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パーティメンバー兼セフレのつもりでした
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冒険者として活動して10年を超えたパンジーは、基本ソロで活動している。
風魔法と弓を使って攻撃するのが中心の中・遠距離タイプで、風魔法で矢の速度を増している。魔法で保護して矢の強度を出しているので魔物を確実に仕留めることができ、ソロでも充分やっていけるのだ。
一応、近距離にも対応できるようレイピアも使う。
大きくない魔物3~4匹までのまとまりなら対応できるので、ちょこちょこ小金を稼いでいるのだ。
最近は、湖を背にした山間の街レ・ハーシュに留まって魔物狩りをしていた。
1人で生活するならそれで充分なのだが、今日は久しぶりに少し実入りの良い仕事を探していた。
実家はここから遠い港町にある。釣り道具などの商店を営む両親は半分隠居しており、弟はその港町の騎士団に入団してしまった。商店の跡を継いだのは姉夫婦だ。
その姉のところに、2人目の子が産まれたと手紙を受け取った。
跡も継がず、手伝いもしていない気楽な次女として、お祝いを贈ろうと考えたのだ。
この辺りの特産品である織物で作られたおくるみなども良いだろうが、良いものはそれなりに値段が高いし、間違いなく送ろうと思うなら高額な輸送屋に任せるべきである。
そのための資金を稼ごうと、レ・ハーシュの冒険者ギルドの掲示板を確認していた。
「では、こちらの北の火山に住むドラゴンの調査ですね。もう1人お申し込みがありますが、もう決めますか?それとも、会ってからにしますか?」
いつものギルド受付の女性が、珍しく複数メンバーで行う依頼に参加すると言ったパンジーに聞いた。
確かに、あまりに相性が悪ければ数日とはいえ厳しいことになるだろう。特に、今回の依頼は危険が伴う。
「そうですね、紹介してもらえますか?戦闘の相性も気になりますし」
そろそろ、飛竜であるファイアドラゴンの産卵時期なのだ。
産卵すると、ドラゴンたちはいつもよりずっと狂暴になり、縄張りに近づくだけで襲われることもある。
とんでもない危険に遭遇するときに、ある程度以上の信頼関係がないと命がいくらあっても足りないのだ。
「分かりました。では、呼びますので2時間後にまた来ていただけますか?」
「それなら、あっちのスペースで待ちます」
入り口を入って左側にギルドの受付があり、右側には歓談スペースがある。食べ物や飲み物を持ち込んで会議などができるのだ。パーティーメンバーでの待ち合わせなどにもよく使われる場所である。
「はい、ではその方が来られたらそちらに案内しますね」
「お願いします」
パンジーは、とりあえず待つ間暇なので飲み物を買いに出た。
軽食も食べながら弓の手入れをすること1時間。
さっきの受付嬢が大きな男性を連れて来た。重そうな大剣を腰に下げている。
ギルドで見かけたことはあるが、話したことはない。
「こちらが、トゥーリさんです。1年ほど前にレ・ハーシュにいらっしゃって、今のところ依頼の失敗もない剣士です。トゥーリさん、こちらはパンジーさんです。弓と、レイピアも使われるそうです。いつもはソロで活動されてて、この街に来られてから3ヶ月ほど依頼を受けられてますが、パンジーさんも依頼を失敗したと聞いたことはありませんね」
さっとそれぞれを紹介して、受付嬢は去っていった。
まぁ、大人なのであとは自分たちでどうにかしろということだ。
簡単に自己紹介して、さっきも紹介されたが使う武器や戦闘スタイルについて確認し合い、近距離と中・遠距離で相性も良さそうなので組むことにした。
トゥーリも基本ソロで活動していると聞いたので、それならおんぶにだっこのような状態にもならないだろうと考えたのだ。
話してみると、口数は少ないが嫌な感じもしなかった。
サクサク街道を歩いて片道1泊で火山のふもとに着く。
そこからは登山だ。
ドラゴンは産卵するための巣を毎回同じ場所に作るため、邪魔をしないのであれば見ることはできる。
ただし、産卵した後であれば、狂暴化した親ドラゴンからの攻撃は免れない。
2人は麓でそれぞれの武器を確認して、木々に隠れながら静かに山を登って行った。
中腹を過ぎたあたりの、昔の火口が塞がった跡のくぼみに、ドラゴンの巣がいくつかある。
体長10メートルを超えるファイヤドラゴンは、産卵だけはこのあたりでまとまって行う。産卵期以外は別の場所で過ごしているので、ほとんど危険はない。
巣は、木の枝や葉を集めて作っており、50センチほどの卵をゆったり置けるサイズだ。
近くには火山特有の貴重な薬草が生えているので、初心者がよくくる場所でもある。
パンジーたちは気配を消して登山し、巣がある場所をそっと確認した。
息を殺して、見つからないようそっと低木の陰から見下ろすと。
「……!」
「……」
巣が2つあり、卵もあった。それぞれ、1個と2個だ。
まだこれから増えるかもしれないが、すでにあるなら危険は同じだ。
鳥と違い、ドラゴンは抱卵することはない。その代わり、1日に数回魔力を受け渡すということだ。
今は、食事にでも行っているのか、ファイヤドラゴンは1頭もいなかった。
2人で卵を確認して、頷きあってまた同じように気配を抑えながら下山した。
途中で、頭上を大きな影が通ったので、たまたまファイヤドラゴンがいないときにお邪魔できたらしい。
麓に降りたあたりは、まだ縄張りの可能性があるので気は抜けない。縄張りを決めるのはドラゴンなので、こちらではどこからどこまでが危険範囲なのか分からないのだ。
街道へ入り、レ・ハーシュに向かって数時間歩いて夕方になったところで、やっと気を抜くことができた。
道から少し外れて、木の根元で野営だ。
「ふぅ。今あったのは、全部で3個ね」
「あぁ」
「10日前の調査ではまだ巣も作られてなかったらしいから、早めに帰って報告しないと」
「そうだな」
「それにしても、ラッキーだったわね。もう少しタイミングが悪ければ危なかったかも」
「あぁ」
2人ともソロで活動していたので、それぞれ魔物避けを持っている。魔力を込めて使えば、眠る間くらいは魔物など悪意を持って人を襲うものが寄ってこない。
特殊な結界のようなもので、魔物だけでなく、盗賊なども入れないので旅をする人には必須アイテムだ。
魔物避けから半径3メートルが結界内となる。
2個使えば結界が強固になるので、より安心だ。
トゥーリとパンジーは、それぞれの魔物避けを焚火の向かい側に置き、少し離れた位置で休んでいた。
街道沿いには、数キロおきに井戸があるので、水の心配はない。
夜露や鳥の糞が気になるパンジーは、木の幹や落ちている枝を利用してタープを∠の形に張って、屋根と床にしたらローブにくるまって寝る。
トゥーリはローブだけだ。
冒険者なら、シートやタープを使うこともあるが、身軽にしたいのでローブだけという人も多い。
「はい、スープ」
「ありがとう」
トゥーリは口数こそ少ないが、聞いたことには答えてくれる。
それに、話しかけてこないわけでもない。
「……美味い」
「良かった」
パンジーが料理をすれば、一言とはいえ感想を言ってくれる。
2人で過ごすのは思ったよりも居心地が良かった。
「それで姉が2人目を出産したから、そのお祝いを買って送ろうと思ってるの」
「そうか。遠いのか?」
「うん、遠いよ。家族はみんな東の端の漁師町にいるの。両親が商店をやってて、弟は騎士団に入って、私が冒険者になっちゃって。姉夫婦が跡を継いでくれてるから、お祝いくらいちゃんと送らないとと思ってね」
「帰らないのか?」
「うーん、遠いし、この年で結婚もしてないって親とか近所の人から色々言われるのがちょっとね。トゥーリの故郷は?」
往路で話したとき、パンジーが今25歳だと言えば、トゥーリは27歳だと言った。
見た目よりも若い。今は髭も伸びているので、余計年上に見える。
「俺は、海を越えた大陸の北の方にある国出身だ。農民だったが、貧しすぎて碌に食えなかったから家を出た」
「そうなのね。何歳くらいのとき?」
「……10歳だった」
さすがに驚いた。そんなに追い詰められていたのか。
「え?え、……大丈夫だったの?」
「身体強化の魔法を無意識に使えたから、移動しながら働いた。15歳のとき街で声をかけられて魔法学校に入れられた」
