ゆずれないモノ

優ちいた

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9話

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ゆずれないモノ 9  (校正済)



 「俺・・・山野の恋人になりたい・・・付き合って、ください・・・」


 山野にとって一番大事な存在になりたい一心で、 必死に愛の告白をする。




 山野を取り巻く雰囲気が一気に変わると、そっと口づけてくれた。


 触れるだけの、まるで返事のようなキス。


ほんの2~3秒の口づけなのに、
たいして官能を煽るようなキスでもないのに、
なぜか亜月の腰はふにゃりと力が抜けてしまった。


その腰を、山野の逞しい腕が支える。


その腕は、そのまま軽々と亜月を抱えあげて、
 寝室へと向かった。





 「山野・・・・んっ」

 数日ぶりに訪れる寝室に、以前の熱い交わりを思い出す。
また、ここで抱いてもらえる、そう思うと亜月の奥がジン・・・と痺れた。



 見慣れたベッドに横たえられて、山野がキスを仕掛けてきた。


 上唇と下唇は何度も交互に吸われ、
そのままするりと、深く侵入してきた山野の舌に、
 亜月の舌はあっさり囚われてしまう。


 「んふ・・・」



 上あごを刺激され、ビクンと身体が跳ねた。



くまなく歯列を舐めつくされて、 山野の長い舌が絡みつき、
まるで食われてしまうかのように吸われて甘噛みされる。


ぴちゃぴちゃと舌を吸い合う音と、
 亜月の鼻から抜ける息が厭らしく響く。


 呼吸のタイミングも絶妙で、
ほんとに、いつの間にこんなに巧くなったのだろうか。


 悔しいので、亜月も山野の舌を愛撫してやろうと試みるが、
やっぱり山野の長め舌には負けてしまい、ついつい彼のペースになってしまうのだ。



そして、山野の股間が勢いよく硬くなっていく。



 「あっ・・・」


 亜月もそれは一緒で、勃起同士が互いにこすれ合う様に酷く興奮した。


さりげなく下ろされたジッパーから取り出された亜月のそれに、
 山野の指が絡みつく。





 「凄い・・・びちょびちょだよ・・・・三条くん・・・」


また、その呼びかけにチクんとする。


 「キスだけでこんなに濡れて・・・君って子は」


ふふん、と笑う山野は、牡としての魅力に満ち満ちていて、
すっかり雌化してしまった亜月は そのフェロモンに陥落させられてしまう。



 上から見下ろされるのも堪らない。マゾヒズムが亜月を支配する。

めちゃくちゃにしてほしくて、堪らなくなり、 亜月の奥はひくんと期待に疼いた。






 山野は亜月に、チュ・・・と触れるだけの口づけを落とすと、
 一枚一枚、丁寧に亜月が身に纏っているものを脱がせていく。


そして全裸になった亜月を上から見下ろすと、
 山野の表情が険しく変わる。



 「・・・・これは・・・何かな?」

 「あっ・・・!」


 山野が触れてきたのは、
 先日、西川と交わった時に付けられた跡。


 消えかかってはいたものの、まだうっすら残っていたようで、
 少しだけ西川の往生際の悪さに、あの野郎!と内心毒づくものの、
合意の上での行為だったので、責めることはできない。




