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その後のあれこれ
画家と7月のみる夢 ※
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胸のあたりを引っ張られるような感覚に、俺は浅い眠りから覚めた。
暗闇に目を凝らすと、ユーリがそこにしがみついていた。寒いのかと思い抱き寄せようとしたところで
「……アウグステ、置いていかないで」
微かな囁きが聞こえた。
まただ。またあの寝言だ。
そっとユーリの瞼の辺りに触れると、睫毛が濡れているのがわかった。泣いているのだ。眠ったままで。
こんなことは以前から時々あった。けれど、ユーリ自身は泣いた事自体に気づいてはいないようで、翌朝になればいつもと変わらない態度で接してくるのだ。
それでも、目の前で何度も泣かれて心穏やかでいられるはずもない。ある時、思い切って本人に尋ねた事がある。どうして泣くのかと。
「え? わたし泣いてましたか? 寝ている間に? うわあ、恥ずかしい……」
彼女は気まずそうに頬を指で掻きながら続けた。
「実は、時々怖い夢を見て……たぶんそのせいです。ごめんなさい、起こしてしまって」
「それなら、アウグステというのは……」
「そ、そんな寝言まで言ってました? 参ったなあ……」
彼女は溜息をひとつつく。
「……アウグステっていうのは、孤児院で一番仲の良かった子の名前なんです」
彼女の生い立ちについては以前に聞いたことがある。教会のそばの孤児院で育った事。今から四年ほど前、彼女がそこを離れた後で、その孤児院が不幸な事故に見舞われて、全てが失われてしまった事。
「それ以来ときどき夢に見るんです。教会の庭でみんなが遊んでいて、それ自体におかしな事は無いんですけど、何故かみんなわたしを見てくれなくて……どんなに声を上げても、まるでわたしなんて最初からいないみたいに扱われて。そして最後にはわたしひとりを置いてみんなどこかへ行ってしまうんです。アウグステも。たぶん、それでわたし、そんな寝言を……」
沈んだ声でそう答える彼女の表情はわからなかったが、その姿にどこか痛ましいものを感じた事を覚えている。
きっと、孤児院と仲間とを失ったことが心の傷となっていて、今になってもこうして彼女を苦しめているのだろう。
俺に何かできる事があれば良いのに……
今も目の前で微かに肩を震わせる彼女の心が少しでも鎮まるようにと、その髪をゆっくりと撫でた。
「……君がよく遊んでいたという教会の庭について教えてくれないか? 建物の色や形、それに周りの景色だとか。なんでも良い。覚えている限りで」
そう切り出すと、ユーリは首を傾げた。
「そんなこと聞いてどうするんですか?」
「……絵にしてみたいんだ。君が育った風景を。勿論、君が構わなければの話だが」
「わあ、描いてくれるんですか? 嬉しい」
彼女が喜んだ様子を見せたので、早速真っ白いカンバスをイーゼルに立て掛けて、その前に腰掛ける。
隣でユーリは口元に手をあてると、何事か思案するように「ううん」と唸る。
「ええと、教会の外観は石を積んで作られていて、年月も経っていたので、黒っぽい灰色をしてました。あと、窓は縦長のアーチ状で大きくて……」
彼女の意見を聞きながら、俺は小さなカンバスに下書きしていく。
「そうそう、そういう感じで。あ、やっぱり窓はもう少し上の位置にあったかも。あと、地面は柔らかい草で覆われていて……それから……ええと……」
言いかけた彼女は言葉に詰まった様子で首を捻る。
「ごめんなさい。改めて思い出すとなるとなかなか上手くいかないです。おかしいな。10年以上もあそこで暮らしてたはずなのに……」
「気にすることはない。それだけ思い出せれば十分だ」
