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***アリア視点***
ジェミューの人たちは生活するのに必要な、家や家財や衣服など、殆どの物を、自分達で作りだすらしい。そして村の人たちにはそれぞれ得意な分野があって、それぞれ分担して作っている。魔力を使いながらのその作業は、見ていて溜め息が出るくらい美しい光景だった。
「はい、アリアさん出来ました。」
「あ、、ええ、ありがとう。とても助かるわ。」
見惚れていて反応が遅れてしまった。私は、砂漠を歩く時用に、フードの付いたコートを作ってもらっていたのだ。正直、昼間の砂漠は暑かった。
コート自体は機能性重視の素朴なものなのだけど、水と魔力の糸がきらきらと絡み合っていく様は、本当に美しかった。
**
話し合いに参加したのは、村の取りまとめ役のダーンさんと、男の人が2人、シン、オーウェンさん、私の6人だった。
その話し合いの時に、レイラの名前が出た。ジェミューを守りたいというのはレイラの願いなのだと、シンからも聞いていたのでそれは別に何とも思わなかったのだけれど、、、。
話し合いの後、オーウェンさんが唐突にシンに言った。
「シンさん、昨日の話も王妃殿下に説明して頂きたいのですが。」
「ん、ああ、分かった。」
シンはすぐに了承して、私に向き直って説明を始めた。すると、オーウェンさんと、村の取りまとめ役のダーンさんが、シンの背中の向こうでごそごそとやり取りを始めた。気になった私はシンの話も聞きつつ目だけはそちらに集中させた。
オーウェンさんは何やら手紙を手渡して、ダーンさんがそれに目を通している。ダーンさんが弾かれたようにオーウェンさんを見た。
その時彼の口元が、レイラ、と動いた様に見えた。
直後に目線が私に向いて、慌てて ぱっ、とそらした。何故私を見たのか、、、。 と、そらした先はシンの顔で、呆れ顔のシンとばっちり目が合った。
「アリア、 今の話聞いていた?」
「ご、ごめんなさい、、もう一度いいかしら?」
はぁ、、と、シンから溜め息が聞こえた。きっとシンは私に呆れていると思う。
シンはジェミューの村はここ以外にもいくつかあるのだと教えてくれた。とはいえ、元々隠れやすくするために分散していたのが、人数が減ってきて統合されつつあるのが現状なようで、今回の事もあるので今後、徐々に1つにまとめる方針のようだ。
そしてもう1つ、ジェミューに関わる物の取引相手は当面の間は国内ではなく他国のみになるのだと教えてくれた。
ジェミューは国に納めるだけで、決して勝手に流通させてはいけないのだと。そしてその他国というのが、今まで取引のなかった新規の国なのらしい。
あれ、と思った。今までなら取引相手に一番に名前が出るのはリュヌレアムの筈で、、、。それはつまり、陛下はリュヌレアムから離れようとなさっている、、、?
不安定な足場が、さらに崩れていきそうで恐い。
***ジュリ視点***
痛い、、、。 苦しい、、。
何が起きたのか混乱してしまう。私は間違えていた? いや、そんな筈はないと思う。
だって私はいつだって陛下の為に、、。
さっきから必死で息を吸うのにちっとも楽にならない。ひっ、ひっ、と吸い込みながら、助けを求めて歩いた。意識がどんどん遠のいていく。誰かが私の名前を呼んだ気がした。
「あれっ 医務室?」
ぱちり、と目が覚めた。私、どうして、、?
頭がすごく痛い。
「ああ、起きたわね。」
はっとして声がする方を見ると意外なことに、メリッサがいた。
「え? 何でメリッサ?」
「目の前で倒れられたらさすがに助けるでしょ。丸1日寝てたのよ。」
「え、、? あ、あれ? 私、、、」
思い出したら涙が溢れてきた。
「ちょっ、ちょっとっ!? 何なのよあんた。」
「うぅ、、何でもないわよっ、! うぅぅ、、」
「ねぇ、何かあった?」
メリッサがぐぐっと近寄ってきた。
「何もないってばっっ!」
「あっそ。言いたくないならしょうがないけど、、、。 あ、そういえばジュリって、いつもすごく頑張っているらしいわね。」
「何よ。そんな事、誰も思ってもないわよ。」
「そんな事ないわよ。アリア様が言っていたもの、陛下がジュリをいつも褒めてるって。」
「陛下がアリア様にそんな事言う筈ないでしょ。遠ざけられてるくせに。」
「あら、知らないの? アリア様は陛下と一緒に仕事だってなさってるわよ。今だって、不在にしているのは陛下に頼まれた仕事をしているからなのよ。」
「え?陛下と仕事を?」
「ええ。陛下はアリア様をとても信用なさっているわ。」
「そんな、、聞いていない、、」
「あ、、ええと、、じゃあ、これから伝えるつもりだったんじゃない? えっと、つまり陛下が褒めていたのは本当よ。やっぱりあんたは特別だったのかもね。」
「特別なんて勘違いだったのよ。今回だって陛下は私を同行させなかったし。」
「今回って、、そういえば陛下は暫く不在にしていたわね。でもどうして陛下に付いていくのよ?」
「だってお嬢様も一緒だったのに、」
「ちょっと待って。 陛下はあの女と一緒に? 」
「お嬢様、よ。ええそうよ。」
「それって、、りょ、旅行にでも行ってたってこと!?」
「そうよ。それなのに私は連れて行ってもらえなかったの。特別なんかじゃなかった、、」
「まぁっ、信じられないっ! って、まあ、、んんと、、それは、あんまりだわ。ジュリがかわいそう。、、ねぇ、お嬢様ってどういう人なの?」
こんなに話したのって、いつぶりだろう。メリッサは嫌な女だと思っていたのにとても親身になってくれた。可愛そうと言われても悪い気はしない。
「お嬢様はお優しい方よ。陛下もお嬢様を気に入っていらっしゃるし。」
「ふぅん、、ジュリはそれを見て平気なの?」
「、、私は、、、お嬢様と陛下が仲が良ければ嬉しいの。」
「どうして? 自分じゃなくてお嬢様なのに?」
「だって私なんて、、。陛下はお嬢様を気に入っているのだし。」
「もしかして陛下はお嬢様に唆されているのじゃない?」
「そんなこと、、お嬢様は優しいわ、、」
「そのお嬢様のせいで陛下がジュリを遠ざけたんじゃないの?」
「違うわ。お嬢様がいるから私に居場所を下さるの。」
「ジュリはレイラがいない時からお気に入りって、自分で言ってたじゃない。」
「それは前の事で、、。そ、それに、最近はそうでもなかったし、、お嬢様が来たからまた、、」
「ほら。つまりお嬢様はきっかけでしょ? ジュリを近くに呼ぶ為の。それなのにお嬢様が陛下を唆したんだわ。」
「陛下が、、私を近くに、、? そんな、そんな夢みたいなこと、、」
「ないって言いきれる? ジュリは可愛いもの。ねぇ、、、お嬢様を、追い出してみたら?」
「で、出来ないっ! 今日だって、お嬢様にあんなことしたから、、」
つい口が滑って、メリッサがすかさず聞いてきた。
「何したの? そういえばジュリ、ずいぶん苦しそうだったわね。」
言うつもりはなかったのに、もしかしてメリッサなら分かってくれるんじゃないかという思いが頭を掠めて、口が動いた。
「お、お嬢様に避妊薬を、、そしたら陛下がお怒りになって、、、」
ちらりとメリッサを見ると目を見開いていた。
「何でもない女が陛下のお子を身籠るなんて、あってはならないことだわっ! ジュリが正しいに決まってる!」
「そ、そう? そうよね? 私もそう思って、陛下がお困りにならないようにと、、。それなのに、、」
やっぱり自分は間違えていなかったんだと、ほっとした。あれ、じゃあ間違えているのは陛下で、、だとするとそれはお嬢様のせい、、?
