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8章 亡国の守護獣 後編
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✴️古代都市 ミローダ
プライド「仕方あるまい。ここからは私が相手をしよう…」
プライドがテーブルから立ち上がる。
カミナ「解せんな…。お前の目的は邪竜を再生させルシアスを滅ぼす事だった…。アビスに加担する理由などない筈だ‼️」
プライド「そうでも無い。邪竜再生をやり直すにはアビスと契約するのが極めて効率が良い…。私が求めているのは、貴様の心なのだからな」
フローリア「先生の…心…⁉️」
プライド「貴様から心を奪い、邪竜再生の贄とする。そして私はルシアス侵攻計画を再開するつもりでいる」
シアリーズ「き、貴様にその様な事が出来る筈もありません!」
プライド「これは機密事項だったが…まあ話しても良いだろう。マスターウロボロス計画の為エトワールを預かっているがこの状況は非常に都合が良い」
プライド「貴様がリモーネの血を引く彼女に惹かれるのは予想出来ていた…。彼女を利用すれば貴様を絶望させる事も容易いというもの」
カミナ「まさか…‼️俺を水の学級の担任になる様誘導したのも、その為だったと言うのか…⁉️」
プライド「偶々ラムダと打ち合わせがあったのでね…」
ユージス「一体、エトワールに何をするつもりだ…⁉️」
プライド「詳しくは知らない。だが、彼女の身にこれから何が起きるかはおおよそ察しが付く。彼女を助けたいだろう…⁉️その希望を…私が砕いてやらァ‼️」
プライド「ひゃッはは‼️闇に飲まれ、虚無の廃人に成り果てるが良いッ‼️」
プライドは天に向かって吠える。
ズドォォォォオオオオオオン‼️
刹那、ミローダに轟音が響き渡る。
天は彼の呼び掛けに応えるかの様にプライドに雷を落とした。
プライド「ほらほら掛かって来いよォ⁉️これが、傲慢のハイパーウロボロスの姿だぜぇえええええッ⁉️ま、適当に割り当てられただけなのだがね」
その姿は、一言で言えば天へ聳える巨大な塔。
そして、塔の外壁には等間隔で砲門があり、魔道砲台が姿を覗かせる。
そして六つの眼が獲物を見つけた動物の様にカミナ達を見下ろしていた。
プライド「そろそろ狩るか…。ダークスパイク‼️」
シアリーズ「オーロラヴェール‼️」
オーロラヴェールによりダークスパイクの威力は半減した。
プライド「ほう、その魔法は氷魔法でも熟練の者しか習得できないと言う…。ならば神域で行くとしよう」
プライドは神域展開・黄昏の迷宮を発動する。
✴️神域・黄昏の迷宮
フローリア「これは、自身の魔法を倍加し、相手の移動速度を奪う神域…」
プライド「ほらほら行くぜ⁉️大地の精霊よ…我が声に応えよ…‼️メガクエイク‼️」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…‼️
ミローダを震源とした巨大地震が、カミナ達に襲いかかる…‼️
地盤は崩れ、建物は次々と倒壊していく。
しかし、ミローダの中心に聳える巨塔はこれだけの地震の中でも、揺れる事は無かった。
アイカ「な、何なのよこれ…‼️」
ロイス「このままじゃ建物の下敷きになっちまう…。皆逃げるぞ‼️」
プライド「ひゃッはは‼️見たかよ、これがハイパーウロボロスの力…‼️逃げ惑うがいいわ、ぎひひひひ…」
プライド「こいつはおまけだ」
プライドは遠くにいるシュンランに向かってフェンリルを放つ。
シュンラン「ぐ…くぅうううう…」
カミナ「シュンランが狙われるとまずい…‼️」
ロイス「だったらゼル…。俺達の 紋章共鳴見せてやろうじゃねェか…‼️」
ゼル「応ッ‼️」
ロイス&ゼル「「フリーズボルト・デルタ‼️」」
プライド「おごッ…‼️おごわァアアアアアアアアアアッ‼️何なんだこの威力は…‼️それが絆の力とでも言うのかッ⁉️」