 「・・・ごめん・・・一回だけ、西川と・・・した・・・」

 「・・・へぇ・・・そうなんだ・・・・」


 口調は優しいが、明らかに怒気を孕んでいる。


 「でもっ、本当に一回だけっ・・・山野に、フラれた時に・・・あっ!」


 西川のつけた後を追うように、山野はそこを愛撫してきた。
 二人に暴かれた性感帯なだけあって、びくびくと跳ねる亜月に、
ますます山野の不機嫌なオーラが増していく。



 「へぇ・・・こういうとこ、感じるの?」
 「ひあっ」

 山野が触れようなんて思ったことの無い部分に付けられた跡に
対抗心を燃やしたのか、山野は消えかけた跡を上塗りするかのようにをキツく吸っていく。



「あっ!・・・んっ」

チクっとした痛みに小さく喘ぎながら、
初めてキスマークの付け方を教えた時のことを思い出していた。

 亜月の白い腹に赤い跡がつくのが面白かったのか、
 目をキラキラさせながら、楽しそうにたくさん付けていた。


でも今は違う。自分の所有権を誇示するように、
山野は一つ一つ、自分の跡を残してく。


「よし、上書き完了・・・」

そう言って、最後のキスマークを上書きすると、山野はそこをペロリと舐めた。





 「・・・で?君は振られたからって、誰にでも尻を貸すの?」

 「ちがっ・・・」

 違うと反論しようとすれば、キスで塞がれ、 舌を思い切り食まれ、言い訳もできない。




 「やっぱりお前には、お仕置きしなきゃね・・・」

 (あ・・・スイッチ・・・入った・・・・)

 普段は絶対に他人を、「お前」なんて呼ばない山野にそう呼ばれ、
 亜月の奥が、ずくんと疼いた。





「痛くても我慢してね、これはお仕置きだから」
そう言って 山野は自分のジッパーを下ろす。

ぶるんと飛び出す大きな猛りに、亜月の肌全体が期待にざわめく。


 山野自身も、さっきのキスで感じていたのか
先走りで溢れていて、ぬらぬらと光っている。


それを自分の猛りにまんべんなく擦り付け、 全体に潤いを施すと、山野はいきなり
何の準備も施していない亜月の入り口に押し当てた。

はっと息を飲んだ瞬間、
その熱は襞を割り割き、中へと進入してきた。


 「いっ・・・あああああっ・・・!」


 一気に奥まで貫かれ、 強烈な快感に目の前が弾けた。

体がビクビクと痙攣している。

 一瞬のことで何が起こったのかわからなかった。


 「うっ・・・わ・・・トコロテン・・・」

そう呟く山野の言葉の意味が分からず、
ただ、山野を咥え込んだままの蕾の痙攣はなかなか治まらない。




 精液は、通常の射精のように飛び散った様子はなく、
だらだらと静かに零れ落ちていく。

 