あとは俺の腕でどこまで再現できるのかが問題なのだが。
多少の緊張感を抱えながら、ユーリの記憶を元にカンバスに色を置いていく。光の溢れる明るい庭。地面には緑の絨毯。
「そうそう、まさにこんな感じです。懐かしいなあ……」
隣で見ていたユーリが歓声をあげる。どうやら彼女の記憶の中の風景に近いものが描けたようだ。
必要な背景をあらかた描き終えると、俺は彼女に向き直る。
「これで完成じゃないんだ」
彼女は「え?」と声を上げた。
「まだ何かあるんですか?」
「今度は、孤児院で一緒だった子どもたちについて聞かせてもらえないか? まずはそうだな……君と仲が良かったというアウグステという子どもについて」
「アウグステですか? ええと、あの子はわたしによく似ていて、肩より少し長いくらいの髪はわたしと同じ色で……」
戸惑った様子ながらも彼女は答える。
その証言を元に、今度はカンバスに一人の子供の姿を描き加えていく。この程度の大きさなら表情を書き込まなくとも不自然では無いだろう。
「あ! この絵の子、アウグステですね? すごい。雰囲気出てます」
背後からカンバスを覗き込みながら、ユーリは嬉しそうな声を漏らす。
「他に仲の良かった子ども達は?」
「そうですね……ええと、まずはリオンおにいちゃん。背が高いけど少し猫背気味で……それから、四月生まれのアプリル。この子は癖のある栗色の髪をいつも黄色いリボンで結んでいて……」
口頭で伝えられる特徴を頼りに、カンバスに子どもたちの絵を描き加えていくと、その度にユーリは感嘆の声を上げたり、「そっくり」と言いながら楽しそうに笑ったりする。それに釣られて俺も思わず笑みを零す。
朗らかに笑う彼女が生み出す空気はとても居心地が良い。いつまでもそこに浸っていたいと思わせる。
やがて子どもたちの姿を描き終えると、最後にカンバスの中央、まだ何も描かれていないスペースに着手する。
最初に描き入れたアウグステという少女の隣だ。俺はそこにもう一人金色の髪の少女の姿を描き加える。
「あれ? アウグステがもうひとり?」
不思議そうな声を上げたユーリだったが、直後にはっとしたようにこちらに顔を向けた。
「もしかして、この女の子って、わたし?」
「ああ。そのつもりだ」
答えながら筆を進める。隣り合ったふたりの少女は顔を寄せ合い、お互いの腕を絡ませる。
「そうだ。折角だから君も少し描いてみないか?」
絵を指し示すと、ユーリは慌てたように両手を胸の前で振る。
「そ、そんな、わたしなんかが描いたら絵が台無しになっちゃう。フェルディオだって、わたしの絵の腕前がどんなものか知ってるでしょう?」
「そんなに深刻に考えなくても良い。君の髪の毛の部分に明るい色を少し乗せるだけで良いんだ。簡単だろう?」
その言葉にユーリは少しの間考え込んでいたが、やがて恐る恐る絵筆をとると、俺と入れ替わりにイーゼルの前に腰掛ける。そのまま慎重にカンバスに筆を近づけてゆっくりと動かしてゆく。
「あっ、や、やっぱり駄目です……! 線がはみ出て、なんだか寝癖みたいになってしまいました……」
「逆に実物に近づいたんじゃないか?」
「ちょっと、それどういう意味ですか? まるでわたしにいつも寝癖があるみたいな言い方!」
「いや、冗談だ」
俺が笑うと、彼女は拗ねたように筆を付き返してきた。
そうして更に若干の加筆を経て、絵が完成した。
教会の庭に子どもたちが集まっている。何の相談か顔を寄せ合ったり、お互いの肩に手を回したりと親しげな雰囲気を漂わせている。一見すると仲の良い子どもたちの絵だ。その中にはユーリの姿もある。
ユーリはその絵をじっとみつめる。
おそらく彼女は夢の中でひとり取り残される事を恐れている。可能ならば自分もその夢の中で子ども達の輪の中に加わりたいと願っているのではないか。その願望を絵画という媒体を使って可視化すれば、彼女の憂いも多少は取り除けるのでは。そう思いこの絵を描いた。
それが実際に彼女にどんな影響を与えたのかは想像できない。俺には今の彼女がどんな顔をしているのかわからないのだから。ただ、彼女に寄り添うだけだった。
やがてユーリはぽつりと口を開く。
「またこんな光景が見られるなんて思ってもみませんでした。夢の中では、みんなはわたしを置いてどこかへ行っちゃうし、こんなふうに仲良く遊ぶ姿を見るなんてもうできないんだって思ってました。でも、この絵の中では、わたしはみんなと一緒に楽しそうにしていて……アウグステもわたしのことを見ていて……」
ユーリは言葉に詰まったように黙り込む。
暫くそうしていたが、やがて彼女は目元をぐいっと擦ったかと思うとくるりとこちらを向く。
「ありがとうフェルディオ。こんな素敵な絵を描いてもらえるなんて、わたし、すごーく幸せです」
彼女は俺の背中に腕を回すと、猫が甘えるように肩口に何度も頬を擦り寄せた。
結局のところ、俺の描いた絵は彼女の陰りをいくらか取り除くことができたんだろうか? 今はまだわからない。けれど、嬉しそうにしている彼女の様子にとりあえずは安堵して、俺はその髪を撫でた。
胸元を引っ張られるあの感覚に、俺は目を開ける。
見れば、またユーリがそこにしがみついていた。
けれど、今までのように泣いているわけではない。
穏やかな寝息を立てながら、俺の胸に頬をすり寄せる。
「……ねえアウグステ、やっぱりカブトムシの幼虫にしようよ……」
いったいどんな夢を見ているのやら。
平和的な寝言に思わず笑みが漏れる。
あの絵を描いてから、彼女が以前のように眠りながら涙を流す事は無くなっていた。どこかで気持ちの折り合いをつけることができたのかもしれない。なんにせよ俺の心も穏やかでいられるというものだ。
俺は彼女の身体を抱き寄せると、額に口付け、再び心地良いまどろみに身を任せた。
暗闇に目を凝らすと、ユーリがそこにしがみついていた。寒いのかと思い抱き寄せようとしたところで
「……アウグステ、置いていかないで」
微かな囁きが聞こえた。
まただ。またあの寝言だ。
そっとユーリの瞼の辺りに触れると、睫毛が濡れているのがわかった。泣いているのだ。眠ったままで。
こんなことは以前から時々あった。けれど、ユーリ自身は泣いた事自体に気づいてはいないようで、翌朝になればいつもと変わらない態度で接してくるのだ。
それでも、目の前で何度も泣かれて心穏やかでいられるはずもない。ある時、思い切って本人に尋ねた事がある。どうして泣くのかと。
「え? わたし泣いてましたか? 寝ている間に? うわあ、恥ずかしい……」
彼女は気まずそうに頬を指で掻きながら続けた。
「実は、時々怖い夢を見て……たぶんそのせいです。ごめんなさい、起こしてしまって」
「それなら、アウグステというのは……」
「そ、そんな寝言まで言ってました? 参ったなあ……」
彼女は溜息をひとつつく。
「……アウグステっていうのは、孤児院で一番仲の良かった子の名前なんです」
彼女の生い立ちについては以前に聞いたことがある。教会のそばの孤児院で育った事。今から四年ほど前、彼女がそこを離れた後で、その孤児院が不幸な事故に見舞われて、全てが失われてしまった事。
「それ以来ときどき夢に見るんです。教会の庭でみんなが遊んでいて、それ自体におかしな事は無いんですけど、何故かみんなわたしを見てくれなくて……どんなに声を上げても、まるでわたしなんて最初からいないみたいに扱われて。そして最後にはわたしひとりを置いてみんなどこかへ行ってしまうんです。アウグステも。たぶん、それでわたし、そんな寝言を……」