ロイス「絆…?惜しいが少し違うな」
ゼル「コイツは愛って奴さ。思い知るが良いッ、野望の虚しさってヤツを‼️」
プライド「うおおおおおおおおおおおおおおお、ぎょへッ‼️」
ユージス「ロイス達も中々やる様だ。だったら俺達も行かせて貰おう」
アンジール「ああ、借りは今ここで返す‼️ 紋章共鳴…‼️」
ユージス&アンジール「「桜花炎舞‼️」」
突如、桜吹雪の様な炎がプライドの全身に襲いかかる。
その灼熱の豪華はプライドの全身を炭化させていく。
プライド「あ、熱いッ…‼️が、がぁああああああぁあッ‼️こいつら本当に人間なのか…⁉️まだだ、まだ私の野望は終わっちゃいねェ‼️」
カミナ「いいや、お前はここで終わりだ。総攻撃を仕掛けるぞ‼️」
シアリーズ「フレアの民が受けた苦しみ、今こそ思い知りなさい…‼️」
解放軍は、プライドに総攻撃を仕掛ける。
バリアを破壊されたプライドは完全に脆くなっていた。
総攻撃を受けた事で体力の殆どを削られたのだ。
レグルス「さて、そろそろ終わりにしよう」
レグルスは天空から、コアに向けてオーラを放った。
その瞬間、プライドの後頭部から巨大な噴水の如く血液が溢れた。
✴️戦闘終了
プライド「負けたと言うのか…この私が…⁉️信じられん…」
カミナ「最後に一つだけ俺の質問に答えて貰おう」
プライド「質問…?」
カミナ「マレニアは無事なのか…?」
プライド「惜しくも仕留め損なったよ…。奴には最後まで計算を狂わされた」
✴️回想
マレニア「カミナ、貴方を異界に送ります。どうか姫をお探し下さい…」
カミナ「それでは君が…」
マレニア「この男は私が食い止めます、どうか姫様を…‼️」
カミナの足元に転送陣が顕現する。
プライド「異界転移の術式、完成していたのか…⁉️ だが、この女の命は頂くぞ…‼️」
カミナ「マレニアーッ‼️」
カミナの周囲から光が発生する…。
プライド「カミナとリモーネを合流させる訳には行かない…‼️浴びるが良いわッ、ダークスパイク‼️」
マレニア「ひ、ひぃいいいいい…‼️」
マレニアの悲鳴と共に、カミナは消滅した…。
マレニア「しまった…‼️今のダメージで術式に不具合が…」
プライド「くくくく…。あれでは姫に会う事は愚か、奇跡でも起きない限り同じ世界に辿り着く事も出来ぬだろう…」
???「そこまでだ…‼️」
ルシアスの騎士がプライドの首筋に刃を突き立てる。
プライド「…興が削がれた。今回はここらで退散するとしよう」
プライドはテレポートで姿を消した。
✴️古代都市ミローダ
ユージス「では…先生がリモーネ様と同じ時間軸に辿り着けなかったのは、貴様の仕業だったのか…‼️」
プライド「姫の身体からはある特殊な毒素が放たれている。その毒素が邪竜再生の妨げとなっていたのだ…」
プライド「私は姫を贄としたのではなく異界へ転移させたに過ぎない。マレニアに転移の術式を盗まれるのは想定外だったがな…」
カミナ「だからあの時、マレニアは異界に飛ばされた事に気付いたのか…‼️」
レグルス「いや、それはおかしいよ。リモーネが邪魔だったなら、異界へ転送せずそのまま殺しても良かった筈だよ」
プライド「…姫は自身を殺した人間を道連れにする術を使役できた。つまり、私に彼女を殺す事は出来なかったという事だ」
プライド「最悪の展開はカミナがリモーネをルシアスに連れ戻す事。そうなれば未来永劫、邪竜再生は叶わなかっただろう」
レグルス「そこで君はマレニアを妨害し、カミナとリモーネを合わせない様にしたんだね」
フローリア「異界転移の術式を妨害できたのは、術式を発明したのが他でも無い貴方だったからですね」
プライド「この身体はもう持た無いが、すぐにまた会えるだろう…。貴様らの悪足掻き、高みから見物させて貰おう…」
プライドは消滅した。
レグルス「さて、情報提供者によればこの奥の祭壇に魔剣アイオーンが奉納されている筈だ」
シアリーズ「決戦に備えて回収しておきましょう」
