Sword Of Destiny Returns

アレクセイ

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5章 フレア三獣将、襲来 前編

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✴️アールーシャ 謁見の間
エフグラフ「アイオーンは奪われてしまったか…。忘却の神殿はアビスに見つからないと思っていたが、ヤバーバが裏切っていたとはね」

カミナ「ですが、アイオーンを奪い返す事が出来ればまだ勝機はある筈…」

ラムダ「ハイパーウロボロスが7体もいたという事実も衝撃ですな。あの怪物と後3回も戦わなくてはならないとは…」

エフグラフ「さて、凶報だがフレア軍がこのアールーシャへ攻めてくる様だ。今節の課題はアールーシャの防衛となる。我が教団も全勢力で迎え討つつもりだよ」

???「ここ最近、教団とフレアは微妙な関係が続いていた。ラダリア皇帝はアビスの台頭でローデシアが混乱の渦中にある今こそ好機だと判断したのでしょう」

カミナ「貴方は、ウルフラン団長…⁉️」

ウルフラン「カミナ先生か。新任教師にして、生徒達を率いて既に4体のハイパーウロボロスを討伐している。まさに八面六臂の活躍と聞いているよ」

カミナ「過分な言葉です。生徒達や騎士団の協力があってこそ成し遂げられた事」

???「今回の侵攻、やはりアビスが噛んでいると考えるべきでしょうか?」

エフグラフ「ラダリアはこういう時手段を選ばない男だ。ハイパーウロボロスもこの作戦に参加しているんじゃ無いかな」

メリア「そうですか…。私はカミナ先生程の才能はありませんが、炎の学級を担任する教師として命を賭して生徒達を守る覚悟です…」

エフグラフ「……」


✴️炎の学級 教室
メリア「皆、聞いて。もう時期このアールーシャにフレア軍が攻めて来る。ここに残るという事は祖国と戦うという事…」

メリア「エフグラフ様は、ラダリア皇帝はアビスと結託していると確信されている」

メリア「それでも今一度問うわ…。ここに残れば祖国からは裏切り者とみなされる。私と共にフレア軍と戦う者はいるのかしら」

教室に沈黙が流れる。
教団に残りフレアと戦うか、フレアに戻り教団と戦うかの選択を迫られている状況では無理もない。
しかしながら、その沈黙を破ったのはシウネーだった。

