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3話
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ゆずれないモノ 3(校正済)
セフレになってほしい。
この言葉を告げるのに、どれほどの勇気を振り絞ったことか。
当の山野の表情は乏しく、不承不承といった感じだったが、
ひとまずは承諾してくれた。
散々悩んで出した結果がこれだが、
あれを手放すなんて、ぶっちゃけもったいない。
だってあの快楽には逆らえない。
そしてそこに、相手がキモヲタというのがまたスパイスとなっていて、
まるで穢されていくような錯覚にすら快感を覚える。
恋人になるのは勘弁だけど、 身体の関係はやめたくない。
亜月の身勝手な主張を、 山野が飲んでくれたのは幸いだった。
帰り道、他の人に見つからないように、 距離をおいて山野の後をついて行く。
後ろからしげしげと山野の身体を見つめていると、背が高いことに今さら気づく。
なんとなく猫背気味だし、
ちょっとガニ股で姿勢が悪いせいで、かなり損をしていると思った。
(もっとちゃんとすれば、少しはマシになるだろうに・・・)
そう思いながら、目の前を歩く男の後をついて行く。
途中コンビニに寄り、 恥ずかしくて買えない、という山野に代わって、
亜月がコンドームとジェルを買い、
そして、ビール数本は山野に買わせてマンションに向かった。
前に来た時は気を失っていたので分からなかったが、
洒落た外見の、家賃の高そうなマンションで、
実は自分のマンションと近いことが分かった。
中に入ると、
ゆとりのある玄関に廊下が続いていて、
途中に独立した洗面所にバスルームとトイレがあり、
廊下を抜けると、広めのリビングダイニングキッチン、
そして奥に部屋が二つあるようだ。
べたべたとアニメのポスターや、
フィギュアなどが飾られているのかと思いきや、
白とベージュを基調に、
グリーンをアクセントにした意外とシンプルな
センスあるインテリアにまとめられていて、
窓のそばに置かれてある大きなモンステラが
相当な存在感を放っている。
ゴテゴテのおオタク部屋を想像していただけに拍子抜けするが、
奥の部屋のうちの一つは趣味部屋になっていて、
亜月の想像通りの空間が広がっているらしい。
リビングでテレビを見ながら、途中で買ったビールや
山野が適当に作ったつまみを食べるが、
会話は続かず、何を話していいのかわからなかった。
どうでもいいアニメの話を力説させれても困るし・・・。
要は、山野とヤルことヤレればそれでいいわけで、
いい雰囲気を作ってやろうとも、作ってもらおうとも思わない。
気持ちがよければそれでいい。
でもこの沈黙は流石にいたたまれない。
「・・・君から先にシャワー浴びる・・・?」
気まずい空気を先に破ったのは山野だった。
こちらを見ずに、TVを見たままそっけなく言われたが、
いつものポーカーフェイスの山野の顔が、
少しだけ紅くなっているような気がした。
「・・・あ、ああ、そうさしてもらうわ・・・」
飲み残しのビールを一気に呷り、
そそくさとバスルームへ向かう。
・・・妙に緊張する。
独り暮らしの男の部屋で、その男とセックスをするために
シャワーを浴びる日がくるなんて・・・・。
言いだしっぺは自分だが、
ふと、何やってんだよ俺・・・と我に返る。
でも、 今さらやめるつもりもないし、やっぱりあの快楽は捨てがたい。
バスルームに入ると、かなり清潔にされていて、
こちらもグリーンの小物で統一されていた。
カエルの洗面器にカエルのバススポンジ。
グリーンのネット・・・。
(・・・カエルが好きなのか・・・?以外・・・)
そして棚には有名なショップのボディソープが4つも置かれていた。
グレープフルーツにラベンダー、デューベリーにホワイトムスク。
その時の気分に合わせて香りを選んでいるらしい。
「意外と小洒落たことしてんだなぁ・・・」
こういうセンスを、 何故ファッションに生かせないのか、
亜月にはそれがとても不思議だった。
そしてその中から、
なんとなくホワイトムスクの香りを選んで、汗を流していく。
山野に抱かれるために。
バスルームから出ると、山野がビールを渡してくれた。
「寝室は右の部屋だから・・・そこで待ってて」
そう言って、入れ替わりで山野がバスルームに向かう。
シャワーの音がしてくると、それが妙にリアルでさらに緊張してきた。
それをほぐすためにも酔ってしまいたい。
亜月は、一気にビールを呷った。
(うわ・・・なんか・・・すげぇドキドキしてきた・・・)
初体験のときだって、ここまで緊張はしなかったのに。
寝室のドアを開けるだけなのに、
心臓が破裂しそうな程ドキドキしている。
なにしろここは、以前自分が犯された部屋だから。
意を決してドアを開けると、室内にはダブルベッドにパソコンデスク、
そして、前は気づかなかったが、ここにもテレビが置いてあった。
(・・・こいつ、何気にいい暮らししてるよな。金持ちそうには見えないけど。)
寝室はダークブラウンの家具で統一されていて、 とても落ち着く空間になっている。
テレビをつけて、ソファの変わりにベッドに腰掛け、
残りのビールを呷りながら山野を待つ。
しばらくして、カチャ、と、バスルームのドアの開いた音に、
驚くほど心臓が跳ねた。