✴️古代都市ミローダ 祭壇
カミナ「これが魔剣アイオーン…?想像と随分異なるが…」
レグルス「その剣に触れてみれば分かる筈だよ」
それは、魔剣とは程遠い武器屋で流通している一般的な鉄の剣そのもの。
しかしながら、遠目から見ても鉄の剣に封じられた力をカミナは肌で感じ取っていた。
恐る恐る、カミナは剣の持ち手に触れる。
ピカッ
鉄の剣はカミナの手に握られると、姿を変える。
葉っぱの様な刀身、それはまるで枝葉が変形して1本の剣になったかの様。
しかしながら、その切れ味は精錬された銀の剣をも超える…。
レグルス「アイオーンは持ち主の心によって、姿を変える。くすくす、草葉の様な髪色のキミにはとてもよく似合っているね」
カミナ「この剣があれば、アビスとも有利に戦えるだろう。だがしかし、この剣がどれ程貴重かは想像に難くない。本当にに受け取っても良いのか?」
レグルス「そう畏まらないでくれ。もし、暗黒神が復活すればこの剣は誰かに託す必要があるからね」
レグルス「それに、人間はあまり好きでは無いが、キミ達となら良い関係を築けると思っている。その剣は友好の証としてキミに贈ろう」
カミナ「…わかった」
✴️壁画の間
アンジール「この壁画は…もしやハイパーウロボロスではないのか?」
壁画には王、その周りを囲む様に描かれていたのは昆虫、烏賊、怪鳥、大樹、天使、獅子、巨塔、古竜だった。
自分達のよく知るハイパーウロボロスは異形の怪物。
しかしながら、ここに描かれるウロボロスは姿形は似ても異形の怪物という言葉には当てはまらない。
フローリア「この手記を見ても、ハイパーウロボロスがミローダを守護していた聖獣だった事は間違い無いでしょう」
それは、ミローダ王が残したウロボロスに関する手記だった。
シアリーズ「それでは何故、ウロボロスは暗黒神の手先になったのですか…?」
フローリア「恐らくミローダ王はウロボロスの力が敵に奪われる事を恐れ、地下を漂う竜脈にその力を封印した…」
アンジール「しかしながら、800年前の戦争で7つのウロボロスの力の内、4つが奪われていたと言う事か…」
ユージス「奴らが四天王を名乗っていたのもその為だったのか…」
シアリーズ「マスターウロボロスについては何か記されていないのですか…⁉️」
フローリア「マスターウロボロスの力は光の鎖によって地下に守られている様です。しかしながら、3つの鍵が光の鎖から力を解放するとも記されている」
アンジール「3つの鍵というのは、アクア、フレア、アールーシャで保護された3つの神珠を示している」
フローリア「鍵が1つ失われた今、敵はエトワールを利用して何かをするつもりです。もしかすると彼女がマスターウロボロス解放の鍵を握っているのかも知れません」
ユージス「ならば、ここでぐずぐずしている暇は無さそうだな。一刻も早くエトワールを解放しなければ」
✴️現在の戦力
カミナ スュクセサール
ユージス バルバロッサ
レグルス 祈祷師
シアリーズ ヴァルキュリア
アイカ スナイパー
フローリア 魔女
ゼル グラップラー
ラクセイ ソードマスター
アンジール ダークナイト
シウネー アサシン
ココ 踊り子
ロイス ジェネラル
センゴク アサルトガンナー
フォルツ ウルフナイト
✴️ミローダ 地下都市
カミナ達は地上の昇降機を使い、地下へとまっすぐ降りて行く。
果てしない時間の間、昇降機の中にいた為、自分達がどれだけ地下深くに降りたのか分からない。
昇降機を出ると、そこには地下とは思えない程広大な都市があった。
勿論、人影は1人存在しない。
ここにいる人間達も異形兵にされてしまったのだろうか…。
ギメル「ククククク…。邪教徒達よ、よくぞここまで辿り着いた物だ」
地下都市に辿り着いたカミナ達を待ち受けていたのは、暗黒神ギメルだった。
初対面ではあるが、彼の威圧感は今まで戦ってきたウロボロスとは比較にならない。
カミナ「貴様が、ギメルだな…⁉️」