トゥーリは、手元の薪を焚火の中へ放り込んだ。
パチリ、とはじける音がした。
「へぇ。この国でも魔法を使える人は教会とか学校で学ばないといけないけど、強制じゃないわ」
パンジーは、港町に一つだけあった教会で習った。そこで、風魔法を普通よりも使えると気づき、弓を使う方法を思いついて冒険者になることにしたのだ。
町に腰を据えた商店より、旅がしたかった。
「義務だって言われたからな。魔法を使えると、貴族の紐付きになる」
「それはめんどくさいわね。その国って、冒険者でも貴族とつながるの?」
「あぁ、そうだ」
焚火で照らされたトゥーリの表情は、特に動かない。
昔の話だからか、話したくないことでもないらしい。
パンジーは、気になったのでさらに話を続けた。
「それで、この国に来たのね。どうやって抜け出てきたの?」
「冒険者になって、国外に出る依頼を受けた。ほかの国をいくつか通って、冒険者登録をしなおした」
「あー、たまに冒険者ギルドのカード無くす人いるものね。作り直したら一からやり直しだからか」
「あぁ。元のカードは魔物の多い森の中に捨ててきた」
「追われたりしないの?」
「そこまでして囲い込んではいない」
「そっか、それなら良かったわ」
「あぁ」
さらに聞くと、どちらかというと貴族の庇護を受けられる魔法使いはエリート枠らしく、金銭的に余裕を持てるので自由がなくても満足する人が多いんだそうだ。
トゥーリは、お金よりも自由が欲しかったらしい。
だから、適当な国境付近の貴族のところに所属して冒険者になり、適当に働いてから亡命したと教えてくれた。
食後、まったりと話してから火を消して眠る。
往路でもそうだったが、リズムが合うらしく気が楽だ。
道中出た魔物を仕留めるときも、パンジーがけん制してトゥーリが確実に仕留める、という形で安定していた。
誰かと組むとき、いつもこうならいいのに、と思うほどだ。
レ・ハーシュに戻って報告すると、ギルドの職員が慌ててどこかへ連絡を取り出した。
近隣の街や村にも、火山に誰も近寄らないよう伝達するのだ。
報酬が高いのは、危険手当もあるが、複数の街と村の合同依頼だからだ。
ギルドはすべての村や町に支店を開いているわけではない。特にこういう田舎だと、大きめの街にある支店が周りの村などの依頼も引き受けている。レ・ハーシュもその一つだ。
いつもよりもたっぷりと金貨を受け取り、パンジーはほくほくでギルドを出た。
そして、そのまま子ども用品も扱う大きめの商店を訪れた。
あれこれ見て迷い、懐が温かいのをいいことに、ちょっと良いおくるみのほか、上の子用の玩具や、父と義兄への酒、母へのストール、姉へのブランケット、みんなで食べられる日持ちのするお菓子などをまとめて買って、送付補償のある郵送便で送った。
今回の報酬のほとんどを使い切った。
お金は使ってしまったが、ほくほくした気分で宿に戻り、自分にもちょっとしたご褒美として良いお酒を飲んで眠った。
次の日、休んでも良かったが特に疲れもなかったので、ギルドへ向かった。
すると、この3日ほどで見慣れた背中があった。
「トゥーリ、おはよう。働きものね」
「あぁ。……一緒にどうだ?」
トゥーリは、複数人用の依頼書を見せて言った。
はぐれドラゴンの討伐だ。
地竜らしいので、飛行しないなら2人で十分対処できるだろう。報告によれば、特に火を噴いたり土を操ったりといった兆候はないらしい。ある程度成長してから魔力を利用しだすという研究があるので、少し若い個体なのかもしれない。
「いいわね。報酬も良いし、一緒に行っていい?」
「あぁ。……受けるか」
「うん」
受付で依頼を受け付けてもらったら、準備だ。3泊ほどしながら移動するので、食料や消耗品の矢などが必要になる。
ここから少し離れた村の近くに出たドラゴンで、今はまだ人の被害はないが、どんどん村に近づいていると調査で分かったので討伐依頼が出たのだ。領主の補助金が出たらしく、そこそこいい値段だ。
途中で小さな魔物を狩りながら3日野宿して移動し、村を通り過ぎて目撃証言のあった森へと入った。
普通なら森によくいる狼の魔物や猪の魔物が一切見当たらないので、まだドラゴンは近くにいるのだろう。
歩いて探して2時間、ドォン、という衝撃を感じた。
2人は顔を見合わせて頷きあい、すぐに使えるよう武器を準備した。
作戦としては、初手はトゥーリが、上手くいけば大きな傷を与える。間髪を入れず遠くからパンジーがヘイトを稼ぐように翻弄し、トゥーリが隙をついて体力を削っていく。
マジックバッグに追加の矢筒も仕込んでいるので、矢だけで合計500本ある。
目は潰さない。
逆に大暴れされて、動きが予測しにくくなるためだ。
「いくぞ」
「えぇ」
その一言で、戦闘を開始した。
トゥーリが隙をついた初手で、ドラゴンの右足を大きく傷つけることに成功した。
動きが鈍り、パンジーにとって攻撃しやすい的となった。
口を開けるのに合わせて口の中を狙い、強く勢いをつけた矢で指先をはじくことで鋭い爪を弾き飛ばし、柔らかい喉を狙って咆哮できないよう声帯を壊すのを目標とした。
牙や爪の攻撃は怖いが、ドラゴンの咆哮も馬鹿にできない。
近くで叫ばれると、鼓膜が破れることもあるのだ。
トゥーリのためにも、ドラゴンの攻撃力を削っていく必要がある。
パンジーは、素早く矢を番えて狙いを定めて放つ。
風魔法でスピードを上乗せするので、普通の矢よりもずっと早く、ドラゴンの動きに合わせて狙い通りの場所へ矢が吸い込まれていく。これは練習を重ねてやっと身に付けた技術だ。
矢での攻撃に気を取られているドラゴンの隙をつき、トゥーリが先ほど傷つけた右足をしつこく切りつける。
数回切ることで、ドラゴンの足の腱を切った。
その痛みで大声を上げるドラゴンの口内を良い的として、パンジーが矢を複数叩き込む。
上手く喉の奥に刺さったらしく、咆哮が途切れて吐き出そうとするような動きをしだした。
丁度頭が下がってきたので、トゥーリが首を狙う。
ドラゴンの注意を引くために、パンジーは鼻先を狙って矢を飛ばす。
身体強化を重ね掛けしてさらに強めて準備を整えたトゥーリが、ドラゴンの右側から駆け抜けるように勢いをつけて剣をふるった。
そして、ぐぼぉ、という音を喉からこぼしたドラゴンは、血を噴き落としながら倒れた。
パンジーは矢を番えたまま、トゥーリは大剣を構えたまま様子を見たが、ドラゴンはそのまま動かなくなった。
危なげなくドラゴンを討伐できた2人は、血抜きを済ませて腕や足を切り落とし、それぞれのマジックバッグにしまった。ドラゴンの皮や爪・牙も素材として使えるが、肉も珍味として高く売れるのだ。
近くの村に立ち寄ってドラゴンを討伐した旨を知らせた。ついでに、元々森にいた魔物が空腹のまま戻ってきて逆に危険なので、1週間は近寄らないよう伝えた。
泊まるよう言われたが断り、レ・ハーシュに戻る道を進んだ。
屋根のあるところで休めるのは嬉しいのだが、この村には宿がなく、村長の家に間借りして泊まる形になるので遠慮した。なにせ、村長たちが使っているベッドを貸そうとしたのだ。おじいちゃんのベッドを奪ってソファで寝かせる趣味はない。
日が落ちてきて、いつも通り街道から逸れて木の根元を陣取って魔物避けを2個設置し、パンジーがタープを張る間にトゥーリが薪を集めてきた。
着火は専用の火打石で一発だ。魔法陣が刻まれているらしく、旅に便利なものだ。
大きなドラゴンを2人で倒したのは初めてだったためか、珍しくトゥーリも興奮気味に話し、パンジーのあの攻撃が良かったと褒めた。パンジーも、トゥーリの身体強化を重ねた一撃の強さを語り、それぞれに大満足して眠りについた。
久々の大物討伐に興奮していたためか、寝付くのに少し時間がかかってしまった。
うとうとしだした頃に、トゥーリがガサゴソと動いているのを感じた。
何かあったか、と顔だけをトゥーリの方へ向けて薄目をあけたとき。
「……ふ、ぅ……」
抑え込んだような声と、リズムを刻む布ずれの音。
ローブで丸まっただけだから、焚火を消していてもその動きは月明りではっきり見える。
パンジーの方は、タープの屋根が月光を遮って影を作っている。きっと見ていることも気づいていないのだろう。
(まぁね、戦闘の後ってそういう気分になるもんだけどね。娼館も近くにないし、仕方ないけどね)
パンジーが眠るのを待ってから始めたのは良かったのだが、実際には起きていたのだ。
(私まで妙な気分になってくるじゃない)
なんとなく、静かに自慰をするトゥーリから、目を離せなかった。
「……はぁ、」
しばらく、静かに動く音と吐息が聞こえて、パンジーは頬が熱くなっていった。
トゥーリの動きが早まる。
「ぁ、ぅ……パンジーっ」
「っ!!」
トゥーリは、ぐっと体を強張らせて動きを止めた。
ドキドキ鳴る心臓が静まるのを待つうちに、トゥーリは寝息をたてだした。
(まぁ、目の前にいるんだから妄想もはかどるか。実際にオカズになっているのを目にして驚いてしまっただけよ)
自分を納得させようとしたが、パンジーの体は熱くなっていた。
(仕方ない、そうっと……)
パンジーは、寝返りを打つようにトゥーリに背を向け、上になった右手をそっとズボンの中に入れた。
やはり、他人の痴態を見たせいか、ソコはすでにじっとりと濡れていた。
早い方がいいから、中はだめだ。
下着の上からクリトリスをなぞると、快感が駆け抜けた。
動きを早くすると音が鳴ってばれてしまうだろうと、ゆっくりさすってこねる。
小さく吐息が漏れた。
しばらくいい所を刺激しているうちに、あと少しというところまで高まって夢中になった。
だから、気づかなかったのだ。
パンジーのうなじに、突然柔らかい熱が押し付けられた。
「っっひ、ゃあああっ?!」
背中からぎゅっと抱き込まれて、うなじから肩へとキスが下りてくる。
「っちょ、トゥーリ!」
体を捩じろうとしたが、押さえ込まれて上手く動けない。
その間に、トゥーリは素早くパンジーの下着へと手を入れてしまった。
あまりに驚いて、パンジーの手もそこに入ったままだったが、トゥーリの手はさらに下着の中へ入ってきた。
「やぁっ……」
ぐちゅり、と、太い指が入ってきた。
「ぁっ!」
ぐちゅぐちゅと音が聞こえ、快感に溺れそうになったとき、首の下から前へ回った左手が、シャツの首元から中へ潜り込んできた。
すぐに乳房をなぞり、乳首を摘ままれた。
「あぁっ!ふ、はぁっ、んあっ?!」
膣を探る指が、良いところをこすった。手のひらでクリトリスを一緒に刺激され、乳首にも快感を与えられて、パンジーはすぐ目の前に迫った絶頂を感じた。
さっきまでイきかけていたからか、早い。
「んっ、んぅ、んんっ……」
それに気づいたトゥーリは、もう一度パンジーのうなじを食んだ。
「ぁぁああああああっ!!」
びくり、びくりと体が痙攣し、オーガズムに飲み込まれた。
やってしまった、と思いながらも荒くなった息を沈めていると、ガサゴソと背中側から音がした。
「あっ?!」
ぐったりして抵抗が少ないのをいいことに、ズボンと下着を脱ぎ去ったトゥーリが、パンジーのズボンも下着ごとすぽんと抜き取った。
そしてころんと仰向けにされて、足を開いて間に入り込んだ。
確かに、下にはタープを敷いてあって汚れはしないが。
「ちょ、外で……」
「誰も来ない」
息を荒げたトゥーリは、ぐぐ、と入ろうとしてくる。
腕を突っ張り、パンジーは一応抵抗していた。
女性の冒険者には万が一のために避妊薬が支給されているし、プロのいる娼館がある街までは遠いし、確かに自分もまだ満足しきれていないし、こんな夜に人は移動しないし……と自分の中で言い訳を考え、パンジーは抵抗していた力を抜いた。
ぐずり、と入ってきたものは、思ったより大きかった。
「っはぁ、いたっ……」
「……?久しぶり、か?」
「ん、そう、よ」
さすがに、この年で初めてというわけではない。
しかし、年単位でご無沙汰だったのは確かだ。
「そうか」
「んあっ!お、大きすぎ、ちょっと止まって」
「あぁ」
ずん、と奥まで入って、トゥーリは止まってくれた。
そのまま、愛撫するようにパンジーの耳や首元にキスを落とし、服の下に手を入れて肌をなぞっていった。
髭がこそばゆいけれど気持ちよく、撫でる手も優しくて快感を拾えてしまった。
「ん、もう、大丈夫」
「……少しずつ動く。きつかったら言ってくれ」
「わかった」
ずるり、と引き抜いてゆっくり入ってくる。
奥をぐぐっと押されて、またゆっくり引き抜かれ、ずぶずぶと入ってくる。
ゆっくりとした動きだが、確実に快感が高まっていく。
パンジーが痛がらないのを確認しながら、トゥーリはピストンを早くしていった。
大きな動きで、入り口から中央あたり、奥の方と、パンジーのいい所をあますことなく刺激される。
「はっ、パンジー、そろそろ」
「ん、あたし、もっ」
あちこちを探るような動きではなく、快感を高めるためだけの単純な動きになり、ピンポイントにいい所をつつかれる。パンジーは、トゥーリにしがみついた。
「ぁあああああっ、いくぅうううんんんん!!!!」
トゥーリは、甘い声を呑み込むようにパンジーの口を口で塞いだ。
そういえばキスは今はじめてされた。
ぞくぞくする快感が止まらないパンジーは、思わず両足でトゥーリを閉じ込めてしまったが、トゥーリは逆らわず、奥をぐりぐりと刺激してからパンジーの中に白濁を吐き出した。
多分、色々と相性が良いのだろう。
後始末をして、パンジーのタープの下で寄り添って眠った。
次の日は、久々の行為で普段使わない筋肉が痛むというパンジーを気遣い、水汲みや薪拾いなどの雑用はすべてトゥーリがしてくれた。
タープまで張ってもらったので申し訳なかったが、トゥーリは当然だと言った。
食事も済んで寝る段階になり、今日もするのかと恐れ半分期待半分でいたら、トゥーリはタープの下でパンジーを抱き込むだけで何もせずに眠ってしまった。
次の日も同じで、パンジーとしては体力が戻ってくるのでありがたかった。
レ・ハーシュに着いて、ギルドに報告した。
ドラゴンの素材はそれなりに良い値段で売れたので、パンジーはまたほくほくしながらギルドを出た。
昼を過ぎたくらいで、少し早かったが今日はもういいだろうと、宿を探すため歩こうとしたときに、トゥーリがパンジーの手を取った。
何だろうと見上げると、トゥーリの目には熱があった。
「いいか?」
「ん……明日は休みにする?」
「そうだな」
トゥーリは、パンジーに答えながら歩きだした。
手を引かれて付いていくと、トゥーリの馴染みらしい宿に着いた。
パンジーが言うよりも先にトゥーリがダブルの部屋を頼み、鍵を受け取って階段を登って行った。
宿の主人の視線が生ぬるい気がしたが、パンジーはトゥーリの背中だけを見て恥ずかしさをこらえた。
荷物を置いて、部屋に付いている簡易シャワーを浴びた。
野宿が続いたので、きちんと洗えるととても気持ちがいい。
トゥーリもパンジーの後にシャワーを浴びて、2人で少し遅い昼食を食べに出かけた。
これまでの狩りの話や、今回のドラゴンの話などをしているうちに食べ終わり、すぐ宿に戻った。
部屋に着くやいなや、パンジーはトゥーリに貪られた。
あのときは、色々と加減していたのだということがよく分かった。
それからは、ほとんど2人で依頼を受けるようになった。
報奨金を考えるとその方が効率も良いし、ソロのときよりも色んな魔物にチャレンジできるので楽しい。
この日も、フォレストウルフの群れを退治しに来ていた。
群れなので少し気を遣うが、少し開けた場所まで誘導して戦闘を開始した。
全部で8頭いる。
ボスらしい大きな個体は、群れの先頭に立っていた。
いつものように、トゥーリが大剣を握って前に、パンジーが後ろで弓を構える。
ボスがトゥーリに飛び掛かり、残りのうち4頭も一緒にトゥーリへと飛び掛かっていた。
いつもは両手で握る剣を右手だけで振るいながら、左腕の小手で攻撃を受け流している。
パンジーは、群れの後ろから隙を伺っているらしい3頭に狙いを定めて弓を射っていった。
続けざまに射れば、1頭には脳天に直撃し、2頭は首や胴体に刺さった。
矢を受けて死んだ1頭と戦意が落ちた2頭は放置し、トゥーリの周りのウルフたちへ攻撃をしかける。
ボスはまだだめだ。
群れをまとめているボスを先に殺してしまうと、ほかのメンバーが逃げてしまい、また被害が出てしまう。
町の牧場を荒らしている群れなので、1頭も残さず処理しなくてはいけない。
ボス以外のウルフに向けて、パンジーは矢を放った。
すでにトゥーリは2頭を仕留めていて、後ろにいる2頭と合わせてあと5頭だ。
トゥーリの後ろから狙っていた1頭の後ろ足に矢を射かけ、地面に縫い留めた。
それに気づいたトゥーリが動けない1頭に向けて大剣を振る。
そこへ飛び掛かろうとした2頭に向けて、けん制するように弓を射る。
ボスの鼻先をかすめた矢は、もう1頭の目に突き刺さった。
勢いがあるので、貫通しただろう。
矢を避けたボスが体勢を整える前に、トゥーリが目に矢が刺さった1頭を倒した。
残り3頭だ。
後ろで矢を受けたまま控えていた2頭がボスに合流した。
そこで逃げようとしたが、3頭が行こうとした方向に素早く矢を放って足止めした。
ウルフたちがわたわたしているうちに、トゥーリが走り寄って2頭へ大剣を叩き込んだ。
最後、残ったのはボスだ。
どうやら逃げるのは諦めたらしく、最後に一矢報いるという気になったようだ。
弓を構えたパンジーに、トゥーリが片手で援護はいらないと指示した。
一対一で戦いたいのだろう。
パンジーは、肩をすくめて矢を下ろした。
じりじり、と見合っていたが、ボスがトゥーリに飛び掛かった。
トゥーリは、ぎりぎりまで引き付けてからボスに向かって飛び込むように大剣を抜きさった。
そこで、パンジーが弓を構えた。
ぱぁん、と射る先には、隠れていたらしいフォレストウルフがいた。
群れに入っていなかったということは、はぐれだろう。
こちらの気が緩んだところで襲い掛かるつもりだったようだ。
強く放った矢はそのウルフの頭へ吸い込まれ、どさりと倒れた。
しばらく周りを警戒したが、これ以上は出てこないようだ。
「……助かった」
「大物を倒した後って、緊張が緩むからね」
「あぁ」
言いながら、フォレストウルフの牙を剥ぎ取っていく。
フォレストウルフの肉は特に美味しくないうえ、毛皮も二束三文だ。
持って帰る手間を考えると、普通はお金になる牙だけを採取して、残りは燃やすか埋めてしまう。
今回は開けた場所なので、燃やすことにした。
大きめの穴を掘って牙を取ったフォレストウルフを放り込み、火を放つ。
風魔法で火力を増幅させれば、わりと早く燃え尽きる。
処理した後、穴に土をかけて終わった。
レ・ハーシュまではここから2泊ほどの距離がある。
その日の夜も、タープを張って食事をしながら過ごした。片付けた後、タープの下で寝ころぶと、トゥーリの手がパンジーに伸びた。
「ねぇ、だから外はちょっと」
「だめか?」
熱っぽい目で見下ろして、トゥーリはパンジーにキスをする。
舌が絡み、戦闘の興奮の後で湧き上がる性欲が加速されてしまう。
歯の裏側や上あごを舐められて、手が体を這いまわり、我慢できなくなってしまった。
「ん、もぅ……」
パンジーは力を抜いて、両手をトゥーリの首に回した。
2人ともズボンと下着だけを脱ぎ、軽くパンジーの中をほぐしてすぐにトゥーリが入り込んだ。
「ぁ、あ!ぁぁっ、んぁ、は、トゥーリぃ」
ピストンに合わせて出る声をできるだけ抑えるが、漏れてしまう。恥ずかしさが、快感を増幅させている気がする。そんな趣味があっただろうか。
「パンジー、パンジーっ!」
名前を呼ばれて、切なくなった。パンジーは、トゥーリに目で訴えてキスをした。
「んんんんぅぅっ!!!!」
絶頂の声をキスに飲み込ませて、トゥーリにしがみついた。
討伐した日の夜は、野宿か宿かに関わらず体を合わせている。
同じ宿に泊まるので討伐した日以外でもセックスすることはあるものの、外でするのは討伐した日の夜だけだ。
少し抵抗するのだが、キスされてまさぐられると誘惑に負けてしまう。
見つからなければいいか、と最近は諦めている。
パンジーは、生理になると生理痛がきついので休む。
病気ではないが、痛み止めになるハーブを飲んで寝ているくらいしかできない。
その間、トゥーリは依頼を受けることもあるし、一緒に休むこともある。
割のいい仕事ができており、金銭的には2人とも余裕があるので休んでも問題ない。
「大丈夫か?」
「ん、痛い……今日は寝てる」
「分かった。俺も今日は休む。何か食えるか?」
「あー……なんか、フルーツ、とか」
「買ってくる」
また依頼を終えてレ・ハーシュの宿を取った昨日から、生理になってしまった。
依頼中にならなくて良かった。
ベッドに丸まって痛みに耐えていると、トゥーリが帰ってきた。
「パンジー、借りてきた。温めるといい」
「ぅん?」
シーツから顔を出すと、トゥーリは片手でフルーツの入った袋を、片手に湯たんぽを持っていた。
袋を置いて、湯たんぽにタオルを巻いて渡してくれた。
お腹に抱き込めば、熱がじわりと伝わってくる。
「ふぁあ、あったかぃ……ありがと、トゥーリ」
「ん、休むといい」
その気遣いが、とても嬉しい。
それに、夜は何もせず熱を分けるように抱き込んで眠ってくれるので、少し痛みが軽くなる気がする。
夜、ベッドでひっつきながら、その起立したものに気づいたので、パンジーはそっと聞いた。
「手でしてもいいよ?」
「いや、いい」
「いいの?辛そうだけど」
「いい。パンジーが治ってから」
「ん……ありがとう」
正直、頭も少し痛むので、気遣って寄り添うだけに留めてくれるのは本当に嬉しい。
旅の道中はさすがにしないが、街中を歩くときにはトゥーリが当たり前のように手を差し出すので、つなぐ。店に入るときなどは、腕や腰を取られてエスコートされる。そんな扱いを受けたことがなくて、パンジーは恥ずかしさに無言になってしまう。
しかし、トゥーリは気にしないらしく、当たり前のように手を伸ばすのだ。
常にそんな風に扱われて、好意を持たずにいられようか。
1年経ったころには、お互い何も言わないが、周りは完全に2人をパートナーと認識していた。
このまま、仲間兼セフレのような状態でも、飽きるまでずるずる一緒にいるのもいいか、と思っていたから、突然のそれにパンジーはとても驚いた。
「ん」
依頼を終えて宿を取って休んでいるときに、トゥーリがパンジーに差し出したものは、冒険者用のペア登録申込書だ。
トゥーリの名前は既に書いてあった。
「え?これ……」
「ん」
インクをつけたペンを差し出されたが、そうじゃない。
「ねぇ、いる?コレ」
「……いる」
「だってほら、あたしたち冒険者なんだよ?子どもを産む予定があるならともかく」
パンジーは、避妊薬を欠かさず飲んでいたし、トゥーリもそれを止めるようなそぶりはなかった。
「……産んでほしい」
「へ?……ゃ、でもさ」
続く言葉は、トゥーリの口の中に吸い込まれた。
キスが激しい。
「んっ……ねぇトゥーリ、んむぅ」
申込書は、床に落ちてしまった。
トゥーリの舌がパンジーの口の中を蹂躙し、ふらついたところでベッドに押し倒された。
そのまま、かなり強い力でぎゅうぎゅうと抱き込まれ、トゥーリの顔も見えず苦しい。
「トゥーリ……」
「ふぅ……っパンジー、好きだ。愛している。だから、ペア登録して、ほしい」
さらに、逃がさないとでも言うように腕に力が入った。
目線を横に向けると、トゥーリの耳は真っ赤になっていた。
パンジーは、喜びが胸に広がるのを感じて笑顔になった。
「そっか。じゃあ、ペアになろうか」
「っ!!!!」
「ぐぇっ」
「ぁ!ごめんっ!!」
嬉しさが腕の力に変換されたらしく、パンジーはトゥーリに抱き潰されそうになった。
すぐに気づいたトゥーリが腕をゆるめてくれたので、少し顔を動かして、目の前にあるトゥーリの唇にキスをした。
唇を離すと、トゥーリは真っ赤な顔のまま涙目になっていた。
「パンジー、好きだ」
「ありがと。……あたしも、トゥーリが好きよ」
「好きだ!」
「うん、好き」
言葉にするのは大事らしい。
その日の行為は、今までよりもずっと満足感の高いものになった。
後日、ペア登録の書類を出しに行くと、周りはむしろ驚いた視線を向けた。
受付嬢が代表してその言葉を放った。
「やだ、ペア登録まだだったんですか?」
「パーティメンバー兼セフレのつもりだったのに、まさかこうなるとは思ってもいなかったわ」
「……俺は、最初からそのつもりだった」
「え?」
「……パンジーがレ・ハーシュに来たときから知ってた。一目ぼれしたから」
「え、あぅ……」
照れてそっぽを向くパンジーの頬に、トゥーリは嬉しそうにキスをした。
ペア登録してから、トゥーリはパンジーに甘々になってしまった。
その後も、あちこち街を移動しながら色んな魔物を討伐した。
子どもができたときには、話し合ってパンジーの実家がある港町へ向かった。
ペア登録していたことは知っていたので、両親も姉や弟(知らぬ間に結婚していた)も歓迎してくれた。
そのまま港町で冒険者として働きながら、2人の子どもを育てた。
