異世界如何様(チート)冒険記 ~地球で平凡だった僕が神の記憶を思い出して世界を元に戻すまで~

Condor Ukiha

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第二章 王都と孤児院

#35 共有空間編

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 間に合った・・・セーフだよね?


―――*―――*―――


 みんな疲れた顔をしていたので、お城に帰ったあとはみんなでお城でゆっくりしたり、ホテルにいる孤児院の子供たちに会いに行ったりした。みんな、特にホテルにいる間のザーシャとラーシャの二人は、非常にいきいきとしていたのが印象に残っている。
 孤児院の方には結界の試運転のために警備員などはあえて配置してもらわなかった。やっぱりというかなんというか、ここに侵入しようとした人間は多くいた。スラム街の人間や親に捨てられ孤児となってしまった子供はまだしも、窃盗目的や破壊目的でやってきた犯罪者も多くいた。結界及び警備システムが正常に作動して全て未遂で終わったが、犯罪歴のある人間も多くいたのでそちらはオートマタたちが気絶させ警備隊へ引き渡した。また、親に捨てられ新たに孤児となってしまった子供に関しても、オートマタたちが保護しホテルへと連れていっている。
 まあ、日本に比べて治安が悪いのは異世界のテンプレ的な部分があるからわかってはいたのだけれど、ここは思っていたよりも治安に問題はなかった。例え方がわからないが、地球の海外の平均的なレベルといって伝わるだろうか?地球にも未だに海賊も山賊も存在する。もちろん、日本にはほとんどいないだろうが、とあるランドにあるアトラクションが有名なあの海賊は実在する。とは言っても、本当にあのままいるわけではないが・・・(実際のカリブ海にも海賊が出る。貨物船などが航行するときは海賊対策として手すりなどに有刺鉄線をつけたり、監視員に見立てたマネキンを置いて常に人がいるように見せたりする)
 と、話がズレてしまったが、ようはこのブルーラーク王国に限っていえばそこまで治安が悪いといったことはない。ただ、これが他の国となると事情が異なるようで、例えば南の帝国では国土が広いこともあり社会保障が行き届いておらず、治安が悪いようだ。例えば、街を歩くのにも表通りならいいが、表通りから一本外れただけで雰囲気が悪くなり、人の目が届かないような場所になると、自らを守るすべがない者は立ち入ることすら困難になる。それと比べれば、帝国と同じく大国と呼ばれるこの国の治安はとてもましな状態であると言えるだろう。
 それはさておき、今日は一人で工事をしている。理由は僕に付き合って工事現場に来る必要もないし、昨日ホテルで子供達から「遊ぼー」って誘われてみんなそっちに行ったのだ。寂しくはない。ないったらない。

「荷物、運び終わりました」

「ん。ありがとう」

「いえ・・・ただ、私達は護衛のはずなんですけどね・・・」

「大丈夫だって。まず襲われてもなんとかなるし、なんだったら僕が君たちを守る側だから」

「あははは・・・(私達も守られる側なんですか・・・)」

 今日は完成した部屋に家具などを入れてもらっている。本当だったら僕一人で収納魔法を駆使して運び入れるところだったんだけど、護衛の人たちが「手伝う」と言ってくれたのでその言葉に甘えて運び入れる家具の4分の1程度を運んでもらっている。結果、教室や個室を除くすべての部屋に家具などを配置することができた。
 孤児院にも公衆浴場とは別に食堂や広めの部屋を用意して、さらにこの世界では珍しく体育館や音楽室、図書室などをそろえた。また、許容滞在人数を現状の3倍にすることで増加する孤児にも対応できるようにする予定である。明日から教室と個々が寝泊まりすることになる個室、最後に建物の周りと庭(グラウンド)を整備して工事は終了となる。せっかくレナたちがいないんだから、完成した時にみんながあっと驚くように整備していこう。
 さあ、明日からも頑張るぞー!


―――*―――*―――


 次回は二週間後かも・・・まだ何も考えてない・・・
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