首にタオルを掛けて部屋に入ってくる山野を見て、ギクリとする。
身体の厚みから、勝手に小太りだと決めつけていたが、
山野は予想に反して筋肉質で、 鍛えられた身体は想像以上に逞しい。
盛り上がった大胸筋に、ついつい目がいってしまう。
タオルで髪を拭き上げ、首筋から鎖骨にはらりと零れ落ちる長い髪に、
不覚にも色気を感じてしまった。
「・・・お前、なんか、運動してんの?」
「え?なんで?」
「いや・・・別に・・・」
なんか悔しくて、それ以上は聞くのをやめてしまった。
また会話が途切れて、テレビの音だけが響く空気が気まずかったが、
今度沈黙を破ったのは亜月だった。
「カ、カエル、好きなのか?」
思わず変なことを聞いてしまう。
「・・・いや、そういう訳じゃないけど、
緑のモノを集めようとしたら、自然にそうなったというか・・・」
「・・・緑?」
葉っぱ系を探したけど当時は見つからなくて、
いつのまにか、カエルグッズが増えていたのだとか。
「 最近、好みの葉っぱグッズが店に増えてきたけど、今さら買い換えるのもね。」
と、悔しそうに山野はつぶやいた。
そういやこの頃、巷では やたらモンステラのモチーフのグッズを見かける気がする。
「ボディソープとかも凝ってんのな」
「ああ、あれは妹だよ。たまに泊りにくるんだけど、
実家の方はね、まだたくさん色んな香りが置いてあるから、母さんがぼやいてるよ。」
「えっ、妹いんの?」
この顔の妹かよ・・・と思っていたら、
「妹はね、親父に似て意外と美人なんだよね。 母さんや僕に似なくてほんとによかった」
心を読まれたのかと思ったが、 父親に似て美人ということは、
母親は山野みたいな顔ということなのだろか。
気の毒だか、逆に見てみたい気もする。
「三条くん、ビールは?」
「あ・・・飲むよ・・・」
山野は、新しいビールを亜月に渡すと、 少しだけ間をあけて亜月の横に腰を下ろした。
さっきまでいい感じの会話が嘘のように、またぷつりと途切れてしまう。
山野からは、グレープフルーツの香りが漂ってきて、
思わずうっとりとその香りを吸い込む。
風呂上りの独特な雰囲気のせいなのか、ビールで酔ってしまったせいなのか、
最初は気まずかった沈黙もだんだん気にならなくなってきた。
もうTVの音声は亜月の耳には入らない。
まっすぐ前を見据えているが、 横に座る存在に意識が奪われていく。
横目に山野を見ると、本当に無駄な肉がなくて惚れ惚れする。
・・・身体だけは。
この身体に、今から組み敷かれると思うと、
だんだんたまらなくなってきた。
さっきからドキドキがとまらず、
そして、緊張はムラムラとしたものにすり替わって、
気がつくと自分から山野を押し倒していた。
「え!?・・えとえと・・・三条く・・・・ん!?」
動揺している山野に構わず、その唇をキスでふさいだ。
「んっ・・・んんっ・・・!」
角度を変えて、舌を絡めていく。
下唇を甘がみして、唇が触れるように甘く囁いた。
「・・・こないだ、俺が寝てるときに、キスはしなかったの・・・?」
問えば山野は真っ赤になって、「してない」と、うわずりながら首を横に振った。
「じゃ、キスは今日が初めてなんだ・・・・」
うんうんと、今度は縦に首を振る。
うろたえる山野が可愛くて、なんとなく自分が主導権を握ったような気分になって、
どんどんキスを深くしていく。
微塵も気持ち悪いとは思わなかった。
むしろ、もっと欲しくてたまらなくなり、
厭らしい音をたてて、山野の舌を自分の口内に導き存分に吸い上げた。
鼻から漏れるくぐもった息と粘膜をむさぼるような水音が響き、
キスの合間に山野が囁く。
「・・・亜月くん・・・もっと僕にキスの仕方、おしえて・・・?」
ふいに呼ばれた下の名前に、予想以上に心臓がはね、亜月は思わず「いいぜ」と呟いた。
「こう・・・?」
「んっ・・・ふっ・・・」
(やばい・・・やっぱりこいつ・・・巧い。)
もともとが器用なのだろう。
すぐにコツを掴んで、亜月の口内の性感帯を次々と暴いていく。
「どう?こうれでいいの・・・?」
「あ、ああ・・・」
いつの間にか体勢を入れ替えて、
山野が覚えたての深いキスを仕掛けてきた。
「んっ・・・」
舌を絡ませ、くまなく口内を舐めまわされ、
上あごに触れられるとビクんと身体が震えた。
山野は、人より若干舌が長い気がする。
それが亜月の舌を絡め取って、感じる部分をくまなく愛撫していく。
教えたのは自分のはずなのに、自分よりも巧みなキスを施されて、
だんだん溶かされていく。
「山野・・・眼鏡当たって邪魔・・・」
「あ、ごめん・・・」
なんとなく主導権を奪われそうな気がして、 気を反らそうと眼鏡を外してやったが、
それをすぐに後悔した。
レンズを介さない鋭い視線は、 亜月に直接突き刺さる。
思っていた以上に、山野の眼は切れ長で、
その眼に見つめられると、
なんだか肌全体がざわざわとして気が気じゃない。
視力が悪いせいでじっと眼を見つめてくるためか、
その視線は瞳の奥に食い込み、
まるで肉食獣に狙われたような気分になる。
きゅん、と身体の奥がうずいた。
早くアレをしてほしい。
そう思って視線を下へずらすと、
山野のモノが、腰に巻いたバスタオルを押し上げていた。
亜月は邪魔だとばかりにその布をはずして放り投げた・・・が、
目の前に飛び込んできたそれにぎょっとする。
(ちょ、 ちょっと待て。マジデスカ!?)