子どもたちが独り立ちしてから、また旅に出た。
仲の良い夫婦はいつまでも一緒だった。
風魔法と弓を使って攻撃するのが中心の中・遠距離タイプで、風魔法で矢の速度を増している。魔法で保護して矢の強度を出しているので魔物を確実に仕留めることができ、ソロでも充分やっていけるのだ。
一応、近距離にも対応できるようレイピアも使う。
大きくない魔物3~4匹までのまとまりなら対応できるので、ちょこちょこ小金を稼いでいるのだ。
最近は、湖を背にした山間の街レ・ハーシュに留まって魔物狩りをしていた。
1人で生活するならそれで充分なのだが、今日は久しぶりに少し実入りの良い仕事を探していた。
実家はここから遠い港町にある。釣り道具などの商店を営む両親は半分隠居しており、弟はその港町の騎士団に入団してしまった。商店の跡を継いだのは姉夫婦だ。
その姉のところに、2人目の子が産まれたと手紙を受け取った。
跡も継がず、手伝いもしていない気楽な次女として、お祝いを贈ろうと考えたのだ。
この辺りの特産品である織物で作られたおくるみなども良いだろうが、良いものはそれなりに値段が高いし、間違いなく送ろうと思うなら高額な輸送屋に任せるべきである。
そのための資金を稼ごうと、レ・ハーシュの冒険者ギルドの掲示板を確認していた。
「では、こちらの北の火山に住むドラゴンの調査ですね。もう1人お申し込みがありますが、もう決めますか?それとも、会ってからにしますか?」
いつものギルド受付の女性が、珍しく複数メンバーで行う依頼に参加すると言ったパンジーに聞いた。
確かに、あまりに相性が悪ければ数日とはいえ厳しいことになるだろう。特に、今回の依頼は危険が伴う。
「そうですね、紹介してもらえますか?戦闘の相性も気になりますし」
そろそろ、飛竜であるファイアドラゴンの産卵時期なのだ。
産卵すると、ドラゴンたちはいつもよりずっと狂暴になり、縄張りに近づくだけで襲われることもある。
とんでもない危険に遭遇するときに、ある程度以上の信頼関係がないと命がいくらあっても足りないのだ。
「分かりました。では、呼びますので2時間後にまた来ていただけますか?」
「それなら、あっちのスペースで待ちます」
入り口を入って左側にギルドの受付があり、右側には歓談スペースがある。食べ物や飲み物を持ち込んで会議などができるのだ。パーティーメンバーでの待ち合わせなどにもよく使われる場所である。
「はい、ではその方が来られたらそちらに案内しますね」
「お願いします」
パンジーは、とりあえず待つ間暇なので飲み物を買いに出た。
軽食も食べながら弓の手入れをすること1時間。
さっきの受付嬢が大きな男性を連れて来た。重そうな大剣を腰に下げている。
ギルドで見かけたことはあるが、話したことはない。
「こちらが、トゥーリさんです。1年ほど前にレ・ハーシュにいらっしゃって、今のところ依頼の失敗もない剣士です。トゥーリさん、こちらはパンジーさんです。弓と、レイピアも使われるそうです。いつもはソロで活動されてて、この街に来られてから3ヶ月ほど依頼を受けられてますが、パンジーさんも依頼を失敗したと聞いたことはありませんね」
さっとそれぞれを紹介して、受付嬢は去っていった。
まぁ、大人なのであとは自分たちでどうにかしろということだ。
簡単に自己紹介して、さっきも紹介されたが使う武器や戦闘スタイルについて確認し合い、近距離と中・遠距離で相性も良さそうなので組むことにした。
トゥーリも基本ソロで活動していると聞いたので、それならおんぶにだっこのような状態にもならないだろうと考えたのだ。
話してみると、口数は少ないが嫌な感じもしなかった。
サクサク街道を歩いて片道1泊で火山のふもとに着く。
そこからは登山だ。
ドラゴンは産卵するための巣を毎回同じ場所に作るため、邪魔をしないのであれば見ることはできる。
ただし、産卵した後であれば、狂暴化した親ドラゴンからの攻撃は免れない。
2人は麓でそれぞれの武器を確認して、木々に隠れながら静かに山を登って行った。
中腹を過ぎたあたりの、昔の火口が塞がった跡のくぼみに、ドラゴンの巣がいくつかある。
体長10メートルを超えるファイヤドラゴンは、産卵だけはこのあたりでまとまって行う。産卵期以外は別の場所で過ごしているので、ほとんど危険はない。
巣は、木の枝や葉を集めて作っており、50センチほどの卵をゆったり置けるサイズだ。
近くには火山特有の貴重な薬草が生えているので、初心者がよくくる場所でもある。
パンジーたちは気配を消して登山し、巣がある場所をそっと確認した。
息を殺して、見つからないようそっと低木の陰から見下ろすと。
「……!」
「……」
巣が2つあり、卵もあった。それぞれ、1個と2個だ。
まだこれから増えるかもしれないが、すでにあるなら危険は同じだ。
鳥と違い、ドラゴンは抱卵することはない。その代わり、1日に数回魔力を受け渡すということだ。
今は、食事にでも行っているのか、ファイヤドラゴンは1頭もいなかった。
2人で卵を確認して、頷きあってまた同じように気配を抑えながら下山した。
途中で、頭上を大きな影が通ったので、たまたまファイヤドラゴンがいないときにお邪魔できたらしい。
麓に降りたあたりは、まだ縄張りの可能性があるので気は抜けない。縄張りを決めるのはドラゴンなので、こちらではどこからどこまでが危険範囲なのか分からないのだ。
街道へ入り、レ・ハーシュに向かって数時間歩いて夕方になったところで、やっと気を抜くことができた。
道から少し外れて、木の根元で野営だ。
「ふぅ。今あったのは、全部で3個ね」
「あぁ」
「10日前の調査ではまだ巣も作られてなかったらしいから、早めに帰って報告しないと」
「そうだな」
「それにしても、ラッキーだったわね。もう少しタイミングが悪ければ危なかったかも」
「あぁ」
2人ともソロで活動していたので、それぞれ魔物避けを持っている。魔力を込めて使えば、眠る間くらいは魔物など悪意を持って人を襲うものが寄ってこない。
特殊な結界のようなもので、魔物だけでなく、盗賊なども入れないので旅をする人には必須アイテムだ。
魔物避けから半径3メートルが結界内となる。
2個使えば結界が強固になるので、より安心だ。
トゥーリとパンジーは、それぞれの魔物避けを焚火の向かい側に置き、少し離れた位置で休んでいた。
街道沿いには、数キロおきに井戸があるので、水の心配はない。
夜露や鳥の糞が気になるパンジーは、木の幹や落ちている枝を利用してタープを∠の形に張って、屋根と床にしたらローブにくるまって寝る。
トゥーリはローブだけだ。
冒険者なら、シートやタープを使うこともあるが、身軽にしたいのでローブだけという人も多い。
「はい、スープ」
「ありがとう」
トゥーリは口数こそ少ないが、聞いたことには答えてくれる。
それに、話しかけてこないわけでもない。
「……美味い」
「良かった」
パンジーが料理をすれば、一言とはいえ感想を言ってくれる。
2人で過ごすのは思ったよりも居心地が良かった。
「それで姉が2人目を出産したから、そのお祝いを買って送ろうと思ってるの」
「そうか。遠いのか?」
「うん、遠いよ。家族はみんな東の端の漁師町にいるの。両親が商店をやってて、弟は騎士団に入って、私が冒険者になっちゃって。姉夫婦が跡を継いでくれてるから、お祝いくらいちゃんと送らないとと思ってね」
「帰らないのか?」
「うーん、遠いし、この年で結婚もしてないって親とか近所の人から色々言われるのがちょっとね。トゥーリの故郷は?」
往路で話したとき、パンジーが今25歳だと言えば、トゥーリは27歳だと言った。
見た目よりも若い。今は髭も伸びているので、余計年上に見える。
「俺は、海を越えた大陸の北の方にある国出身だ。農民だったが、貧しすぎて碌に食えなかったから家を出た」
「そうなのね。何歳くらいのとき?」
「……10歳だった」
さすがに驚いた。そんなに追い詰められていたのか。
「え?え、……大丈夫だったの?」
「身体強化の魔法を無意識に使えたから、移動しながら働いた。15歳のとき街で声をかけられて魔法学校に入れられた」
トゥーリは、手元の薪を焚火の中へ放り込んだ。
パチリ、とはじける音がした。
「へぇ。この国でも魔法を使える人は教会とか学校で学ばないといけないけど、強制じゃないわ」