沈んだ声でそう答える彼女の表情はわからなかったが、その姿にどこか痛ましいものを感じた事を覚えている。
きっと、孤児院と仲間とを失ったことが心の傷となっていて、今になってもこうして彼女を苦しめているのだろう。
俺に何かできる事があれば良いのに……
今も目の前で微かに肩を震わせる彼女の心が少しでも鎮まるようにと、その髪をゆっくりと撫でた。
「……君がよく遊んでいたという教会の庭について教えてくれないか? 建物の色や形、それに周りの景色だとか。なんでも良い。覚えている限りで」
そう切り出すと、ユーリは首を傾げた。
「そんなこと聞いてどうするんですか?」
「……絵にしてみたいんだ。君が育った風景を。勿論、君が構わなければの話だが」
「わあ、描いてくれるんですか? 嬉しい」
彼女が喜んだ様子を見せたので、早速真っ白いカンバスをイーゼルに立て掛けて、その前に腰掛ける。
隣でユーリは口元に手をあてると、何事か思案するように「ううん」と唸る。
「ええと、教会の外観は石を積んで作られていて、年月も経っていたので、黒っぽい灰色をしてました。あと、窓は縦長のアーチ状で大きくて……」
彼女の意見を聞きながら、俺は小さなカンバスに下書きしていく。
「そうそう、そういう感じで。あ、やっぱり窓はもう少し上の位置にあったかも。あと、地面は柔らかい草で覆われていて……それから……ええと……」
言いかけた彼女は言葉に詰まった様子で首を捻る。
「ごめんなさい。改めて思い出すとなるとなかなか上手くいかないです。おかしいな。10年以上もあそこで暮らしてたはずなのに……」
「気にすることはない。それだけ思い出せれば十分だ」
あとは俺の腕でどこまで再現できるのかが問題なのだが。
多少の緊張感を抱えながら、ユーリの記憶を元にカンバスに色を置いていく。光の溢れる明るい庭。地面には緑の絨毯。
「そうそう、まさにこんな感じです。懐かしいなあ……」
隣で見ていたユーリが歓声をあげる。どうやら彼女の記憶の中の風景に近いものが描けたようだ。
必要な背景をあらかた描き終えると、俺は彼女に向き直る。
「これで完成じゃないんだ」
彼女は「え?」と声を上げた。
「まだ何かあるんですか?」
「今度は、孤児院で一緒だった子どもたちについて聞かせてもらえないか? まずはそうだな……君と仲が良かったというアウグステという子どもについて」
「アウグステですか? ええと、あの子はわたしによく似ていて、肩より少し長いくらいの髪はわたしと同じ色で……」
戸惑った様子ながらも彼女は答える。
その証言を元に、今度はカンバスに一人の子供の姿を描き加えていく。この程度の大きさなら表情を書き込まなくとも不自然では無いだろう。
「あ! この絵の子、アウグステですね? すごい。雰囲気出てます」
背後からカンバスを覗き込みながら、ユーリは嬉しそうな声を漏らす。
「他に仲の良かった子ども達は?」
「そうですね……ええと、まずはリオンおにいちゃん。背が高いけど少し猫背気味で……それから、四月生まれのアプリル。この子は癖のある栗色の髪をいつも黄色いリボンで結んでいて……」
口頭で伝えられる特徴を頼りに、カンバスに子どもたちの絵を描き加えていくと、その度にユーリは感嘆の声を上げたり、「そっくり」と言いながら楽しそうに笑ったりする。それに釣られて俺も思わず笑みを零す。
朗らかに笑う彼女が生み出す空気はとても居心地が良い。いつまでもそこに浸っていたいと思わせる。
やがて子どもたちの姿を描き終えると、最後にカンバスの中央、まだ何も描かれていないスペースに着手する。
最初に描き入れたアウグステという少女の隣だ。俺はそこにもう一人金色の髪の少女の姿を描き加える。
「あれ? アウグステがもうひとり?」