「悔しいわよね。分かるわその気持ち。ジュリ、私、あんたが可愛そうでならないわ。これからも困った事があったら相談してね。必ず力になるから。今回の事もアリア様に報告するわね。」
「えっ、あ、待って。ちがっ、そんなつもりじゃ」
「ジュリは何も心配しないでね。あ、私もういかなきゃだわ。じゃあね。」
アリア様にまで報告がいくと、まるで私が裏切っているようで気まずい。
だけど、私にも味方がいるというのは何だか嬉しかった。
ジェミューの人たちは生活するのに必要な、家や家財や衣服など、殆どの物を、自分達で作りだすらしい。そして村の人たちにはそれぞれ得意な分野があって、それぞれ分担して作っている。魔力を使いながらのその作業は、見ていて溜め息が出るくらい美しい光景だった。
「はい、アリアさん出来ました。」
「あ、、ええ、ありがとう。とても助かるわ。」
見惚れていて反応が遅れてしまった。私は、砂漠を歩く時用に、フードの付いたコートを作ってもらっていたのだ。正直、昼間の砂漠は暑かった。
コート自体は機能性重視の素朴なものなのだけど、水と魔力の糸がきらきらと絡み合っていく様は、本当に美しかった。
**
話し合いに参加したのは、村の取りまとめ役のダーンさんと、男の人が2人、シン、オーウェンさん、私の6人だった。
その話し合いの時に、レイラの名前が出た。ジェミューを守りたいというのはレイラの願いなのだと、シンからも聞いていたのでそれは別に何とも思わなかったのだけれど、、、。
話し合いの後、オーウェンさんが唐突にシンに言った。
「シンさん、昨日の話も王妃殿下に説明して頂きたいのですが。」
「ん、ああ、分かった。」
シンはすぐに了承して、私に向き直って説明を始めた。すると、オーウェンさんと、村の取りまとめ役のダーンさんが、シンの背中の向こうでごそごそとやり取りを始めた。気になった私はシンの話も聞きつつ目だけはそちらに集中させた。
オーウェンさんは何やら手紙を手渡して、ダーンさんがそれに目を通している。ダーンさんが弾かれたようにオーウェンさんを見た。
その時彼の口元が、レイラ、と動いた様に見えた。
直後に目線が私に向いて、慌てて ぱっ、とそらした。何故私を見たのか、、、。 と、そらした先はシンの顔で、呆れ顔のシンとばっちり目が合った。
「アリア、 今の話聞いていた?」
「ご、ごめんなさい、、もう一度いいかしら?」
はぁ、、と、シンから溜め息が聞こえた。きっとシンは私に呆れていると思う。
シンはジェミューの村はここ以外にもいくつかあるのだと教えてくれた。とはいえ、元々隠れやすくするために分散していたのが、人数が減ってきて統合されつつあるのが現状なようで、今回の事もあるので今後、徐々に1つにまとめる方針のようだ。
そしてもう1つ、ジェミューに関わる物の取引相手は当面の間は国内ではなく他国のみになるのだと教えてくれた。
ジェミューは国に納めるだけで、決して勝手に流通させてはいけないのだと。そしてその他国というのが、今まで取引のなかった新規の国なのらしい。
あれ、と思った。今までなら取引相手に一番に名前が出るのはリュヌレアムの筈で、、、。それはつまり、陛下はリュヌレアムから離れようとなさっている、、、?
不安定な足場が、さらに崩れていきそうで恐い。
***ジュリ視点***
痛い、、、。 苦しい、、。
何が起きたのか混乱してしまう。私は間違えていた? いや、そんな筈はないと思う。
だって私はいつだって陛下の為に、、。
さっきから必死で息を吸うのにちっとも楽にならない。ひっ、ひっ、と吸い込みながら、助けを求めて歩いた。意識がどんどん遠のいていく。誰かが私の名前を呼んだ気がした。
「あれっ 医務室?」
ぱちり、と目が覚めた。私、どうして、、?
