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***アリア視点***
真夜中、突然の訪問者によって眠りの中から引っ張り出された。何者かが口を塞いできたのだ。
「 ひっ、、!?」
心臓は飛び出さんばかりに跳ねた。
「しっ! 静かにして下さい。」
それは聞き覚えのある声で、、、 こくこくと頷きながら口に当てられた手を剥ぎ取った。
「ノア、、? なの?」
暗くて顔は見えないけれど、声は確かにノアだった。
「はい。 今日は王妃殿下を連れ去りに来ました。」
「えっ!」
とんでもないことを言い出すから、つい大きな声がでた。
「しっ、だから、静かにですってば。」
「な、何故? どういう事なの? わ、私を、、?」
「はい。そうです。ですから、大人しくしてくれれば優しく、出来なければ無理やりですけど、どうなさいますか?」
「おおお大人しくなんて出来る訳ないじゃないっ」
「静かにっ! ですってば。本当、あなたって人は、、 じゃあ聞きますけど、今の王妃殿下っていう肩書き、好きですか?」
「、、、ずっと願っていた地位だわ。」
「あぁもう、好きか嫌いかで答えて下さい。」
ノアってこんな人だっけ? 疑問に思いながら返事を考えた。
「、、、好き、ではないわね。」
「じゃあ次、陛下を愛していますか?」
「それはあり得ないわ。」
つい即答した。愛してるなんてとんでもない。
「あははっ、気持ちいい回答ですね。では最後、王宮で一生を過ごしたいですか?」
「だって、、私の居場所はここだもの。」
「はぁ、、 いいですか、居場所なんてものは、用意されるだけじゃないんです。なかったら作ればいいんです。」
「そんな事、、出来ないわ。」
そんな事、考えた事もない。
「出来ないと思うだけですよね? 作りたくない訳じゃ無いですよね?」
「、、、でも、出来ないわ。だって、私はお父様の娘で、この国の王妃だもの。」
「ここにいて、幸せですか?」
「、、、幸せなんて、必要なの?」
「、、っ 分かりました、行きましょう。俺がその居場所を作ります。」
「えっ、えっ、どこに? 無理だわ。そんないきなり、見張りだっているしっ」
「見張りは俺です。だから早く」
「え? ええ?」
そんな突拍子のない事を、、。そう思う反面、私の手を掴むノアの手が、救いの手のようにも感じた。自分で飛び出す勇気のない私は、誰かが救い出してくれるのを願っていたのかもしれない。
付いて行ってもいいのかしら? 胸がドクドクと激しく鳴っている。
ノアが寝室のドアを開けると、そこにはミアが待ち構えていた。そちらの部屋はほんの少しだけ明かりを灯していて、開いたドアから寝室に向けてぼんやりと漏れ出てくる。
その薄明かりの中、自分の足元で白い薄地の裾が揺れ、その時初めて自分が寝衣姿だったことを思い出した。
「ひゃぁっ」
締め付けないよう大きく開いた胸元は緊張で汗ばんでいて、髪が張り付いている。慌てて手で隠しながらノアを見ると、ノアはしっかりこちらを見ていた。
「、、あ、、あ、、、」
言葉にならず狼狽えると、はっとして決まり悪そうに顔を背けた。
「アリア様、では急いで支度をしましょう。ノアさん、少し出ていていただいてもいいですか?」
そのやり取りに気が付いたミアが慌てて私を再び寝室へと押し込んだ。
「分かりました。出来れば急いで下さい。」
**
ミアは小さなランプを床に置いて、あれよあれよという間に寝着を剥ぎ取り簡素な服を着せた。髪は1本の三つ編みだ。
「何だかこの前の旅を思い出すわね。」
鏡に映った自分の姿を見て懐かしく思い、声を潜めてミアに話し掛けた。
あの時はここまで貧相な格好ではなかったけれど、浮いてしまわない程度に気を使った格好をしていた。
「そうですね、でも、あの時は気付かれても構わない状況でしたけど、今回は違います。出来るだけお顔を晒さないようにして下さいね。」
