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第0話 別れと出会い
しおりを挟む朝日が眩しい。
「失礼しますね」
部屋に入ってきた医師が腕から点滴を外してくれる。
「血液検査の結果です。栄養失調ですね。
胃もずいぶん小さくなっています」
レントゲン写真や検査結果表を見せつけられる。
「High」という項目はなく、ほとんどの項目に「Low」がついている。
「倒れないほうが不思議な状態ですよ」
「すみません」
「ダイエット?」
「いえ・・・」
「じゃあ、食べましょ?」
後ろにいた栄養管理士を名乗る女性から料理店のメニューブックのようなカードを渡された。
摂食障害の治療食。
三分粥にお味噌汁、鮭の切り身、ほうれんそうのおひたし、卵焼き、ヨーグルト。
日本食のほかにも、フレンチ、イタリアン、中華、ロシアン、北米のジャンクバーガーまで
メニュー表がちょっとした電話帳ほどの分厚さがある。
「どうぞ。お召し上がりくださいませ。ちなみに苦手な食べ物はおありで?」
栄養士の女性が聞いてきた。
マスクでほとんど顔が見えない。
「あ、いや、大丈夫です。ありがとうございます。」
カードをペラペラとめくっていると、
「失礼いたします」
銀髪執事が入ってくる。
奥にあるカーテンをリモコンで閉めながら。
彼はどうやら日の光に当たれない体質らしい。
執事服、両手には白い手袋、顔には大きなマスクをつけている。
入れ替えるように家庭医の女性医師と栄養士が引き返す。
「それでは、我々はこれで」
2人が出て行ったあとアルビノさんが言う。
「お風呂の準備もできております。お食事が終わりましたらどうぞ」
色白の肌が美しい。
下に目をやると手には毛布製のルームドレスウェアが。
寝起きと衰弱で大して食べれず終えてしまう。
「歩ける?ご案内いたします」
「あ、はい」
モコモコしたガウンを着せられとてもあたたかい。
「どうぞ。先にお風呂場へどうぞ。ご移動中、カラダを冷やさないようにね」
ベットから立ち上がると、
シーツをたたみ、アルビノさんが枕とマットレスを運び出した。
なんだか悪いような気がして、
「ご、ごめん。なにか1つ持つよ」
「? へぇ、おやさしいこと。
ちゃんと男の子っぽくもしゃべれるんだね?」
「はい?」
「ふふふ。いいのいいの。お妃様はごゆっくりなされて。
それより、体調はいかがですか?」
「あ、大丈夫です。あと、お妃様って呼び名、やめてもらえます?」
ニッコリ笑顔な執事さん。
「やめてください、その笑顔」
「そう。それはよろしくて」
屋敷内の廊下を歩いていく。つかめない人だ。
片側には複数の部屋のドア、反対側の壁には西洋画に混じって日本画が飾られている。
足元は高級なカーペット、天井には小さなシャンデリアが並ぶ。
「そんなにめずらしいですか?」銀髪執事さんが口を開いた。
「マーク御曹司の曾祖父の時代にね。
大戦前になるかな。ここは当時、日本とアメリカで商売をやっていたなかで知り合った人の土地なんだ。
もう亡くなっているけれどね」
「そうなんですか」
広々としたホールに出た。
壁が全部ガラス張りになっていて、外には立派に整備された日本庭園が見える。
松の木、天然芝、広い池にかかる橋、水中にはコイが泳いでいるという。
「旧財閥の名家の人でね。国策で土地などが剥奪された後も金融や不動産で成功した人だったんだ。
バブルの頃なんかすごかったんだよ。
世田谷のココ、1坪420万円まで地価が上がってね。お隣さんとか駅に近いところなんか500万円に迫るところもあったらしい。
売ればいいのに先祖がどうとかで守ることにしたんだって。うちの御曹司。」
よくわからないけれど、すごそうだと思った。
「ど、どれくらいの広さがあるんですか?」
「う~ん、3000坪くらいじゃない?
