誤り婚-こんなはずじゃなかった!-

蒼崎 恵生

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 衣装部屋で適当な水着を選んだ後、メイドの案内で更衣室に入ったシャルとルイスは、濡れた服を脱ぎ水着に着替えた。

「そういえば、こちらへ来る前、何か言いかけてみえませんでしたか?」
「……ああ」

 ハロルドやあいながいるし、温泉に戻ったらゆっくり話せないだろう。覚悟を決めたシャルは、緊張した面持(おもも)ちで切り出した。

「お前はなぜ、あいなを好きになったんだ?って、好きになる気持ちに理由なんてないのは俺も分かってるんだが……。あいなを意識するキッカケが何かしらあったんじゃないかと思ってな。恋愛に興味のなかったお前がどうしてそうなったのか知りたいっていう個人的関心だ」
「そうですね。たしかにキッカケはありましたが……。シャル様にそれを語るのはいかがなものかと思います」
「聞きたい。あいなは昔のことを覚えてないし、覚えてたとしても自分がお前に好かれるキッカケを作っただなんて微塵(みじん)も考えないだろうからな」
「そうですね、きっと」

 どちらかともなく、小さく笑う。あいなの鈍感さも彼女の一部。二人はそれすら愛しかった。

「シャル様に話すのは気が引ける内容になります。ご容赦下さいませんか」
「構わない。立場など抜きで、あるがままを聞かせてほしい」

 強い意思のこもったシャルの瞳を前に、ルイスは目を閉じ静かに語りはじめた。

「あなたの父親…カロス様に育てていただいたことは、孤児の私にとって感謝するべきことであると同時に、疎外(そがい)感を味わうことでもありました。他の使用人から自分の出自(しゅつじ)を詰(なじ)られたり、カロス様のお客様から孤児であることを面白おかしく噂されることも、幼い頃は珍しくなかったのです。弱っている面を見せて相手を楽しませるのは悔しいので人前では感情を出しませんでしたが、子供の頃の私は他者の心ない言動に毎回傷付きそのたびにひどく落ち込んでいました。自分には価値がない。いつしかそう思うようになっていました。失礼ながら、カロス様に対しても不信感が募る一方でした。内心私のことを使い勝手のいい捨て駒(ごま)だと思っているに違いない、と」
「そうだったのか、ルイス……」

 唇を震わせてしまうほど、シャルは衝撃を受けた。これまで心の内を見せなかったルイスに本音を話してもらえて泣きそうなほど嬉しい。その半面、彼の孤独や悲しみに気付いてあげられなかった自分を無力で情けないと思った。
 シャルの気持ちを察しつつ、ルイスは穏やかな口調で話し続ける。

「シャル様、どうか誤解なさらないで下さい。あなたを責めるつもりはありませんし、カロス様への恩は一生忘れません。自分の境遇を嘆(なげ)くつもりもありませんし同情されたいとも思いません。

 ただ、あいな様と出会う前の私は『無(む)』だったのです。自分は自分であって自分ではない。いつ消えてもいいと思っていました。今思えば、それは孤独感から来る寂しい気持ちだったのでしょうね。

 あの時あいな様がカスティタ城に滞在された期間は極めて短く、人生のうちのほんの一部の時でしかありませんでした。でも、私にとって彼女と過ごした過去の時間は今までの人生と比べ物にならないほど貴重で濃厚で大きなものです。今もそう……。
 あいな様から人としての愛をいただいた瞬間、私は自分を大切にしようと思うことが出来ました。あいな様に出会えたから仕事で無理をするのもやめましたし、ありのままここに居てもいいのだと思うことが出来ました。カロス様にどう扱われても構わない。自分に降りかかる辛辣(しんらつ)な言葉を聞き流せるようになり、強くもなりました。

 ――以来私は、あいな様を特別な存在だと勝手に思うことにしました。叶わぬ恋なのは百も承知(しょうち)ですが、それでいいと思っています」
「……そうか。話してくれてありがとう」

 シャルは唇を噛(か)みしめ、ルイスの右肩に手を置いた。その肌に刻まれたごまかしようのない傷痕(きずあと)がシャルの手のひらで隠れる。

「悪かった。家族だと言いながら、俺はお前の置かれている状況や抱えている感情に気付いてやれなかった。
 国王様はもちろん、俺も、お前を捨て駒と思ったことは一度たりともない。執事であっても、今後も変わらず俺達の家族だ。本当のことを話してくれて嬉しかった」
「なぜ、あなたはそこまで……。行動を起こす気がないとはいえ、私はあいな様に友人以上の感情を持っているというのに。邪魔者だとおっしゃっていただいた方が納得できるのですが」
「そうだな。俺はお前を邪魔者扱いし邪険にするべきなんだろうな……。でも、それはできない。俺はあいなのことを誰よりも愛しているが、お前のことも愛している。よほどのことがない限り、永遠に憎むことはない」