不思議そうな声を上げたユーリだったが、直後にはっとしたようにこちらに顔を向けた。
「もしかして、この女の子って、わたし?」
「ああ。そのつもりだ」
答えながら筆を進める。隣り合ったふたりの少女は顔を寄せ合い、お互いの腕を絡ませる。
「そうだ。折角だから君も少し描いてみないか?」
絵を指し示すと、ユーリは慌てたように両手を胸の前で振る。
「そ、そんな、わたしなんかが描いたら絵が台無しになっちゃう。フェルディオだって、わたしの絵の腕前がどんなものか知ってるでしょう?」
「そんなに深刻に考えなくても良い。君の髪の毛の部分に明るい色を少し乗せるだけで良いんだ。簡単だろう?」
その言葉にユーリは少しの間考え込んでいたが、やがて恐る恐る絵筆をとると、俺と入れ替わりにイーゼルの前に腰掛ける。そのまま慎重にカンバスに筆を近づけてゆっくりと動かしてゆく。
「あっ、や、やっぱり駄目です……! 線がはみ出て、なんだか寝癖みたいになってしまいました……」
「逆に実物に近づいたんじゃないか?」
「ちょっと、それどういう意味ですか? まるでわたしにいつも寝癖があるみたいな言い方!」
「いや、冗談だ」
俺が笑うと、彼女は拗ねたように筆を付き返してきた。
そうして更に若干の加筆を経て、絵が完成した。
教会の庭に子どもたちが集まっている。何の相談か顔を寄せ合ったり、お互いの肩に手を回したりと親しげな雰囲気を漂わせている。一見すると仲の良い子どもたちの絵だ。その中にはユーリの姿もある。
ユーリはその絵をじっとみつめる。
おそらく彼女は夢の中でひとり取り残される事を恐れている。可能ならば自分もその夢の中で子ども達の輪の中に加わりたいと願っているのではないか。その願望を絵画という媒体を使って可視化すれば、彼女の憂いも多少は取り除けるのでは。そう思いこの絵を描いた。
それが実際に彼女にどんな影響を与えたのかは想像できない。俺には今の彼女がどんな顔をしているのかわからないのだから。ただ、彼女に寄り添うだけだった。
やがてユーリはぽつりと口を開く。
「またこんな光景が見られるなんて思ってもみませんでした。夢の中では、みんなはわたしを置いてどこかへ行っちゃうし、こんなふうに仲良く遊ぶ姿を見るなんてもうできないんだって思ってました。でも、この絵の中では、わたしはみんなと一緒に楽しそうにしていて……アウグステもわたしのことを見ていて……」
ユーリは言葉に詰まったように黙り込む。
暫くそうしていたが、やがて彼女は目元をぐいっと擦ったかと思うとくるりとこちらを向く。
「ありがとうフェルディオ。こんな素敵な絵を描いてもらえるなんて、わたし、すごーく幸せです」
彼女は俺の背中に腕を回すと、猫が甘えるように肩口に何度も頬を擦り寄せた。
結局のところ、俺の描いた絵は彼女の陰りをいくらか取り除くことができたんだろうか? 今はまだわからない。けれど、嬉しそうにしている彼女の様子にとりあえずは安堵して、俺はその髪を撫でた。
胸元を引っ張られるあの感覚に、俺は目を開ける。
見れば、またユーリがそこにしがみついていた。
けれど、今までのように泣いているわけではない。
穏やかな寝息を立てながら、俺の胸に頬をすり寄せる。
「……ねえアウグステ、やっぱりカブトムシの幼虫にしようよ……」
いったいどんな夢を見ているのやら。
平和的な寝言に思わず笑みが漏れる。
あの絵を描いてから、彼女が以前のように眠りながら涙を流す事は無くなっていた。どこかで気持ちの折り合いをつけることができたのかもしれない。なんにせよ俺の心も穏やかでいられるというものだ。
俺は彼女の身体を抱き寄せると、額に口付け、再び心地良いまどろみに身を任せた。
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