8 / 10
8.接客のプロ
それにしても、だ。
先程までラルフが座っていた椅子をぼんやり眺めながら、回想する。
「本当に、異世界……なんだよなぁ」
そのまま背中を椅子に預け、天井を見つめる。
「買ったゲームに転生するって、何か意味があるの? もしかして、転生したのって私だけじゃない?」
『私』という個が起因したのか、それとも『アルバ・ダスク』というゲームによって引き起こされた転生だったのか。
「悩んでもどうにもならないのは分かってるけど、それなりに驚くわ……」
職業柄、予想外の出来事というのはつきもので。
全く同じご案内でも、とても喜ばれることもあれば、逆にお叱りを受けることもあった。
人というのが、千差万別であるという事をとても実感する仕事であった。
ある程度驚くことが起きても割と冷静で居られる自信はある。
……けど、さすがに異世界はねぇ?
しかし、夢ではない以上、生きていくには衣食住が必要な訳で。
稼ぎも求められる訳で。
「いつまでもラルフに頼りきりはダメだよなぁ」
まだ方法は掴めないが、自身のユニークスキルを生かすのであれば支援職。
……冒険者でパーティーとか組むのがベストかなぁ?
そもそもホテリエってどういうクラスなの。
クラススキルってのを覚えれば、少しは分かる?
あぁ、考えれば考える程遠のく……。お腹も空いたけど、眠気も……。
【EXスキル:モーニングコール】
「え”」
何、クラススキル?
寝そうになったらモーニングコールを覚えるなんて、まさか私、ブラックなクラスじゃないよね?
「えーーっと、ステータス」
どれどれ?
【EXスキル:モーニングコール】
【あなたの呼び声で目を覚まさぬ者はいない】
「私がコールする側かい!」
まぁ、ホテリエなんでそうでしょうけど!
私がお客様(?)に掛ける側なんでしょうけど!
何かユニークスキルみたいに説明ないな?
あれか、まさか本当に寝そうになったら毎回頭に浮かんでくるんじゃないよね?
一抹の不安を抱いていると、階下がざわついている気がした。
夜には食堂を開けると言っていたから、その準備……?
にしては、人の話し声も聞こえる。
「気になる」
まさか、女将が居ないことに気付いた泥棒じゃないでしょうね?
もう少し扉に寄って耳を澄ませると、どうやらエドの声もする。
……言い争っているようにも聞こえる。
ここで余計なことしない方が良いんだろうな……。
「ーーでも」
一つだけ譲れないことがあった。
そう、ここが『宿』であること。
本来ならまだ何かを解決できる力を持たない者がしゃしゃり出るのも良くない。
だが、クラスのせいなのか前職のせいか分からないが、この場所を守れと、何かが突き動かす。
「ラルフが戻るまでの、時間稼ぎになれば……」
言い争いの原因は分からないが、話の仲裁はできるかもしれない。
とにかく、余計な口出しをなるべく控えて時間を稼ぐ。
それに尽きる。
「よし!」
◆
「だから、知りませんって!」
「とぼけるな! ここに居るのは分かってるんだ、呼び出せ!」
階段の上から様子を伺うと、どうやら人を探しに来た外来の人のようだ。
宿、食堂の利用者ではない……と。
「ーーいかがなさいましたか?」
【クラススキル:アピアランス】
(げっ、今?)
敵意はないのだと丁寧なあいさつを心掛けたところ、何故かクラススキルを覚えてしまった。謎だ。
「ーー、ミレイ、ちゃん……?」
「何だてめーー、!?」
階段を下りながら声掛けすると、二人同時にこちらを見た。
……で、なぜかバツがわるそうにする。何で?
