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少しずつ膨らむ幸せ
時は遡り、これはヤマが屋敷にやってきて初めての冬を越えた後の話である。
爽やかに吹く春風はまだ少し冷ややかであったが、屋敷の庭には新しい芽吹きがちらほらと顔を出していた。
ヤマは目を覚まし、深呼吸をした。
新しい寝台の香りも整えられた部屋の静けさも、どこか現実味を帯びないまま、彼の時間はゆっくりと流れていたのである。
一方その朝、ロビンは鏡を目にして深いため息をついていた。
「……少し、きついな」
胸の前で、ベストの留め金がわずかに弾かれる。
その姿を目の当たりにして、一人肩を落としていた。
上等な仕立ての衣は、彼の動きに合わせてわずかに音を立てる。しかし、腹部のあたりには確かに肉体からの抵抗があった。ロビンはしばらくボタンを押さえたまま考え込み、やがて苦笑する。
「春祭りまでには、もう少し持たせないといけないな」
彼はヤマの前では常に“整った貴族”であろうと努めていた。
筋の通った背、落ち着いた声色、決して乱れない姿勢。それはどの場面においても相手に信頼と安心感を与えると考えていたからだ。そして同時に、やっと目にすることができたヤマの笑顔を曇らせたくはなかったのだ。
しかし現実は、毎夜の酒と豊かな食卓が密かに彼の体を柔らかくしていた。
それに加えて、ヤマは甘い菓子を好んで食べていた。ヤマが「美味しいから」と言って無邪気に差し出す焼き菓子を口に運ぶたびに、ロビンの心には小さな葛藤が積もっていく。
――どうやら幸せとは、少しずつ膨らむものらしい。
しかし当のヤマは、ロビンがいつも整った姿でいることに特別な意味を感じてなどはいなかった。
朝の食卓では「今日もロビン様はおしゃれですね」と微笑むだけで、彼の影の努力にはまるで気づいていない様子であった。
「ロビン様、砂糖をもう少しいかがですか?」
「そうだな……。いや、私は少し控えておこう」
「えっ、どうしてですか?」
「なんとなく、ね」
ロビンはヤマに向けて、曖昧に笑う。
その笑みの奥で、ボタンの糸がひとつ緩む音がした。
食卓の向こうで、ヤマは嬉しそうにパンをちぎっていた。
少し寝癖のついた髪を無造作に撫でながら、湯気の立つスープを覗き込むその姿は、まるで小鳥であるかのようにロビンの目には映っていた。
その様子を眺めて、ほんのわずかに頬を緩める。
「おいしそうに食べる顔って、なんだかいいものだね」
「えっ?」
「君が食べている姿を見ていると……。一日の始まりが、嬉しくなるような気がするよ」
ヤマは照れくさそうに笑い、パンにもうひと口かじりつく。
ロビンの胸の奥に、その笑顔は柔らかく沈んでいく。
午後になると、ロビンは執務室にこもり、机の下でそっと腹部に力を入れては抜くといった動作を繰り返していた。
彼は、自らの体の形を維持する努力をしていたつもりでもあった。だがその実、昼食後の満腹感をどうごまかそうかと頭を悩ませていたのであった。
「ベルトを、少しだけ緩めようか……。いや、だめだな」
「何がですか?」
「うわっ!」
いつの間に扉の前に立っていたヤマが、紅茶の盆を抱えて微笑んでいた。
ロビンは慌てて姿勢を正し、何事もないかのように手を振る。
「いや、ちょっと書類の位置をね……。調整していただけだよ?」
「ロビン様はほんとうに、几帳面ですね。よかったら、お茶をどうぞ。甘いの、控えめにしておきました」
「……ありがとう」
紅茶の湯気が、ふわりと立ちのぼる。
ロビンはカップを手に取り、その香りを吸い込んだ。
ほのかな花の香りと、かすかなバターの匂いが鼻をくすぐる。これは恐らく、先ほどまで焼き菓子を食べていたであろうヤマの手の香りでもあった。
「ヤマ、」
