プライド

ミヒロ

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「やっと、納得したかも。伯父さんの通夜や葬儀で、2人の兄妹は泣いていて、広斗さんはどうして泣かないのかずっと気になってた」

隣同士で並んで座り、映画は付けっぱなしなままだ。

「よほど情がないのか、プライドが高いのか、わからなかった、最初はね。
きっと泣けないだけだったんだね。
真実を受け止めきれなくて。
本当は一番、泣いていたのは広斗さん」

慶太は続けた。

「明奈は、通夜も葬儀もなかったんだ。霊安室で眠る明奈を見てたら涙が止まらないし、
泣きじゃくった。
何もしてあげれなかった自分に一番、腹が立ったんだ」

ふと、慶太が優しい眼差しで俺を見た。

「初めて会った日に言ったじゃん?慶太の好きなように生きるのが一番、みたくさ。俺も広斗さんに同じ事が言えるよ」

「...ゲイでも構わない、てこと。か」

「犯罪を犯してる訳じゃないんだし...でも」

慶太から笑顔が消えた。

「誰とでも寝るのは賛成できない」

真剣な慶太の眼差しとぶつかった。

「好きな人、見つけてよ」

「うん...」

「まだ、俺も半月あるし、夏休み」

そう言って慶太が笑った。

この晩、慶太になにが食べたいか、聞いたら、

「広斗さんの作るもの全部食べてみたい」

答えにならず、

魚の煮付け、茄子の煮浸し、タコと胡瓜、わかめの酢の物、炊き込みご飯、豚汁にした。

「凄い!豪華だね!」

「お前んちに比べたら全然だろ」

「家政婦だもん。愛がないから、愛が」

いただきます!と手を合わせ、散々、美味っ!を連発しながら慶太は食べる。

炊き込みご飯も豚汁もお代わりしまくった。


慶太を恋愛対象に思うのは変だよな、てわかってるのに、何処かで意識してる。


食事も慶太が食べ、笑顔を見届けてから、俺も箸を伸ばす。


ショッピングに映画館、水族館、プラネタリウムが見たいというので博物館も行った。


あっという間に慶太の夏休みが終わろうとしていた。
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