20 / 50
第二章 王都と孤児院
#16 目指せ王都
しおりを挟む
今日から第二章 王都と孤児院:旅路 開始です。前にも記した通り他に追いつくまでは毎日、追い付いてからは日曜日15:00の週一更新となります。二章全体がとても長くなりそうなのでいくつかのパートに分割、各パートを書き上げ次第投稿とさせていただきます。
第二章の初めでありながらまた短いです。
―――*―――*―――
「おめでとうございます。アオイさんはこの前のスタンピードを抑えた功績で王に謁見することが決まりました」
「は?」
翌日、ギルドで聞いた第一声がこれである。それもギルド中に響くような大きな声で。ちなみに言ったのは僕らの登録をしてくれた受付嬢である。
「いくら何でも早すぎませんか。昨日の今日ですよ。ここから王都まで普通に行ったら15日かかるんですよ」
これは徒歩で言った場合の値であり馬を使えばこの半分ほどの時間で行ける。ちなみに徒歩で15日というのは東海道を日本橋から三条大橋まで歩いたのとほとんど同じである。東海道はkm換算で約492km。こちらはもう少し長いと考えられるから500km強。現代日本ならば半日かからず移動できる距離である。技術が未熟であるというのは何とも言い難いものがある。
「詳細は秘密にさせていただきますがギルドには瞬時に情報をやり取りできるものがございます。今回はそれにて王都のギルド本部に情報を送り王宮にて対応が協議され、その結果が再びここに送られてきたのです」
「なるほど。それで、僕たちはどうしたらいいのでしょうか」
「最初に申し上げました通り、アオイ様方は王都に向かっていただきます。その時に今日から25日以内に王都に到着するようにしてください。これを過ぎてしまうと褒賞を受け取れなくなってしまうのでご注意ください」
ここまで言うと受付嬢は手のひらほどの大きさがあるメダルを取り出した。
「王都の城門につきましたらこれを門番にお見せください。なお、これをなくしても褒賞を受け取れなくなりますので肌身離さずお持ちになるようにお気をつけください」
「分かりました。早めについても問題はないですよね?」
「問題ありません」
「では、本日中に出発します。そう連絡してください」
そうして僕たちはギルドを後にした。
「ねえ、どうして今日中なんて言ったのよ?それに連絡してくれってまるでこれから非常識なことを起こしますって宣言してるようなものじゃない」
ギルドから少し離れたところでザーシャがそう聞いてきた。
「そうだね。これから王都まで半日かからずに到着して見せるよ」
「お兄ちゃん、まさか空をいくつもり?」
「そういうこと」
「それは危険すぎるよ。人に見られたらどうするの?攻撃される危険性もあるし他の魔獣と戦闘になる可能性もある。それに人を乗せて飛ぶのは初めてでしょ。どんなことが起こるのか想像ができないし、時間もあるんだから普通に馬車で行こうよ」
「それでもいいんだけどね。この国で少し不穏な動きをしている者たちがいるからね。その牽制もかねてこうしようと思ったんだ」
「でも・・・」
「大丈夫。確実に三人を王都まで無事に送り届けるから」
最悪、僕だけが王都に行って転移で迎えに来ることもできるからね。
* * * * *
「みんな準備はできた?」
人目につかない草原で僕はエンシェントドラゴンになっていた。他三人は僕の背の上である。
「準備はできたけど、本当に大丈夫なんでしょうね?」
「大丈夫。それじゃ行くよ!」
そう言った僕は翼を大きく羽ばたかせる。独特な浮遊感が襲い、僕たちは地上に別れを告げる。ここから王都のそばの人目につかない着地点まで、およそ30分の空の旅が始まる。
第二章の初めでありながらまた短いです。
―――*―――*―――
「おめでとうございます。アオイさんはこの前のスタンピードを抑えた功績で王に謁見することが決まりました」
「は?」
翌日、ギルドで聞いた第一声がこれである。それもギルド中に響くような大きな声で。ちなみに言ったのは僕らの登録をしてくれた受付嬢である。
「いくら何でも早すぎませんか。昨日の今日ですよ。ここから王都まで普通に行ったら15日かかるんですよ」
これは徒歩で言った場合の値であり馬を使えばこの半分ほどの時間で行ける。ちなみに徒歩で15日というのは東海道を日本橋から三条大橋まで歩いたのとほとんど同じである。東海道はkm換算で約492km。こちらはもう少し長いと考えられるから500km強。現代日本ならば半日かからず移動できる距離である。技術が未熟であるというのは何とも言い難いものがある。
「詳細は秘密にさせていただきますがギルドには瞬時に情報をやり取りできるものがございます。今回はそれにて王都のギルド本部に情報を送り王宮にて対応が協議され、その結果が再びここに送られてきたのです」
「なるほど。それで、僕たちはどうしたらいいのでしょうか」
「最初に申し上げました通り、アオイ様方は王都に向かっていただきます。その時に今日から25日以内に王都に到着するようにしてください。これを過ぎてしまうと褒賞を受け取れなくなってしまうのでご注意ください」
ここまで言うと受付嬢は手のひらほどの大きさがあるメダルを取り出した。
「王都の城門につきましたらこれを門番にお見せください。なお、これをなくしても褒賞を受け取れなくなりますので肌身離さずお持ちになるようにお気をつけください」
「分かりました。早めについても問題はないですよね?」
「問題ありません」
「では、本日中に出発します。そう連絡してください」
そうして僕たちはギルドを後にした。
「ねえ、どうして今日中なんて言ったのよ?それに連絡してくれってまるでこれから非常識なことを起こしますって宣言してるようなものじゃない」
ギルドから少し離れたところでザーシャがそう聞いてきた。
「そうだね。これから王都まで半日かからずに到着して見せるよ」
「お兄ちゃん、まさか空をいくつもり?」
「そういうこと」
「それは危険すぎるよ。人に見られたらどうするの?攻撃される危険性もあるし他の魔獣と戦闘になる可能性もある。それに人を乗せて飛ぶのは初めてでしょ。どんなことが起こるのか想像ができないし、時間もあるんだから普通に馬車で行こうよ」
「それでもいいんだけどね。この国で少し不穏な動きをしている者たちがいるからね。その牽制もかねてこうしようと思ったんだ」
「でも・・・」
「大丈夫。確実に三人を王都まで無事に送り届けるから」
最悪、僕だけが王都に行って転移で迎えに来ることもできるからね。
* * * * *
「みんな準備はできた?」
人目につかない草原で僕はエンシェントドラゴンになっていた。他三人は僕の背の上である。
「準備はできたけど、本当に大丈夫なんでしょうね?」
「大丈夫。それじゃ行くよ!」
そう言った僕は翼を大きく羽ばたかせる。独特な浮遊感が襲い、僕たちは地上に別れを告げる。ここから王都のそばの人目につかない着地点まで、およそ30分の空の旅が始まる。
0
あなたにおすすめの小説
異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~
於田縫紀
ファンタジー
図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。
その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
転生特典〈無限スキルポイント〉で無制限にスキルを取得して異世界無双!?
スピカ・メロディアス
ファンタジー
目が覚めたら展開にいた主人公・凸守優斗。
女神様に死後の案内をしてもらえるということで思春期男子高生夢のチートを貰って異世界転生!と思ったものの強すぎるチートはもらえない!?
ならば程々のチートをうまく使って夢にまで見た異世界ライフを楽しもうではないか!
これは、只人の少年が繰り広げる異世界物語である。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します
burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。
その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる