した。
「琴ちゃん、この白いものは雲なのよ。」
「え!雲なの?凄い!」
「それだけじゃないの。このリボンは夕方になると、夕焼け色に変わり、夜には星空が映し出されるの。」
「わ~!凄いリボンだね~」
琴が目をキラキラ輝かせると、母親は琴の頭を撫でながら優しい笑顔で言った。
「このリボンをママとパパだと思ってね。」
「うん…分かった。ありがとう…このリボン、大切にするね。」
琴は母親からリボンを受け取ると、折り畳み優しく握った。
「琴…パパとママは戻るからな…」
父親は名残惜しそうに、琴の頭を再びワシャワシャと撫でると最後に琴を抱き締めた。
「じぃじとばぁばと仲良くしてね…さよなら、琴ちゃん…」
「琴、元気でな…」
2人は、琴を見つめながらスーッと消えていった。
「ママ、パパ…バイバイ…」
琴は小さく呟くと、両親の温もりを確かめるように、空色のリボンを頬に当てるのだった。
「良く寝てる…琴ちゃん、ちょっとごめんね。」
寝ている琴の額にシャイニーが手を当てると、白いモヤが現れた。
「ラフィ先生、ハーニー、行ってきます。」
「僕達も行かなくて大丈夫かい?」
「はい。大丈夫です。そこで見守っていて下さい。」
シャイニーの瞳には一切の迷いもなく、決意の色が表れていた。
「うん。分かったよ。僕達はここで見守っているから行っておいで。」
「シャイニー、行ってらっしゃい。」
シャイニーは力強く頷くと、白いモヤの中に入っていった。
「え~と…琴ちゃんはどこかな…?」
キョロキョロと辺りを見渡すと、花畑の中にいる琴を見つけた。
「いたいた…琴ちゃ~ん!」
呼びかけると、花々の中から琴が顔を出した。
「あ!シャイニー!見て見て、凄く綺麗な花畑なんだよ。小麦も喜んでるよ。」
シャイニーが花畑の中に入って行くと、琴の足元に頭に花冠を乗せられた小麦が、ちんまりと座っていた。
「お花で冠を作って乗せてあげたの。ね!小麦喜んでるでしょ?」
しかし、小麦に喜んでいる様子は見られず、明らかに不貞腐れている。
「小麦、どうしたの?琴ちゃんが冠作ってくれたんでしょ?」
小麦は両手を上げ、やれやれという表情でシャイニーを見た。
「あのね…僕は男の子!花冠は女の子が被るものでしょ?」
シャイニーは、小麦の仕草がおかしくてクスクス笑った。
「でも、凄く可愛いし似合ってるよ。琴ちゃんも喜んでるし。」
「そうなんだよ。琴ちゃんが喜んでるから、外す事ができなくてさ~僕を見てニコニコ笑う琴ちゃんが可愛いんだ…」
「小麦!今度はネックレス作ったよ。首にかけてあげるね。」
「え!ネックレスは、さすがに勘弁してほしいよ。シャイニー助けて~」
小麦は、慌ててシャイニーの後ろに隠れた。
「琴ちゃん、花冠だけで良いって小麦が言ってるよ。」
シャイニーがクスクス笑いながら言うと、隠れていた小麦が足の間から顔を出し激しくウンウンと頷いた。
「そっか~それじゃ、シャイニーにあげる!ちょっと小さいけど…」
「え!いいの?」
琴が頷きながら、小さなネックレスをシャイニーに渡した。
「ありがとう…あ!見て琴ちゃん。僕の手首にピッタリだよ。」
シャイニーは、ニッコリと笑いながら手首に付けたネックレスを見せた。
「本当だ!それじゃ、シャイニーのブレスレットにしてね。」
琴は嬉しそうにシャイニーを見た。
「うん。大切にするからね。あのね、琴ちゃん…実は、会わせたい人達がいるんだ。」
「琴に会わせたい人達?う~ん…誰だろう?」
琴は腕を組み首を傾げ考えていたが、全く思い付かなかった。
「小麦、僕の所においで。今から琴ちゃんは、大切な人達と会うからね。」
シャイニーが手を差し出すと、小麦はソッと手の平に乗った。
「琴…」
その時、シャイニーの後ろから懐かしい声が聞こえてきた。
「え…ママ…パパ…」
琴の目の前には、事故で亡くなったはずの両親が立っていた。
シャイニーは3人を見守る為に、その場から静かに離れた。
「嘘でしょ…?ママもパパも琴を残して死んじゃったよ…」
琴の瞳から涙が溢れ出し、頬を伝いハラハラと落ちていった。
「琴…」
「琴ちゃん…」
両親は琴に駆け寄り、ギュッと抱き締めた。
「琴ちゃん…1人にしちゃって本当にごめんね。」
「ママ…パパ…こ…琴…ヒック…寂し…かっ…たよ。」
琴は泣きじゃくりながら2人にしがみ付いた。
温かい両親の体温を琴は全身で感じていた。
(ママもパパも温かい…)
「琴…本当にごめんな…」
「ママ…パパ…これから、また琴と一緒にいてくれるの?」
琴は涙を拭いながら両親を見上げると、2人は顔を見合わせ頷いた。
そして、母親がしゃがみ琴の手を取ると、ジッと目を見つめながら言った。
「琴ちゃん…良く聞いて。ママもパパも、もう琴ちゃんと一緒に暮らす事はできないの…」
「ママもパパも死んじゃったから…?」
琴の瞳から再び涙が溢れ出すと、母親は目を伏せ頷いた。
「ママもパパも、琴ちゃんのそばにいたい…でも、それは無理なの…琴ちゃんが凄く悲しくて寂しかった事は分かってるわ…ずっと空から見ていたのよ。」
「空から見てたの…?」
「そうよ…琴ちゃん。ママとパパは空から見ているの。琴ちゃんが悲しみや寂しさから塞ぎ込んでいて、本当に心配だった…急にママとパパがいなくなって…凄く傷付いていて…でも、どうする事もできなかった…」
母親の瞳から涙が溢れ出し頬を伝っていくと、琴が手を伸ばし涙を優しく拭った。
「ママ…泣かないで…せっかくママと会えたんだよ。悲しい顔じゃなくて笑顔が見たいよ。」
「琴ちゃん…」
「ママ、パパ…ごめんね。もう一緒にいられないのは分かってるんだ…久し振りにママとパパの顔を見たらワガママ言いたくなっちゃった。」
琴は涙を滲ませながらニコッと笑い両親を見た。