「部屋におりましたら大声が聞こえたものですから……、様子を見に参りました。何か問題がございましたか?」
首を傾けながら来訪者へ伝えると、あからさまに目を逸らされる。
来訪者は人間ではない……、元の世界でいうところのリザードマンと称されるトカゲや竜に似通った特徴を持つ人物だ。
「え? あ、あ、いや……その……」
「宿に泊まってる人に会いに来たらしいんだが、特徴は教えてくれるんだけど名前は知らないみたいだし、何なら今居るのは常連さんだけだから、そもそもそんな人居ないんだ」
なるほど。
知り合いであれば名前は知っているものとして。
宿の者としては名前が分からなければ本人に取り次ぎもできないし、仮に来訪者が一方的に知っているだけで、宿泊者にとっては知らない者なら……。
この世界にもその概念があるかは分からないが、個人情報を晒してしまうことになる。
元の世界で言えば『居ない』って情報を与えるのも個人情報になってしまうが……、まぁこの世界の基準では構わない範囲かもしれない。
問題なのは、その特徴をもつ人物は実際に『居ない』のに、来訪者は『居る』と決めつけていること。
さて……。
「そうでしたか……。お客様、そのような特徴をお持ちの方はいらっしゃらないとの事ですが、その方に言われて本日お越し頂いたのでしょうか?」
【クラススキル:接客のプロ】
仕事モードの自分は、我ながら冷静だ。なんて考えていたら、またクラススキル習得だよ。
「え、あーー。お、オレは代理だ! 実際に約束していた者が別に居るが、そ、そいつが来れないから、お、オレが代わりに此処に来たんだ! 物を受け取る予定だった、んだと!」
「物、でございますか?」
ふーーん?
つまり、名も知らない者から、何かを受け取ることが……この者の目的、と。
わざわざ女将が居ない、この宿で?
なんか、オーラなのか魔力なのか分からないけど、焦ってる感情がものすごく伝わってくるな……。
「左様でございましたか。事情は分かりましたが、私共の宿にはそのようなお客様はいらっしゃらないとの事です。もしこれ以上騒ぎ立てられるのでしたら、人を呼びますが……、いかがなさいますか?」
実際前世でここまでハッキリということはそうそう無いが、仮に来訪者の目的がそうであったなら、ここは強気でいかないと。
何だかいつも以上に使命感に燃えている。
「ぐっ……、い、居ないんだな!? なら仕方ない、ほ、他を当たるか……」
「さっきからそう言ってるってのに……」
「お探しの方が見付かるとよろしいですね」
「ふんっ」
ちょっと強気で言っただけだが、あっさりと引いてくれた。
エドも結構強気で言ってたんだけどな。
「……ありがとな、ミレイちゃん。ったく、美人の言うことは聞くってか?」
「あはは……」
そういう訳ではないと思うが、確かにクラススキルは関係しているかもしれない。
「結局、探し人は誰なんだ?」
「そんな方、恐らくいらっしゃいませんよ」
「え!?」
「彼は第一に、テキトウな特徴を言って名前を聞き出そうとしました。仮にその特徴に当てはまる方がいらしたとして、自分で部屋に訪ねると言ったでしょう」
某詐欺じゃないけれど、自分の知らない情報を相手に言わせるのは良くある手だ。
「第二に、そんな人物は居ないと言われた場合。普通であれば諦めますよね? 宿を間違えている可能性だってある。つまり、目的はここの宿にあるけれど、人に会うことではないってことです」
これは前の世界のような、客室の情報ーー宿泊者が部屋に在室であるか等が電子化されていない前提で話している。セキュリティも良く分かっていないが、カードキーのようなシステムはないだろう。
部屋の鍵があったとしてアナログだろうから、その道のプロであればどうにでも出来そうだ。
さいあく、クラス持ちなら壊せるだろうし。
「それで、相手も焦って思わず言ってしまったのでしょうが、目的は物を受け取ること、と。それは偽りではないでしょう。つまり、宿を仕切っている女将が居ないタイミングで、居たとしてお客様全てを把握している訳ではないエドさん相手ならまかり通るような……まぁ。泥棒、でしょうね」
「な、なんだって!?」
