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獅子姫レオナ
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そうなんじゃないかなー、と思っていたが。
……やっぱり森山さんはすごい。
デスナイトという魔物のスペックや詳細は、実は俺は良く知らないが。
たぶん、森山さん自身もリアルでは相当な強さだったのではないかと俺は考えている。
さらに言えば、予想だけれど体験型MMORPGの廃プレイヤーの可能性を俺は思った。
この世界は、そういうMMORPGの作りに似ているのだ。
ひょっとしたら、俺は吉田さんは異世界に転移したのではなく。
何らかのゲームに強制参加させられている可能性もある。
魔王マリスカレンも、ガチャとか運営とか言っていたし。
ともかく。
体感型のMMORPGの行動判定は、たいていプレイヤーの動きをトレースしてそのアクションにキャラクターの能力パラメーターや技能スキルと状態ステータスの補正を加算や減算して決定する。
デスナイト森山さんの、戦闘におけるその立ち回りは手慣れていた。
確実に、その手のゲームに慣れている動きプラス、森山さんのリアルな身体能力がすごい。
俺はそう睨にらんでいる。
展開があっという間だったので。
すでに終わった事だが、森山さんの動きを俺は整理してみた。
『……どうぞ』
と、言ってくるボス部屋(?)からの女の声に応えるように。
『はーい、失礼しまーす』
っと、ちょっと寝ぼけた発言をしながら。
扉を開けて森山さんは踏み込んだ。
入った瞬間に俺たちに飛んでくる、3本のジャベリンを横なぎに打ち払いつつ。
槍を投擲してきたと思わしい3体の鎧を着た大柄なゴブリンを、振り戻した大剣で一気に両断。
視線の動きから察すると、その瞬間に踏み込んだ部屋のサイズなどを森山さんは瞬時に把握して、部屋の奥で待ち構えている、やたら全身が金色の格闘家風の女に大剣を上から打ち込んでいく。
短く太いスパイクが突き出た金属製のナックルで森山さんの一撃を止めた女は、後ろに飛びのくと森山さんから距離をとった。
……と、ここまでが。
扉を開けて3秒くらいだろうか。
もちろんこの間、森山さんノーダメージ。
待ち伏せで、四対一、先制攻撃を受けながら数秒で状況を五分五分に持ち込む
これは、普通は簡単には出来ない。
無理無理。
俺には無理なアクションだ。
しばらく森山さんの中にいよう……。
「マリスカレンの手下かい? ふーん。やるね」
感心するように、敵のボスらしい女が言った。
なんだか俺たちが来るのはある程度予想していたみたいな口ぶりだ。
褐色の肌、輝く黄金色の髪と瞳
露出度の高目の象牙色の革鎧。
スリムだが鍛えられた筋肉を全身に纏まとい。
表情には余裕が見られる。
この、まさにファンタジーの格闘家という感じの美女は。
さらに獣っぽい耳と、ライオンの尻尾があった。
獣人ライカンってやつだろうか?
「私は、レオナ。我が主、クレイカノーン様から獅子姫の称号を頂く者だ!」
これが今回のボスらしい。
「……私は、デスナイトの森……スレインだ」
……森山さん。そのスレイン名乗りはいったい何なんですか?
俺たちの初対面以来のスレインネームは謎だったが。
森山さんのコダワリネームかも知れない。
まぁ、ゴブリン吉田32歳とかよりはマシなのだが。
それにしても。
クレイカノーンって誰だろう?
とか思いながら、やっぱりボス戦に突入らしかった。
……やっぱり森山さんはすごい。
デスナイトという魔物のスペックや詳細は、実は俺は良く知らないが。
たぶん、森山さん自身もリアルでは相当な強さだったのではないかと俺は考えている。
さらに言えば、予想だけれど体験型MMORPGの廃プレイヤーの可能性を俺は思った。
この世界は、そういうMMORPGの作りに似ているのだ。
ひょっとしたら、俺は吉田さんは異世界に転移したのではなく。
何らかのゲームに強制参加させられている可能性もある。
魔王マリスカレンも、ガチャとか運営とか言っていたし。
ともかく。
体感型のMMORPGの行動判定は、たいていプレイヤーの動きをトレースしてそのアクションにキャラクターの能力パラメーターや技能スキルと状態ステータスの補正を加算や減算して決定する。
デスナイト森山さんの、戦闘におけるその立ち回りは手慣れていた。
確実に、その手のゲームに慣れている動きプラス、森山さんのリアルな身体能力がすごい。
俺はそう睨にらんでいる。
展開があっという間だったので。
すでに終わった事だが、森山さんの動きを俺は整理してみた。
『……どうぞ』
と、言ってくるボス部屋(?)からの女の声に応えるように。
『はーい、失礼しまーす』
っと、ちょっと寝ぼけた発言をしながら。
扉を開けて森山さんは踏み込んだ。
入った瞬間に俺たちに飛んでくる、3本のジャベリンを横なぎに打ち払いつつ。
槍を投擲してきたと思わしい3体の鎧を着た大柄なゴブリンを、振り戻した大剣で一気に両断。
視線の動きから察すると、その瞬間に踏み込んだ部屋のサイズなどを森山さんは瞬時に把握して、部屋の奥で待ち構えている、やたら全身が金色の格闘家風の女に大剣を上から打ち込んでいく。
短く太いスパイクが突き出た金属製のナックルで森山さんの一撃を止めた女は、後ろに飛びのくと森山さんから距離をとった。
……と、ここまでが。
扉を開けて3秒くらいだろうか。
もちろんこの間、森山さんノーダメージ。
待ち伏せで、四対一、先制攻撃を受けながら数秒で状況を五分五分に持ち込む
これは、普通は簡単には出来ない。
無理無理。
俺には無理なアクションだ。
しばらく森山さんの中にいよう……。
「マリスカレンの手下かい? ふーん。やるね」
感心するように、敵のボスらしい女が言った。
なんだか俺たちが来るのはある程度予想していたみたいな口ぶりだ。
褐色の肌、輝く黄金色の髪と瞳
露出度の高目の象牙色の革鎧。
スリムだが鍛えられた筋肉を全身に纏まとい。
表情には余裕が見られる。
この、まさにファンタジーの格闘家という感じの美女は。
さらに獣っぽい耳と、ライオンの尻尾があった。
獣人ライカンってやつだろうか?
「私は、レオナ。我が主、クレイカノーン様から獅子姫の称号を頂く者だ!」
これが今回のボスらしい。
「……私は、デスナイトの森……スレインだ」
……森山さん。そのスレイン名乗りはいったい何なんですか?
俺たちの初対面以来のスレインネームは謎だったが。
森山さんのコダワリネームかも知れない。
まぁ、ゴブリン吉田32歳とかよりはマシなのだが。
それにしても。
クレイカノーンって誰だろう?
とか思いながら、やっぱりボス戦に突入らしかった。
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