スライムは仲間を呼んだ!~デバフで支援してたのに追放された俺はスライム狩りでレベル爆増!魔王を倒したら惚れられ、気付けばハーレム状態に!

藤村

文字の大きさ
18 / 65
第二章 古代の魔法編①

第18話 解放VS限界突破

しおりを挟む
『異様な圧が解き放たれているとは思ったが。お前が発端か、小僧』
「ああそうだ。ところでいきなりなんだが一つ質問良いか?」
『質問だと? フン。相手にものを尋ねる人間の態度がそれか?』

 ケルべズスは俺のカラドボルグへと視線を落とした。

「ああ、すまない。少し物騒だったな」

 俺はカラドボルグを鞘へと納め、再度同じ言葉を口にした。

『それで? 質問とはなんだ』

 俺はここに来た目的である古代魔法について尋ねた。
 
 分かっていることはたった一つ、
 その名前だけ。
 封印を解く古の魔法・リェーイス。

「何か心当たりはないか? どうしてもその古代魔法の力が必要なんだよ。見てみろよ、この大剣を」
『なんだそれは』
「これは退魔の聖剣・カラドボルグだ。この聖剣の中には女神・ヴィーナが眠っているらしいんだ。俺はそいつを解放してやりたくてな。それで古代魔法の手がかりを求めてここまで遠路はるばるやってきたってワケなんだ」
『なるほど。だが俺はそのような魔法は知らん。カラドボルグだのヴィーナだのにも興味がない。だが小僧! お前だけは別だ』
「なに?」
『お前のスキル……素晴らしいパワーを秘めているな。並大抵のモンスターなら命すら脅かされるだろう。お前のような強者と出会える幸福を再び噛みしめられるとは。きっとこれも運命というヤツなのだろう。お前もそうは思わないか?』
「いや、思わないが」
『フハッ! そう釣れぬことを言うでない。ここ数千年近く、この場に訪れる人間など存在しなかった。俺はこう見えて感極まっているのだよ』
「なるほど。飼い主が飼い主ならペットもペットというわけか」

 挑発めいた言葉に、ケルべズスがピクリと反応を示した。

『飼い主、だと? 小僧、お前まさかサタナのことを知っているのか?』
「婚儀を執り行う仲……らしいぞ」

 あくまでもサタナ曰く、だが。

『婚儀だと? あのサタナと小僧が?』
「勘違いしないでくれ。俺は――」

 言葉の途中でケルべズスが哄笑を上げた。
 大腕を何度も振り下ろしながら、目尻には涙まで浮かべて。

『これはいい! あの女には随分な目に遭わされたものだからな。気が変わった。小僧、お前にはここで死んでもらうぞ』
「はぁ」
『お前の生首をヤツの前に晒してやるのだ。あの女がどんな顔をするか……。クハハハ! こんなにも愉快な気分は久方ぶりだッ!!』

 ブオォッ!!

 ケルべズスの三本の爪が空気を切り裂く。
 俺はカラドボルグを盾代わりに衝撃波から身を守った。

 ガキィンッ!!

『ほう、今の一撃を防ぐか。中々の強者らしいな』
「お前の攻撃が貧弱すぎるだけじゃないのか?」
『フハッ! その生意気加減、嫌いではないぞ!』

 今度はなんだ?
 訝しんでいると。
 突如として、ケルべズスの口の中から赤い光が漏れ始めたではないか。

 そしてその赤光は瞬く間に、
 フロア一帯を煌々と照らしつけた。

『喰らえ、ライジングブレス!!』

 ズォオオオ!!

「下らん」

 俺はカラドボルグを思い切り振り抜いた。
 それによって生じた風圧は、ケルべズスのライジングブレスをいとも容易く消滅させた。

『なにっ!?』

 ヤツが驚いた一瞬の隙を俺は逃さない。
 瞬時に背後へと移動し、巨大な双翼を微塵の容赦もなく切断する。
 
 どうだ。
 これは中々のダメージではなかろうか?

 ズシャァ!!

『グガァアッ!?』

 ぼだぼだ……。
 ケルべズスの双翼は切断され、紫色の液体が大量に噴出した。

「三匹同時じゃないと殺せはしない。だが、ダメージを与えられないというワケでもない。そうだろう?」
『お、おのれ……許さん!!』

 ケルべズスは再度ライジングブレスの構えに入る。
 
 だが。
 一度視た攻撃を撃たせるほど、俺はお人好しではない。

「ふん!!」

 ライジングブレスが放たれる瞬間。
 俺はケルベズス脳天に全力でカラドボルグを叩き下ろした。

 カラドボルグと地面とに挟まれ、巨大な口がググッ、と強引に閉じられる。
 
 そして、
 ライジングブレスは、
 その体内で激しく爆発した。

『ギャァアアアアアアアアッ!!』
「まるで相手にならないな。どうやらお前は俺に興味があったらしいが、サタナとやりあった俺から言わせれば――お前には少しも興味が湧かないよ」

 ケルべズスはぐぐぐ、と立ち上がった。
 フー、フーと息を荒げ、
 険しい眼光で俺を睨みつけてくる。

『力を抑えていれば調子に乗りおってからに……、ぐふッ!』
「そんな有り様で凄まれてもな。もしも本当に力を隠しているならとっとと本気を出せ。出し惜しんでいる間に殺されても知らないぞ?」
『ク、クク。グワァ―ハッハッハ!! よかろう! この俺の本気を拝めるのはお前が初めてだ! あのサタナにすら隠していた秘奥義中の秘奥義なのだからな!!」

 秘奥義・限界突破オーバーリミット!!