シアリーズ「よくも1人でのこのこと私達の前に現れた物です」
ギメル「貴様らは私を追い詰めたつもりで居るのだろう。確かに予定外のアクシデントがあった事は認めよう。しかしながら、概ね筋書き通りに計画は進んでいる…」
カミナ「そんな事に興味は無い。いくら暗黒神でも我々を止める事は不可能と言っていい。エトワールの居場所を早々に話した方が賢明だと思うが…?」
ギメル「それは出来ない。彼女はマスターウロボロス解放の最後の鍵なのだから…。その代わりと言っては何だが、私の家族を紹介しよう」
レグルス「家族…⁉️」
ギメル「さて、愛しい愛しい我が子供達よ。この場に姿を現す事を許すとしよう」
柱の上に6体の人影が現れた。
ゼクシード「くすくすくす…。改めて自己紹介を致しましょう。私は嫉妬を司るウロボロス、ゼクシード。遥々ミローダまでお越し頂いたのですから、丁重にもてなすとしましょう」
ニーファ「ねえねえ、それってどんなおもてなし?ま、アンタの事だから悪趣味な事は想像に難く無いけどね…。きゃはははははは♡」
アイカ「ニーファ、どうしてあんたが…‼️」
ヤバーバ「おっほっほっほっほ…。妾は暴食のヤバーバじゃ…。まさかこんな場所まで辿り着くとは若者は元気があってええのう…」
フォルツ「ヤバーバまで生きているだと…⁉️」
プライド「私は先程戦ったばかりなので少々気まずいが…。さっきもすぐに会えると言っただろう…?つまりはそういう事なのだよ」
ラダリア「世界はやがて行き詰まる…。全ての命は救えない。選ばれた者だけが明日への扉を開けるのだよ。それを止めたければ、力にて示す事だ」
イシュ「無理無理、ウロボロス1体を相手にするのがやっとのお前達にこの劣勢を覆せる訳がない。でもお父様は寛大だから泣いて命乞いすれば100年後には許されるかもね?きひひひひひ…」
フローリア「それは、貴方達が…ミローダから奪った力ではないですか…‼️」
ギメル「これで状況は分かって貰えただろう…。折角ここまで来たのだ、マスターウロボロス復活の瞬間、その目に焼き付けてくれるわッ‼️」
プライド「仕方あるまい。ここからは私が相手をしよう…」
プライドがテーブルから立ち上がる。
カミナ「解せんな…。お前の目的は邪竜を再生させルシアスを滅ぼす事だった…。アビスに加担する理由などない筈だ‼️」
プライド「そうでも無い。邪竜再生をやり直すにはアビスと契約するのが極めて効率が良い…。私が求めているのは、貴様の心なのだからな」
フローリア「先生の…心…⁉️」
プライド「貴様から心を奪い、邪竜再生の贄とする。そして私はルシアス侵攻計画を再開するつもりでいる」
シアリーズ「き、貴様にその様な事が出来る筈もありません!」
プライド「これは機密事項だったが…まあ話しても良いだろう。マスターウロボロス計画の為エトワールを預かっているがこの状況は非常に都合が良い」
プライド「貴様がリモーネの血を引く彼女に惹かれるのは予想出来ていた…。彼女を利用すれば貴様を絶望させる事も容易いというもの」
カミナ「まさか…‼️俺を水の学級の担任になる様誘導したのも、その為だったと言うのか…⁉️」
プライド「偶々ラムダと打ち合わせがあったのでね…」
ユージス「一体、エトワールに何をするつもりだ…⁉️」
プライド「詳しくは知らない。だが、彼女の身にこれから何が起きるかはおおよそ察しが付く。彼女を助けたいだろう…⁉️その希望を…私が砕いてやらァ‼️」
プライド「ひゃッはは‼️闇に飲まれ、虚無の廃人に成り果てるが良いッ‼️」
プライドは天に向かって吠える。
ズドォォォォオオオオオオン‼️
刹那、ミローダに轟音が響き渡る。
天は彼の呼び掛けに応えるかの様にプライドに雷を落とした。
プライド「ほらほら掛かって来いよォ⁉️これが、傲慢のハイパーウロボロスの姿だぜぇえええええッ⁉️ま、適当に割り当てられただけなのだがね」
その姿は、一言で言えば天へ聳える巨大な塔。
そして、塔の外壁には等間隔で砲門があり、魔道砲台が姿を覗かせる。
そして六つの眼が獲物を見つけた動物の様にカミナ達を見下ろしていた。
プライド「そろそろ狩るか…。ダークスパイク‼️」
シアリーズ「オーロラヴェール‼️」
オーロラヴェールによりダークスパイクの威力は半減した。
プライド「ほう、その魔法は氷魔法でも熟練の者しか習得できないと言う…。ならば神域で行くとしよう」
プライドは神域展開・黄昏の迷宮を発動する。
✴️神域・黄昏の迷宮
フローリア「これは、自身の魔法を倍加し、相手の移動速度を奪う神域…」
プライド「ほらほら行くぜ⁉️大地の精霊よ…我が声に応えよ…‼️メガクエイク‼️」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…‼️
ミローダを震源とした巨大地震が、カミナ達に襲いかかる…‼️
地盤は崩れ、建物は次々と倒壊していく。
しかし、ミローダの中心に聳える巨塔はこれだけの地震の中でも、揺れる事は無かった。
アイカ「な、何なのよこれ…‼️」
ロイス「このままじゃ建物の下敷きになっちまう…。皆逃げるぞ‼️」
プライド「ひゃッはは‼️見たかよ、これがハイパーウロボロスの力…‼️逃げ惑うがいいわ、ぎひひひひ…」
プライド「こいつはおまけだ」
プライドは遠くにいるシュンランに向かってフェンリルを放つ。
シュンラン「ぐ…くぅうううう…」
カミナ「シュンランが狙われるとまずい…‼️」
ロイス「だったらゼル…。俺達の 紋章共鳴見せてやろうじゃねェか…‼️」
ゼル「応ッ‼️」
ロイス&ゼル「「フリーズボルト・デルタ‼️」」
プライド「おごッ…‼️おごわァアアアアアアアアアアッ‼️何なんだこの威力は…‼️それが絆の力とでも言うのかッ⁉️」
ロイス「絆…?惜しいが少し違うな」
ゼル「コイツは愛って奴さ。思い知るが良いッ、野望の虚しさってヤツを‼️」
プライド「うおおおおおおおおおおおおおおお、ぎょへッ‼️」
ユージス「ロイス達も中々やる様だ。だったら俺達も行かせて貰おう」
アンジール「ああ、借りは今ここで返す‼️ 紋章共鳴…‼️」
ユージス&アンジール「「桜花炎舞‼️」」
突如、桜吹雪の様な炎がプライドの全身に襲いかかる。
その灼熱の豪華はプライドの全身を炭化させていく。
プライド「あ、熱いッ…‼️が、がぁああああああぁあッ‼️こいつら本当に人間なのか…⁉️まだだ、まだ私の野望は終わっちゃいねェ‼️」
カミナ「いいや、お前はここで終わりだ。総攻撃を仕掛けるぞ‼️」
シアリーズ「フレアの民が受けた苦しみ、今こそ思い知りなさい…‼️」
解放軍は、プライドに総攻撃を仕掛ける。
バリアを破壊されたプライドは完全に脆くなっていた。
総攻撃を受けた事で体力の殆どを削られたのだ。
レグルス「さて、そろそろ終わりにしよう」
レグルスは天空から、コアに向けてオーラを放った。
その瞬間、プライドの後頭部から巨大な噴水の如く血液が溢れた。
✴️戦闘終了
プライド「負けたと言うのか…この私が…⁉️信じられん…」
カミナ「最後に一つだけ俺の質問に答えて貰おう」
プライド「質問…?」
カミナ「マレニアは無事なのか…?」
プライド「惜しくも仕留め損なったよ…。奴には最後まで計算を狂わされた」
✴️回想
マレニア「カミナ、貴方を異界に送ります。どうか姫をお探し下さい…」
カミナ「それでは君が…」
マレニア「この男は私が食い止めます、どうか姫様を…‼️」
カミナの足元に転送陣が顕現する。
プライド「異界転移の術式、完成していたのか…⁉️ だが、この女の命は頂くぞ…‼️」
カミナ「マレニアーッ‼️」
カミナの周囲から光が発生する…。
プライド「カミナとリモーネを合流させる訳には行かない…‼️浴びるが良いわッ、ダークスパイク‼️」
マレニア「ひ、ひぃいいいいい…‼️」
マレニアの悲鳴と共に、カミナは消滅した…。
マレニア「しまった…‼️今のダメージで術式に不具合が…」