山野のモノは、想像以上に大きかった。
自分の尻に挿っていたくらいだから、
正直、たいしたことないサイズだと思いこんでいただけに、その衝撃は大きかった。
コレが今から自分の中に挿ってくるのかと思うと、 怖くて思わず腰が引けてしまい、
火照った身体は一気に冷めていく。
「僕のって・・・そんなに変・・・?」
「イ、イヤ・・・ソンナコトナイヨ!リ、リッパダヨ・・・!」
青ざめた亜月の顔を見て、山野が不安げな表情を見せる。
「でも顔が強張ってるよ・・・今日はやめる・・・?」
「や、やるよ!」
自分から言い出しくせに怖がっていると思われるのも癪だ。
「だ、大丈夫だから・・・」
そう告げて、安心させるように山野に口づけたら、
お返しとばかりに山野から深いキスが返ってきた。
本当に上手い。
初めてのくせに、亜月はキスだけで心も身体もとろとろにされていく。
冷めたモノが一気に上昇し、亜月も思わず、山野の唇に夢中になる。
「・・・そっか・・・。じゃあ、優しく抱いてあげるね・・・・」
何かのスイッチが入ったのか、山野の声色は変わっていた。
どうやら山野は、セックスのときは何かのキャラになりきるのか、
性格がガラリと変わる性質らしい。
そう言えば以前も、お仕置きがどうとか、ご主人様がどうとか言っていたのを思い出した。
「ね・・・僕のこと思い出して、ココ・・・独りでいじったりしたの・・・・?」
そう言って、亜月の尻の間に指を這わせてくる。
「ね、ねーよ!」
(だ・・・誰だよこいつ・・・! 急にエロくなりやがって・・・。)
色気全開の山野に、百戦錬磨のハズの亜月も焦る。
山野の目には欲情の色が滲んでいて、 視線だけで亜月の身体を火照らせる。
「んっ・・・・」
山野の口付けが、唇から耳元へ移動する。
触れるか触れないかの絶妙な加減に、
ぶるっと身震いするほどの快楽がこみ上げる。
「な・・・お前さ、ほんとに童貞だったの・・・・?」
「そうだよ・・・亜月くんが食べちゃったけど・・・」
「あっ・・・」
その唇は首筋へと移り、舌が亜月の官能を煽る。
「そういえば、この前はおっぱい触らなかったね・・・」
思い出したように呟き、妖しい瞳で亜月を見つめる。
「ねぇ、吸っていい?」
改めて聞かれると、とんでもなくこっ恥ずかしくて、
いいともダメとも言えず、答えられずに逡巡していると、それを承諾と受け取ったのか、
山野の舌が、亜月の胸の突起に絡みついた。
「あっ・・・・んっ・・・」
膨らみのない胸まで揉みしだかれては、胸の突起をいじめられる。
胸なんて攻めてくる女性はいなかった為、初めての感覚に亜月は身もだえる。
その刺激は下半身へと伝わり、亜月のものが完全に勃ち上がると、
山野は当然のように指を絡め、先走りを塗りつけるように上下に扱く。
体液はどんどん溢れ、扱く速度が上がるとグチュグチュと卑猥な音が亜月の耳を犯す。
「あっ!やっ、山野っ・・・!」
息が上がり、自然に腰が動く。
緩急つけて扱かれ、時に先端をくるくると優しく撫でられ、
山野の指は亜月の感じるポイントを探るように動き回る。
悦がる亜月を面白そうに見下ろす山野の表情はまるで支配者のようで、
その表情にぞくりとした何とも言い難い感覚が走り、
もっと「蹂躙されたい」という欲求が湧きあがった。
「そろそろ、亜月くんの中に入る準備していい?」
山野は潤滑剤を取り出すと、わざと鈴口を狙うように、亜月の勃起に垂らしていく。
「・・・っ」
冷やりとした潤滑剤が、熱く猛った亜月自身を伝い降り、
やがて亜月の蕾へと辿り着く。
山野はにんまりと笑うと、潤滑剤で潤いを得たそこへ、ゆっくりと指を差し込んだ。
「いっやっ・・・!あっ!」
潤滑剤のおかげでそれほど痛みを伴うことはないが、異物感はどうしても拭えない。
くちゅくちゅと厭らしい音をたてながら、
徐々にそこが溶かされていくのが自分でも分かった。
そしてある1点をこすられると、ビリっとした快感が湧き上がった。
「あっ!」
「うん、ここだよね」
と、山野の指はそこを集中的に攻めてくる。
「あっ、あっ、ひっ・・・」
「・・・やめる?」
「だめぇっ・・・・」
くすくすと笑いながら、山野は前立腺を攻めつつ、
指を増やし、出し入れしながら蕾を開いていく。
山野を受け入れる為の準備が、着々と進んでいく。
もう少しであのセックスができる。
先日の深い交わりを思い出すと、亜月の奥が疼いた。
「そろそろかな・・・」
山野が呟きながら、 念入りに解されたそこから指を引き抜く。
「僕、生でコンドーム見るの、初めて」
コンドームを袋から出して、グニグニと感触を確認しながら
しげしげと見つめている。
「俺がつけてやるよ」
たまに自分が女からしてもらっているように、
山野からそれを奪って、ペニスの先端に被せたが
「・・・アレ・・・・?」
「いてて・・・!」
巻いてある部分を引き下げようとするが、
山野のサイズでは入らないらしい。
無理に入れれば入らなくもなさそうだが、 痛がるのでやめた。
「ラ、ラージサイズの方がいいのかもな、お前・・・」
「うん、そうかもね・・・どうしよっか・・・?」
どうしようかと聞きながら、 山野は亜月の入口にペニスを押し当ててきた。
「えっ、ちょっ・・・山野・・・」
「どうする?やめる?それとも・・・・」
「あっ・・・やま、のっ・・・!」
「このまま挿れていいの?」
「ああっ・・・!」
いいのかと聞いておきながら、 返事も待たずに、そのまま一気に潜り込んできた。
「ふふ・・ねぇ亜月くん・・・挿れていいの・・・?」
「・・・もう挿ってんじゃねぇか・・・!まだ・・・いいっつってねぇ・・・のにっ・・・」
圧迫感の凄さもさることながら、山野のキャラの違いにも一驚を喫してしまう。
「うん、もう挿いっちゃったねぇ」
「あっ・・・ああんっ、ああっ」
みっちり埋め込まれた 長大な熱が粘膜に摩擦を開始する。
じわぁっ、と引き連れるような快感が全身に広がった。
「やっ・・・あっ・・・」
「ねぇ、動いていいの?」
「ま・・・待てっ・・・ああっ、ああっ」
すでに開始されている律動に、 抗議は阻止されてしまう。
(もう動いてんじゃねぇか・・・!)