シウネー「私は、先生と共に戦うつもりです。裏切り者の汚名は甘んじて受け入れましょう」

ココ「ココも残ります。フレアを裏切る事になったとしても、今のラダリア皇帝が正しいとは思えません…‼️」

生徒A「ば、馬鹿馬鹿しいわ…‼️あんた達はそれでも高潔なフレア人なの⁉️私は残らないわよ、教団になんて‼️」

生徒B「そもそも、戦力差を考えればフレアに勝てる筈も無い…‼️」

生徒達がざわつき始める。
そのざわつきは次第に生徒同士の口論、罵り合いへと発展していく…。

メリア「静粛に…‼️」

普段の優しいメリア先生から、想像も出来ない程の大声を発せられた為、生徒達は黙り込む。

メリア「意見が割れるのは承知の上だわ…。私と共に戦う生徒はここに残りなさい。それ以外の生徒は退室を願うわ…」

暫く、膠着状態が続く。
だが1人が教室を出ると次第に1人、また1人と退室する…。
最終的に教室に残った生徒は最初にいた生徒の半数以下になっていた。

メリア「皆、私達の為に残ってくれてありがとう…。私の想定よりも沢山の生徒が残ってくれたわ」

ロイス「俺も先生について行く事にした。ギャンブルと一緒さ、安定択より大穴を狙った方が面白いだろ?」

メリア「覚悟は決まったみたいね。私達はフレアを滅ぼすか、裏切り者として死ぬかだけよ」


✴️フレア軍 陣営
フレア軍「ゼーレ様、出撃の準備が整いました」

ゼーレ「ご苦労様。それにしても、アイン教団も思った以上に間抜けだったわね…。フレアとアビスが手を組んでいた事にこの状況になるまで気付けなかったなんて…」

スパーダ「違いねェな」

ゼーレ「アクアの一件で異形兵を使い過ぎたけど、陛下がこれだけの戦力を用意して下さった。今頃教団は大慌てで防衛の準備をしている頃合でしょうね」

スパーダ「つくづく可哀想な連中だぜ。今回はアビスの手を借りるまでもねえ。俺達フレア三獣将が教団をゆっくり調理してやろうじゃねぇか」

ゼーレ「あら、貴方はよく火加減を間違えて料理を黒焦げにするじゃない」

スパーダ「容赦しねぇのが俺の性分なのさ。とにかく、総指揮はあんたに任せるぜ」

ゼーレ「ええ…。この仕事を終えたら新しい拠点でゆっくりと一服でもしたいわね」


✴️今回の出撃 12人
☘️カミナ 勇者
💧エトワール スレイプニル
🔮エフグラフ ロイヤルナイト
🍃ラムダ ウォーロック
❄️ウルフラン ボウナイト
⚡️イェレナ パラディン
🔥モップソン ウォーリアー
✨メリア グリフォンナイト
🍃ラクセイ ソードマスター
❄️ロイス アーマーナイト
💧シウネー ウルフナイト
🍀ココ 踊り子


✴️アールーシャ 西門
フレア軍「美しき世界を…」

フレア軍「美しきローデシアに救いを…❗️忌まわしき邪教徒からの解放を…❗️」

イェレナ「私達が今戦っているのは、人間の筈だが…⁉️」

モップソン「フレア軍はよもや正気では無い…。これでは異形兵と変わり映えありませんな」

フレア軍「アイン教団の皆さん、残念ですがさようなら」

ラクセイ「何が美しい世界よ…。どう見ても醜く歪んでいるのはあんた達じゃない。これでも喰らいなさい、燕返し‼️」

フレア軍「「美しく…ぎゃあああああああッ‼️」」

???「成程、実に美しい剣技だ。俺の剣とどちらが上か試してみるのも面白そうだ」

イェレナ「何者だ…⁉️」

スパーダ「俺はフレア三獣将、雷響のスパーダと呼ばれている。さて、暫く俺と遊んでくれるよな?」


✴️アールーシャ 東門
???「フィンブル…‼️」

メリア「いけない、皆伏せて…ッ‼️」

シウネー「この魔法は貴方ですね、兄さん」

サイクス「私は失望しているのだシウネー。貴様はパンタローネ家の名誉に傷を付けた…。私が三獣将で無ければ爵位すら失っていただろう」

メリア「あ、貴方はもしや…」

シウネー「彼はフレア三獣将、氷塊のサイクス…。そして、私の兄さんでもあります」

ロイス「おいおいお前ら顔見知りなのかよ…。この期に及んでまさか気の迷いとか勘弁してくれよ?」

ココ「大丈夫だよ、ココもシウネーも先生と一緒に戦うだけだから。まあココは踊る事しか出来ないんだけど…」

シウネー「決着を着けましょう、兄さん」

メリア「私も、教師として生徒達は絶対に死なせないわ…‼️」

サイクス「ならば、我が魔法で全てを凍らせてやろう…‼️」


✴️アールーシャ 玉座
ラムダ「何という数…。エフグラフ様、如何なさいますか?」

エフグラフ「そっちがその気ならミーもフルパワーでいかせて貰うよ」

エフグラフ「うをおおおおおォオオオオッ‼️」

ビリィ…ッ‼️

エフグラフが力を解き放つと衣服が弾け飛び、筋骨隆々の上半身が顕になった。

ゴゴゴゴゴゴゴゴ…‼️

森で羽根を休めていただろう鳥達が一斉に舞い上がる。
その直後、フレア軍の足元に大きな裂け目が現れた…‼️
その長さは夕に数百メートル、いや1000メートルに達するかもしれない…。

フレア兵「「ぎぃやああああああああああッ‼️」」

そして、大地はその数百メートルにも及ぶ大口を開く…‼️
アールーシャへ押し寄せるフレアの大群は、その裂け目に飲み込まれ、断末魔と共に奈落へと沈み行く…。


✴️アールーシャ 北門
フレア兵「ひぃいいいいいッ。まさか地形を操れるのか…⁉️」

ゼーレ「エフグラフめ、まさかかような手段に出るとは…。だが、地に沈んだ第一陣は捨て駒に過ぎない」

エフグラフの地形操作にはゼーレも一瞬動揺を見せるが、地に落ちたフレア軍にはすぐに興味を無くした様子だった。

ピュンッ‼️

ゼーレは頭を横に逸らすと、ゼーレの頭のあった場所を氷の矢が通り抜けた。

ウルフラン「神風のゼーレとここで見えるとは数奇な巡り合わせもあったものだ。だが、このアールーシャは即刻立ち去って貰おう」

ゼーレ「これはこれはアイン騎士団長ウルフラン殿、この私に立ち去れとは随分勇壮な御人…。ならば私と戯れて頂きましょう」

ガキィン‼️

それはゼーレの振るった風の大斧が、カミナのパリィによって弾かれた音だった。

カミナ「申し訳ないが…」

エトワール「私達を忘れてもらっては困るわね」


✴️アールーシャ 西門
スパーダ「ワイルドスライス‼️」

ラクセイ「当たらないわよ‼️」

ラクセイはイヴェイドを駆使してワイルドスライスを回避する。

スパーダ「やるねぇお嬢ちゃん。この俺の動きについて来れるとは、敵同士じゃなきゃ嫁に迎えたいくらいだぜ」

ラクセイ「戦場で口説くとは随分余裕ね。お生憎だけどあたしはあんたに興味ないわよ」

スパーダ「そりゃ残念だ。だったら死んで貰おうじゃねーの‼️」

イェレナ&モップソン「「グランドリーサル‼️」」

スパーダ「くぅ…ッ‼️なんつー威力だ、紋章共鳴奥義ソウルリンクアーツってヤツか⁉️」

モップソン「我々の存在を忘れてもらっては困りますなぁ」

ラクセイ「風よ、あたしに力を…‼️ウィンドカッター‼️」

風の衝撃波がスパーダを襲う‼️

スパーダ「ば、馬鹿なあああああああッ‼️」

フレア軍「スパーダ様、ここは撤退して戦況を立て直すべきかと…」

スパーダ「小娘が…。この程度で勝った気になるなよ…貴様らは必ず滅びる運命、今に思い知るがいい…‼️」


✴️アールーシャ 玉座
ラムダ「おや、三獣将が1人撤退した様ですな…。しかしながら、フレア軍の勢いが止まる気配はありませんぞ…」

三獣将が倒れても、フレアの士気が下がる気配は無い。
フレアの第一陣を奈落に沈めた断崖には、はね橋が架けられ、フレア軍はその橋を渡り進軍していた。

エフグラフ「三獣将はカミナに任せるしかあるまい…。ミーの役目はフレア軍に彼らの邪魔をさせない事…‼️」

エフグラフは再び竜脈を発動した。

ゴゴゴゴゴゴゴ…‼️

フレア軍「「ぎゃああああああああああああッ‼️」」

今度は地面から大量の水が溢れ出す。
アールーシャへ進軍するフレア軍は突如として襲いかかる水流に対応できず、流されていくのだった…。

フレア軍「なんて事だ…。アールーシャへの進軍経路が水浸しになるとは…」

フレア軍「この程度で時間を稼ぐつもりか…⁉️」

アールーシャへ続く道は湧き上がった水により、フレアの進軍を阻む水場となっていた。

アイン兵「助かった、竜脈の力これ程とは…。やはり天は俺たちに味方している…‼️アイン教団万歳‼️エフグラフ様万歳‼️」


