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しおりを挟む「お、お兄ちゃん....」
お兄ちゃんに助け舟を求めた僕だったが....
蓮太くんは兄の耳に顔を寄せ、こそこそ話、兄の顔は湯気が立つんじゃないかってくらい真っ赤になり、驚愕のためか目も真ん丸だ....
何を話してるんだろう...。
「わ、わかった....」
ぽつり、兄が呟いた。
「んあ?あっれ、慶太は?」
不意打ちな恭一さんの声に思わずキョロキョロ。
「あれ、ホントだ、慶太さんがいない...僕、ちょっと探しに行ってきます」
浴衣姿の僕は、すくっと立ち上がる。
蓮太くんは兄にくっつくみたいに耳寄せ話していて、なんだか逃げたいし。
廊下を歩いていたら、ふんふんと鼻歌を歌い、足取りの軽い慶太さんを発見した。
「慶太さん!心配したんですよ」
「あっ!奏斗」
慶太さんに誘われ、ロビーに並ぶ、マッサージチェアに座った。
「さっきから鼻歌ですね、なにかいいことでも?」
「あっ、わかっちゃったー?実はねー、お相撲さん達が宿泊してたの!僕の好きな力士さんまでいてさー!」
ふふふっ!と頬っぺを両手で抑え、本当に嬉しそうな慶太さん。可愛い...中身はともあれ。
「へー...力士さんが」
「僕の日頃の行いがいいからだろうねー」
足を組み、マッサージチェアに仰け反る、慶太さん。
蓮太くんがいたら、思いきりハリセンで張り倒されるんだろうな。
....蓮太くんかあ....。
否応なしにため息が出た。
「どうかした?ため息なんて珍しい」
「それが...蓮太くんと兄が怪しいというか...僕の気のせいですよね!」
敢えて、最後は笑顔を作った。
「あー、蓮太、αだからなあ」
「あっ、α!?」
「うん。あ、奏斗は知らなかったー?」
「知りませんでした....」
「見た目、αっぽくないもんねー、蓮太」
確かに。見た目は慶太さんと負けず劣らずな小柄で細身な美少年....。
僕と蓮太くんは背格好や表情が乏しいことから、似ていると言われるし、お兄ちゃんを取られちゃう...!?
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