挿れられるだけでも気持ちいいのに、
中で動かれるとそれはもう堪らない快感をもたらす。
「あっ・・・、あ・・・んっ・・・!」
男に征服されてこみあげてくる充足感。
(ああ、やっぱり俺、Mだわ・・・・)
もしかしたら、身体の相性もすこぶるいいのかもしれない。
「あっ・・・あっ・・・」
山野が動くたびに甘い声が漏れてしまう。
「はぁ・・・っ、亜月・・・気持ちいいよ・・・」
「やっ・・・あっ!」
不意打ちにも山野から、下の名前で呼び捨てられると、想像以上に心が跳ね、
亜月もまた、より一層快感を増していき、嬌声を上げる。
なにもかもが気持ちいい。
・・・やっぱり、山野がいい。
山野に与えられる快感を貪る。
今でもこんなに気持ちいいのに、もっと上手くなったらどうなるのだろう。
もし山野に女ができたら、その女にこの快楽を与えて喘がせるのだろうか。
「痛っ・・・・」
思わず山野の背中に爪を立てる。
「・・・こら、亜月・・・悪い子だね・・・」
ぐっと低くなった山野の声。
でも、その声は亜月を高ぶらせていく。
「ああっ・・・あっ、あっ」
前と同様、お仕置きでもするかのように巧みな腰つきで亜月を抉る。
「いっ・・・あああっ!」
とうとう我慢できず、亜月は達してしまった。
だが山野の熱はまだ硬いままで、達して敏感になっている亜月の中を更に突き上げる。
「―――ッ…!い・・・や・・・・!」
もう何も考えられない。
ただただ・・・気持ち良すぎる―――。
亜月は嬌声を上げながら、 山野から与えられる快感を存分に味わいつくした。
「やまの・・・もういっかい・・・」
山野が亜月の中に放つと、まだ終わってほしくなくて2回目を催促する。
女から言われると嫌だったセリフを、 思わず口にする自分が滑稽だった。
ベッドからなかなか出ていかない女は鬱陶しいと思ってたけれど、
今なら、そんな女たちの気持がよく分かる。
当の山野は嫌がる様子も無く、相当スタミナが余っているのか
触れてみると既にカチカチになっていて、 思わず口元がにんまりと緩む。
「山野・・・」
綺麗に微笑み、じっと山野を見つめる。
山野はごくりと唾を飲み込み、その猛りはさらに角度を上げていった。
嬉しくなった亜月は自分から上に乗り、 自ら山野の猛りを呑みこんだ。
「あ・・・んっ・・・」
「・・・っ、亜月・・・」
「今度は俺が動くから・・・・覚えろよ、動き・・・」
唾を飲み込む山野の喉仏の動きに、心臓が高鳴る。
そして、
自分の感じる部分へ、山野の勃起が当たるように腰を揺らし始めた。
「あ・・・亜月っ・・・!・・・くっ」
亜月の動きに山野もまた感じているらしく、 呻く声が酷く色っぽい。
やっぱり自分で動くのもいい。
征服されて、突き回されるのも堪らないけれど、
こうして、自分本位に相手を翻弄するのはやはり悪くない。
「め・・・眼鏡・・・掛けたい・・・亜月の顔、見たいよ・・・」
「だめ・・・・」
自分のリズムを山野に送る。
好きなところに硬いのを擦り当てて、
奥深くまで呑み込んで。
「ふふ・・・どう?山野・・・・気持ちいい?」
「いい・・・よ、亜月・・・」
「あっ・・・!」
山野の両手が亜月の尻を揉みしだき、
今度は山野が下から突き上げた。
「あっ、あっ、あっ」
下からの容赦ない突き上げに、どんどん興奮していく。
「んっ・・・ああっ・・・!」
そして何度目かの絶頂を迎え、山野もまた亜月の中に熱を放つ。
じわりと中を満たされていくが、それでも足りずに、亜月はまだも催促する。
とんだ淫乱だと自分を罵るが、
再び硬質さが復活する山野の絶倫さにも舌を巻く。
「ああっ・・・!」
抜かれることなく再開された突き上げに、うっとりと目を閉じる。
亜月は、 山野から与えれる快感にひたすら酔いしれた。
*********************
【2025/11/09】校正。
セフレになってほしい。
この言葉を告げるのに、どれほどの勇気を振り絞ったことか。
当の山野の表情は乏しく、不承不承といった感じだったが、
ひとまずは承諾してくれた。
散々悩んで出した結果がこれだが、
あれを手放すなんて、ぶっちゃけもったいない。
だってあの快楽には逆らえない。
そしてそこに、相手がキモヲタというのがまたスパイスとなっていて、
まるで穢されていくような錯覚にすら快感を覚える。
恋人になるのは勘弁だけど、 身体の関係はやめたくない。
亜月の身勝手な主張を、 山野が飲んでくれたのは幸いだった。
帰り道、他の人に見つからないように、 距離をおいて山野の後をついて行く。
後ろからしげしげと山野の身体を見つめていると、背が高いことに今さら気づく。
なんとなく猫背気味だし、
ちょっとガニ股で姿勢が悪いせいで、かなり損をしていると思った。
(もっとちゃんとすれば、少しはマシになるだろうに・・・)