正直相手があんなにボロを出すとは思っていなかった。
焦るにしても、あんな分かりやすい態度。
手慣れていないんだろうか。
「抽象的なことを言って相手に言わせる……、これは用心すべき点ですね」
「アニスが居ないのも分かっていたのか……?」
「恐らく、昼に食堂が空いていなかったのを見掛け、実際に受付に来てみてそれを確信したのでしょう」
「なるほどな……、そこまで思いつかなかった」
「これも想像の域を出ませんが、いないと言ってもゴネたのは、『だったら全室確かめさせろ!』とでも言って脅そうとしたのでは? 冒険者は夜まで基本不在でしょうし、腕が立つ人が居ないことも想定して……でしょうね」
それに、その腕が立つ人がよりにもよって門番にも尊敬されるような人物。
名声もあれば、稼ぎもあるだろう。
RPGで言うところの、秘宝のような物を所持している可能性だって、ある。
つまり、これまた私の想像ではあるのだが。
普段からこの宿は高名な冒険者のラルフが利用していて、その他の冒険者も必然と宿を利用し、その冒険者達が出払う時間に、女将も居ない。
私の見る限り、他の従業員も居ない。
私が盗賊なら、絶好のチャンスという訳だ。
あえて居ない人物をあげることで、失敗したとしても『宿を間違えました』で済む。
さすがにバレたらとんでもない目に合いそうな、ラルフの部屋は狙わないだろうが……。
それにしても、やはり職業柄気になってしまうのはセキュリティだ。
冒険者が普段、どのように貴重品を持ち歩いているかは分からないが、女将が居ないところを狙うとなると、この世界でも盗みというのはやはり犯罪に相当するらしい。
世界が違えば常識も違うかと思ったが、日常生活の域では大差ないようで良かった。
だが、今私はあやうく死にかけたのかもしれない。
たまたま上手くいったから良かったが、相手が逆上したらどうなっていたか……。
宿には他に従業員や、警備の担当の人はいないのだろうか?
先程までラルフが座っていた椅子をぼんやり眺めながら、回想する。
「本当に、異世界……なんだよなぁ」
そのまま背中を椅子に預け、天井を見つめる。
「買ったゲームに転生するって、何か意味があるの? もしかして、転生したのって私だけじゃない?」
『私』という個が起因したのか、それとも『アルバ・ダスク』というゲームによって引き起こされた転生だったのか。
「悩んでもどうにもならないのは分かってるけど、それなりに驚くわ……」
職業柄、予想外の出来事というのはつきもので。
全く同じご案内でも、とても喜ばれることもあれば、逆にお叱りを受けることもあった。
人というのが、千差万別であるという事をとても実感する仕事であった。
ある程度驚くことが起きても割と冷静で居られる自信はある。
……けど、さすがに異世界はねぇ?
しかし、夢ではない以上、生きていくには衣食住が必要な訳で。
稼ぎも求められる訳で。
「いつまでもラルフに頼りきりはダメだよなぁ」
まだ方法は掴めないが、自身のユニークスキルを生かすのであれば支援職。
……冒険者でパーティーとか組むのがベストかなぁ?
そもそもホテリエってどういうクラスなの。
クラススキルってのを覚えれば、少しは分かる?
あぁ、考えれば考える程遠のく……。お腹も空いたけど、眠気も……。
【EXスキル:モーニングコール】
「え”」
何、クラススキル?
寝そうになったらモーニングコールを覚えるなんて、まさか私、ブラックなクラスじゃないよね?
「えーーっと、ステータス」
どれどれ?
【EXスキル:モーニングコール】
【あなたの呼び声で目を覚まさぬ者はいない】
「私がコールする側かい!」
まぁ、ホテリエなんでそうでしょうけど!
私がお客様(?)に掛ける側なんでしょうけど!
何かユニークスキルみたいに説明ないな?
あれか、まさか本当に寝そうになったら毎回頭に浮かんでくるんじゃないよね?
一抹の不安を抱いていると、階下がざわついている気がした。
夜には食堂を開けると言っていたから、その準備……?
にしては、人の話し声も聞こえる。
「気になる」
まさか、女将が居ないことに気付いた泥棒じゃないでしょうね?