パンジーは、港町に一つだけあった教会で習った。そこで、風魔法を普通よりも使えると気づき、弓を使う方法を思いついて冒険者になることにしたのだ。
町に腰を据えた商店より、旅がしたかった。
「義務だって言われたからな。魔法を使えると、貴族の紐付きになる」
「それはめんどくさいわね。その国って、冒険者でも貴族とつながるの?」
「あぁ、そうだ」
焚火で照らされたトゥーリの表情は、特に動かない。
昔の話だからか、話したくないことでもないらしい。
パンジーは、気になったのでさらに話を続けた。
「それで、この国に来たのね。どうやって抜け出てきたの?」
「冒険者になって、国外に出る依頼を受けた。ほかの国をいくつか通って、冒険者登録をしなおした」
「あー、たまに冒険者ギルドのカード無くす人いるものね。作り直したら一からやり直しだからか」
「あぁ。元のカードは魔物の多い森の中に捨ててきた」
「追われたりしないの?」
「そこまでして囲い込んではいない」
「そっか、それなら良かったわ」
「あぁ」
さらに聞くと、どちらかというと貴族の庇護を受けられる魔法使いはエリート枠らしく、金銭的に余裕を持てるので自由がなくても満足する人が多いんだそうだ。
トゥーリは、お金よりも自由が欲しかったらしい。
だから、適当な国境付近の貴族のところに所属して冒険者になり、適当に働いてから亡命したと教えてくれた。
食後、まったりと話してから火を消して眠る。
往路でもそうだったが、リズムが合うらしく気が楽だ。
道中出た魔物を仕留めるときも、パンジーがけん制してトゥーリが確実に仕留める、という形で安定していた。
誰かと組むとき、いつもこうならいいのに、と思うほどだ。
レ・ハーシュに戻って報告すると、ギルドの職員が慌ててどこかへ連絡を取り出した。
近隣の街や村にも、火山に誰も近寄らないよう伝達するのだ。
報酬が高いのは、危険手当もあるが、複数の街と村の合同依頼だからだ。
ギルドはすべての村や町に支店を開いているわけではない。特にこういう田舎だと、大きめの街にある支店が周りの村などの依頼も引き受けている。レ・ハーシュもその一つだ。
いつもよりもたっぷりと金貨を受け取り、パンジーはほくほくでギルドを出た。
そして、そのまま子ども用品も扱う大きめの商店を訪れた。
あれこれ見て迷い、懐が温かいのをいいことに、ちょっと良いおくるみのほか、上の子用の玩具や、父と義兄への酒、母へのストール、姉へのブランケット、みんなで食べられる日持ちのするお菓子などをまとめて買って、送付補償のある郵送便で送った。
今回の報酬のほとんどを使い切った。
お金は使ってしまったが、ほくほくした気分で宿に戻り、自分にもちょっとしたご褒美として良いお酒を飲んで眠った。
次の日、休んでも良かったが特に疲れもなかったので、ギルドへ向かった。
すると、この3日ほどで見慣れた背中があった。
「トゥーリ、おはよう。働きものね」
「あぁ。……一緒にどうだ?」
トゥーリは、複数人用の依頼書を見せて言った。
はぐれドラゴンの討伐だ。
地竜らしいので、飛行しないなら2人で十分対処できるだろう。報告によれば、特に火を噴いたり土を操ったりといった兆候はないらしい。ある程度成長してから魔力を利用しだすという研究があるので、少し若い個体なのかもしれない。
「いいわね。報酬も良いし、一緒に行っていい?」
「あぁ。……受けるか」
「うん」
受付で依頼を受け付けてもらったら、準備だ。3泊ほどしながら移動するので、食料や消耗品の矢などが必要になる。
ここから少し離れた村の近くに出たドラゴンで、今はまだ人の被害はないが、どんどん村に近づいていると調査で分かったので討伐依頼が出たのだ。領主の補助金が出たらしく、そこそこいい値段だ。
途中で小さな魔物を狩りながら3日野宿して移動し、村を通り過ぎて目撃証言のあった森へと入った。
普通なら森によくいる狼の魔物や猪の魔物が一切見当たらないので、まだドラゴンは近くにいるのだろう。
歩いて探して2時間、ドォン、という衝撃を感じた。
2人は顔を見合わせて頷きあい、すぐに使えるよう武器を準備した。
作戦としては、初手はトゥーリが、上手くいけば大きな傷を与える。間髪を入れず遠くからパンジーがヘイトを稼ぐように翻弄し、トゥーリが隙をついて体力を削っていく。
マジックバッグに追加の矢筒も仕込んでいるので、矢だけで合計500本ある。
目は潰さない。
逆に大暴れされて、動きが予測しにくくなるためだ。
「いくぞ」
「えぇ」
その一言で、戦闘を開始した。
トゥーリが隙をついた初手で、ドラゴンの右足を大きく傷つけることに成功した。
動きが鈍り、パンジーにとって攻撃しやすい的となった。
口を開けるのに合わせて口の中を狙い、強く勢いをつけた矢で指先をはじくことで鋭い爪を弾き飛ばし、柔らかい喉を狙って咆哮できないよう声帯を壊すのを目標とした。
牙や爪の攻撃は怖いが、ドラゴンの咆哮も馬鹿にできない。
近くで叫ばれると、鼓膜が破れることもあるのだ。
トゥーリのためにも、ドラゴンの攻撃力を削っていく必要がある。
パンジーは、素早く矢を番えて狙いを定めて放つ。
風魔法でスピードを上乗せするので、普通の矢よりもずっと早く、ドラゴンの動きに合わせて狙い通りの場所へ矢が吸い込まれていく。これは練習を重ねてやっと身に付けた技術だ。
矢での攻撃に気を取られているドラゴンの隙をつき、トゥーリが先ほど傷つけた右足をしつこく切りつける。
数回切ることで、ドラゴンの足の腱を切った。
その痛みで大声を上げるドラゴンの口内を良い的として、パンジーが矢を複数叩き込む。
上手く喉の奥に刺さったらしく、咆哮が途切れて吐き出そうとするような動きをしだした。
丁度頭が下がってきたので、トゥーリが首を狙う。
ドラゴンの注意を引くために、パンジーは鼻先を狙って矢を飛ばす。
身体強化を重ね掛けしてさらに強めて準備を整えたトゥーリが、ドラゴンの右側から駆け抜けるように勢いをつけて剣をふるった。
そして、ぐぼぉ、という音を喉からこぼしたドラゴンは、血を噴き落としながら倒れた。
パンジーは矢を番えたまま、トゥーリは大剣を構えたまま様子を見たが、ドラゴンはそのまま動かなくなった。
危なげなくドラゴンを討伐できた2人は、血抜きを済ませて腕や足を切り落とし、それぞれのマジックバッグにしまった。ドラゴンの皮や爪・牙も素材として使えるが、肉も珍味として高く売れるのだ。
近くの村に立ち寄ってドラゴンを討伐した旨を知らせた。ついでに、元々森にいた魔物が空腹のまま戻ってきて逆に危険なので、1週間は近寄らないよう伝えた。
泊まるよう言われたが断り、レ・ハーシュに戻る道を進んだ。
屋根のあるところで休めるのは嬉しいのだが、この村には宿がなく、村長の家に間借りして泊まる形になるので遠慮した。なにせ、村長たちが使っているベッドを貸そうとしたのだ。おじいちゃんのベッドを奪ってソファで寝かせる趣味はない。
日が落ちてきて、いつも通り街道から逸れて木の根元を陣取って魔物避けを2個設置し、パンジーがタープを張る間にトゥーリが薪を集めてきた。
着火は専用の火打石で一発だ。魔法陣が刻まれているらしく、旅に便利なものだ。
大きなドラゴンを2人で倒したのは初めてだったためか、珍しくトゥーリも興奮気味に話し、パンジーのあの攻撃が良かったと褒めた。パンジーも、トゥーリの身体強化を重ねた一撃の強さを語り、それぞれに大満足して眠りについた。
久々の大物討伐に興奮していたためか、寝付くのに少し時間がかかってしまった。
うとうとしだした頃に、トゥーリがガサゴソと動いているのを感じた。
何かあったか、と顔だけをトゥーリの方へ向けて薄目をあけたとき。
「……ふ、ぅ……」
抑え込んだような声と、リズムを刻む布ずれの音。
ローブで丸まっただけだから、焚火を消していてもその動きは月明りではっきり見える。
パンジーの方は、タープの屋根が月光を遮って影を作っている。きっと見ていることも気づいていないのだろう。
(まぁね、戦闘の後ってそういう気分になるもんだけどね。娼館も近くにないし、仕方ないけどね)
パンジーが眠るのを待ってから始めたのは良かったのだが、実際には起きていたのだ。
(私まで妙な気分になってくるじゃない)
なんとなく、静かに自慰をするトゥーリから、目を離せなかった。
「……はぁ、」
しばらく、静かに動く音と吐息が聞こえて、パンジーは頬が熱くなっていった。
