君に恋をした

ミヒロ

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「....なるほどな...大変だったんだな。てか、あいつ、めっちゃいい奴なんじゃねーの?なかなか、他人の為に太刀打ちする奴なんかいねーよ?」

そこまで話しを聞いた明文は情事の後のベッドの上で、全裸のまま、隣に座る俺の顔を見る。

「....だからだよ。だから、俺、隼一を好きになったんだ」

休みも互いの家を行き来したり、親同士も仲良くなった。
一緒に映画を観たり、ゲーセンに行ったり、居心地がいい関係。

二人きりだと意識し、ドキドキする様になり...

だけど、中三に上がる少し前、隼一に彼女が出来た。

「....そっか、良かったね」

ちっとも喜んであげれなかったのに、そう微笑んだ。

それからは俺は隼一を避けるようになった。

邪魔したらいけないから。

そんな言い訳と共に....。

高校は別の高校にした。

彼女と一緒に並ぶ、笑顔の隼一の姿を見たくなかったから。

俺の恋は終わった。

「....ふーん。てか、終わらせたもなにも、始まってもなくね?」

「....どういう意味?」

「どうせ、お前、あいつを避けるつもりなら、逃げていないで、気持ちを打ち明けたら、まだわかる。お前、何にもしないで、ただ、逃げ回ってるだけじゃん」

「....」

「なに、今更、怖がってんだ?」

「そりゃ....ゲイだ、て失望されたくは無いし....」

ぷ、と明文が吹き出した。

「何が可笑しいんだよ」

「だから、さっき言ったよな?どうせ、逃げ回ってんのに、嫌われるのが怖い、て、すげー矛盾なんだけど」

「....そうなのかもだけど....」

明文が言いたいことはわかる。

でも、怖い。

気持ちを知られないまま、避けて、逃げ回ってた方が俺には楽なんだ。

「ま、俺としてはセフレ解消されないで済むし、どうでもいいんだけどさ。な、もう一回しない?掘らせろ」

明文がゆっくり俺をベッドの海に沈ませ、溺れさせる。

絡ませて来た舌に自らの舌を絡ませ、窒息しそう。

溺れて、そして、現実から逃避する。
快楽が全て、一旦、脳内から全てを白紙にしてくれるから。

だから、明文とのセフレ解消は俺も考えてなんかない。

キスを続けながら明文の濡れた指が明文が吐き出した白濁が溢れ出る穴に差し込まれた。
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