そう思いながら、目の前を歩く男の後をついて行く。
途中コンビニに寄り、 恥ずかしくて買えない、という山野に代わって、
亜月がコンドームとジェルを買い、
そして、ビール数本は山野に買わせてマンションに向かった。
前に来た時は気を失っていたので分からなかったが、
洒落た外見の、家賃の高そうなマンションで、
実は自分のマンションと近いことが分かった。
中に入ると、
ゆとりのある玄関に廊下が続いていて、
途中に独立した洗面所にバスルームとトイレがあり、
廊下を抜けると、広めのリビングダイニングキッチン、
そして奥に部屋が二つあるようだ。
べたべたとアニメのポスターや、
フィギュアなどが飾られているのかと思いきや、
白とベージュを基調に、
グリーンをアクセントにした意外とシンプルな
センスあるインテリアにまとめられていて、
窓のそばに置かれてある大きなモンステラが
相当な存在感を放っている。
ゴテゴテのおオタク部屋を想像していただけに拍子抜けするが、
奥の部屋のうちの一つは趣味部屋になっていて、
亜月の想像通りの空間が広がっているらしい。
リビングでテレビを見ながら、途中で買ったビールや
山野が適当に作ったつまみを食べるが、
会話は続かず、何を話していいのかわからなかった。
どうでもいいアニメの話を力説させれても困るし・・・。
要は、山野とヤルことヤレればそれでいいわけで、
いい雰囲気を作ってやろうとも、作ってもらおうとも思わない。
気持ちがよければそれでいい。
でもこの沈黙は流石にいたたまれない。
「・・・君から先にシャワー浴びる・・・?」
気まずい空気を先に破ったのは山野だった。
こちらを見ずに、TVを見たままそっけなく言われたが、
いつものポーカーフェイスの山野の顔が、
少しだけ紅くなっているような気がした。
「・・・あ、ああ、そうさしてもらうわ・・・」
飲み残しのビールを一気に呷り、
そそくさとバスルームへ向かう。
・・・妙に緊張する。
独り暮らしの男の部屋で、その男とセックスをするために
シャワーを浴びる日がくるなんて・・・・。
言いだしっぺは自分だが、
ふと、何やってんだよ俺・・・と我に返る。
でも、 今さらやめるつもりもないし、やっぱりあの快楽は捨てがたい。
バスルームに入ると、かなり清潔にされていて、
こちらもグリーンの小物で統一されていた。
カエルの洗面器にカエルのバススポンジ。
グリーンのネット・・・。
(・・・カエルが好きなのか・・・?以外・・・)
そして棚には有名なショップのボディソープが4つも置かれていた。
グレープフルーツにラベンダー、デューベリーにホワイトムスク。
その時の気分に合わせて香りを選んでいるらしい。
「意外と小洒落たことしてんだなぁ・・・」
こういうセンスを、 何故ファッションに生かせないのか、
亜月にはそれがとても不思議だった。
そしてその中から、
なんとなくホワイトムスクの香りを選んで、汗を流していく。
山野に抱かれるために。
バスルームから出ると、山野がビールを渡してくれた。
「寝室は右の部屋だから・・・そこで待ってて」
そう言って、入れ替わりで山野がバスルームに向かう。
シャワーの音がしてくると、それが妙にリアルでさらに緊張してきた。
それをほぐすためにも酔ってしまいたい。
亜月は、一気にビールを呷った。
(うわ・・・なんか・・・すげぇドキドキしてきた・・・)
初体験のときだって、ここまで緊張はしなかったのに。
寝室のドアを開けるだけなのに、
心臓が破裂しそうな程ドキドキしている。
なにしろここは、以前自分が犯された部屋だから。
意を決してドアを開けると、室内にはダブルベッドにパソコンデスク、
そして、前は気づかなかったが、ここにもテレビが置いてあった。
(・・・こいつ、何気にいい暮らししてるよな。金持ちそうには見えないけど。)
寝室はダークブラウンの家具で統一されていて、 とても落ち着く空間になっている。
テレビをつけて、ソファの変わりにベッドに腰掛け、
残りのビールを呷りながら山野を待つ。
しばらくして、カチャ、と、バスルームのドアの開いた音に、
驚くほど心臓が跳ねた。
首にタオルを掛けて部屋に入ってくる山野を見て、ギクリとする。
身体の厚みから、勝手に小太りだと決めつけていたが、
山野は予想に反して筋肉質で、 鍛えられた身体は想像以上に逞しい。
盛り上がった大胸筋に、ついつい目がいってしまう。
タオルで髪を拭き上げ、首筋から鎖骨にはらりと零れ落ちる長い髪に、
不覚にも色気を感じてしまった。
「・・・お前、なんか、運動してんの?」
「え?なんで?」
「いや・・・別に・・・」
なんか悔しくて、それ以上は聞くのをやめてしまった。
また会話が途切れて、テレビの音だけが響く空気が気まずかったが、