もう少し扉に寄って耳を澄ませると、どうやらエドの声もする。
……言い争っているようにも聞こえる。
ここで余計なことしない方が良いんだろうな……。
「ーーでも」
一つだけ譲れないことがあった。
そう、ここが『宿』であること。
本来ならまだ何かを解決できる力を持たない者がしゃしゃり出るのも良くない。
だが、クラスのせいなのか前職のせいか分からないが、この場所を守れと、何かが突き動かす。
「ラルフが戻るまでの、時間稼ぎになれば……」
言い争いの原因は分からないが、話の仲裁はできるかもしれない。
とにかく、余計な口出しをなるべく控えて時間を稼ぐ。
それに尽きる。
「よし!」
◆
「だから、知りませんって!」
「とぼけるな! ここに居るのは分かってるんだ、呼び出せ!」
階段の上から様子を伺うと、どうやら人を探しに来た外来の人のようだ。
宿、食堂の利用者ではない……と。
「ーーいかがなさいましたか?」
【クラススキル:アピアランス】
(げっ、今?)
敵意はないのだと丁寧なあいさつを心掛けたところ、何故かクラススキルを覚えてしまった。謎だ。
「ーー、ミレイ、ちゃん……?」
「何だてめーー、!?」
階段を下りながら声掛けすると、二人同時にこちらを見た。
……で、なぜかバツがわるそうにする。何で?
「部屋におりましたら大声が聞こえたものですから……、様子を見に参りました。何か問題がございましたか?」
首を傾けながら来訪者へ伝えると、あからさまに目を逸らされる。
来訪者は人間ではない……、元の世界でいうところのリザードマンと称されるトカゲや竜に似通った特徴を持つ人物だ。
「え? あ、あ、いや……その……」
「宿に泊まってる人に会いに来たらしいんだが、特徴は教えてくれるんだけど名前は知らないみたいだし、何なら今居るのは常連さんだけだから、そもそもそんな人居ないんだ」
なるほど。
知り合いであれば名前は知っているものとして。
宿の者としては名前が分からなければ本人に取り次ぎもできないし、仮に来訪者が一方的に知っているだけで、宿泊者にとっては知らない者なら……。
この世界にもその概念があるかは分からないが、個人情報を晒してしまうことになる。
元の世界で言えば『居ない』って情報を与えるのも個人情報になってしまうが……、まぁこの世界の基準では構わない範囲かもしれない。
問題なのは、その特徴をもつ人物は実際に『居ない』のに、来訪者は『居る』と決めつけていること。
さて……。
「そうでしたか……。お客様、そのような特徴をお持ちの方はいらっしゃらないとの事ですが、その方に言われて本日お越し頂いたのでしょうか?」
【クラススキル:接客のプロ】
仕事モードの自分は、我ながら冷静だ。なんて考えていたら、またクラススキル習得だよ。
「え、あーー。お、オレは代理だ! 実際に約束していた者が別に居るが、そ、そいつが来れないから、お、オレが代わりに此処に来たんだ! 物を受け取る予定だった、んだと!」
「物、でございますか?」
ふーーん?
つまり、名も知らない者から、何かを受け取ることが……この者の目的、と。
わざわざ女将が居ない、この宿で?