「はい」
「君が淹れてくれる紅茶は、どうしてこうも優しい味がするんだろうね」
「えっ……そんなこと……」
ヤマは照れくさそうに笑って、うつむいた。
その笑みが、ロビンには何よりも眩しく見えていた。
陽が沈み屋敷の灯が落ちるころ、ロビンはひとり寝室の鏡の前に立っていた。
昼間の服を脱ぎ、シャツの下に隠していた現実とまじまじと向き合う。
腹のあたりがわずかに柔らかく、そこにはわずかにベルトによって締めつけられた赤い跡がうっすらと残っていた。
「……これは、どうしたものか」
そう言葉にしながらも、ロビンは心のどこかで笑っていた。
彼の中で、完璧でいなければならないという思いが、ヤマと過ごす日々によって少しずつほどけていくのを感じていたからだ。
ヤマと過ごす尊いひとときこそが、それを優しく溶かしていくのだ。
そこへ、ノックの音がした。
「ロビン様?まだ、起きていらっしゃるんですか?」
扉の向こうから、ヤマの声がした。
ロビンは慌てて上着を羽織りながら、答えた。
「少し、風にあたっていたところだよ」
ヤマが小さく、笑う気配がした。
「無理しないでくださいね」
「……ありがとう」
扉越しのその声が、胸にやわらかく染み渡る。
「明日は、蜂蜜入りの紅茶を淹れますね」
「楽しみにしているよ。それでは、おやすみ」
「おやすみなさい」
ロビンは目を閉じ、ヤマの言葉を反芻した。
恐らく、彼は蜂蜜の量を多くしてしまうであろう。
しかし、それでもいいとロビンは笑みを浮かべて眠りについた。
朝になり、春のあたたかな光がカーテンの隙間から差し込んでいた。
ロビンはいつものように鏡の前に立ち、一つ深呼吸をした。
少しきついベストのボタンをひとつ、ゆっくりと留める。昨日よりもほんの少しだけ苦しくなったような気がしたが、彼はそれを気にしないことにしていた。
食堂に入ると、ヤマがすでに席に着いていた。
焼きたてのパンと、香ばしいスープの匂いが部屋を満たしていた。思わず腹が音をたてそうになるのをごまかし、ロビンは姿勢よくヤマに向けて笑みを浮かべた。
「おはよう、ヤマ」
「おはようございます、ロビン様」
「今日も、いい匂いだな」
ロビンが席につくと、ヤマは嬉しそうに紅茶を差し出した。
「蜂蜜を、入れてみました」
「ありがとう」
口に含めば、ほのかな甘さが広がった。
そしてヤマは、驚くべきことをロビンに向けて伝えていた。
「実は、今朝は早く起きてしまって……。無理を言って、パン作りを手伝わせてもらったんです」
差し出された白く丸いパンを見て、ロビンは目を見開いた。
「このパンを、君が?」
「はい。……少し、ふくらみすぎてしまいましたけど」
そのパンは大ぶりであったものの、ロビンの目には常とは変わらぬ綺麗な形に見えていた。
「ふくらみすぎ?そのようなことは、ないと思うよ。君が心を込めて作ってくれた、実に素晴らしいパンだ」
大袈裟に褒めるロビンに対して、ヤマはわずかに頬を赤く染めていた。
「ありがとうございます。……でも、ふくらんでいるほうが美味しいと思うんです。柔らかいですし」
その言葉に、ロビンは小さく笑う。まるで自らの体のことを言われたような気がして、少しだけ頬が熱くなる。
そして、思わずこう口にしてしまう。
「柔らかいのも、そう悪くはないね」
ヤマは不思議そうに、首を傾げていた。
ロビンは視線をそらしながら、優雅にスープをすくってみせた。
その後、ヤマが作ったパンを口に含む。
その味はやさしく、どこか懐かしいような素朴な味であった。
彼の心の奥で、少しだけきついボタンがふと緩むような音がした。それは、小さな幸せの音でもあった。
***
春のあたたかな陽気のなかで、ふたりの暮らしは静かに続いていく。
完璧であろうとするロビンと、それに気づくことのないヤマ。しかしそのすれ違いの中には、確かな愛情が宿っていた。