今度沈黙を破ったのは亜月だった。
「カ、カエル、好きなのか?」
思わず変なことを聞いてしまう。
「・・・いや、そういう訳じゃないけど、
緑のモノを集めようとしたら、自然にそうなったというか・・・」
「・・・緑?」
葉っぱ系を探したけど当時は見つからなくて、
いつのまにか、カエルグッズが増えていたのだとか。
「 最近、好みの葉っぱグッズが店に増えてきたけど、今さら買い換えるのもね。」
と、悔しそうに山野はつぶやいた。
そういやこの頃、巷では やたらモンステラのモチーフのグッズを見かける気がする。
「ボディソープとかも凝ってんのな」
「ああ、あれは妹だよ。たまに泊りにくるんだけど、
実家の方はね、まだたくさん色んな香りが置いてあるから、母さんがぼやいてるよ。」
「えっ、妹いんの?」
この顔の妹かよ・・・と思っていたら、
「妹はね、親父に似て意外と美人なんだよね。 母さんや僕に似なくてほんとによかった」
心を読まれたのかと思ったが、 父親に似て美人ということは、
母親は山野みたいな顔ということなのだろか。
気の毒だか、逆に見てみたい気もする。
「三条くん、ビールは?」
「あ・・・飲むよ・・・」
山野は、新しいビールを亜月に渡すと、 少しだけ間をあけて亜月の横に腰を下ろした。
さっきまでいい感じの会話が嘘のように、またぷつりと途切れてしまう。
山野からは、グレープフルーツの香りが漂ってきて、
思わずうっとりとその香りを吸い込む。
風呂上りの独特な雰囲気のせいなのか、ビールで酔ってしまったせいなのか、
最初は気まずかった沈黙もだんだん気にならなくなってきた。
もうTVの音声は亜月の耳には入らない。
まっすぐ前を見据えているが、 横に座る存在に意識が奪われていく。
横目に山野を見ると、本当に無駄な肉がなくて惚れ惚れする。
・・・身体だけは。
この身体に、今から組み敷かれると思うと、
だんだんたまらなくなってきた。
さっきからドキドキがとまらず、
そして、緊張はムラムラとしたものにすり替わって、
気がつくと自分から山野を押し倒していた。
「え!?・・えとえと・・・三条く・・・・ん!?」
動揺している山野に構わず、その唇をキスでふさいだ。
「んっ・・・んんっ・・・!」
角度を変えて、舌を絡めていく。
下唇を甘がみして、唇が触れるように甘く囁いた。
「・・・こないだ、俺が寝てるときに、キスはしなかったの・・・?」
問えば山野は真っ赤になって、「してない」と、うわずりながら首を横に振った。
「じゃ、キスは今日が初めてなんだ・・・・」
うんうんと、今度は縦に首を振る。
うろたえる山野が可愛くて、なんとなく自分が主導権を握ったような気分になって、
どんどんキスを深くしていく。
微塵も気持ち悪いとは思わなかった。
むしろ、もっと欲しくてたまらなくなり、
厭らしい音をたてて、山野の舌を自分の口内に導き存分に吸い上げた。
鼻から漏れるくぐもった息と粘膜をむさぼるような水音が響き、
キスの合間に山野が囁く。
「・・・亜月くん・・・もっと僕にキスの仕方、おしえて・・・?」
ふいに呼ばれた下の名前に、予想以上に心臓がはね、亜月は思わず「いいぜ」と呟いた。
「こう・・・?」
「んっ・・・ふっ・・・」
(やばい・・・やっぱりこいつ・・・巧い。)
もともとが器用なのだろう。
すぐにコツを掴んで、亜月の口内の性感帯を次々と暴いていく。
「どう?こうれでいいの・・・?」
「あ、ああ・・・」
いつの間にか体勢を入れ替えて、
山野が覚えたての深いキスを仕掛けてきた。
「んっ・・・」
舌を絡ませ、くまなく口内を舐めまわされ、
上あごに触れられるとビクんと身体が震えた。
山野は、人より若干舌が長い気がする。
それが亜月の舌を絡め取って、感じる部分をくまなく愛撫していく。
教えたのは自分のはずなのに、自分よりも巧みなキスを施されて、
だんだん溶かされていく。
「山野・・・眼鏡当たって邪魔・・・」
「あ、ごめん・・・」
なんとなく主導権を奪われそうな気がして、 気を反らそうと眼鏡を外してやったが、
それをすぐに後悔した。
レンズを介さない鋭い視線は、 亜月に直接突き刺さる。
思っていた以上に、山野の眼は切れ長で、
その眼に見つめられると、
なんだか肌全体がざわざわとして気が気じゃない。
視力が悪いせいでじっと眼を見つめてくるためか、
その視線は瞳の奥に食い込み、
まるで肉食獣に狙われたような気分になる。
きゅん、と身体の奥がうずいた。
早くアレをしてほしい。
そう思って視線を下へずらすと、
山野のモノが、腰に巻いたバスタオルを押し上げていた。
亜月は邪魔だとばかりにその布をはずして放り投げた・・・が、
目の前に飛び込んできたそれにぎょっとする。
(ちょ、 ちょっと待て。マジデスカ!?)