なんか、オーラなのか魔力なのか分からないけど、焦ってる感情がものすごく伝わってくるな……。
「左様でございましたか。事情は分かりましたが、私共の宿にはそのようなお客様はいらっしゃらないとの事です。もしこれ以上騒ぎ立てられるのでしたら、人を呼びますが……、いかがなさいますか?」
実際前世でここまでハッキリということはそうそう無いが、仮に来訪者の目的がそうであったなら、ここは強気でいかないと。
何だかいつも以上に使命感に燃えている。
「ぐっ……、い、居ないんだな!? なら仕方ない、ほ、他を当たるか……」
「さっきからそう言ってるってのに……」
「お探しの方が見付かるとよろしいですね」
「ふんっ」
ちょっと強気で言っただけだが、あっさりと引いてくれた。
エドも結構強気で言ってたんだけどな。
「……ありがとな、ミレイちゃん。ったく、美人の言うことは聞くってか?」
「あはは……」
そういう訳ではないと思うが、確かにクラススキルは関係しているかもしれない。
「結局、探し人は誰なんだ?」
「そんな方、恐らくいらっしゃいませんよ」
「え!?」
「彼は第一に、テキトウな特徴を言って名前を聞き出そうとしました。仮にその特徴に当てはまる方がいらしたとして、自分で部屋に訪ねると言ったでしょう」
某詐欺じゃないけれど、自分の知らない情報を相手に言わせるのは良くある手だ。
「第二に、そんな人物は居ないと言われた場合。普通であれば諦めますよね? 宿を間違えている可能性だってある。つまり、目的はここの宿にあるけれど、人に会うことではないってことです」
これは前の世界のような、客室の情報ーー宿泊者が部屋に在室であるか等が電子化されていない前提で話している。セキュリティも良く分かっていないが、カードキーのようなシステムはないだろう。
部屋の鍵があったとしてアナログだろうから、その道のプロであればどうにでも出来そうだ。
さいあく、クラス持ちなら壊せるだろうし。
「それで、相手も焦って思わず言ってしまったのでしょうが、目的は物を受け取ること、と。それは偽りではないでしょう。つまり、宿を仕切っている女将が居ないタイミングで、居たとしてお客様全てを把握している訳ではないエドさん相手ならまかり通るような……まぁ。泥棒、でしょうね」
「な、なんだって!?」
正直相手があんなにボロを出すとは思っていなかった。
焦るにしても、あんな分かりやすい態度。
手慣れていないんだろうか。
「抽象的なことを言って相手に言わせる……、これは用心すべき点ですね」
「アニスが居ないのも分かっていたのか……?」
「恐らく、昼に食堂が空いていなかったのを見掛け、実際に受付に来てみてそれを確信したのでしょう」
「なるほどな……、そこまで思いつかなかった」
「これも想像の域を出ませんが、いないと言ってもゴネたのは、『だったら全室確かめさせろ!』とでも言って脅そうとしたのでは? 冒険者は夜まで基本不在でしょうし、腕が立つ人が居ないことも想定して……でしょうね」
それに、その腕が立つ人がよりにもよって門番にも尊敬されるような人物。
名声もあれば、稼ぎもあるだろう。
RPGで言うところの、秘宝のような物を所持している可能性だって、ある。
つまり、これまた私の想像ではあるのだが。
普段からこの宿は高名な冒険者のラルフが利用していて、その他の冒険者も必然と宿を利用し、その冒険者達が出払う時間に、女将も居ない。
私の見る限り、他の従業員も居ない。
私が盗賊なら、絶好のチャンスという訳だ。
あえて居ない人物をあげることで、失敗したとしても『宿を間違えました』で済む。
さすがにバレたらとんでもない目に合いそうな、ラルフの部屋は狙わないだろうが……。
それにしても、やはり職業柄気になってしまうのはセキュリティだ。
冒険者が普段、どのように貴重品を持ち歩いているかは分からないが、女将が居ないところを狙うとなると、この世界でも盗みというのはやはり犯罪に相当するらしい。
世界が違えば常識も違うかと思ったが、日常生活の域では大差ないようで良かった。
だが、今私はあやうく死にかけたのかもしれない。
たまたま上手くいったから良かったが、相手が逆上したらどうなっていたか……。
宿には他に従業員や、警備の担当の人はいないのだろうか?