誰にも見えない場所で、少しずつ、ゆっくりと。
それはまるで、パンがふくらんでいくかのように。
爽やかに吹く春風はまだ少し冷ややかであったが、屋敷の庭には新しい芽吹きがちらほらと顔を出していた。
ヤマは目を覚まし、深呼吸をした。
新しい寝台の香りも整えられた部屋の静けさも、どこか現実味を帯びないまま、彼の時間はゆっくりと流れていたのである。
一方その朝、ロビンは鏡を目にして深いため息をついていた。
「……少し、きついな」
胸の前で、ベストの留め金がわずかに弾かれる。
その姿を目の当たりにして、一人肩を落としていた。
上等な仕立ての衣は、彼の動きに合わせてわずかに音を立てる。しかし、腹部のあたりには確かに肉体からの抵抗があった。ロビンはしばらくボタンを押さえたまま考え込み、やがて苦笑する。
「春祭りまでには、もう少し持たせないといけないな」
彼はヤマの前では常に“整った貴族”であろうと努めていた。
筋の通った背、落ち着いた声色、決して乱れない姿勢。それはどの場面においても相手に信頼と安心感を与えると考えていたからだ。そして同時に、やっと目にすることができたヤマの笑顔を曇らせたくはなかったのだ。
しかし現実は、毎夜の酒と豊かな食卓が密かに彼の体を柔らかくしていた。
それに加えて、ヤマは甘い菓子を好んで食べていた。ヤマが「美味しいから」と言って無邪気に差し出す焼き菓子を口に運ぶたびに、ロビンの心には小さな葛藤が積もっていく。
――どうやら幸せとは、少しずつ膨らむものらしい。
しかし当のヤマは、ロビンがいつも整った姿でいることに特別な意味を感じてなどはいなかった。
朝の食卓では「今日もロビン様はおしゃれですね」と微笑むだけで、彼の影の努力にはまるで気づいていない様子であった。
「ロビン様、砂糖をもう少しいかがですか?」
「そうだな……。いや、私は少し控えておこう」
「えっ、どうしてですか?」
「なんとなく、ね」
ロビンはヤマに向けて、曖昧に笑う。
その笑みの奥で、ボタンの糸がひとつ緩む音がした。
食卓の向こうで、ヤマは嬉しそうにパンをちぎっていた。
少し寝癖のついた髪を無造作に撫でながら、湯気の立つスープを覗き込むその姿は、まるで小鳥であるかのようにロビンの目には映っていた。
その様子を眺めて、ほんのわずかに頬を緩める。
「おいしそうに食べる顔って、なんだかいいものだね」
「えっ?」
「君が食べている姿を見ていると……。一日の始まりが、嬉しくなるような気がするよ」
ヤマは照れくさそうに笑い、パンにもうひと口かじりつく。
ロビンの胸の奥に、その笑顔は柔らかく沈んでいく。
午後になると、ロビンは執務室にこもり、机の下でそっと腹部に力を入れては抜くといった動作を繰り返していた。
彼は、自らの体の形を維持する努力をしていたつもりでもあった。だがその実、昼食後の満腹感をどうごまかそうかと頭を悩ませていたのであった。
「ベルトを、少しだけ緩めようか……。いや、だめだな」
「何がですか?」
「うわっ!」
いつの間に扉の前に立っていたヤマが、紅茶の盆を抱えて微笑んでいた。
ロビンは慌てて姿勢を正し、何事もないかのように手を振る。
「いや、ちょっと書類の位置をね……。調整していただけだよ?」
「ロビン様はほんとうに、几帳面ですね。よかったら、お茶をどうぞ。甘いの、控えめにしておきました」
「……ありがとう」
紅茶の湯気が、ふわりと立ちのぼる。
ロビンはカップを手に取り、その香りを吸い込んだ。
ほのかな花の香りと、かすかなバターの匂いが鼻をくすぐる。これは恐らく、先ほどまで焼き菓子を食べていたであろうヤマの手の香りでもあった。
「ヤマ、」
「はい」
「君が淹れてくれる紅茶は、どうしてこうも優しい味がするんだろうね」