山野のモノは、想像以上に大きかった。
自分の尻に挿っていたくらいだから、
正直、たいしたことないサイズだと思いこんでいただけに、その衝撃は大きかった。
コレが今から自分の中に挿ってくるのかと思うと、 怖くて思わず腰が引けてしまい、
火照った身体は一気に冷めていく。
「僕のって・・・そんなに変・・・?」
「イ、イヤ・・・ソンナコトナイヨ!リ、リッパダヨ・・・!」
青ざめた亜月の顔を見て、山野が不安げな表情を見せる。
「でも顔が強張ってるよ・・・今日はやめる・・・?」
「や、やるよ!」
自分から言い出しくせに怖がっていると思われるのも癪だ。
「だ、大丈夫だから・・・」
そう告げて、安心させるように山野に口づけたら、
お返しとばかりに山野から深いキスが返ってきた。
本当に上手い。
初めてのくせに、亜月はキスだけで心も身体もとろとろにされていく。
冷めたモノが一気に上昇し、亜月も思わず、山野の唇に夢中になる。
「・・・そっか・・・。じゃあ、優しく抱いてあげるね・・・・」
何かのスイッチが入ったのか、山野の声色は変わっていた。
どうやら山野は、セックスのときは何かのキャラになりきるのか、
性格がガラリと変わる性質らしい。
そう言えば以前も、お仕置きがどうとか、ご主人様がどうとか言っていたのを思い出した。
「ね・・・僕のこと思い出して、ココ・・・独りでいじったりしたの・・・・?」
そう言って、亜月の尻の間に指を這わせてくる。
「ね、ねーよ!」
(だ・・・誰だよこいつ・・・! 急にエロくなりやがって・・・。)
色気全開の山野に、百戦錬磨のハズの亜月も焦る。
山野の目には欲情の色が滲んでいて、 視線だけで亜月の身体を火照らせる。
「んっ・・・・」
山野の口付けが、唇から耳元へ移動する。
触れるか触れないかの絶妙な加減に、
ぶるっと身震いするほどの快楽がこみ上げる。
「な・・・お前さ、ほんとに童貞だったの・・・・?」
「そうだよ・・・亜月くんが食べちゃったけど・・・」
「あっ・・・」
その唇は首筋へと移り、舌が亜月の官能を煽る。
「そういえば、この前はおっぱい触らなかったね・・・」
思い出したように呟き、妖しい瞳で亜月を見つめる。
「ねぇ、吸っていい?」
改めて聞かれると、とんでもなくこっ恥ずかしくて、
いいともダメとも言えず、答えられずに逡巡していると、それを承諾と受け取ったのか、
山野の舌が、亜月の胸の突起に絡みついた。
「あっ・・・・んっ・・・」
膨らみのない胸まで揉みしだかれては、胸の突起をいじめられる。
胸なんて攻めてくる女性はいなかった為、初めての感覚に亜月は身もだえる。
その刺激は下半身へと伝わり、亜月のものが完全に勃ち上がると、
山野は当然のように指を絡め、先走りを塗りつけるように上下に扱く。
体液はどんどん溢れ、扱く速度が上がるとグチュグチュと卑猥な音が亜月の耳を犯す。
「あっ!やっ、山野っ・・・!」
息が上がり、自然に腰が動く。
緩急つけて扱かれ、時に先端をくるくると優しく撫でられ、
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悦がる亜月を面白そうに見下ろす山野の表情はまるで支配者のようで、
その表情にぞくりとした何とも言い難い感覚が走り、
もっと「蹂躙されたい」という欲求が湧きあがった。
「そろそろ、亜月くんの中に入る準備していい?」
山野は潤滑剤を取り出すと、わざと鈴口を狙うように、亜月の勃起に垂らしていく。
「・・・っ」
冷やりとした潤滑剤が、熱く猛った亜月自身を伝い降り、
やがて亜月の蕾へと辿り着く。
山野はにんまりと笑うと、潤滑剤で潤いを得たそこへ、ゆっくりと指を差し込んだ。
「いっやっ・・・!あっ!」
潤滑剤のおかげでそれほど痛みを伴うことはないが、異物感はどうしても拭えない。
くちゅくちゅと厭らしい音をたてながら、
徐々にそこが溶かされていくのが自分でも分かった。
そしてある1点をこすられると、ビリっとした快感が湧き上がった。
「あっ!」
「うん、ここだよね」
と、山野の指はそこを集中的に攻めてくる。
「あっ、あっ、ひっ・・・」
「・・・やめる?」
「だめぇっ・・・・」
くすくすと笑いながら、山野は前立腺を攻めつつ、
指を増やし、出し入れしながら蕾を開いていく。
山野を受け入れる為の準備が、着々と進んでいく。
もう少しであのセックスができる。
先日の深い交わりを思い出すと、亜月の奥が疼いた。
「そろそろかな・・・」
山野が呟きながら、 念入りに解されたそこから指を引き抜く。
「僕、生でコンドーム見るの、初めて」
コンドームを袋から出して、グニグニと感触を確認しながら
しげしげと見つめている。
「俺がつけてやるよ」
たまに自分が女からしてもらっているように、
山野からそれを奪って、ペニスの先端に被せたが
「・・・アレ・・・・?」
「いてて・・・!」
巻いてある部分を引き下げようとするが、
山野のサイズでは入らないらしい。
無理に入れれば入らなくもなさそうだが、 痛がるのでやめた。
「ラ、ラージサイズの方がいいのかもな、お前・・・」
「うん、そうかもね・・・どうしよっか・・・?」
どうしようかと聞きながら、 山野は亜月の入口にペニスを押し当ててきた。
「えっ、ちょっ・・・山野・・・」
「どうする?やめる?それとも・・・・」
「あっ・・・やま、のっ・・・!」
「このまま挿れていいの?」
「ああっ・・・!」
いいのかと聞いておきながら、 返事も待たずに、そのまま一気に潜り込んできた。
「ふふ・・ねぇ亜月くん・・・挿れていいの・・・?」
「・・・もう挿ってんじゃねぇか・・・!まだ・・・いいっつってねぇ・・・のにっ・・・」
圧迫感の凄さもさることながら、山野のキャラの違いにも一驚を喫してしまう。
「うん、もう挿いっちゃったねぇ」
「あっ・・・ああんっ、ああっ」
みっちり埋め込まれた 長大な熱が粘膜に摩擦を開始する。
じわぁっ、と引き連れるような快感が全身に広がった。
「やっ・・・あっ・・・」
「ねぇ、動いていいの?」
「ま・・・待てっ・・・ああっ、ああっ」
すでに開始されている律動に、 抗議は阻止されてしまう。
(もう動いてんじゃねぇか・・・!)