当時は固定資産税も跳ね上がってね。
課税対象の評価額を下げるために地方にもたくさん土地を買ってたんだって。
もしここが合わなければ、田舎の別荘にも行けると思うよ」
「え?あ、合わないだなんて」
「そう?人間関係に疲れたらいつでもおっしゃって」
「うっ・・・」SNSの悪夢がよみがえる。
しゃべっているうちに大浴場で到着した。
「では、わたくしは洗い物がありますゆえ、これにて」
「え?ちょっと」
銀髪執事が下がっていく。
だれもいない浴場。
気が引けるけれど、お風呂をいただくことに。
カラカラ。
浴室のドアを開けて、湯舟へと歩いていく。
ばしゃっ、ちゃぷん。
かけ湯をして、カラダを綺麗にしてから湯舟に入る。
はぁ・・・あったまる~。
湯気の立つ湯舟の中、考え事に浸る。
日本の富裕層は全人口の1%に満たないとされる。
現代版貴族というか王子様ってこういうところのことをいうのかな?
今のアパートとは雲泥の差だった。
広すぎて落ち着かない。
贅沢すぎてバチが当たるんじゃ・・・。
「湯加減はどうだ?」
「はい?」
遅れて御曹司が入ってきた。
「え、ええ。ちょうどいいです。すみません。先にお風呂いただいてしまって」
「ふふ。気を使わなくていい」
ちゃぷ。
シャワーを浴びた後、静かに湯舟に入ってくる。
「はぁ・・・いい湯だな」
「はい・・・」
なんだか恥ずかしい。
夜明けの頃を思い出す。
(君と一緒に生きていきたい)
そう言われたことを思いだしていた。
隣で遠くを見つめている彼。
金髪が輝く。青眼な瞳が眩しい。
自分よりも20cm以上大きな頼れる体躯。
仕事がデキることは執事さんから聞いている。
この人と一緒にいれたら、きっと将来安泰なんだろうなぁ・・・。
モテるんだろうな・・・。
どうしても彼と女性が一緒になっている姿を思い描いてしまう。
ちゃぷっ。
?
そのとき、湯舟の中で手を取られた。
「私が怖いか?」
「ふぇ?」
「じっと見られている気がしたから」
「いやっ、そんなことは・・・」
出会って間もない頃、激しく求愛されたことを思いだす。
「・・・・す・・少し」
「!・・・すまないな。できれば君と結婚し子供も含めた家族を作って共に生きていきたい」
「ええ!?こ・・・こども?」
「・・・・」赤面する彼。
入浴して5分ほど。彼の額や目元に汗がにじむのが見えた。
「あっ、あのっ、目、沁みたりしてない?」
お風呂の縁石に置いたタオルをもって彼の目元を拭こうと目の前に差し出す。
「む・・・」
しかし、一足遅かったようだ。垂れた汗が目に入ったみたい。
目を閉じる御曹司。なぜか涙を流して悲しんでいるようにも見える。
「大丈夫ですか?」彼の手を取り、タオルを渡す。
「む・・・大したことはない」
目元をタオルで拭く彼。
赤くなった目でパチパチしている。
「レン、きみはだれにでもそうなのか?」
「え?」
「気が利くな」
「え?ああ、施設では年長組だったから」
育った児童保護施設では、主に小さい子や障害のある子が多く入所している。
親の年収しだいだけれど、当時は月額4万円(課税所得500万円の場合)~15万円(同、約700万円)ほどで利用できた。
まぁ、うちは初年度以外は生活保護者レベルだったけど。(負担金がほぼゼロに近くなる)
「いい奥さんになりそうだな」
「!?」
目を閉じたまま、抱っこしようとしてくる。
「えっ、なに?ちょっ、んっ」
筋肉質で血管の浮き出た凛々しく細い指が乳首に触れた。
「すまない」
「まだ、目、しみるでしょ?危ないから、んっ」
ああ、抱きつかれる。
「愛おしい。君といるとすごく落ち着く。自分でいられる気がする。
だから無理やりにでも一緒にいたくなるんだ」
?
外国人はみんなこうなのでしょうか?
歯の浮くようなセリフを軽々と言ってのける。
「君がだれかにこの体を許したのは、お金のためか?」
「え?」
「大学の学費、生活費、施設の利用費。下宿に私立大学なら1000万円はかかっただろう?」
「そ・・・それは・・・」
「普通は親の援助があるだろう。君にはそれがなかろう?大変だったな」
「う・・・運がよかっただけ・・・。SNSでみんなから援助してもらって・・。
だ、だから、いつか恩返ししたくて」
「恩返し?」
「う・・・うん。まだ、なにやったらいいかはわかんないけど」
「そうか」
彼の目が開いた。
「芸能の道に進むのか?」
「いや・・・僕は奥手だから」
ほんの一握りの人しか成功できない業界。
体力も気力も社会的地位もない。
忘れずに仁義をやりとりする所作や世渡り力もない。
どうせ劣等種だから。
うつむいていると御曹司が聞いてきた。
「マネジメント側から何か圧力はないか?