「琴ちゃん…」
「琴…」
「琴なら大丈夫だよ。じぃじやばぁばもいるし、小麦もいる。それに、天使のシャイニーも来てくれたんだよ。ママやパパと一緒にいられないのは、やっぱり寂しいけど…空から琴を見てくれてるんでしょ?」
「ええ…ずっと琴ちゃんを見てるわ。」
「うん。パパも琴を空から見てるぞ。」
「たまに会いに来てくれる?」
両親は再び顔を見合わせると力強く頷き琴を見た。
「琴ちゃん、ママもパパも琴ちゃんに会いに来るわ。そうね…春は優しい春風になって、桜の花を降らせましょう。夏はツバメになって、あなたの周りをクルクル飛ぶわ。秋は赤く色付いたモミジになって、ハラハラと舞いながら琴ちゃんを包みましょう。冬は…」
「冬は雪の結晶になって、琴の服に舞い降りるぞ。」
父親が母親の言葉を引き継ぐと、琴の頭をワシャワシャと乱暴に撫でた。
「わっ!もう!パパは相変わらず雑なんだから。」
「ごめん、ごめん。琴にまた会えたから嬉しくて力が入っちゃったよ。」
父親はバツが悪そうに笑うと母親を見た。
母親は頷くと、再び琴をギュッと抱き締めた。
「琴ちゃん…ママとパパはもう戻らないといけないの。ずっと、一緒にいたいけど…ごめんね。」
「良いよ。琴なら大丈夫だから。ずっと空から見ててね。」
母親は、更に強く琴を抱き締めてからソッと体を離した。
「琴ちゃん、これを受け取ってほしいの。」
気付けば、母親の手には空色のリボンが握られていた。
「このリボンはね…天使が空を切り取って作ったリボンなの。」
「え!空って切り取れるの?」
琴が驚き目を見開くと、母親はクスクス笑った。
「あらあら、そんなに見開いたら目が落ちちゃいそうよ。そうなのよ、天使は空を切り取れるのよ。このリボンはね、とっても不思議なリボンなの。見ててね。」
母親が手の平に空色のリボン広げて置くと、白いフワフワしたものが現れゆっくりと動き出した。
「琴ちゃん、この白いものは雲なのよ。」
「え!雲なの?凄い!」
「それだけじゃないの。このリボンは夕方になると、夕焼け色に変わり、夜には星空が映し出されるの。」
「わ~!凄いリボンだね~」
琴が目をキラキラ輝かせると、母親は琴の頭を撫でながら優しい笑顔で言った。
「このリボンをママとパパだと思ってね。」
「うん…分かった。ありがとう…このリボン、大切にするね。」
琴は母親からリボンを受け取ると、折り畳み優しく握った。
「琴…パパとママは戻るからな…」
父親は名残惜しそうに、琴の頭を再びワシャワシャと撫でると最後に琴を抱き締めた。
「じぃじとばぁばと仲良くしてね…さよなら、琴ちゃん…」
「琴、元気でな…」
2人は、琴を見つめながらスーッと消えていった。
「ママ、パパ…バイバイ…」
琴は小さく呟くと、両親の温もりを確かめるように、空色のリボンを頬に当てるのだった。
0
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ボロ雑巾な伯爵夫人、やっと『家族』を手に入れました。~旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます2~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
第二夫人に最愛の旦那様も息子も奪われ、挙句の果てに家から追い出された伯爵夫人・フィーリアは、なけなしの餞別だけを持って大雨の中を歩き続けていたところ、とある男の子たちに出会う。
言葉汚く直情的で、だけど決してフィーリアを無視したりはしない、ディーダ。
喋り方こそ柔らかいが、その実どこか冷めた毒舌家である、ノイン。
12、3歳ほどに見える彼らとひょんな事から共同生活を始めた彼女は、人々の優しさに触れて少しずつ自身の居場所を確立していく。
====
●本作は「ボロ雑巾な伯爵夫人、旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます。」からの続き作品です。
前作では、二人との出会い~同居を描いています。
順番に読んでくださる方は、目次下にリンクを張っておりますので、そちらからお入りください。
※アプリで閲覧くださっている方は、タイトルで検索いただけますと表示されます。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】
佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。
新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。
「せめて回復魔法とかが良かった……」
戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。
「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」
家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。
「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」
そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。
絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。
これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる