第二次宝玉戦争

完龍卞

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第一章『新勢力』

第一話『新勢力』

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この話はモルダウ帝国が滅びて、五年後のことである。
魔王シュンは八雲幕府を倒すため、魔界へと戻っていった。
八雲剛志は宝玉を集めていた。
しかし、宝玉を集めていたのは幕府だけではなかった。
◆◆◆
『グハッ!』
男が何者かに敗れた。
『では、貴様が持っているアーサーの宝玉は頂く!』
その者は宝玉を奪いその場を去っていった。
◆◆◆
“八雲城”
『大変です、大変です!』
男が走ってきた。
『どうした!?』
八雲はその男に聞いた。
『こちらに輸送途中だったアーサー王の宝玉が奪われたと!』
八雲は爪を噛み、考えてこう言った。
『すぐさまに奪った者を捜し出せ!』
八雲はそう言うとすぐに自分の部屋へと歩いて行った。
◆◆◆
“???”
『ケイム様。アーサー王の宝玉、ただいま手に入れました』
男はケイムと言う者の前に膝を着き、頭を下げた。
『ありがとう。渡してくれ』
ケイムは男に手を伸ばした。
すると男はケイムの手の上にアーサーの宝玉を置いた。
『よくやった、サリム。褒美をくれてやる。言ってみろ?』
するとサリムは
『いえいえ、当然のことをやっただけなので褒美なの………』
と言って断った。
『ん?そうか。では、次も頼んだぞ?』
『おまかせください。我らはブラッディーロイド。ケイム様の為ならば命をかけます!』
と言い、サリムは姿を消していった。
『フッフッ。フッハッハッハッ!我が野望までは近いぞ!』
ケイムは笑っていた。
◆◆◆
“海の上”
海上で大きな歌声が聞こえた。
『♪我らは鬼道、鬼道会!この世界の海賊さ!欲しいものは手にいれる、それが我ら鬼道会!』
鬼道会とは鬼山鉄を始めとし、大規模な海賊だ。
『ん?なんだあれ?船長、船長!』
男が流されている物を見つけた。
『どうした!』
酒を飲んでいたのか、千鳥足な鬼山鉄。
『人です、人が流されています!』



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