プライド「くくくく…。あれでは姫に会う事は愚か、奇跡でも起きない限り同じ世界に辿り着く事も出来ぬだろう…」
???「そこまでだ…‼️」
ルシアスの騎士がプライドの首筋に刃を突き立てる。
プライド「…興が削がれた。今回はここらで退散するとしよう」
プライドはテレポートで姿を消した。
✴️古代都市ミローダ
ユージス「では…先生がリモーネ様と同じ時間軸に辿り着けなかったのは、貴様の仕業だったのか…‼️」
プライド「姫の身体からはある特殊な毒素が放たれている。その毒素が邪竜再生の妨げとなっていたのだ…」
プライド「私は姫を贄としたのではなく異界へ転移させたに過ぎない。マレニアに転移の術式を盗まれるのは想定外だったがな…」
カミナ「だからあの時、マレニアは異界に飛ばされた事に気付いたのか…‼️」
レグルス「いや、それはおかしいよ。リモーネが邪魔だったなら、異界へ転送せずそのまま殺しても良かった筈だよ」
プライド「…姫は自身を殺した人間を道連れにする術を使役できた。つまり、私に彼女を殺す事は出来なかったという事だ」
プライド「最悪の展開はカミナがリモーネをルシアスに連れ戻す事。そうなれば未来永劫、邪竜再生は叶わなかっただろう」
レグルス「そこで君はマレニアを妨害し、カミナとリモーネを合わせない様にしたんだね」
フローリア「異界転移の術式を妨害できたのは、術式を発明したのが他でも無い貴方だったからですね」
プライド「この身体はもう持た無いが、すぐにまた会えるだろう…。貴様らの悪足掻き、高みから見物させて貰おう…」
プライドは消滅した。
レグルス「さて、情報提供者によればこの奥の祭壇に魔剣アイオーンが奉納されている筈だ」
シアリーズ「決戦に備えて回収しておきましょう」
✴️古代都市ミローダ 祭壇
カミナ「これが魔剣アイオーン…?想像と随分異なるが…」
レグルス「その剣に触れてみれば分かる筈だよ」
それは、魔剣とは程遠い武器屋で流通している一般的な鉄の剣そのもの。
しかしながら、遠目から見ても鉄の剣に封じられた力をカミナは肌で感じ取っていた。
恐る恐る、カミナは剣の持ち手に触れる。
ピカッ
鉄の剣はカミナの手に握られると、姿を変える。
葉っぱの様な刀身、それはまるで枝葉が変形して1本の剣になったかの様。
しかしながら、その切れ味は精錬された銀の剣をも超える…。
レグルス「アイオーンは持ち主の心によって、姿を変える。くすくす、草葉の様な髪色のキミにはとてもよく似合っているね」
カミナ「この剣があれば、アビスとも有利に戦えるだろう。だがしかし、この剣がどれ程貴重かは想像に難くない。本当にに受け取っても良いのか?」
レグルス「そう畏まらないでくれ。もし、暗黒神が復活すればこの剣は誰かに託す必要があるからね」
レグルス「それに、人間はあまり好きでは無いが、キミ達となら良い関係を築けると思っている。その剣は友好の証としてキミに贈ろう」
カミナ「…わかった」
✴️壁画の間
アンジール「この壁画は…もしやハイパーウロボロスではないのか?」
壁画には王、その周りを囲む様に描かれていたのは昆虫、烏賊、怪鳥、大樹、天使、獅子、巨塔、古竜だった。
自分達のよく知るハイパーウロボロスは異形の怪物。
しかしながら、ここに描かれるウロボロスは姿形は似ても異形の怪物という言葉には当てはまらない。
フローリア「この手記を見ても、ハイパーウロボロスがミローダを守護していた聖獣だった事は間違い無いでしょう」
それは、ミローダ王が残したウロボロスに関する手記だった。
シアリーズ「それでは何故、ウロボロスは暗黒神の手先になったのですか…?」
フローリア「恐らくミローダ王はウロボロスの力が敵に奪われる事を恐れ、地下を漂う竜脈にその力を封印した…」
アンジール「しかしながら、800年前の戦争で7つのウロボロスの力の内、4つが奪われていたと言う事か…」
ユージス「奴らが四天王を名乗っていたのもその為だったのか…」