トゥーリの動きが早まる。
「ぁ、ぅ……パンジーっ」
「っ!!」
トゥーリは、ぐっと体を強張らせて動きを止めた。
ドキドキ鳴る心臓が静まるのを待つうちに、トゥーリは寝息をたてだした。
(まぁ、目の前にいるんだから妄想もはかどるか。実際にオカズになっているのを目にして驚いてしまっただけよ)
自分を納得させようとしたが、パンジーの体は熱くなっていた。
(仕方ない、そうっと……)
パンジーは、寝返りを打つようにトゥーリに背を向け、上になった右手をそっとズボンの中に入れた。
やはり、他人の痴態を見たせいか、ソコはすでにじっとりと濡れていた。
早い方がいいから、中はだめだ。
下着の上からクリトリスをなぞると、快感が駆け抜けた。
動きを早くすると音が鳴ってばれてしまうだろうと、ゆっくりさすってこねる。
小さく吐息が漏れた。
しばらくいい所を刺激しているうちに、あと少しというところまで高まって夢中になった。
だから、気づかなかったのだ。
パンジーのうなじに、突然柔らかい熱が押し付けられた。
「っっひ、ゃあああっ?!」
背中からぎゅっと抱き込まれて、うなじから肩へとキスが下りてくる。
「っちょ、トゥーリ!」
体を捩じろうとしたが、押さえ込まれて上手く動けない。
その間に、トゥーリは素早くパンジーの下着へと手を入れてしまった。
あまりに驚いて、パンジーの手もそこに入ったままだったが、トゥーリの手はさらに下着の中へ入ってきた。
「やぁっ……」
ぐちゅり、と、太い指が入ってきた。
「ぁっ!」
ぐちゅぐちゅと音が聞こえ、快感に溺れそうになったとき、首の下から前へ回った左手が、シャツの首元から中へ潜り込んできた。
すぐに乳房をなぞり、乳首を摘ままれた。
「あぁっ!ふ、はぁっ、んあっ?!」
膣を探る指が、良いところをこすった。手のひらでクリトリスを一緒に刺激され、乳首にも快感を与えられて、パンジーはすぐ目の前に迫った絶頂を感じた。
さっきまでイきかけていたからか、早い。
「んっ、んぅ、んんっ……」
それに気づいたトゥーリは、もう一度パンジーのうなじを食んだ。
「ぁぁああああああっ!!」
びくり、びくりと体が痙攣し、オーガズムに飲み込まれた。
やってしまった、と思いながらも荒くなった息を沈めていると、ガサゴソと背中側から音がした。
「あっ?!」
ぐったりして抵抗が少ないのをいいことに、ズボンと下着を脱ぎ去ったトゥーリが、パンジーのズボンも下着ごとすぽんと抜き取った。
そしてころんと仰向けにされて、足を開いて間に入り込んだ。
確かに、下にはタープを敷いてあって汚れはしないが。
「ちょ、外で……」
「誰も来ない」
息を荒げたトゥーリは、ぐぐ、と入ろうとしてくる。
腕を突っ張り、パンジーは一応抵抗していた。
女性の冒険者には万が一のために避妊薬が支給されているし、プロのいる娼館がある街までは遠いし、確かに自分もまだ満足しきれていないし、こんな夜に人は移動しないし……と自分の中で言い訳を考え、パンジーは抵抗していた力を抜いた。
ぐずり、と入ってきたものは、思ったより大きかった。
「っはぁ、いたっ……」
「……?久しぶり、か?」
「ん、そう、よ」
さすがに、この年で初めてというわけではない。
しかし、年単位でご無沙汰だったのは確かだ。
「そうか」
「んあっ!お、大きすぎ、ちょっと止まって」
「あぁ」
ずん、と奥まで入って、トゥーリは止まってくれた。
そのまま、愛撫するようにパンジーの耳や首元にキスを落とし、服の下に手を入れて肌をなぞっていった。
髭がこそばゆいけれど気持ちよく、撫でる手も優しくて快感を拾えてしまった。
「ん、もう、大丈夫」
「……少しずつ動く。きつかったら言ってくれ」
「わかった」
ずるり、と引き抜いてゆっくり入ってくる。
奥をぐぐっと押されて、またゆっくり引き抜かれ、ずぶずぶと入ってくる。
ゆっくりとした動きだが、確実に快感が高まっていく。
パンジーが痛がらないのを確認しながら、トゥーリはピストンを早くしていった。
大きな動きで、入り口から中央あたり、奥の方と、パンジーのいい所をあますことなく刺激される。
「はっ、パンジー、そろそろ」
「ん、あたし、もっ」
あちこちを探るような動きではなく、快感を高めるためだけの単純な動きになり、ピンポイントにいい所をつつかれる。パンジーは、トゥーリにしがみついた。
「ぁあああああっ、いくぅうううんんんん!!!!」
トゥーリは、甘い声を呑み込むようにパンジーの口を口で塞いだ。
そういえばキスは今はじめてされた。
ぞくぞくする快感が止まらないパンジーは、思わず両足でトゥーリを閉じ込めてしまったが、トゥーリは逆らわず、奥をぐりぐりと刺激してからパンジーの中に白濁を吐き出した。
多分、色々と相性が良いのだろう。
後始末をして、パンジーのタープの下で寄り添って眠った。
次の日は、久々の行為で普段使わない筋肉が痛むというパンジーを気遣い、水汲みや薪拾いなどの雑用はすべてトゥーリがしてくれた。
タープまで張ってもらったので申し訳なかったが、トゥーリは当然だと言った。
食事も済んで寝る段階になり、今日もするのかと恐れ半分期待半分でいたら、トゥーリはタープの下でパンジーを抱き込むだけで何もせずに眠ってしまった。
次の日も同じで、パンジーとしては体力が戻ってくるのでありがたかった。
レ・ハーシュに着いて、ギルドに報告した。
ドラゴンの素材はそれなりに良い値段で売れたので、パンジーはまたほくほくしながらギルドを出た。
昼を過ぎたくらいで、少し早かったが今日はもういいだろうと、宿を探すため歩こうとしたときに、トゥーリがパンジーの手を取った。
何だろうと見上げると、トゥーリの目には熱があった。
「いいか?」
「ん……明日は休みにする?」
「そうだな」
トゥーリは、パンジーに答えながら歩きだした。
手を引かれて付いていくと、トゥーリの馴染みらしい宿に着いた。
パンジーが言うよりも先にトゥーリがダブルの部屋を頼み、鍵を受け取って階段を登って行った。
宿の主人の視線が生ぬるい気がしたが、パンジーはトゥーリの背中だけを見て恥ずかしさをこらえた。
荷物を置いて、部屋に付いている簡易シャワーを浴びた。
野宿が続いたので、きちんと洗えるととても気持ちがいい。
トゥーリもパンジーの後にシャワーを浴びて、2人で少し遅い昼食を食べに出かけた。
これまでの狩りの話や、今回のドラゴンの話などをしているうちに食べ終わり、すぐ宿に戻った。
部屋に着くやいなや、パンジーはトゥーリに貪られた。
あのときは、色々と加減していたのだということがよく分かった。
それからは、ほとんど2人で依頼を受けるようになった。
報奨金を考えるとその方が効率も良いし、ソロのときよりも色んな魔物にチャレンジできるので楽しい。
この日も、フォレストウルフの群れを退治しに来ていた。
群れなので少し気を遣うが、少し開けた場所まで誘導して戦闘を開始した。
全部で8頭いる。
ボスらしい大きな個体は、群れの先頭に立っていた。
いつものように、トゥーリが大剣を握って前に、パンジーが後ろで弓を構える。
ボスがトゥーリに飛び掛かり、残りのうち4頭も一緒にトゥーリへと飛び掛かっていた。
いつもは両手で握る剣を右手だけで振るいながら、左腕の小手で攻撃を受け流している。
パンジーは、群れの後ろから隙を伺っているらしい3頭に狙いを定めて弓を射っていった。
続けざまに射れば、1頭には脳天に直撃し、2頭は首や胴体に刺さった。
矢を受けて死んだ1頭と戦意が落ちた2頭は放置し、トゥーリの周りのウルフたちへ攻撃をしかける。
ボスはまだだめだ。
群れをまとめているボスを先に殺してしまうと、ほかのメンバーが逃げてしまい、また被害が出てしまう。
町の牧場を荒らしている群れなので、1頭も残さず処理しなくてはいけない。
ボス以外のウルフに向けて、パンジーは矢を放った。
すでにトゥーリは2頭を仕留めていて、後ろにいる2頭と合わせてあと5頭だ。
トゥーリの後ろから狙っていた1頭の後ろ足に矢を射かけ、地面に縫い留めた。
それに気づいたトゥーリが動けない1頭に向けて大剣を振る。
そこへ飛び掛かろうとした2頭に向けて、けん制するように弓を射る。
ボスの鼻先をかすめた矢は、もう1頭の目に突き刺さった。
勢いがあるので、貫通しただろう。
矢を避けたボスが体勢を整える前に、トゥーリが目に矢が刺さった1頭を倒した。