頭がすごく痛い。
「ああ、起きたわね。」
はっとして声がする方を見ると意外なことに、メリッサがいた。
「え? 何でメリッサ?」
「目の前で倒れられたらさすがに助けるでしょ。丸1日寝てたのよ。」
「え、、? あ、あれ? 私、、、」
思い出したら涙が溢れてきた。
「ちょっ、ちょっとっ!? 何なのよあんた。」
「うぅ、、何でもないわよっ、! うぅぅ、、」
「ねぇ、何かあった?」
メリッサがぐぐっと近寄ってきた。
「何もないってばっっ!」
「あっそ。言いたくないならしょうがないけど、、、。 あ、そういえばジュリって、いつもすごく頑張っているらしいわね。」
「何よ。そんな事、誰も思ってもないわよ。」
「そんな事ないわよ。アリア様が言っていたもの、陛下がジュリをいつも褒めてるって。」
「陛下がアリア様にそんな事言う筈ないでしょ。遠ざけられてるくせに。」
「あら、知らないの? アリア様は陛下と一緒に仕事だってなさってるわよ。今だって、不在にしているのは陛下に頼まれた仕事をしているからなのよ。」
「え?陛下と仕事を?」
「ええ。陛下はアリア様をとても信用なさっているわ。」
「そんな、、聞いていない、、」
「あ、、ええと、、じゃあ、これから伝えるつもりだったんじゃない? えっと、つまり陛下が褒めていたのは本当よ。やっぱりあんたは特別だったのかもね。」
「特別なんて勘違いだったのよ。今回だって陛下は私を同行させなかったし。」
「今回って、、そういえば陛下は暫く不在にしていたわね。でもどうして陛下に付いていくのよ?」
「だってお嬢様も一緒だったのに、」
「ちょっと待って。 陛下はあの女と一緒に? 」
「お嬢様、よ。ええそうよ。」
「それって、、りょ、旅行にでも行ってたってこと!?」
「そうよ。それなのに私は連れて行ってもらえなかったの。特別なんかじゃなかった、、」
「まぁっ、信じられないっ! って、まあ、、んんと、、それは、あんまりだわ。ジュリがかわいそう。、、ねぇ、お嬢様ってどういう人なの?」
こんなに話したのって、いつぶりだろう。メリッサは嫌な女だと思っていたのにとても親身になってくれた。可愛そうと言われても悪い気はしない。
「お嬢様はお優しい方よ。陛下もお嬢様を気に入っていらっしゃるし。」
「ふぅん、、ジュリはそれを見て平気なの?」
「、、私は、、、お嬢様と陛下が仲が良ければ嬉しいの。」
「どうして? 自分じゃなくてお嬢様なのに?」
「だって私なんて、、。陛下はお嬢様を気に入っているのだし。」
「もしかして陛下はお嬢様に唆されているのじゃない?」
「そんなこと、、お嬢様は優しいわ、、」
「そのお嬢様のせいで陛下がジュリを遠ざけたんじゃないの?」
「違うわ。お嬢様がいるから私に居場所を下さるの。」
「ジュリはレイラがいない時からお気に入りって、自分で言ってたじゃない。」
「それは前の事で、、。そ、それに、最近はそうでもなかったし、、お嬢様が来たからまた、、」
「ほら。つまりお嬢様はきっかけでしょ? ジュリを近くに呼ぶ為の。それなのにお嬢様が陛下を唆したんだわ。」
「陛下が、、私を近くに、、? そんな、そんな夢みたいなこと、、」
「ないって言いきれる? ジュリは可愛いもの。ねぇ、、、お嬢様を、追い出してみたら?」
「で、出来ないっ! 今日だって、お嬢様にあんなことしたから、、」
つい口が滑って、メリッサがすかさず聞いてきた。
「何したの? そういえばジュリ、ずいぶん苦しそうだったわね。」
言うつもりはなかったのに、もしかしてメリッサなら分かってくれるんじゃないかという思いが頭を掠めて、口が動いた。
「お、お嬢様に避妊薬を、、そしたら陛下がお怒りになって、、、」
ちらりとメリッサを見ると目を見開いていた。
「何でもない女が陛下のお子を身籠るなんて、あってはならないことだわっ! ジュリが正しいに決まってる!」
「そ、そう? そうよね? 私もそう思って、陛下がお困りにならないようにと、、。それなのに、、」
やっぱり自分は間違えていなかったんだと、ほっとした。あれ、じゃあ間違えているのは陛下で、、だとするとそれはお嬢様のせい、、?
「悔しいわよね。分かるわその気持ち。ジュリ、私、あんたが可愛そうでならないわ。これからも困った事があったら相談してね。必ず力になるから。今回の事もアリア様に報告するわね。」
「えっ、あ、待って。ちがっ、そんなつもりじゃ」
「ジュリは何も心配しないでね。あ、私もういかなきゃだわ。じゃあね。」
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だけど、私にも味方がいるというのは何だか嬉しかった。
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