 「あっ・・・あっ・・・」

 余韻がスゴ過ぎてやばい。


 「挿れただけでイったね、亜月・・・これじゃお仕置きにならないね」

 「んっ・・・」


『亜月』と呼ばれて胸が高鳴る。

 山野が引き抜かれていく刺激さえ快感になる。



もはや全身が性感帯だ。




どこに触れても、すべて快感に変わる。それは山野だから。



 山野が両手を広げ、 亜月の薄い胸を揉みしだく。

 「あっ、あっ、あっ・・・!」


 敏感になっている亜月に、山野もご満悦だ。

 巨乳好きな山野には物足りないだろうに、
それでもやわやわと揉みしだき、 ツンと尖る突起をこね回す。


「あっ!あんっ・・・」

 「ふふ・・・こんな小さなおっぱい・・・
 まるで小さい子にいたずらしてるみたいで、逆に興奮するね・・・」

 「やっ・・・変態!」


きゅ・・・と強くつまめばビクっと身体が跳ね、 
亜月自身にどんどん熱が溜まっていく。


 「・・・ほんとに、誰にでもついて行きそうだね君は・・・」

 
ピン!と乳首を弾ぎながら、暗に「節操無し」と亜月を責める山野に、
そんなことない、と訴える。


「もうしない・・・!山野としかしない・・・!」



亜月は、どうしても確認したかった。



 「・・・・・・ねぇ、山野・・・・」


 一呼吸おいて、おずおずと訊ねる。


 「・・・・・・俺と山野は・・・・・・・・こ、恋人・・・・?」



ちゃんと恋人になれたのだろうか。
告白した時にしてくれたキスは、恋人になることを承諾してくれたのではないのか。

どうしてもはっきりさせたかった。


 山野は、一瞬、目を丸くして驚いたものの、ふっ・・・と優しく微笑んだ。




 「・・・僕はそのつもりで、君をお仕置きしたんだけどな・・・」

 亜月を見つめる瞳がすごく厭らしい。

うわぁ・・・と亜月は面食らい、自分でも真っ赤になるのが分かった。

 胸がきゅーーんとトキメク。


その顔は反則だろう。

 決してカッコよくは無いくせに、
 惚れた欲目か、不覚にも山野がカッコよく見えた。



 山野のそのHな視線だけでも、
 肌にぴりぴりとした愛撫を受けているようだ。


 亜月の中で、山野への「好き」がどんどん大きくなっていく。
どうしてもキスがしたくなった。

「山野・・・好き・・・」

そのまま 山野に抱きついてキスを仕掛け、
 舌で山野を襲いながら、そのまま押し倒す。



 山野もされるままだ。

亜月は、着衣のままだった山野の身に着けているものを全て剥ぎとってやった。


まだイッてない山野の猛りは、
ガッチガチに硬くて臍まで反り返り、血管が浮き出ている。

亜月はそれを両手で包み、おもむろにその先端に口づけた。



 「うわっ!?・・・・ちょっ・・・三条くん!?」


 山野のペニスに舌を這わせ、先端をぺロぺロと舐め、
 時折音をたてて、チュッと吸い上げてみた。


 「ひあっ・・・ちょっ、ちょっと待って・・・!」

 亜月のまさかの攻撃?に、思わず山野もスイッチが戻ったのか
素の状態で狼狽し始めた。


これは予想外だったようだ。




 「はわわわっ・・・・さささ、三条くん!!」

 「だめっ、苗字禁止・・・名前、呼んで・・・・・?」


そして、またペロペロと山野の勃起に舌を這わせる。

 「ひ・・・ひいい」
 「おい、もうちょっと色気のある声出せよ・・・」

 「だだだだって・・・・」

さっきまでの支配者然とした様子は微塵もなく、 山野は真っ赤になり、
とうとう両手で自分の顔を隠してしまった。


 散々セックスしてきたクセに、
初めてのフェラチオに山野は激しい動揺を見せる。



 「気持いい・・・?」

問えば両手で顔を覆いながら、うんうんと頷く。



フェラの上手かった女性の技を思い出しながら、
 山野に施していく。


 
 感じてきたのが、さっきよりも膨らんで張ってきた亀頭に、
ねっとりと丁寧に舌を這わせてやる。


 「はうぅっ・・・!」


 山野は思わず喘ぎ、びくっと身体が跳ね、足の爪先までピーンと突っ張っている。

 (わ・・・感じてくれてる・・・・)


 亜月は嬉しくて、さらに舌と唇を使って念入りに奉仕した。




 「さっ・・・ささささ三条く・・・」
 「あ つ き!」

 「ああああ亜月くんっ・・・待って!・・・はあっ・・・ああぁんっ・・・!」

 舌を高速で動かし、先端を強く吸い上げると、
びくんと山野の身体が大きく跳ね、どぷっと口の中に熱が放たれた。


 亜月は思わず、その熱を飲みこむ。
まったく抵抗はなかった。むしろ・・・ちょっと好きな味かもしれない。


 山野の体質なのか惚れた弱みなのかは分からないが、
 美味しく感じられ、一滴も残さないつもりで、尿道をきつく吸い上げる。


 山野の体内で作られたそれを
全て飲み干すと、なんとなく多幸感に包まれた。



ふにゃん、と硬度を失ったそれにずっと触れていたくて、
いつまでも舌を這わせる。


 「やまの・・・・・」


 山野はまるで、直立不動のようにぴしっとまっすぐに横たわり、
まだ、両手で顔を覆ったままプルプルと震えている。


それがなんだか可愛く見えた。




(ああ・・・好きだ・・・)