シアリーズ「マスターウロボロスについては何か記されていないのですか…⁉️」
フローリア「マスターウロボロスの力は光の鎖によって地下に守られている様です。しかしながら、3つの鍵が光の鎖から力を解放するとも記されている」
アンジール「3つの鍵というのは、アクア、フレア、アールーシャで保護された3つの神珠を示している」
フローリア「鍵が1つ失われた今、敵はエトワールを利用して何かをするつもりです。もしかすると彼女がマスターウロボロス解放の鍵を握っているのかも知れません」
ユージス「ならば、ここでぐずぐずしている暇は無さそうだな。一刻も早くエトワールを解放しなければ」
✴️現在の戦力
カミナ スュクセサール
ユージス バルバロッサ
レグルス 祈祷師
シアリーズ ヴァルキュリア
アイカ スナイパー
フローリア 魔女
ゼル グラップラー
ラクセイ ソードマスター
アンジール ダークナイト
シウネー アサシン
ココ 踊り子
ロイス ジェネラル
センゴク アサルトガンナー
フォルツ ウルフナイト
✴️ミローダ 地下都市
カミナ達は地上の昇降機を使い、地下へとまっすぐ降りて行く。
果てしない時間の間、昇降機の中にいた為、自分達がどれだけ地下深くに降りたのか分からない。
昇降機を出ると、そこには地下とは思えない程広大な都市があった。
勿論、人影は1人存在しない。
ここにいる人間達も異形兵にされてしまったのだろうか…。
ギメル「ククククク…。邪教徒達よ、よくぞここまで辿り着いた物だ」
地下都市に辿り着いたカミナ達を待ち受けていたのは、暗黒神ギメルだった。
初対面ではあるが、彼の威圧感は今まで戦ってきたウロボロスとは比較にならない。
カミナ「貴様が、ギメルだな…⁉️」
シアリーズ「よくも1人でのこのこと私達の前に現れた物です」
ギメル「貴様らは私を追い詰めたつもりで居るのだろう。確かに予定外のアクシデントがあった事は認めよう。しかしながら、概ね筋書き通りに計画は進んでいる…」
カミナ「そんな事に興味は無い。いくら暗黒神でも我々を止める事は不可能と言っていい。エトワールの居場所を早々に話した方が賢明だと思うが…?」
ギメル「それは出来ない。彼女はマスターウロボロス解放の最後の鍵なのだから…。その代わりと言っては何だが、私の家族を紹介しよう」
レグルス「家族…⁉️」
ギメル「さて、愛しい愛しい我が子供達よ。この場に姿を現す事を許すとしよう」
柱の上に6体の人影が現れた。
ゼクシード「くすくすくす…。改めて自己紹介を致しましょう。私は嫉妬を司るウロボロス、ゼクシード。遥々ミローダまでお越し頂いたのですから、丁重にもてなすとしましょう」
ニーファ「ねえねえ、それってどんなおもてなし?ま、アンタの事だから悪趣味な事は想像に難く無いけどね…。きゃはははははは♡」
アイカ「ニーファ、どうしてあんたが…‼️」
ヤバーバ「おっほっほっほっほ…。妾は暴食のヤバーバじゃ…。まさかこんな場所まで辿り着くとは若者は元気があってええのう…」
フォルツ「ヤバーバまで生きているだと…⁉️」
プライド「私は先程戦ったばかりなので少々気まずいが…。さっきもすぐに会えると言っただろう…?つまりはそういう事なのだよ」
ラダリア「世界はやがて行き詰まる…。全ての命は救えない。選ばれた者だけが明日への扉を開けるのだよ。それを止めたければ、力にて示す事だ」
イシュ「無理無理、ウロボロス1体を相手にするのがやっとのお前達にこの劣勢を覆せる訳がない。でもお父様は寛大だから泣いて命乞いすれば100年後には許されるかもね?きひひひひひ…」
フローリア「それは、貴方達が…ミローダから奪った力ではないですか…‼️」
ギメル「これで状況は分かって貰えただろう…。折角ここまで来たのだ、マスターウロボロス復活の瞬間、その目に焼き付けてくれるわッ‼️」
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