 ルイスの肩から手を離し背を向け、シャルは更衣室の扉に向かう。

「なかったことにできる恋なんてないと思う。俺はあいなに気持ちを伝えた。恥ずかしくもあったが、何もかもさらけ出した。そしたら、長年抱えてた孤独や焦りがプラスの力に変わった。あいなを好きになって良かった、もっと愛を深めたい、そういう前向きなエネルギーが湧いてきたんだ」
「それは大変喜ばしいことです。ロールシャイン王国の未来は安泰ですね」

 ルイスは執事の顔に戻っていた。

「お前にも、決着を着けなきゃならない時が必ず来る。なかったことにできる恋なんて、絶対にないのだから」

 振り向くことなく、シャルは更衣室を出ていった。消え入りそうなほど小さな声でルイスはつぶやく。

「……シャル様には敵(かな)いません。それが結果こたえではありませんか」

 シャルの愛情深い性格に、まっすぐな心に、誇り高い振る舞いに、自分は勝てない。人間的な魅力はシャルの方がずっと高い。いずれあいながシャルに惹かれるのは必至(ひっし)。ルイスはそう思えてならなかった。

(大切なものが手の届く場所にあるとは限らない。私はそう思っています。あいな様が幸せでいる姿を見守ることが私なりの愛情表現なのです。それを越えたらどうなるのか自分でも分からないのですよ。どうかお察し下さい。シャル様……。)



 水風呂に浸かっていると体のほてりは治まった。温泉に浸かり過ぎて熱くなっていた顔も冷たくなって良い気分である。全身を水に浸からせていたあいなは体が軽くなるのを感じながらハロルドのいる温泉に戻ろうとした。ところが彼は、シャルがプールサイドに足を踏み入れるなり彼に夢中になり、こちらには目もくれなくなった。

「シャル、早かったね。ルイスは?」
「すぐ来る」
「そう……。こっちの温泉は特にお勧めだよ。疲労回復効果の高い入浴剤を入れてるから」
「あいなは今も水風呂にいるのか?」
「うん。でも、もうすぐこっちに来るんじゃない?先に入って待ってようよ」

 ハロルドの誘いにためらいを見せながら、シャルは水風呂の方向を見やる。何となく二人に話しかけそびれたあいなはとっさに目をそらし、シャルに背中を見せる形で水風呂の水面に視線を落とす。

(何となく、目そらしちゃった。シャル、気付いてないといいけど。
 ハロルドが言ってた通り、あの二人はとっても仲が良さそう。周りの人達から仲が悪いって誤解されてるの、やっぱり寂しいな……。)

 ハロルドから聞いた話を思い出し、あいなは心配した。同時に妙な妄想(もうそう)までしてしまう始末。一人ひそかに胸が痛むのを感じた。

(ハロルド、幸せそうな顔してる。シャルのこと大好きとは言ってたけど、こうして見てるとそれがすごく伝わってくる。もしかしたら、ハロルドはいつかまたシャルに告白するつもりかもしれない。この世界は男同士の恋愛がオープンになってるし……。
 シャルは私の浮気を許すって言ってたけど、それって自分がハロルドと浮気をするためだったりして……。ありうる!だって、私なんかよりハロルドの方がシャルの隣に居て絵になるもんっ!!)

 緩(ゆる)く天然パーマのかかったブロンドの髪にエメラルドグリーンの瞳を持つシャルは、こうして改めて見ると直視できないほどかっこいい。ハロルドも眉目秀麗(びもくしゅうれい)で、澄んだ青い瞳に銀髪といった特徴がシャルの横に並ぶことでますます輝いて見えた。

(二人とも、水着姿が似合っててすごくキレイだな。あんな人達が日本の砂浜を歩いてたらモデル事務所とかにスカウトされそう。
 シャルって細いのに、水着だと胸とかけっこうガッシリしてるんだなぁ。ハロルドもしょっちゅう泳いでるのが分かる体だし。私なんて、色気ナシのちんちくりんだよ。)

 ため息混じりに自分の体を見おろし、虚(むな)しくなる。凹凸(おうとつ)のない幼児体型。Tシャツとパレオで隠してはいるものの、腰や足のラインもモデルの女性とは程遠(ほどとお)いし色っぽさの欠片(かけら)もない。

 万人にモテなくてもいいから、せめて結婚する相手の前でくらい堂々と振る舞えるくらいのスタイルは欲しかった。

(シャルも、好きになった相手が私みたいなタイプで内心ガッカリしてるかも。色気皆無ってハッキリ言われちゃったしなぁ……。秋葉(あきは)の十分の一でいい、私にもチャームポイントを作れないものかなぁ?)