山野の特別になりたい。

 山野にとって、「生身の人間」初の特別だ。
 別に人形の次でも構わない。





 「ね・・・山野・・・山野のこと、下の名前で呼んでいい・・・?」

山野のモノを食みながらそう告げる。


 「紅葉こうよう・・・紅ちゃん・・・ってよぼうかな」

すると、山野のそれはぐんっと硬くなり、亜月は再び猛りにキスをする。


どくどくと脈打つそれに唇で触れていると、 身体の奥が疼いて堪らなくなってきた。


 「ね・・・紅ちゃん・・・挿れたい・・・」


 疼くその中に、早く山野の熱を埋め込みたい。

 我慢できずに、血管が張る熱い猛りに跨り、とろけた蕾に当てた。

 力を抜けば、自分の重みでどんどん山野を呑み込んで、
 一気に襞を掻き分けて挿ってくる。


「あっ・・・ああっ」

ズン・・・と奥まで届き、快感の波が全身に行きわたる。


 「あ・・・ああっ・・・やっぱり・・・紅ちゃんがいいっ・・・」

感嘆の溜息が漏れる。

 待ち望んだ山野の猛りを味わうように、亜月の淫肉は山野にまとわりつく。



 山野の硬い腹筋に手を添え、 自ら上下に腰を動かし山野を貪る。


 「あっ・・・いい・・・ああっ・・・あぁん・・・!」


 恍惚とした表情で、亜月は山野の上で激しく踊った。







 「・・・・こら・・・・・・亜月ぃ・・・・」

いつもより低い山野の声音にドキッとして、
 彼を見下ろした。


 顔を両手で覆ったままではあったが、
 指の隙間から覘かれた鋭い視線に、亜月は射抜かれた。


突然両手首を強く掴まれ、 挿入した状態のまま体勢を入れ替えられた。

 「ひあぁっん・・・」

 下の方へと入れ替わった衝撃で、亜月の奥をぐんと抉られる、
 強烈な快感が突き抜けた。


 「亜月・・・お前には、真のお仕置きが必要だな・・・生意気な・・・・」


またもやスイッチが入ったようで、
 亜月もそれに当てられ、ゾクゾクとしたものが迫り上がってくる。


 亜月もまた、なんらかのスイッチが入った。


山野は、じっくり、ゆっくりとした緩慢な突き上げを開始したが、
お仕置きにしては物足りない。

「ねぇ・・・もうちょっと激しい方がいいんだけど・・・」

もどかしくて、亜月は思わず、激しく突いてとおねだりしたが、
 聞き入れてはもらえなかった。


「・・・っ」

いつもは激しく突かれる前立腺だが、
今は猛りで突き上げるのではなく、ぐうっ、ぐうっ、と、ゆっくり押してくるだけだ。


 「やっ・・・もっと強く・・・突いて・・・突いてよぅっ・・・・あっ・・・」


 前立腺をじっくり押されるだけのもどかしい快感に、腰をもじもじとくねらせる。

 激しく突いて欲しいのに、突いてくれない。
 突いてっ、とそればかりを訴えた。

すると、一度ずるりと引き抜かれ、そして一気に激しく突き上げられた。

 「ひあんっ!」


 亜月は一際高い声を上げた。

それを機に、だんだん山野の粘膜を擦るスピードが速くなる。


 「あっ、あっ、あぁっ・・・」


 ぱんぱんと、肌と肌がぶつかる音を聞きながら安心したように喘く。

スピードが増し、的確な前立腺への突き上げに亜月は更にあられもない声を上げ続けた。




 (・・・やばいっ・・・気持いい・・・・!!)