ミアは、以前ジェミューの村で頂いたコートを出してきて、仕上げに被せてくれた。
「私、、本当にここを出るの?」
「はい。それが一番アリア様の為になると思います。」
心細くなってミアを見つめて言うと、にっこりと笑顔で返された。
「ミアは、、?」
「付いて行きたい気持ちはありますけど、私までいなくなってしまうと誤魔化す者がいません。」
胸がざわざわした。
「誤魔化すって、、危なくない?」
「大丈夫です。段取りは出来ていますから。」
「でも、、」
「心配しないで下さい。落ち着いたらアリア様を訪ねます。その時はまた、仕えさせてもらえますか?」
「、、、嬉しいけれど、きっと私にそんなお金はないわ。」
つい正直な考えが口から出た。その時はもう王妃ではないから。
「アリア様ったら。お金なんて要りませんよ。必要なら私が働きます。」
「ふふっ、じゃあその時は侍女ではなくて友人になって欲しいわ。何が出来るか分からないけど、私だって働けるはず。」
侍女に養ってもらう主人なんて聞いた事がない。つい おかしくて吹き出すと、そんな私を見て、ミアは優しく微笑んだ。
「良かった、やっと笑顔になりましたね。ここ最近のアリア様は酷い状態でしたよ。でも、これからはどうか自由に、、」
その時こんこんこん、とドアが叩かれた。ノアが早く、と急かしているのだ。
「はい、もう出ますっ。」
ミアは慌てて私をドアの外に追い出した。
「ノアさん、アリア様をお願いいたします。」
「はい、任されました。」
ノアはにやり、と冗談ぽい笑顔をミアに見せて、私の手を引いた。そして以外にもすんなりと王宮の外に出ることが出来たのだった。
王宮の外には、1頭の馬が準備されていた。
「馬で行くの? しかも一頭?」
「うん。馬車は目立つし、一緒に乗った方が守り易いでしょ。あと、馬に乗れるかも知らなかったし。」
そう言って馬を撫でながら、ぐるりと点検する。
「馬くらい乗れるわよ。というか、どうして急に馴れ馴れしいの?」
今日のノアの態度は、何だか偉そうだ。部屋を出てからは特に、私に対しての遠慮がなくなっている。
「あはは、だってもう王妃殿下じゃないでしょ。呼び方は、う~んと、、アリーでいい?」
「止めてよ、気色悪いわ。」
「うゎ、酷い。 まぁいいや。はい、乗って。」
ノアは軽々と馬に飛び乗って、手を差し出してきた。その手を取ったら、もう戻れない、、。急に現実味が増してきて、恐くなった。私は本当にここから立ち去って生きて行けるのかしら? ちらり、と王宮を振り返った。
「アリー、早く。時間がないよ。」
考える隙も与えないとばかりに急かされて、おずおずと手を重ねた。瞬間、ふわり、と引き上げられた。気付けばノアの腕の中だ。しかも横座りになっていて自由に動けない。
「きゃ、、」
馬が走り出す、、、。
掴まる物を求めて、ノアにしがみつく形になった。仕方のない事だけど、気まずい、、。シンと密着してしまった時の様なドキドキは無いけれど、居心地は悪かった。
暫くすると少し慣れてきて、居心地の悪い成りに どうにか収まりの良い位置を見つけることができた。しがみつかないと落ちそうなのには変わりないけれど、それでも余裕ができたのだ。
「ねぇ、ところでどうしてこんな事を? というか、あんなに驚かさなくて良かったんじゃないの? もし私が行かないって言ったら、どうなっていたの? あなたは、何か得があるの?」
「やめてよ質問ばっかり。あんま喋ると舌を噛むよ。」
「、、、」
口を開こうとしたら本当に舌を噛みかけて、大人しくじっとする事にした。
もう元には戻れないところまで来てしまった。
私の、今までの 頑張りも、苦労も、意地も、責任も、何もかもを置いてきた。
その置いてきた今までの全ては、一体何だったんだろう、、、。
激しく揺れる馬の上で たいして気を許せてもいない男の腕の中にいる自分が、何だか得体の知れない物のように思えた。
それでもここから先は、この得体の知れない物が私なのだ、、、。
真夜中、突然の訪問者によって眠りの中から引っ張り出された。何者かが口を塞いできたのだ。
「 ひっ、、!?」
心臓は飛び出さんばかりに跳ねた。
「しっ! 静かにして下さい。」
それは聞き覚えのある声で、、、 こくこくと頷きながら口に当てられた手を剥ぎ取った。
「ノア、、? なの?」
暗くて顔は見えないけれど、声は確かにノアだった。
「はい。 今日は王妃殿下を連れ去りに来ました。」
「えっ!」
とんでもないことを言い出すから、つい大きな声がでた。
「しっ、だから、静かにですってば。」
「な、何故? どういう事なの? わ、私を、、?」
「はい。そうです。ですから、大人しくしてくれれば優しく、出来なければ無理やりですけど、どうなさいますか?」
「おおお大人しくなんて出来る訳ないじゃないっ」
「静かにっ! ですってば。本当、あなたって人は、、 じゃあ聞きますけど、今の王妃殿下っていう肩書き、好きですか?」
「、、、ずっと願っていた地位だわ。」
「あぁもう、好きか嫌いかで答えて下さい。」
ノアってこんな人だっけ? 疑問に思いながら返事を考えた。
「、、、好き、ではないわね。」
「じゃあ次、陛下を愛していますか?」
「それはあり得ないわ。」
つい即答した。愛してるなんてとんでもない。
「あははっ、気持ちいい回答ですね。では最後、王宮で一生を過ごしたいですか?」
「だって、、私の居場所はここだもの。」
「はぁ、、 いいですか、居場所なんてものは、用意されるだけじゃないんです。なかったら作ればいいんです。」
「そんな事、、出来ないわ。」
そんな事、考えた事もない。
「出来ないと思うだけですよね? 作りたくない訳じゃ無いですよね?」
「、、、でも、出来ないわ。だって、私はお父様の娘で、この国の王妃だもの。」
「ここにいて、幸せですか?」
「、、、幸せなんて、必要なの?」
「、、っ 分かりました、行きましょう。俺がその居場所を作ります。」
「えっ、えっ、どこに? 無理だわ。そんないきなり、見張りだっているしっ」
「見張りは俺です。だから早く」
「え? ええ?」
そんな突拍子のない事を、、。そう思う反面、私の手を掴むノアの手が、救いの手のようにも感じた。自分で飛び出す勇気のない私は、誰かが救い出してくれるのを願っていたのかもしれない。
付いて行ってもいいのかしら? 胸がドクドクと激しく鳴っている。
ノアが寝室のドアを開けると、そこにはミアが待ち構えていた。そちらの部屋はほんの少しだけ明かりを灯していて、開いたドアから寝室に向けてぼんやりと漏れ出てくる。
その薄明かりの中、自分の足元で白い薄地の裾が揺れ、その時初めて自分が寝衣姿だったことを思い出した。
「ひゃぁっ」
締め付けないよう大きく開いた胸元は緊張で汗ばんでいて、髪が張り付いている。慌てて手で隠しながらノアを見ると、ノアはしっかりこちらを見ていた。
「、、あ、、あ、、、」
言葉にならず狼狽えると、はっとして決まり悪そうに顔を背けた。
「アリア様、では急いで支度をしましょう。ノアさん、少し出ていていただいてもいいですか?」
そのやり取りに気が付いたミアが慌てて私を再び寝室へと押し込んだ。
「分かりました。出来れば急いで下さい。」
**
ミアは小さなランプを床に置いて、あれよあれよという間に寝着を剥ぎ取り簡素な服を着せた。髪は1本の三つ編みだ。
「何だかこの前の旅を思い出すわね。」
鏡に映った自分の姿を見て懐かしく思い、声を潜めてミアに話し掛けた。
あの時はここまで貧相な格好ではなかったけれど、浮いてしまわない程度に気を使った格好をしていた。
「そうですね、でも、あの時は気付かれても構わない状況でしたけど、今回は違います。出来るだけお顔を晒さないようにして下さいね。」
ミアは、以前ジェミューの村で頂いたコートを出してきて、仕上げに被せてくれた。