 スレンダーで胸は大きく、くびれもある。親友秋葉のスタイルを脳裏に浮かべ、あいなはもんもんと考えていた。無意識のうちに独り言をもらしてしまう。

「『色気』って、秋葉みたいな子のためにある言葉だよね。私が男だったら、絶対秋葉に惹かれるし!なのに私を好きになるなんて、シャルは物好きだよね…?」
「お風邪を召されてしまいますよ」

 肩にふわりとバスタオルをかけられる感触がした。
 昼間から気温は下がりつつある。オレンジとバイオレットを混ぜた空にいくつかの星が瞬いていた。吹き抜けの天井をちらりと見て、あいなは夜が近いことに気付く。

「ルイスさん…!」
「シャル様があいな様をお好きになるのは当然のことです。水着、大変似合ってらっしゃいますよ」
「やっ、あの、もしかして私、考えてること口に出しちゃってましたか!?」
「ええ。偶然とはいえ、聞いてしまい申し訳なく思っています」
「いえ、気にしないで下さい。ちょっと恥ずかしかっただけなので……。バスタオル、ありがとうございます」

 穏やかに微笑むルイスに安心感を覚えたのも束(つか)の間、普段燕尾服えんびふくに隠れているルイスの裸が視界に入り、あいなは頬を赤らめた。

(シャルもスタイルいいけど、ルイスさんも全体的に引き締まってて逞(たくま)しい…!肌も女の子みたいにスベスベしてそう!綺麗な肌してる。毎日どんな手入れしてるのかな!?って、そんなこと訊(き)いたら変態って思われる??
 はぁ……。シャルといい、ルイスさんといい、男の人って服着てる時と脱いでる時で全然違うんだね。雰囲気変わりすぎでなんか困る!)

 ここ数年、あいなは男性の裸を目にしていなかった。そのせいか、破裂しそうなくらい胸が激しい音を立てている。水泳の授業は男女別だし、父親や龍河の裸なんて思春期以降見ていない。

 ルイスが羽織らせてくれたバスタオルのおかげで心地いいあたたかさが体にこもっているが、それどころではなかった。

 サラサラの黒髪に、青みがかった漆黒(しっこく)の瞳。端正な顔。まるでこちらの感情全てを見透かしているかのような眼差しで見下ろしてくるルイスの視線に耐えられず、あいなはバスタオルで顔を隠した。
(ルイスさん、鋭そうだもん。今考えてたことバレたら恥ずかしくて死ぬ~!……ううっ。変に思われたかな?)

 小さく笑い、ルイスは何事もなかったかのように話をした。

「あいな様も、これから再び温泉に入られるのですか?」
「はい、少しだけ……」
「でしたら、かけ湯をしましょうか。水風呂に浸かった後ですし、そのまま温泉に入ると温度差で体がビックリしてしまうかもしれませんから」

 近場のかけ湯スペースに行き桶(おけ)に湯を汲(く)むと、ルイスは指先でそれを掬(すく)いあいなの爪先や膝(ひざ)にそっとかけた。こんな風に誰かから世話をされるのは幼い頃以来である。くすぐったい気持ちになり、あいなはようやく顔からバスタオルを離した。

(ルイスさん、いつも通り、優しい。水着姿ってだけで私一人色々考えちゃって、なんか恥ずかしいな。友達になったとはいえ裸見て顔赤くするなんて、ルイスさんからしたら迷惑だよ。普通にしないと、普通にっ!)

「あたたかいです。ありがとうございます。……っ!」

 平常心を取り戻すどころか、それまでとは違う意味であいなの胸はドキッとした。ルイスの右肩に生々しく残る傷痕。
(もしかしてこれが、魔物からシャルを庇(かば)った時にできた傷?)

「痛かった、ですか…?」

 考えるより先に、あいなはそこに指先を触れさせていた。一瞬震えたものの、ルイスはあいなの指先をそのままにうつむき、頬を赤く染める。これまでにないほど、あいなが近い。彼女の指先が全身を凍りつかせ、同時に熱くする。

 もう少し距離があれば気持ちを隠せるのに、今は顔に熱が帯びてしまうことを止められなかった。こんな風では、さすがにあいなに気付かれてしまうかもしれない。ごまかしようが、ない……。頭まで熱くなるのを感じつつ、穏やかな顔つきを意識して保ちルイスは言った。

「この程度のケガ、なんてことはありません。痛みには慣れています。平気ですよ」

 ルイスの恋愛感情には気付いていないが、彼がウソをついていることは、さすがのあいなにも分かっていた。傷痕から指先を離し、

「平気なわけないです。こんな傷が残るなんて、痛かったに決まってるじゃないですか……!」
「あいな様。どうか、そのように悲しい顔をなさらないで……」

 まるで病(やまい)に伏せた自分の身内を心配するかのようなあいなの眼差(まなざ)し。彼女の心を感じ、ルイスの胸は苦しくなった。喜びと切なさで溺(おぼ)れたかのように。

