記憶喪失の俺が、ある日求婚されました。

いちの瀬

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こんにちは。からの求婚!?

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昨日の変態おじさんからは、
逃げ切ったが、取り敢えず親父には話さないことにした。

親父、人が良すぎて自分のせいだと思っちまうから。絶対。

でも、よく考えたら店、知られてるんだよなぁ。

俺、何の為に逃げたんだろう?

全てが無駄だった。って、
一番辛い現実だよな。

ああ、泣きそう。




まあ、それは置いといて。

休みはあのおっさんに潰されたから、
来月、2日分の休みを貰う事にした。

「ルーちゃん!おつまみ、てきとうに
頼むわぁ~」

「おい、ルーク。こっちに生2つ!」

「ルーク!こっちが先だろ~?
おっちゃんにスマイルと生ビール1つずつくれ!」

「はいはい!分かったから、
そんなに一気に話さないでくれ!
酔っ払いども!
せめて2人ずつにしてくれないか?
もー、昼間から飲んでないで、
店に戻れよー。」

大の大人に笑いながら説教をして、
注文を取って…。

今日は金曜日だから、昼間から大人達は明日の朝まで飲む気満々だ。

こうやって結局金曜日はうちに集まってしまうから、商売なんて、やってもやんなくても皆、儲けないことくらい知ってる。

それを知った大人がうちに来るから、
その店の客も、必然とうちに来るっていう、酒飲み連鎖だ。

「あれまぁ、あんたここらじゃ見たことないけど、これまた随分とえらい男前だねぇ。」
よく知ってる隣の服屋のおばちゃんの大っきな声が聞こえた。

隣のおばちゃんは、めっっっちゃ面食いで、しかも、結構なイケメンにしか食いつかない。

自慢じゃないけど、ちなみに俺は
イケメンっていわれた。

自慢じゃないけど。

嘘です。自慢です。

で、そのおばちゃんが認めるくらいのイケメンがいると。

え?まじで!?

気になるじゃねーか。

ちょっと。本当にちょっと見に行ってくるだけだから。

よし、いいよな?うん、いーよー。

はい、完璧!

ちょっと見に行ってこよー

ちらっと見たが、すっげぇイケメン!

なんだあれ!俺なんて比じゃないくらいだ!

もうちょっと前に行って見ようと身を乗り出した。ら、バッチリ目が合ってしまった!微妙に気まずさを感じる。

と思って奥に引っ込んだのに、何故か
イケメンが俺を追いかけてくる。

なんだなんだー?

と思うと目の前にイケメンの顔が!
驚いてビクッとして、違和感がある手に目を向けると…握られてる!?

「こんにちは。」

「こんにちは?見ない顔だけど、最近越してきたのか?」

笑顔で言われるから、いつも通りの接客をする。
違和感があるのは、いつも通りではない握られた手だけだ。


「あなたが、ルーク・エイデン?」

なんでこいつ、俺の名前知ってんだ?
俺の強固な警戒心のせいで、
ただのイケメンから
こいつに成り下がった男は俺の目をじっと見ながら話しかけてくる。

「あ?まぁ、そうだけど。」

訝しがりながらも、
きちんと返答はする俺。
やっぱり常識人だわ。

「俺と!結婚を前提として、お付き合いして下さい!!」

「は?」

へー、結婚を前提にお付き合いね。
結構まともなこと言うじゃん。
このイケメン。

ん?んんん?

「はあぁぁぁぁぁぁ!?」

ちっさい居酒屋が、俺の叫び声で
満たされた。





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