そして、まさに絶頂を迎えようとした瞬間、 山野の熱は出ていってしまった。



 「・・・ふぇ・・・・?」

 突然なくなった快感に、亜月は不満を見せる。



 頭をなでられ、意味ありげな顔で微笑むと、
 山野は突然、亜月にタオルで目隠しをした。

 視界が遮られ、困惑する。



 「・・・へ・・・?紅・・・ちゃ・・・」

 「そのまま、いい子で待っててね・・・外したらだめだよ」



そして、いったん寝室から出ていったあと、
 再び戻ってきた時には、チャラチャラとした金属音が鳴った気がした。


そしてカチャカチャ・・・とやはり金属音がしたかと思ったら、
 両手を掴まれて、それに固定されてしまった。


 一番最初のレイプされた時のように手枷が付けられたのだ。


 「ちょ・・・紅ちゃん・・・!?」



 視界も手も自由にならない状態で、不安と、
そして期待が入り混じる。



 「ねぇ、紅ちゃん・・・あっ・・・あぁんっ」



ギシッとマットレスが沈み、
 山野の熱が再び侵入してきて、ピストンが再開された。



 不自由な分、感度が上がり、快感が倍増し、亜月を啼かせる。


その熱を貪り、リズムに乗って、
 絶頂を迎える為に亜月もまた腰を振っていたが、
またもやいいことろで引き抜かれた。



 「や・・・なんっで・・・」



そしてそのまま、山野はベッドから離れてしまう。


 「・・・・・・・紅葉?」


 呼んでみても、返事をしてくれない。



キィ・・・と、パソコン用のチェアに座った音がした。


 「紅葉・・・・!?」


 目が見えない分、不安がどんどん膨らんでいく。



 「紅葉・・・っ!!」


 名を呼んでも、山野は反応しない。
ただ、キィキィと、椅子の音と、
 時折パソコンのキーボードをたたく音だけが響く。


う・・・嘘っ・・・・。

 真のお仕置きって・・・・・。




 (放置かよ!?)



 2度もいいところで止められて、
 放出できない熱が身体の中でくすぶっている。


 亜月の陰茎はぴくぴくと震え、まるで爆弾を抱えているかのように
 どくどくと脈打ち、たらたらと蜜を溢している。


 「いや・・・だっ・・!・・・紅ちゃん・・・挿れて・・・触ってよっ・・・・」


 縛られて自由にできない手では、どうすることもできなくて、
 身体を捩らせて、自らシーツに猛りを擦り付けた。


だが、それに気づいたらしい山野が、低い声で咎める。

 「・・・誰が勝手に擦っていいって言ったか・・・・?」

 「だって・・・」


 足音がして、山野が歩き回る気配がした。

しばらくして足音が亜月に近づき、
マットレスが沈みこみ、 山野の手が亜月を優しく撫でる。

ほっとしたのも束の間、またもや期待は打ち砕かれる。


 脚は曲げられたまま、太ももと脛部分を縛られ、
 何か棒のようなもので、両脚を閉じられないように固定された。


う、うそ・・・!?