「秋葉が城に来てくれた日、ルイスさん言ってましたよね。シャルを狙う敵を倒すのも自分の仕事だって。執事としてそうするのは仕方がなかったとしても、シャルを落ち込ませたこと、辛かったですよね……」
「私は大丈夫ですよ。それに、今後そういった状況にはならないでしょうからご安心下さい。公務などで城の外に出る際は常に護衛専門の者達がシャル様の傍についていますから。それでも防ぎ切れない攻撃からシャル様をお護(まも)りするのが私の役目であることには変わりありませんが、二度とこのような傷を負うことがないよう万全を尽くしていますから」

 ルイスの存在はシャルの身を護るための最終防衛ライン。だからこそ執事として剣術や銃撃の訓練を重ねているのだと、あいなはこの時改めて知った。

「シャルも悲しかったかもしれない。でも、ルイスさんも痛かったですよね……。大丈夫なんて言わないで?私にはウソつかなくていいです」
「あいな様……」
「シャルを護るのも仕事。それは分かっています。でも、これからは自分のことも大切にしてほしいんです。危険だと思ったら逃げてほしい。友達として言ってます。お願いします」

 説得するように、あいなはルイスの右手を両手で包み込んだ。昔あいなに心を奪われた瞬間と全く同じ状況に再び立ち、ルイスはプールサイドに居るということを忘れそうになる。

 この傷を負い出血多量で意識を失う直前、こう思った。『このまま死ねたら楽になれる。良かった』。死をもって底無しの無力感と変えられぬ孤独から解放されたかった――。当時の心境を、まさに今あいなに見抜かれた気がしてルイスは動揺を極めた。

「完璧な執事じゃなくていい。ずっと元気でいてほしいんです。ルイスさんはここに居てくれるだけでいいから」
「あいな様……」

 ここまで真剣に自分の身を案じてくれる女性が他に居ただろうか……。立場を考えたら手放しで喜べる状況ではないのかもしれない。しかし、ルイスは幸福感で胸を満たさずにはいられなかった。それと同時に、あいなへの愛情も激しく増していく――。彼女の言葉が友人としてのものだと、分かっていても。

「分かりました。自分を大切にします。あいな様に誓って」

 あいなの両手を自分のそれで握り返し、ルイスは優しく笑(え)んだ。あいなはホッとし、満面の笑みを浮かべる。

(シャルにも、ルイスさんにも、毎日笑顔で元気に暮らしてもらいたい。)


 そんな二人の様子を、温泉前に立つハロルドとシャルは遠くから見ていた。あいなを呼び止めるべく移動しようとしたシャルの腕を、ハロルドが掴む。

「離せ!」
「待って?シャルに話しておきたいことがあるんだよ」

 珍しく真面目な表情を見せるハロルドを、シャルは振り向く。

「どう見てもルイスはあいなにれているよね。手なんて握り合っちゃって、まるで恋人同士みたい」
「友達だ」
「僕もあいなからそう聞いているよ。でも、周りはどこまでそれを信じると思う?」
「何が言いたい?」

 シャルは眉間にシワを寄せた。

「そもそも、なぜお前はあいなを呼び捨てにしている?いつの間にそんなに親しくなった?」
「ふふっ。僕達は歳の近い兄弟みたいなものだよ。あいなのことは好きだけど、恋愛感情で好きなのは君だけだよ、シャル」
「はぐらかすな」
「ひどいな、もう。そんな怒らなくてもいいじゃない」

 シャルの強い態度には慣れている。そう言いたげにハロルドはクスリと笑う。

「そんなシャル、初めて見たよ。あいなのことになるとそんな風になるんだね。気持ちは分かるよ。あの子、他の女性と全然違うもの。可愛いよね。ルイスが夢中になるのも無理ないよ。しかも、あいなは異性に好かれようと計算して動いているわけではないし。あれは完全に天然だね」
「お前が女を誉めるなんて、それこそ明日は槍(やり)の雨が降るんじゃないか?」
「シャル、相変わらずストレートな物言いをするね。あいなといいコンビだよ。うん。君達はお似合いだ」
「話はそれだけか?俺はあいなのところに行く。さすがにあれ以上はやばい。あいなも、ルイスも……」

 あいなはルイスへの感情が何なのか自分で分かっていないし、ルイスはルイスであいなに告白する気はないと言っている。それなのに、ああして物理的に距離を縮めていたら二人が傷付いてしまうかもしれない。シャルはそう思った。

「あいなからルイスを遠ざけた方がいいよ、シャル」

 それまでとは違うハロルドの引き締まった声音に、シャルは足を止め振り向いた。

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