プライド

ミヒロ

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「連れてきたよ、明奈。お兄ちゃんがずっと会わせたかった人」

慶太が写真の中の明奈ちゃんに声をかける。

「笑われるよ、明奈ちゃんに」

「どうして?」

「男の人なの?て」

「そんな事ないよ」

「それに...俺、穢れてるし」

「穢れてる...?転んだの?いつ?汚れは見えないけど」

俺の体をぐるぐると見て回る。

「汚れてる、て感じてるならお風呂入ろ、ほら」

慶太が手を差し出した。

その優しく温かい手を握り、これまた広い浴室に向かった。

足を伸ばしても届かないくらいのジャグジー付きの風呂に2人で浸かった。

よせ、というのに、背中を流してくれた。

「恥ずかしがってる」

湯船の中、目と鼻の先に裸の慶太が座っている。

自分でも驚きだった。

両手両足を合わせても全然足りないくらいの男に抱かれたのに。

先に上がってて、と頼むと、なんで、と返ってきた。

取り越し苦労かな、と思ったが、念のため、アナルを洗浄した。

上がると待っていたかのようにバスタオルと部屋着を渡され、着替えた。

「良かった、サイズが合って。いつかこんな日が来たら、て目に付いたから買っておいたんだ」

真っ白なパーカーのスウェット。

慶太はお揃いの黒のパーカーのスウェットを着ていた。

ペアルックなんて生まれて初めてで顔が熱い。

突然、慶太にダブルベッドとは利かない、キングサイズのベッドに仰向けに押し倒された。

「全部、知りたい。教えて。広斗さんの好きなこと、気持ちいいところ」

自分で慶太が穢れてしまう、そんな気持ちはもう無くなった。

夢中で舌を絡め、キスをした。

「みんなが見てるよ」

離れてはいるが犬たちの視線を感じ言うと、

「みんないい子だから大丈夫だよ」

慶太はもしかしたらディープキスも初めてかもしれない。

月夜の中、本能の赴くまま、互いの体を貪り合った。

年下の慶太に抱かれながら感じ、イッた。

慶太も俺の中で射精した。

慶太に胸元を抱き締められたまま、天井を見上げた。

「初めてじゃないのか?慣れてたな」

「予習しといたから」

「予習!?」

俺はまさかと思い、上半身を起こした。

「ネット、てつくづく便利だよね」

その一言でホッとした。

互いに下着のまま抱き合い、朝を迎えた。

来たときと同様、慶太の後を追い、1階のリビングへ。

「おはようございます。慶太さま」

「おはよう、石賀さん」

さま、付けなのか、と家政婦の中年の女性と慶太を見た。

「送って頂いてありがとう、なにかお礼しないといけないわね」

お母さんの一言に

「何もいらないです」

「俺、この人が欲しい。付き合ってるんだ、認めて欲しい」

俺は絶句した。

慶太のお母さんもぎょっとした表情を浮かべた。

「認めてくれないなら出ていく」

「待ちなさい、慶太」

「行こう、広斗さん」

俺の手を引っ張り、玄関に向かう。

「ちょっと待ってて」

と階段を駆け上がると、うさぎのぬいぐるみの入った小さな包みを持ち、携帯と財布をポケットにしまいながら慌てた様子で降りてきた。

「慶太!」

「行くよ!」

お母さんの制止する声。

慶太に連れられ、俺は慶太の住む豪邸を後にした。
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