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しおりを挟む慶太さんと部屋に戻ると、膝を抱え、石と化した大貴さんと、そんな大貴さんに話しかける恭一さんがいた。
「あっ、慶太、見つかったか」
「...兄と蓮太くんは...?」
「さあ?なんか話しあるとかで、連れ立って、慶太と蓮太の部屋行った」
僕は足元が崩れ落ちた。
αの蓮太くんとΩの兄とで、二人きり....。
終わった....。
泣きそう....。
「あ?どした?奏斗」
突然、恭一さんが僕の顔を覗き込んできた。
気がつけば、僕は涙を零してたみたいだ。
イケメンな恭一さんの顔が涙で歪む。
「何処か痛いのか?」
「....胸が」
「胸?」
よしよし、と恭一さんの大きな優しい手が頭を撫でてくれる...
「胸焼けかなー、蓮太なら胃薬、持ってそうだけどー」
「大丈夫です、時期に治まります....」
Ω同士の兄弟で恋愛なんて、やっぱり無理だったんだ。
αの蓮太くんとΩのお兄ちゃんはお似合いだ。
ぐすん、鼻を啜らせると、何処からともなく、ティッシュを持った手が伸びてきた。
大貴さんだ。
「....ありがとうございます」
ビーン!鼻を噛むと、一斉に笑われ、僕も自然と笑顔になった。
部屋に備えつけの電話が鳴り、夕飯は親は親同士、子は子同士、こちらに人数分、運ばれるとのこと。
その前に、兄と蓮太くんを除くみんなで温泉に浸かった。
部屋に戻ると、兄と蓮太くんの姿があった。
「奏斗、温泉?」
僕は兄を無視し、テーブルに並ぶ料理を見つめ、
「美味しそう!」
「だな」
「僕、蓮根が苦手なんで、恭一さん、代わりに食べてください」
「蓮根?あーん、してくれるなら、食ってやるよ」
「わかりました」
僕は兄の正面で、恭一さんに蓮根だけでなく、幾品か、あーん、した。
「美味しい?恭一さん」
「奏斗に食わせて貰ってるから美味い」
恭一さんに笑顔を向ける僕。
大貴さん、ごめんなさい。
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