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チョンってすなよ
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水を飲み干し、火照った体が落ち着いたところで、団子作りを再開した。
「なかなか難しいなぁ。太郎、もう一回だ!」
「はい、お願いします! ……あっ、そうだ、忘れてた!」
「ん? 何をだい?」
「試してみたかった材料がもう一つあったんです。これも加えてみてください」
俺は、いつか使おうと思って持っていた葛粉を取り出した。
「この白い粉はなんだい?」
「葛粉です。リコリスの根から取れるデンプンで、これを入れると、いい感じのとろみが出ると思います」
「デンプン……なるほど、スターチってやつか。ああ、わかった! これで粘り気を出そうってわけだな?」
「その通りです、さすがチャットさん!」
「にしても、大事な材料のことを忘れてるなんて、太郎は本当におっちょこちょいだな~、あははは」
チャットさんは笑いながら、また俺の額をチョンとつついてきた。
……だから、チョンってすなってば~。
葛粉を加えて、何度か試作を繰り返すうちに、ついに理想の粘り気にたどり着いた。
「おおっ、太郎! 今までで一番それらしくなったんじゃないか⁉」
「ですね! 鍋を火から下してください」
「オーケー。う~ん、ほのかに甘くていい香りがするな。次はどうしたらいい?」
「まな板にアロス粉をふってください」
「……あぁ、打ち粉ってやつだな。生地がくっつかないようにするための粉だね」
「さすがは料理長! 若くしてその腕前ありって感じですね!」
「なんだよ太郎~、そんなに褒めても何も出ねえーぜ? おっ、そうだ! これが終わったら、とっておきのワインがあるから、それで最高のサングリアを振る舞ってやるよ!」
頭の自動翻訳機能が、ワイン=果実酒と教えてくれた。
「ワインって……お酒ってことですよね。俺、まだ十七なんですけど」
「うん、それがどうした?」
「いや、どうしたって……まだ二十歳になってないから、お酒は——」
「テソーロじゃ、十六になったらみんな酒を飲んでいいんだぜ、兄弟! ってことで決まり! 美味い団子が完成したら、最高のサングリアで乾杯しよう!」
「は、はい! (郷に入っては郷に従え……だな)」
粗熱が取れて、手で触れられるくらいの温度になったところで、いよいよ俺の出番だ。
得意中の得意——団子を丸める作業だ!
「チャットさん、ちょっと見ててください。この作業には自信があるんです!」
「どれどれ、お手並み拝見といこうか!」
生地を一口サイズに切り分け、手のひらで優しく転がし、きれいに丸く整えていく。
「おぉ~、上手いもんだな太郎! 僕にもやらせてくれよ」
「はい、どうぞ!」
初めての団子の成形に挑戦するチャットさんだったが——
「こ、こんな感じか……? あれ、意外と難しいな……」
柔らかくてつるつるした生地に、かなり手こずっているようだ。
「手は『ニャンコの手』にしてください。こう、軽く丸める感じで……」
「なるほど、こうか! うーん、思ったより繊細なんだな……。なぁ太郎。ちょっと俺の後ろに来て、手取り足取り教えてくれないか?」
(は、はふぁ~⁉ て、手取り足取り……⁉)
「どうした、太郎? 早くしないと固くなっちゃうぞ?」
「えっ、あ、そ、そうですね! じゃ、じゃあ……お邪魔します——」
背後からそっと手を添え、チャットさんの手を包み込む。
「こう、力を抜いて優しく……はい、いい感じです!」
「おぉ~、ほんとだ。これならうまくできそうだ。ありがとな、太郎!」
「い、いえいえ……」
礼を言われただけなのに、なぜか顔が熱くなる。
「あれ? 太郎、また顔が赤くなってきて——」
「だだだ、大丈夫です! 全然、全く! ささ、続けましょう!」
「なかなか難しいなぁ。太郎、もう一回だ!」
「はい、お願いします! ……あっ、そうだ、忘れてた!」
「ん? 何をだい?」
「試してみたかった材料がもう一つあったんです。これも加えてみてください」
俺は、いつか使おうと思って持っていた葛粉を取り出した。
「この白い粉はなんだい?」
「葛粉です。リコリスの根から取れるデンプンで、これを入れると、いい感じのとろみが出ると思います」
「デンプン……なるほど、スターチってやつか。ああ、わかった! これで粘り気を出そうってわけだな?」
「その通りです、さすがチャットさん!」
「にしても、大事な材料のことを忘れてるなんて、太郎は本当におっちょこちょいだな~、あははは」
チャットさんは笑いながら、また俺の額をチョンとつついてきた。
……だから、チョンってすなってば~。
葛粉を加えて、何度か試作を繰り返すうちに、ついに理想の粘り気にたどり着いた。
「おおっ、太郎! 今までで一番それらしくなったんじゃないか⁉」
「ですね! 鍋を火から下してください」
「オーケー。う~ん、ほのかに甘くていい香りがするな。次はどうしたらいい?」
「まな板にアロス粉をふってください」
「……あぁ、打ち粉ってやつだな。生地がくっつかないようにするための粉だね」
「さすがは料理長! 若くしてその腕前ありって感じですね!」
「なんだよ太郎~、そんなに褒めても何も出ねえーぜ? おっ、そうだ! これが終わったら、とっておきのワインがあるから、それで最高のサングリアを振る舞ってやるよ!」
頭の自動翻訳機能が、ワイン=果実酒と教えてくれた。
「ワインって……お酒ってことですよね。俺、まだ十七なんですけど」
「うん、それがどうした?」
「いや、どうしたって……まだ二十歳になってないから、お酒は——」
「テソーロじゃ、十六になったらみんな酒を飲んでいいんだぜ、兄弟! ってことで決まり! 美味い団子が完成したら、最高のサングリアで乾杯しよう!」
「は、はい! (郷に入っては郷に従え……だな)」
粗熱が取れて、手で触れられるくらいの温度になったところで、いよいよ俺の出番だ。
得意中の得意——団子を丸める作業だ!
「チャットさん、ちょっと見ててください。この作業には自信があるんです!」
「どれどれ、お手並み拝見といこうか!」
生地を一口サイズに切り分け、手のひらで優しく転がし、きれいに丸く整えていく。
「おぉ~、上手いもんだな太郎! 僕にもやらせてくれよ」
「はい、どうぞ!」
初めての団子の成形に挑戦するチャットさんだったが——
「こ、こんな感じか……? あれ、意外と難しいな……」
柔らかくてつるつるした生地に、かなり手こずっているようだ。
「手は『ニャンコの手』にしてください。こう、軽く丸める感じで……」
「なるほど、こうか! うーん、思ったより繊細なんだな……。なぁ太郎。ちょっと俺の後ろに来て、手取り足取り教えてくれないか?」
(は、はふぁ~⁉ て、手取り足取り……⁉)
「どうした、太郎? 早くしないと固くなっちゃうぞ?」
「えっ、あ、そ、そうですね! じゃ、じゃあ……お邪魔します——」
背後からそっと手を添え、チャットさんの手を包み込む。
「こう、力を抜いて優しく……はい、いい感じです!」
「おぉ~、ほんとだ。これならうまくできそうだ。ありがとな、太郎!」
「い、いえいえ……」
礼を言われただけなのに、なぜか顔が熱くなる。
「あれ? 太郎、また顔が赤くなってきて——」
「だだだ、大丈夫です! 全然、全く! ささ、続けましょう!」
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