 脚を伸ばすことも、閉じることもできなくて、
 仰向けで脚をぱっかりと開いた状態で固定されてしまった。

なにもかも、丸見えの状態だ。
 恥ずかしすぎる。


 山野がどこから、どんなふうに、どんな顔をして、
この無様でイヤラシイ亜月を見下ろしているかと思うと羞恥に染まる。




だがその半面、ぞくぞくとしたものが這いまわり、
だんだん昇りつめ、触れられてもいないのに達してしまった。

「や・・・紅ちゃん・・・あっ・・・!」



 「おいおい・・・どうしようもないなこのドM野郎が・・・・」

そう罵りながら、萎えた亜月のペニスをピンと弾いた。


 「ひゃん・・・」

 山野らしからぬ口調で罵られるのが、それがまた 堪らない愉悦を亜月にもたらす。

 再び、亜月のそれは熱を持ち、硬くなっていった。






 「ねぇ・・・お願い・・・紅ちゃん・・・挿れて・・・挿れてよう・・・」



 蕾はひくひくと収縮し、山野に熱が欲しいと催促する。

 挿れて、擦ってほしい。
 山野をいっぱい感じて、喘ぎたい。



 「挿れてったらぁ・・・・・・・」


とうとう亜月は、啜り泣く。

 涙で目元を覆うタオルが濡れる。
ありったけの思いつく言葉を山野に向けた。


ご主人様と呼んだり、恥ずかしい言葉をたくさん口にした。


まるでAV女優のような恥ずかしいセリフもスラスラ出てくる。

AVを見た時は、何言ってるんだコイツと思っていたが、
 散々放置された今の亜月には、正常な判断ができない。


その女優が言っていたように、 恥ずかしい言葉を山野に向ける。

 山野に挿入してもらうためだったら、なんだって言ってやる。


 「亜月の、いやらしい穴に・・・紅ちゃんの・・・挿れてっ・・・・!」


ただ山野と交わりたくて、恥も外聞もなく叫ぶ。




 「お願い・・・・おっきいのが欲しい・・・!」

 山野が息を呑む気配がした。


 「紅ちゃん・・・!・・・ねがっ・・・ぐちゃぐちゃに・・・あああっ・・・!」

ベッドが沈み、一気に山野の熱が潜り込んできた。




 最初と同じように、挿入された瞬間に尿道から精液が放出された。



 「締りがねぇぞこの淫乱が」

と、粗相する亜月を嬲る山野の声に、
さらに亜月は身震いし、どんどん昇りつめる。



 放置されていた亜月の中は、待ってましたとばかりにぎゅう、ぎゅうっと
何度も山野を締め付ける。


そんな、イっている最中の敏感な粘膜に、山野は容赦なく律動を開始した。


 「ああっ・・・あっ・・だめっ・・・今、動かな・・・いでっ・・・」



 一突きするごとに大きくのけ反り、その度に先端からは蜜が垂れる。


 「ほんとに締りのない口だな、縛ってやらないと」

そう呟いて、亜月からまたも出ていってしまう。


さっきから山野が言う、締りがない、というのは、
 精液の噴出を抑えられない陰茎・・・尿道のことを言っているのだ。



その尿道をくりくりと刺激し、そしてねっとりとした温かいもので覆われた。

 「ひああっ・・・」


 先程のお返しとばかりに、
 山野の舌で嬲られる。

 長い舌が亜月の陰茎に巻きついては扱きあげ、
 零れてくる蜜を全て吸い上げたかと思うと、
 先端をすぼめて、尿道へとターゲットを変えてきた。


 「い・・・痛い・・・だめっ・・・・」


 慣れない尿道への刺激に悶える。
 痛いのか気持いいのか分からない絶妙な感覚。


あえてイカせないかのような刺激の仕方に翻弄される。

 本当に山野が、一か月前まで童貞だったのがまるで信じられない。



 音を立てて吸い上げられ、しばらく堪能したあと、
やっと舌の攻めから解放されたかと思ったが、
 今度は何かがペニスに巻き付けられた。


 「いや・・・やめっ・・・」




 亜月はペニスの根元を、紐のようなもので縛られてしまったのだ。
これでは射精ができない。

レイプの時にも同じようにされた。
 気が狂いそうになったあの記憶が蘇り、怯え、だが同時に、期待に胸が震える。



 「亜月・・・たっぷり愛してやるから・・・存分に味わうがいいよ」

 山野の熱は、再び亜月の淫襞を掻き分けて進み、前立腺を遠慮なく激しく突き上げる。


 悲鳴のような亜月の嬌声が部屋中に響き渡った。




 「ひっ、ひあっ、やっ、めっ、ああぁ・・・」

 目が見えず、手が自由にならない分、
 山野を加え込む肛華に意識が集中され、敏感になる。



イキたくてもイケない。
 根元は塞き止められて、それでも山野はあったりけの方法で亜月を攻め抜く。