挿れられるだけでも気持ちいいのに、
中で動かれるとそれはもう堪らない快感をもたらす。
「あっ・・・、あ・・・んっ・・・!」
男に征服されてこみあげてくる充足感。
(ああ、やっぱり俺、Mだわ・・・・)
もしかしたら、身体の相性もすこぶるいいのかもしれない。
「あっ・・・あっ・・・」
山野が動くたびに甘い声が漏れてしまう。
「はぁ・・・っ、亜月・・・気持ちいいよ・・・」
「やっ・・・あっ!」
不意打ちにも山野から、下の名前で呼び捨てられると、想像以上に心が跳ね、
亜月もまた、より一層快感を増していき、嬌声を上げる。
なにもかもが気持ちいい。
・・・やっぱり、山野がいい。
山野に与えられる快感を貪る。
今でもこんなに気持ちいいのに、もっと上手くなったらどうなるのだろう。
もし山野に女ができたら、その女にこの快楽を与えて喘がせるのだろうか。
「痛っ・・・・」
思わず山野の背中に爪を立てる。
「・・・こら、亜月・・・悪い子だね・・・」
ぐっと低くなった山野の声。
でも、その声は亜月を高ぶらせていく。
「ああっ・・・あっ、あっ」
前と同様、お仕置きでもするかのように巧みな腰つきで亜月を抉る。
「いっ・・・あああっ!」
とうとう我慢できず、亜月は達してしまった。
だが山野の熱はまだ硬いままで、達して敏感になっている亜月の中を更に突き上げる。
「―――ッ…!い・・・や・・・・!」
もう何も考えられない。
ただただ・・・気持ち良すぎる―――。
亜月は嬌声を上げながら、 山野から与えられる快感を存分に味わいつくした。
「やまの・・・もういっかい・・・」
山野が亜月の中に放つと、まだ終わってほしくなくて2回目を催促する。
女から言われると嫌だったセリフを、 思わず口にする自分が滑稽だった。
ベッドからなかなか出ていかない女は鬱陶しいと思ってたけれど、
今なら、そんな女たちの気持がよく分かる。
当の山野は嫌がる様子も無く、相当スタミナが余っているのか
触れてみると既にカチカチになっていて、 思わず口元がにんまりと緩む。
「山野・・・」
綺麗に微笑み、じっと山野を見つめる。
山野はごくりと唾を飲み込み、その猛りはさらに角度を上げていった。
嬉しくなった亜月は自分から上に乗り、 自ら山野の猛りを呑みこんだ。
「あ・・・んっ・・・」
「・・・っ、亜月・・・」
「今度は俺が動くから・・・・覚えろよ、動き・・・」
唾を飲み込む山野の喉仏の動きに、心臓が高鳴る。
そして、
自分の感じる部分へ、山野の勃起が当たるように腰を揺らし始めた。
「あ・・・亜月っ・・・!・・・くっ」
亜月の動きに山野もまた感じているらしく、 呻く声が酷く色っぽい。
やっぱり自分で動くのもいい。
征服されて、突き回されるのも堪らないけれど、
こうして、自分本位に相手を翻弄するのはやはり悪くない。
「め・・・眼鏡・・・掛けたい・・・亜月の顔、見たいよ・・・」
「だめ・・・・」
自分のリズムを山野に送る。
好きなところに硬いのを擦り当てて、
奥深くまで呑み込んで。
「ふふ・・・どう?山野・・・・気持ちいい?」
「いい・・・よ、亜月・・・」
「あっ・・・!」
山野の両手が亜月の尻を揉みしだき、
今度は山野が下から突き上げた。
「あっ、あっ、あっ」
下からの容赦ない突き上げに、どんどん興奮していく。
「んっ・・・ああっ・・・!」
そして何度目かの絶頂を迎え、山野もまた亜月の中に熱を放つ。
じわりと中を満たされていくが、それでも足りずに、亜月はまだも催促する。
とんだ淫乱だと自分を罵るが、
再び硬質さが復活する山野の絶倫さにも舌を巻く。
「ああっ・・・!」
抜かれることなく再開された突き上げに、うっとりと目を閉じる。
亜月は、 山野から与えれる快感にひたすら酔いしれた。
*********************
【2025/11/09】校正。
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