君を有名にするまで多額の資金がかかっているだろう」
?
何か水面下で動き、守ろうとしてくれていたのかもしれない。
「いや、どこにも属してませんから」
「そうだったのか。なら余計な心配だったな。すまない」
静かな沈黙が生まれる。
「今日は久しぶりに1日休暇を取った。
今更と思われるかもしれないが、今度はちゃんと段階を踏みたいと思う。
君を口説かせてくれないか?」
「え?」
わわっ。
彼が湯舟の中でひざまづく。
手の甲にキスされる。
「ともにデートしよう。そのあとで構わない。私のもとで暮らすかそうでないのか、決めてくれ」
かぁぁぁ。恥ずかし~。顔が赤くなる。
イケメンな外国人に尽くされ、お嬢様気分に錯覚させられる。
「あああ・・あのさっ」
抵抗するが何もしてこない。恐ろしくジェントルな振る舞い。
「どうぞ。お好きなように」
ぱっと、やさしく体を解放してくれた。
「も、もうあがるねっ」
ざばっ。
赤面しながら脱衣場へと戻った。
ゆっくりと彼がついてくる。
お風呂場のドアを開けてエスコートしてくれる。
「あのっ・・・ごめ・・」
「お気になさらないで」紳士的な彼を初めて見る。
凛々しい御顔。
「わっ」
彼がタオルで僕の体を拭き始める。
「失礼いたします」
「お召し物を」
アイロンのかかった衣服を渡された。
「じ、自分でできるからっ」
「これは失礼した」
そう言いながら彼も着替える。
浴室を出ると、執事らが広い廊下の左右に並んで待っている。
「どうぞ」
あまりに仰々しくて歩みづらい。
「アルビノ」
御曹司が執事長を呼びつける。
「いつもありがとう。今度からは休んでいて構わない。執事全員だ」
「といいますのは」
「お客様がいらっしゃるときだけでいい。私には気も金も使うな。楽にいておくれ」
そういって執事1人1人の肩を叩く。
「いつも苦労かけるな。すまない」
1人の執事に小切手を渡しているのが見える。
「社長・・・これは・・」
「母上は元気か?大変だろう。少ないかもしれないが治療費に充ててくれ」
日本では未承認のがんの治療薬で毎月多額の費用がかかっていた。
「し・・しかし」
「案ずるな。少しばかり不要な車を売っただけだ」
不要な高級社用車や実質個人で持つ事業車をすべて売却していた。
「先代は先代。私は私だ。
質素・倹約・謙虚にだ。
節税対策は人件費を調整して所得を圧縮することで行う」
「え?調整?」
「安心しておくれ。君らの給与金額を引き上げる。ただそれだけでは課税負担も増える。
法定外福利費を増加させよう
アルビノ、これを頼む」
費用計上項目の見直しについてまとめられた資料が執事長へ渡される。
「それから、アルビノ。これは君の治療費だ。受け取っておくれ」
役員報酬から執事長へ病気の治療費が支払われる。
「私がこんな生活をできるのは君たちのおかげだ。
感謝するよ。君等の生活が守れるよう尽力する」
「お迎えに上がりました。お妃様」
重装甲で防弾仕様の国産ミニバンが出迎えに上がる。
ドアが分厚すぎて重くて開かない。
執事さんが開けてくれた。
「どうぞ。お乗りください」
車に乗る際に手を取られるなんて初めてだ。
お姫様気分を味わう。
SPが数人、同乗しようとするが御曹司が制止した。
「ありがとう。君らも今日は休んでいて構わない」
「し・・しかし」
「わがままを言ってすまない。もし私に何かあっても君たちの責任にはならないよう言ってある。
お忍びでデートさせておくれ」
「・・・どうか。ご無事で」
目を見合わせると2人のSPが引いていった。
御曹司が自ら運転する車が屋敷を出ていく。
「あ、あのっ、な、なんだか申し訳ないのですが」
助手席で窓を拭きながら伝える。
「心苦しいかい?私でさえ今もそうだよ。
この気持ちを大切にしたいものだな」
驕(おご)ってはいけないという。
「どこにいくの?」
「ん?大学病院。君の体を元に戻してもらいにね」
「え?治るの?」
「ああ。前立腺子宮も、他人の性欲を活性化させるフェロモンですらもね。
もう性関係や人間関係に苦しむことはなくなるだろう。
誰かのためじゃなく自分の人生を生きていい。
」
「ほ、本当に」
「ああ。それと1つ確かめたいことがある」
「?」
大学病院 医局にて。
産婦人科臨床研究医が告げる。
「全身麻酔と治療薬の局部注射、さらには女性的思考となった脳には
ホルモンバランスを正常化させる医薬の投与とあわせて電気ショックを与えます。
そのため、これらの治療を行った際に一部の記憶が喪失する可能性があります。
よろしいですかな?」
「え?き、記憶喪失・・・ですか?」
驚いて産婦人科医へ聞く。
「一部の場合もありますし、すべてということもあり得ます。
脳に直接影響する治療なものでございますゆえ」
御曹司のほうを向く。
「もともとは私の過ちが原因だ。本当にすまない。
私に『やめてくれ』という権利はない。
レン、迷うことはないはずだ。決めてくれ」
「う・・・うん」
できることならカラダは治したい。
けれど・・・。
僕は、女性や男性といった性とかカラダに関係なく、
心や人生目標を共有できる人が欲しかったのかもしれない。
マークさんに諭されて分かった気がする。
こんな僕のことをたくさん愛してくれた。
大事なこともたくさん教えてくれた。
きっと一部を忘れることはあってもすべてを忘れるということはないと思った。
「お、お願いします」
そういって治療依頼書にサインした・・・。
「それでは、手術日は7日後の正午からになります。
それまで体力の回復と健康的な食生活を意識してお過ごしください」
それからは毎晩のように愛し合った。
「怖いか?」
「う・・・うん・・んっ」
キングサイズのベッドに2人きり。
大きな手が胸を捕まえる。
両乳首をくりくりされた。
「んっ・・・あ・・・はぁはぁ・・んっ」
肩を丸め、頭が垂れる。彼の腕をつかむ。
それでも止まない指の動き。
「はぁはぁ・・んっ・・・やっ・・んっ」
やさしく、時に強く、両方の乳首を愛撫される。
はぁはぁ・・・。
もともと感じにくい体質。
それでも心を許せる人に触られたときだけは気持ちよかった。
「わっ、忘れちゃうのかな?全部・・・あっ」
ちゅっ・・・。
「たとえ全部忘れてしまっても最後まで看病をする。安心しろ」
「あっ・・・待って・・」
「レン、いいか?」
「う・・・うん・・・ふぁっ・・・くっ・・・んんっ」
体の中心で彼とつながる。
「っはぁ、ん・・・はぁはぁ・・・」
大きい彼を受け入れるので精いっぱい。
体が反って跳ねる。
カラダが熱くなっていく。
「入らないか?」
「う、受け止めきれなくて・・・ごめんなさい」
体力回復を考慮して、やさしくしてくれていた。回数も1回で終わるつもりでいる。
正常位のまま両乳首を愛撫される。
「ん・・・はぁはぁ」
「あせらなくていい。ゆっくりしよう」
そういって片方の乳首にキスをされる。
彼はまだ中央を貫いたままだ。
「んっ・・・あ・・・はぁはぁ・・んっ」
少しずつ彼が奥へと入ってくる。
「痛みはないか?」
「ん」
はぁはぁ・・・。
「からだに負担をかけてすまない」
「んっ・・・はぁはぁ・・・あっ・・・」
何度か抜き差しされては中から愛液を引き出される。
潤滑になった恥部は彼を受け入れてしまう。
「はあっ・・・あ・・・はぁはぁ・・」
これで何度目かの出入り。
ついに奥まで挿入されてしまった。
「はぁはぁ・・・はぁはぁ」
「すまないな」
絡み合う手。
手を握って気遣ってくれる。
「受け入れてくれてありがとう。レン」
「ん・・・はぁはぁ・・・」
やっとの思いで返事をする。
息苦しくて、恥ずかしくて、顔も耳も赤い。
「んぁっ・・・ん・・・やっ・・」
前立腺と精嚢をこすり上げられながら、前ではペニスを握られた。
「あっ・・・くぅ・・・い・・・やっ・・・」
くちゅっ・・・。
逃げようと前に力を入れれば中が締まって彼のペニスが前立腺や精嚢を圧迫した。
「はぁっ・・・あ・・・あ・・」
あわせてペニスからも快楽が押し寄せる。
カラダが後ろに反り曲がる。
枕元を見あげる恰好となる。
「あ・・・・あ・・・はぁはぁ」
「どうした?ようやく気持ちよくなってきたか?」