「私、、本当にここを出るの?」
「はい。それが一番アリア様の為になると思います。」
心細くなってミアを見つめて言うと、にっこりと笑顔で返された。
「ミアは、、?」
「付いて行きたい気持ちはありますけど、私までいなくなってしまうと誤魔化す者がいません。」
胸がざわざわした。
「誤魔化すって、、危なくない?」
「大丈夫です。段取りは出来ていますから。」
「でも、、」
「心配しないで下さい。落ち着いたらアリア様を訪ねます。その時はまた、仕えさせてもらえますか?」
「、、、嬉しいけれど、きっと私にそんなお金はないわ。」
つい正直な考えが口から出た。その時はもう王妃ではないから。
「アリア様ったら。お金なんて要りませんよ。必要なら私が働きます。」
「ふふっ、じゃあその時は侍女ではなくて友人になって欲しいわ。何が出来るか分からないけど、私だって働けるはず。」
侍女に養ってもらう主人なんて聞いた事がない。つい おかしくて吹き出すと、そんな私を見て、ミアは優しく微笑んだ。
「良かった、やっと笑顔になりましたね。ここ最近のアリア様は酷い状態でしたよ。でも、これからはどうか自由に、、」
その時こんこんこん、とドアが叩かれた。ノアが早く、と急かしているのだ。
「はい、もう出ますっ。」
ミアは慌てて私をドアの外に追い出した。
「ノアさん、アリア様をお願いいたします。」
「はい、任されました。」
ノアはにやり、と冗談ぽい笑顔をミアに見せて、私の手を引いた。そして以外にもすんなりと王宮の外に出ることが出来たのだった。
王宮の外には、1頭の馬が準備されていた。
「馬で行くの? しかも一頭?」
「うん。馬車は目立つし、一緒に乗った方が守り易いでしょ。あと、馬に乗れるかも知らなかったし。」
そう言って馬を撫でながら、ぐるりと点検する。
「馬くらい乗れるわよ。というか、どうして急に馴れ馴れしいの?」
今日のノアの態度は、何だか偉そうだ。部屋を出てからは特に、私に対しての遠慮がなくなっている。
「あはは、だってもう王妃殿下じゃないでしょ。呼び方は、う~んと、、アリーでいい?」
「止めてよ、気色悪いわ。」
「うゎ、酷い。 まぁいいや。はい、乗って。」
ノアは軽々と馬に飛び乗って、手を差し出してきた。その手を取ったら、もう戻れない、、。急に現実味が増してきて、恐くなった。私は本当にここから立ち去って生きて行けるのかしら? ちらり、と王宮を振り返った。
「アリー、早く。時間がないよ。」
考える隙も与えないとばかりに急かされて、おずおずと手を重ねた。瞬間、ふわり、と引き上げられた。気付けばノアの腕の中だ。しかも横座りになっていて自由に動けない。
「きゃ、、」
馬が走り出す、、、。
掴まる物を求めて、ノアにしがみつく形になった。仕方のない事だけど、気まずい、、。シンと密着してしまった時の様なドキドキは無いけれど、居心地は悪かった。
暫くすると少し慣れてきて、居心地の悪い成りに どうにか収まりの良い位置を見つけることができた。しがみつかないと落ちそうなのには変わりないけれど、それでも余裕ができたのだ。
「ねぇ、ところでどうしてこんな事を? というか、あんなに驚かさなくて良かったんじゃないの? もし私が行かないって言ったら、どうなっていたの? あなたは、何か得があるの?」
「やめてよ質問ばっかり。あんま喋ると舌を噛むよ。」
「、、、」
口を開こうとしたら本当に舌を噛みかけて、大人しくじっとする事にした。
もう元には戻れないところまで来てしまった。
私の、今までの 頑張りも、苦労も、意地も、責任も、何もかもを置いてきた。
その置いてきた今までの全ては、一体何だったんだろう、、、。
激しく揺れる馬の上で たいして気を許せてもいない男の腕の中にいる自分が、何だか得体の知れない物のように思えた。
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