残り3頭だ。
後ろで矢を受けたまま控えていた2頭がボスに合流した。
そこで逃げようとしたが、3頭が行こうとした方向に素早く矢を放って足止めした。
ウルフたちがわたわたしているうちに、トゥーリが走り寄って2頭へ大剣を叩き込んだ。
最後、残ったのはボスだ。
どうやら逃げるのは諦めたらしく、最後に一矢報いるという気になったようだ。
弓を構えたパンジーに、トゥーリが片手で援護はいらないと指示した。
一対一で戦いたいのだろう。
パンジーは、肩をすくめて矢を下ろした。
じりじり、と見合っていたが、ボスがトゥーリに飛び掛かった。
トゥーリは、ぎりぎりまで引き付けてからボスに向かって飛び込むように大剣を抜きさった。
そこで、パンジーが弓を構えた。
ぱぁん、と射る先には、隠れていたらしいフォレストウルフがいた。
群れに入っていなかったということは、はぐれだろう。
こちらの気が緩んだところで襲い掛かるつもりだったようだ。
強く放った矢はそのウルフの頭へ吸い込まれ、どさりと倒れた。
しばらく周りを警戒したが、これ以上は出てこないようだ。
「……助かった」
「大物を倒した後って、緊張が緩むからね」
「あぁ」
言いながら、フォレストウルフの牙を剥ぎ取っていく。
フォレストウルフの肉は特に美味しくないうえ、毛皮も二束三文だ。
持って帰る手間を考えると、普通はお金になる牙だけを採取して、残りは燃やすか埋めてしまう。
今回は開けた場所なので、燃やすことにした。
大きめの穴を掘って牙を取ったフォレストウルフを放り込み、火を放つ。
風魔法で火力を増幅させれば、わりと早く燃え尽きる。
処理した後、穴に土をかけて終わった。
レ・ハーシュまではここから2泊ほどの距離がある。
その日の夜も、タープを張って食事をしながら過ごした。片付けた後、タープの下で寝ころぶと、トゥーリの手がパンジーに伸びた。
「ねぇ、だから外はちょっと」
「だめか?」
熱っぽい目で見下ろして、トゥーリはパンジーにキスをする。
舌が絡み、戦闘の興奮の後で湧き上がる性欲が加速されてしまう。
歯の裏側や上あごを舐められて、手が体を這いまわり、我慢できなくなってしまった。
「ん、もぅ……」
パンジーは力を抜いて、両手をトゥーリの首に回した。
2人ともズボンと下着だけを脱ぎ、軽くパンジーの中をほぐしてすぐにトゥーリが入り込んだ。
「ぁ、あ!ぁぁっ、んぁ、は、トゥーリぃ」
ピストンに合わせて出る声をできるだけ抑えるが、漏れてしまう。恥ずかしさが、快感を増幅させている気がする。そんな趣味があっただろうか。
「パンジー、パンジーっ!」
名前を呼ばれて、切なくなった。パンジーは、トゥーリに目で訴えてキスをした。
「んんんんぅぅっ!!!!」
絶頂の声をキスに飲み込ませて、トゥーリにしがみついた。
討伐した日の夜は、野宿か宿かに関わらず体を合わせている。
同じ宿に泊まるので討伐した日以外でもセックスすることはあるものの、外でするのは討伐した日の夜だけだ。
少し抵抗するのだが、キスされてまさぐられると誘惑に負けてしまう。
見つからなければいいか、と最近は諦めている。
パンジーは、生理になると生理痛がきついので休む。
病気ではないが、痛み止めになるハーブを飲んで寝ているくらいしかできない。
その間、トゥーリは依頼を受けることもあるし、一緒に休むこともある。
割のいい仕事ができており、金銭的には2人とも余裕があるので休んでも問題ない。
「大丈夫か?」
「ん、痛い……今日は寝てる」
「分かった。俺も今日は休む。何か食えるか?」
「あー……なんか、フルーツ、とか」
「買ってくる」
また依頼を終えてレ・ハーシュの宿を取った昨日から、生理になってしまった。
依頼中にならなくて良かった。
ベッドに丸まって痛みに耐えていると、トゥーリが帰ってきた。
「パンジー、借りてきた。温めるといい」
「ぅん?」
シーツから顔を出すと、トゥーリは片手でフルーツの入った袋を、片手に湯たんぽを持っていた。
袋を置いて、湯たんぽにタオルを巻いて渡してくれた。
お腹に抱き込めば、熱がじわりと伝わってくる。
「ふぁあ、あったかぃ……ありがと、トゥーリ」
「ん、休むといい」
その気遣いが、とても嬉しい。
それに、夜は何もせず熱を分けるように抱き込んで眠ってくれるので、少し痛みが軽くなる気がする。
夜、ベッドでひっつきながら、その起立したものに気づいたので、パンジーはそっと聞いた。
「手でしてもいいよ?」
「いや、いい」
「いいの?辛そうだけど」
「いい。パンジーが治ってから」
「ん……ありがとう」
正直、頭も少し痛むので、気遣って寄り添うだけに留めてくれるのは本当に嬉しい。
旅の道中はさすがにしないが、街中を歩くときにはトゥーリが当たり前のように手を差し出すので、つなぐ。店に入るときなどは、腕や腰を取られてエスコートされる。そんな扱いを受けたことがなくて、パンジーは恥ずかしさに無言になってしまう。
しかし、トゥーリは気にしないらしく、当たり前のように手を伸ばすのだ。
常にそんな風に扱われて、好意を持たずにいられようか。
1年経ったころには、お互い何も言わないが、周りは完全に2人をパートナーと認識していた。
このまま、仲間兼セフレのような状態でも、飽きるまでずるずる一緒にいるのもいいか、と思っていたから、突然のそれにパンジーはとても驚いた。
「ん」
依頼を終えて宿を取って休んでいるときに、トゥーリがパンジーに差し出したものは、冒険者用のペア登録申込書だ。
トゥーリの名前は既に書いてあった。
「え?これ……」
「ん」
インクをつけたペンを差し出されたが、そうじゃない。
「ねぇ、いる?コレ」
「……いる」
「だってほら、あたしたち冒険者なんだよ?子どもを産む予定があるならともかく」
パンジーは、避妊薬を欠かさず飲んでいたし、トゥーリもそれを止めるようなそぶりはなかった。
「……産んでほしい」
「へ?……ゃ、でもさ」
続く言葉は、トゥーリの口の中に吸い込まれた。
キスが激しい。
「んっ……ねぇトゥーリ、んむぅ」
申込書は、床に落ちてしまった。
トゥーリの舌がパンジーの口の中を蹂躙し、ふらついたところでベッドに押し倒された。
そのまま、かなり強い力でぎゅうぎゅうと抱き込まれ、トゥーリの顔も見えず苦しい。
「トゥーリ……」
「ふぅ……っパンジー、好きだ。愛している。だから、ペア登録して、ほしい」
さらに、逃がさないとでも言うように腕に力が入った。
目線を横に向けると、トゥーリの耳は真っ赤になっていた。
パンジーは、喜びが胸に広がるのを感じて笑顔になった。
「そっか。じゃあ、ペアになろうか」
「っ!!!!」
「ぐぇっ」
「ぁ!ごめんっ!!」
嬉しさが腕の力に変換されたらしく、パンジーはトゥーリに抱き潰されそうになった。
すぐに気づいたトゥーリが腕をゆるめてくれたので、少し顔を動かして、目の前にあるトゥーリの唇にキスをした。
唇を離すと、トゥーリは真っ赤な顔のまま涙目になっていた。
「パンジー、好きだ」
「ありがと。……あたしも、トゥーリが好きよ」
「好きだ!」
「うん、好き」
言葉にするのは大事らしい。
その日の行為は、今までよりもずっと満足感の高いものになった。
後日、ペア登録の書類を出しに行くと、周りはむしろ驚いた視線を向けた。
受付嬢が代表してその言葉を放った。
「やだ、ペア登録まだだったんですか?」
「パーティメンバー兼セフレのつもりだったのに、まさかこうなるとは思ってもいなかったわ」
「……俺は、最初からそのつもりだった」
「え?」
「……パンジーがレ・ハーシュに来たときから知ってた。一目ぼれしたから」
「え、あぅ……」
照れてそっぽを向くパンジーの頬に、トゥーリは嬉しそうにキスをした。
ペア登録してから、トゥーリはパンジーに甘々になってしまった。
その後も、あちこち街を移動しながら色んな魔物を討伐した。
子どもができたときには、話し合ってパンジーの実家がある港町へ向かった。
ペア登録していたことは知っていたので、両親も姉や弟(知らぬ間に結婚していた)も歓迎してくれた。
そのまま港町で冒険者として働きながら、2人の子どもを育てた。
子どもたちが独り立ちしてから、また旅に出た。
仲の良い夫婦はいつまでも一緒だった。
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