あなたにおすすめの小説
本の虫な転生赤ちゃんは血塗りの宰相の義愛娘~本の世界に入れる『ひみちゅのちから』でピンチの帝国を救ったら、冷酷パパに溺愛されてます
青空あかな
ファンタジー
ブラック企業に勤める本の虫でアラサーOLの星花は、突然水に突き落とされた衝撃を感じる。
藻掻くうちに、自分はなぜか赤ちゃんになっていることを理解する。
溺死寸前の彼女を助けたのは、冷徹な手腕により周囲から「血塗りの宰相」と恐れられるアイザック・リヴィエール公爵だった。
その後、熱に浮かされながら見た夢で前世を思い出し、星花は異世界の赤ちゃんに転生したことを自覚する。
目覚めた彼女は周囲の会話から、赤ちゃんの自分を川に落としたのは実の両親だと知って、強いショックを受けた。
前世の両親もいわゆる毒親であり、今世では「親」に愛されたかったと……。
リヴィエール公爵家の屋敷に連れて行かれると、星花にはとても貴重な聖属性の魔力があるとわかった。
アイザックに星花は「ステラ」と名付けられ彼の屋敷で暮らすようになる。
当のアイザックとはほとんど会わない塩対応だが、屋敷の善良な人たちに温かく育てられる。
そんなある日、精霊と冒険する絵本を読んだステラはその世界に入り込み、実際に精霊と冒険した。
ステラには「本の世界に入り込み、その本の知識や内容を実際に体験したように習得できる特別な力」があったのだ。
彼女はその力を使って、隣国との条約締結に関する通訳不在問題や皇帝陛下の病気を治す薬草探索など、様々な問題を解決する。
やがて、アイザックは最初は煩わしかったはずのステラの活躍と愛らしさを目の当たりにし、彼女を「娘として」大切に思うようになる。
これは赤ちゃんに転生した本好きアラサーの社畜OLが、前世の知識と本好きの力を活かして活躍した結果、冷徹な義父から溺愛される話である。
虐げられた前王の子に転生しましたが、マイペースに規格外でいきます!
竜鳴躍
ファンタジー
気が付いたら転生していました。
でも王族なのに、離宮に閉じ込められたまま。学校も行けず、家庭教師もつけてもらえず、世話もされず。社交にも出られず。
何故なら、今の王様は急逝した先代の陛下……僕の父の弟だから。
王様夫婦には王子様がいて、その子が次期王太子として学校も行って、社交もしている。
僕は邪魔なんだよね。分かってる。
先代の王の子を大切に育てたけど、体が弱い出来損ないだからそのまま自分の子が跡を継ぎますってしたいんだよね。
そんなに頑張らなくても僕、王位なんていらないのに~。
だって、いつも誰かに見られていて、自分の好きなことできないんでしょ。
僕は僕の好きなことをやって生きていきたい。
従兄弟の王太子襲名の式典の日に、殺されちゃうことになったから、国を出ることにした僕。
だけど、みんな知らなかったんだ。
僕がいなくなったら困るってこと…。
帰ってきてくれって言われても、今更無理です。
2026.03.30 内容紹介一部修正
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
前世は厳しい家族とお茶を極めたから、今世は優しい家族とお茶魔法極めます
初昔 茶ノ介
ファンタジー
代々続くお茶の名家、香坂家。そこに生まれ、小さな時から名家にふさわしくなるように厳しく指導を受けてきた香坂千景。
常にお茶のことを優先し、名家に恥じぬ実力を身につけた彼女は齢六十で人間国宝とまで言われる茶人となった。
しかし、身体は病魔に侵され、家族もおらず、また家の定める人にしか茶を入れてはならない生活に嫌気がさしていた。
そして、ある要人を持て成す席で、病状が悪化し命を落としてしまう。
そのまま消えるのかと思った千景は、目が覚めた時、自分の小さくなった手や見たことのない部屋、見たことのない人たちに囲まれて驚きを隠せなかった。
そこで周りの人達から公爵家の次女リーリフィアと呼ばれて……。
これは、前世で名家として厳しく指導を受けお茶を極めた千景が、異世界で公爵家次女リーリフィアとしてお茶魔法を極め優しい家族と幸せになるお話……。
ーーーーーーーー
のんびりと書いていきます。
よかったら楽しんでいただけると嬉しいです。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
過労死して転生したので絶対に働かないと決めたのに、何をしても才能がバレる件
やんやんつけばー
ファンタジー
過労死して異世界転生。今度こそ絶対に働かないと決めたのに、何をやっても才能がバレてしまう——。農村で静かに暮らすはずが、魔力、農業、医療……気づけば誰も放っておかない。チートで穏やか系の異世界スローライフ。