もう喘ぎ声なんて艶めかしいものではなく、
 亜月の発するそれはほとんど悲鳴だ。



 身体が跳ね快感を逃そうと動くが、
 固定された脚ではそれも叶わない。



 全ての快楽を蕾で受け止め、逃す術もない。



なんどもかぶりを振り、乱れた拍子に 目を覆っていたタオルが外れた。



 次々に涙が零れ、
 涙と唾液で顔はぐちょぐちょだ。


こんなに苦痛にも似た強烈な快感を与える山野は一体どんな顔をしているのだろう。

 飛びそうな意識の中で、亜月は山野の顔を見つめた。



 その表情は恍惚としていて、サディスティックな行為の中であっても
 亜月に対する愛情はしっかりと見て取れた。


嬉しさが、胸に広がる。



 「紅・・・・ちゃ・・・あっ、あっ!」





 目が合うと、山野はニヤリと不敵に笑った。


ああ・・・ダメっ・・・・!やっぱりコイツ・・・かっこいい。

そう思った瞬間、


 「ひっ・・・あっーーー・・・・!!」


これまでにない程の、強烈な快感の波に襲われ、視界が弾けた。




びくんっと、身体は大きく何度も痙攣し、
 奈落の底に落ちてしまいそうな感覚に、何度も何度も襲われる。


 放出した感覚はない。


ひくひくと激しい余韻が続き、呼吸が乱れ、びりびりと肌が痺れ、
 少しの接触でも激しい快感を伴うほど敏感な状態だ。


その状態の亜月に、 山野は、今度は自分が極める為に腰の動きを再開する。


「ひぃっ…!」


 山野が動く度に何度も亜月を襲う強烈なオーガズムに、 亜月はとうとう失神した。








 「・・・ごめん・・・ごめんね?大丈夫・・・・?」

 何度か名前を呼ばれ、意識がもどり、目を開けると、
 激しく反省している山野が亜月の顔を覗きこんでいた。


 「・・・・こう・・・ちゃん・・・・」

 亜月が山野の名前を呼ぶと、よかった・・・と呟き、
 安心したように、ふわりと笑ってくれた。


 亜月が気を失っていたのは、
ほんの10分ほどだったようだ。


 「・・・・・・凄かった・・・・・・・」

はぁ・・・っと深い溜め息をついて、 激しすぎた快感を振り返る。



 「・・・・うん、ごめん・・・・」



でも、月に1回か2回・・・いや、5回くらいなら、
これぐらいあってもいいかも、なんて思ったことは内緒だ。




その後、いつものように山野が身体を拭こうとしてくれたが、
 亜月は一緒にお風呂に入りたいとと告げた。



このマンションのバスタブなら、
 大柄な男が二人で入っても、ギリギリ大丈夫だろうし。



そう告げれば、山野は驚いたように頬を染めていたけど、
 歩けない亜月を軽々と抱きあげて、バスルームへ向かった。



 激しすぎるセックスで、自分はろくに歩くこともできないのに、
山野やっぱり凄いスタミナだと思う。




 山野は、亜月の身体を丁寧に洗い、放ったものを掻き出し、
その間に何度もキスをしてくれた。


ボディソープでぬるついた肌と肌が触れ合い、 互いの身体で身体を洗う。


バスルームを出てからも、身体を拭いて、山野のパジャマまで着せてくれた。



 服のサイズは、細身の亜月が着ると、
すこしダボダボで、それが山野のツボなのか、なんかいいね♡と、謎にテンションが上がっていた。



 軽く整えたベッドに二人で横になれば、
 山野が腕を横に出してくれた。


それに遠慮なく頭を乗せ、山野の身体に抱きつけば、山野の香りに包まれ安心する。





 「紅ちゃんって、面倒見、いいよな・・・」

 「ん?・・・まぁ、お兄ちゃんだしね」


そういえば、妹がいると言っていたことを思い出した。

 一体、何人兄弟がいるんだろうとか、長男なのか、とか、
いろんなことを聞きたかったが、セックスの疲れと山野の胸の心地よさに、
 亜月の意識はストンと落ちていった。


せっかくのピロートークなのに。


でも、山野とは恋人同士になったのだ。
これからいくらでもピロートークはできる。



(まさか、紅ちゃんと心まで結ばれるなんて、夢にも思わなかった・・・)


いや、待て。


ほんとに・・・夢じゃないよな・・・?



 目が覚めた時、これが夢だったらどうしよう。
どうか、これが夢ではありませんように。




せっかく手に入れた幸せだから。



すやすやと眠る亜月の目からは涙が零れる。


 優しい指が、その涙が止まるまで、拭い続けてくれていた。



(9話 終わり)


【2025/11/10】校正
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