「えっ……そんなこと……」
ヤマは照れくさそうに笑って、うつむいた。
その笑みが、ロビンには何よりも眩しく見えていた。
陽が沈み屋敷の灯が落ちるころ、ロビンはひとり寝室の鏡の前に立っていた。
昼間の服を脱ぎ、シャツの下に隠していた現実とまじまじと向き合う。
腹のあたりがわずかに柔らかく、そこにはわずかにベルトによって締めつけられた赤い跡がうっすらと残っていた。
「……これは、どうしたものか」
そう言葉にしながらも、ロビンは心のどこかで笑っていた。
彼の中で、完璧でいなければならないという思いが、ヤマと過ごす日々によって少しずつほどけていくのを感じていたからだ。
ヤマと過ごす尊いひとときこそが、それを優しく溶かしていくのだ。
そこへ、ノックの音がした。
「ロビン様?まだ、起きていらっしゃるんですか?」
扉の向こうから、ヤマの声がした。
ロビンは慌てて上着を羽織りながら、答えた。
「少し、風にあたっていたところだよ」
ヤマが小さく、笑う気配がした。
「無理しないでくださいね」
「……ありがとう」
扉越しのその声が、胸にやわらかく染み渡る。
「明日は、蜂蜜入りの紅茶を淹れますね」
「楽しみにしているよ。それでは、おやすみ」
「おやすみなさい」
ロビンは目を閉じ、ヤマの言葉を反芻した。
恐らく、彼は蜂蜜の量を多くしてしまうであろう。
しかし、それでもいいとロビンは笑みを浮かべて眠りについた。
朝になり、春のあたたかな光がカーテンの隙間から差し込んでいた。
ロビンはいつものように鏡の前に立ち、一つ深呼吸をした。
少しきついベストのボタンをひとつ、ゆっくりと留める。昨日よりもほんの少しだけ苦しくなったような気がしたが、彼はそれを気にしないことにしていた。
食堂に入ると、ヤマがすでに席に着いていた。
焼きたてのパンと、香ばしいスープの匂いが部屋を満たしていた。思わず腹が音をたてそうになるのをごまかし、ロビンは姿勢よくヤマに向けて笑みを浮かべた。
「おはよう、ヤマ」
「おはようございます、ロビン様」
「今日も、いい匂いだな」
ロビンが席につくと、ヤマは嬉しそうに紅茶を差し出した。
「蜂蜜を、入れてみました」
「ありがとう」
口に含めば、ほのかな甘さが広がった。
そしてヤマは、驚くべきことをロビンに向けて伝えていた。
「実は、今朝は早く起きてしまって……。無理を言って、パン作りを手伝わせてもらったんです」
差し出された白く丸いパンを見て、ロビンは目を見開いた。
「このパンを、君が?」
「はい。……少し、ふくらみすぎてしまいましたけど」
そのパンは大ぶりであったものの、ロビンの目には常とは変わらぬ綺麗な形に見えていた。
「ふくらみすぎ?そのようなことは、ないと思うよ。君が心を込めて作ってくれた、実に素晴らしいパンだ」
大袈裟に褒めるロビンに対して、ヤマはわずかに頬を赤く染めていた。
「ありがとうございます。……でも、ふくらんでいるほうが美味しいと思うんです。柔らかいですし」
その言葉に、ロビンは小さく笑う。まるで自らの体のことを言われたような気がして、少しだけ頬が熱くなる。
そして、思わずこう口にしてしまう。
「柔らかいのも、そう悪くはないね」
ヤマは不思議そうに、首を傾げていた。
ロビンは視線をそらしながら、優雅にスープをすくってみせた。
その後、ヤマが作ったパンを口に含む。
その味はやさしく、どこか懐かしいような素朴な味であった。
彼の心の奥で、少しだけきついボタンがふと緩むような音がした。それは、小さな幸せの音でもあった。
***
春のあたたかな陽気のなかで、ふたりの暮らしは静かに続いていく。
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