キャロットケーキの季節に

秋乃みかづき

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(22)24日

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 24日の朝がきた
今日は礼央さんとクリスマイブデート
カーテンを開けると、寒そうだけど良い天気

晴れてて良かった~

ベッドから起き上がると、まずは冷蔵庫へ直行

昨夜仕事から帰ってきて、キャロットケーキを焼いたからだ

数時間冷まして冷蔵庫へ突っ込んだんだけど、型崩れしてないかな…

おそるおそるチェックすると

バッチリ

今日はまずケーキを持って礼央さんのマンションへ行き、そこから一緒に出かける予定

服はどうしようかな…

クリスマスだから、白いセーターにしようかな?
いやでもダークな色味で大人っぽい方が良いかな…?

その時ふと、礼央さんにこれまで言われた言葉を思い出した

そういえばいつも褒めてくれる時は、
「可愛い」
って言ってくれてた

あんまり背伸びしないで、着たいやつを着ていこう

そう決めて、ちょっと大きめの白いセーターを手に取った



 朝9時

礼央さんのマンションの前に到着

エレベーターに乗り込み、6階を押す

LINEを開き、念のためもう一度部屋番号を確認する

「一回来てるから分かると思うけど、部屋番号は608号室だからな。」

608、608…

ドアの前に来ると、急に色々なことが気になり始めた

髪、乱れてない
服、めくれてない
ケーキ、持ってきた

よぉぉし…

ピンポーン

5秒待つと、鍵を開ける音がした

ガチャっ

「いらっしゃーい。
おはよー。」

礼央さんは歯を磨いていた

「ごめん、あとちょっと待って。」

黒のタートルネックに、黒のスラックス

うわ~やっぱりかっこいい…

歯磨きしてる姿でさえ絵になるや

って、バカなこと考えてないで、ケーキ冷蔵庫に入れなきゃ

「キャロットケーキ作ってきたので、冷蔵庫お借りして良いですか?」

「んー!」

洗面所から口をすすぐ礼央さんの声

今、なんて?

「あの例のケーキ?
作ってきてくれたんだ!
ありがと、冷蔵庫勝手に開けちゃってー。」

なんか人んちの冷蔵庫開けるのって、申し訳ない感じ

開くと…

すっごい綺麗に整頓されてる

礼央さんらしいな



 冷蔵庫にケーキを詰め、礼央さんの支度も完了

「お待たせ。」

クローゼットからジャケットを取り、玄関へ

「あれ?
歩夢、コートは?」

あっ
着てくるの忘れた…

「まさか着てきてないの?
そのまま電車に乗ってここまで?」

「なんかケーキのことやら身支度で気が散って、コート着るの忘れちゃったみたいです…。
晴れてるからそんなに寒くないし、違和感なかった…。
でも、大丈夫です。
このセーター大きめで暖かいんで。」

「今は良くても、夕方冷えるからダメだよ!
ちょっと待ってて。」

そう言うと、礼央さんはクローゼットに戻っていった

「うーん…
白に合わせるからどれでも合うっちゃ合うんだけど…」

こっちを見ながらたくさんのコートと睨めっこ

そして1着取り出して

「これだな。
チェック柄のブラウンのロング。
白に合うし、歩夢の顔立ちにもしっくりくる。」

ふわっと僕の肩にかけてくれた

あー…
この前と同じフレグランスの香りだ
良い匂い~…

「すみません、今日着たら、クリーニングかけて返しますね。」

「そんなのいいよ 笑。
それより早く出かけようぜ。」



 イブとだけあって、電車の中はカップルや家族連れでいっぱい

みんな笑顔で楽しそう

僕たちも周りからそう見えてるかな…?

「ねえ。」

礼央さんが肘でツンツンと

「あと1時間したら、先に昼ご飯食べちゃおう。
今日は絶対どこも混むから、早めに店に入らないと。
予約もしてないし。」

「そうですね。
行列に並びたくないし、お腹も空いてきたのでそうしましょう。」



 駅に着くと、北口の改札へ

今日はいくつかの店で買い物しようって予定を立てていた

「まずは、雑貨屋さんに行きましょうよ♩」

目当ては

✂️Leo's garden 
(レオ ズ ガーデン)

で、お客様に出すブランケット

これをそろそろ新調したいということで、雑誌にも掲載されたオシャレなインテリアショップへ

「わ~!
もう入り口から良い感じですね!」

こういうお店って1人も楽しいけど、恋人と来るとテンション上がるな~

「おい、ボーッとしてないでブランケット探すぞ。」

礼央さんに引っ張られる




 キャラクターものや、花柄、ギンガムチェック

どれもこれも良くて決められない!

僕たちは、広げてみたり、膝に当ててみたり

とにかく色々試してショッピングを楽しんだ

悩んだ末に決まったのは、春先まで使える薄手のギンガムチェック
こちらを4枚お買い上げ♩

2袋に分けてもらい、手分けして持っていく

「何気に時間経ってるな。」

腕時計を見た礼央さんが一言

「そしたら一回ここでお昼にしましょうよ。
礼央さん、行きたいお店ありますか?」

「俺もそれ聞こうと思ってたんだけど 笑。
昨夜ネットで調べた感じだと、この近辺ではパスタ屋、アジアン料理店、牛丼屋かな。」

「どれも好きですけど…。
でも今日はデートなので、1番デートっぽい所。
そしたらパスタですかね。」

「オーケー 笑。
じゃあ、デートらしくパスタ屋で。」

アプリで地図を見ながら路地を進む僕達

先日の悪天候で、日陰にはまだ雪が残ってる

すると壁側を歩いていた礼央さんが、サッと僕の腰を掴んで2人の位置を変えた

「雪。
歩夢、転びそうだから。」

「あ…。
ありがとうございます…。」

さりげなくこういう事してくれるところ
キュンとするなぁ…

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