✴️アールーシャ 東門
サイクス「もう一度問う。今ここで、フレアに戻ると誓えばこれまでの愚行を全て見逃すと約束しよう」

シウネーはサイクスの氷魔法でフリーズ状態となり、身動きが取れないでいた。

シウネー「兄さんは、ラダリア陛下が何をしようとしているかわかっているのですか?彼はアビスと結託しローデシア滅亡を目論んでいるのですよ…?」

サイクス「それも仕方あるまい。ローデシアは腐敗し過ぎたのだ」

シウネー「もはや話になりませんね…」

サイクス「それはこちらの台詞という物。残念だがシウネー、貴様はここで死ね‼️」

ガキィン…‼️

サイクスのフィンブルはロイスのデュアルガードで防がれる。

ロイス「悪いが、凍るのはテメェの方だ。ブリザードハンマー‼️」

サイクス「その程度の攻撃、避けてしまえば…⁉️」

サイクスはブリザードハンマーを避けられなかった。

ココ「ふふっ。アーマーナイトだからって油断しちゃダメだよ。ココの踊りで元気付けたロイスなら貴方の動きにも付いていけるんだから」

サイクス「ぐふ…。だが、ここまでは想定内…。どれだけ足掻こうと最後に笑うのはこの私…‼️」

メリア「いいえ、もう終わりよ…。フォトンストライク‼️」

サイクスは光の槍で胴を貫かれる。

フレア兵「サイクス殿…これ以上は、一度立て直すべきかと…」

サイクス「ただの学生相手に三獣将の私が撤退を強いられるだと…‼️うああああああああああッ…‼️」


✴️アールーシャ 北門
ウルフラン「この聖弓トゥールビヨンの矢を受けるがいい…‼️」

ゼーレはウルフランの射撃をひらりと交わす。

ゼーレ「フフッ…。流石はアイン騎士団長、矢の精度も一級品。大陸一の弓使いが誰かと問われれば誰もが貴方の名を挙げるでしょうね…」

ゼーレ「その大陸一の弓の名手であっても、この私を射止めることは出来ないのよ‼️喰らいやがれッ、エクスカリバー‼️」

エトワール(まずい…背後をつかれた…‼️直撃したら死…‼️)

カミナ「パリィ‼️」

ゼーレ「アインの新任教師、また貴様か…。やっぱり貴方から殺す必要がありそうね‼️」

ゼーレは風の大斧を振りかぶる。
しかし、ゼーレの乗っていた魔竜の翼を今度こそウルフランの矢が捉える。

ゼーレ「ひっ、ひぎぃッ……」

ウルフラン「余所見をされては困るな。何発も打ち損じる程間抜けでは無いのだよ」

エトワール「そろそろ終わりにしてあげるわ。泡沫となりなさいッ、水流蓮華‼️」

ゼーレ「やめっ…あ、あぁン……♡」

水流蓮華によってゼーレの鎧は砕け落ち、無防備にも衣装がはだけていく。
しかしながら、そのダメージは同時にゼーレに快楽を刺激していた。

エトワール「何なのよこいつ、気色悪いわね…」

エトワールはゼーレに薄汚いゴミを見る様な軽蔑の眼差しを向ける。

カミナ「変態の相手をする程暇じゃ無い。紋章共鳴ソウルリンクで決着を付けるとしよう…‼️」

カミナ&エトワール「「ニュークリア・バスター‼️」」

ゼーレ「あっ…♡ だめぇ、これ以上は…らめぇ……♡ あああああああああああああんッ♡」

ビクビクビクッ…‼️

ゼーレは絶頂を迎えると共に地に崩れ落ちた。
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