「くっ・・・んっ・・・はぁはぁ・・・あっ」
否定できなかった。
反った体勢を元に戻し彼のほうをみるが、中で動かれて下腹部内部がうずく。
「くぅっ・・・あっ・・・はぁはぁ・・」
「レン、君が仕事に困らないよう、広告モデルの件について広報に通しておいた。
お金と生活だけじゃ嫌であろう。承認欲求も満たしてやる」
「ふぇ?あっ・・・んっ・・・はぁはぁ・・やっ」
ガマンするのに使っていた手を口元からはぎ取られる。
「喘ぎ声、かわいい」
「やぁんっ・・・・あっ・・あ・・んっ・・くっ・・・」
手を押さえつけられ、彼の口で乳首を吸われていく。
「え?なに?ふあっ・・・んんっ・・・やっ」
急に快感が増大した。
ペニスには、自動で性感を与える筒がいつのまにか装着されている。
「レン、少し強く動くよ。ガマンな」
「え?あっ!やっ・・・ふあっ・・・あっ・・・んっ・・・ああんっ」
口元を隠す手を奪われ、弱いところを突き上げられるたびに声が漏れた。
ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ。
「んっ・・やぁんっ・・・あっ・・・はぁはぁ・・・はぁはぁ・・・」
正常位のまま、恥ずかしく感じている姿をじっと上から彼に見られている。
「色っぽいな。可愛い。レン、もっと気持ちよくなろうな」
「やぁんっ・・・あっ・・あっ・・あっ」
少し腰を持ち上げられ、下腹部前方ばかりが当てられる。
スポットをピンポイントで貫かれ、意識が飛びそうになる。
「はぁん!・・やっ・・・やっ・・・やっ・・それっ・・やだっ・・ああっ!」
びくんっ・・・びくんっ・・・。
彼のピストンに耐えきれなくなったカラダが快楽で跳ねる。
「はぁ・・・・あ・・・・」
痙攣する太もも。全身が硬直し、きばったまま息ができない。
充満する快楽。
股間に力をいれると、さらに快楽が増幅した。
「あ・・・・はぁはぁ・・・はぁはぁ」
目がトロンとしていく。快楽に墜ちていく。
(もう・・・・すきにして・・・)
カラダから力が抜けていく。
さらに、まだイっている最中のカラダを何度も彼が求めてくる。
「あっ!・・・あっ!・・・あっ!・・・」
びくんっ・・・びくんっ・・・。体が痙攣を繰り返す。
絶頂冷めやらぬまま、何度も頂点へと導かれる。
大して落ちきらないまま、再び連続絶頂へと連れていかれる。
全身から引き出されるカラダ。
快楽のあまり、もう可愛い声など出ない。
「っ・・・っ・・・あああ!・・っ」
びくんっ、びくんっ。
全身がびくんびくんと痙攣し限界を伝えている。
震える手で彼の腕をつかむが彼の腰は止まらない。
「レン、私だけは君をあきらめたりしないから」
「っ!っ!はぁんっ!・・・はぁはぁ・・も・・だめっ!・・・またイクっ!・・・んっ・・・はぁああっ!」
びくんっ、びくんっ。弓なりになるカラダ。
部屋に響くいやらしい音。
もう股間がどうなっているのかもわからない。
全身を駆け巡る快楽。数分間もずっと何度も絶頂状態に導かれ、目は開かない。
カラダの主導権を彼に奪われ、与えられる快楽に心を許していく。
(もう・・・どうにでもして・・・)
快楽に酔い、カラダをめちゃくちゃに愛される。
羞恥心などはどこかに消え去っていく。
そうして迎えた手術日当日。私の記憶もすべて消え去っていった・・・。
数か月後・・・。
傷心を抱えた御曹司が銀髪の執事に告げる。
「アルビノ・・・彼に仕事の依頼を・・・お願いできるか?」
「はい・・・。かりこまりました。
ですが、その・・・お言葉ですが彼には・・・」
「いや、過去のことは黙っておいてやってくれ。
フラッシュバックさせたくない。
今度こそ絶対に安定化させてあげたい」
オメガというレンの人生を狂わせた性態とフェロモン。
その手には、カラダや脳への影響をより低減することを目指して開発された、
また新たなフェロモン抑制薬が握られていた。
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