限界突破オーバーリミットは俺が編み出した究極の奥義だ。元々のレベルは60しかないが、この奥義を発動した俺のレベルは二倍にまで跳ね上がる!!』
「60の二倍、つまりは120か」
『ククク、今さら後悔しても無駄だぞ。こうなった以上俺を止められる者はこの世に存在しない。何故ならあのサタナですらレベルは70なのだから! 貴様もせいぜい90がいいところだろう? 30ものレベルの差を覆せるかな?』
「それは難しいかもしれない」
『だろうなあ。だがそれも当然! 魔王共も馬鹿なものよ。この俺の真の実力を測りかね格下であると思い込んでいたのだから!!』
「は? 格下なのは事実だろう?」
『なんだと?』
「お前は一介のモンスターに過ぎないが、サタナは生まれながらの王。この時点で格付けは完了しているが?」
『……貴様、恐怖で頭がおかしくなったのか? 今の俺のレベルは120! サタナのレベルを50も上回っているのだぞッ!! つまりは、この俺が格上なのだぁあああッ!!!』

 ケルべズスは文字通りの猪突猛進を繰り出した。
 
 今、ヤツと俺のレベルの差は30。
 普通に考えれば勝機はない。
 ――普通に考えればな。

「カラドボルグッ!!」

 俺が呼ぶと、「はぁーい」と活発な声が返ってきた。

「お前の力を借りる時が来たようだ。頼めるか?」
「当たり前じゃない! レイン様は我の解放者様なんだからっ!」
「とりあえずは5%ってところかな」
「えー? 3%でいいと思うんですケドォ」
「念の為だよ」
「まっ、レイン様が言うなら私は従うだけよ!」

 カラドボルグ――。
 ヴィーナは力を解放した。
 選ばれた人間のみが扱う事の出来る女神の力。

 黄金の光が俺の全身を包み、
 果てしないほどの万能感が全身を駆け巡るのが理解できた。
 
 魔力が漲り、そして迸る。
 溢れ出るオーラは稲光のように弾け散り、フロア全体をゴゴゴゴゴ、と揺らしていた。

 カラドボルグ 開放・5%!!

「くっ……。5%でこれ程のエネルギーか!」

 少し油断すれば暴発してしまいそうだが。
 気を引き締めていれば、なんとか扱うことが出来る感じだ。
 
 俺は突進してきたケルべズスに右手を差し向け、軽く振り払う動作をした。
 ――次の瞬間。

 キィイン!!
 ズシャアッ!

『ぐ…………ヌゥ……」

 その巨体は上半身と下半身とで両断された。
 軽く手を振り払っただけでこの有り様。
 カラドボルグ、恐るべし!

「どうせ再生するんだろうが、何度やっても無駄だ。30レベル程度ならカラドボルグの力5%で覆る」
『チ、チクショウ……』

 呻きながらも再生を始めるケルべズス。
 俺はまず、ヤツの心を圧し折ることにした。

「他の個体が生きていれば死なない――否、死ねない・・・・んだろう? 災難なことだ。これからお前は死を望むことになるのだから」

 俺はゆっくりとケルべズスに詰め寄る。
 ミシミシ、という不穏な音が聞こえてきたのはその時だった。

「なんだ!?」

 俺は音のした方向――上空を仰ぎ見た。
 と同時に。
 天井が、爆発的な勢いで崩壊した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

《レベル∞》の万物創造スキルで追放された俺、辺境を開拓してたら気づけば神々の箱庭になっていた

夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティーの雑用係だったカイは、魔王討伐後「無能」の烙印を押され追放される。全てを失い、死を覚悟して流れ着いた「忘れられた辺境」。そこで彼のハズレスキルは真の姿《万物創造》へと覚醒した。 無から有を生み、世界の理すら書き換える神の如き力。カイはまず、生きるために快適な家を、豊かな畑を、そして清らかな川を創造する。荒れ果てた土地は、みるみるうちに楽園へと姿を変えていった。 やがて、彼の元には行き場を失った獣人の少女やエルフの賢者、ドワーフの鍛冶師など、心優しき仲間たちが集い始める。これは、追放された一人の青年が、大切な仲間たちと共に理想郷を築き、やがてその地が「神々の箱庭」と呼ばれるまでの物語。

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

外れスキル【アイテム錬成】でSランクパーティを追放された俺、実は神の素材で最強装備を創り放題だったので、辺境で気ままな工房を開きます

夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティで「外れスキル」と蔑まれ、雑用係としてこき使われていた錬金術師のアルト。ある日、リーダーの身勝手な失敗の責任を全て押し付けられ、無一文でパーティから追放されてしまう。 絶望の中、流れ着いた辺境の町で、彼は偶然にも伝説の素材【神の涙】を発見。これまで役立たずと言われたスキル【アイテム錬成】が、実は神の素材を扱える唯一無二のチート能力だと知る。 辺境で小さな工房を開いたアルトの元には、彼の作る規格外のアイテムを求めて、なぜか聖女や竜王(美少女の姿)まで訪れるようになり、賑やかで幸せな日々が始まる。 一方、アルトを失った元パーティは没落の一途を辿り、今更になって彼に復帰を懇願してくるが――。「もう、遅いんです」 これは、不遇だった青年が本当の居場所を見つける、ほのぼの工房ライフ&ときどき追放ざまぁファンタジー!

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

地味スキル「ためて・放つ」が最強すぎた!~出来損ないはいらん!と追い出したくせに英雄に駆け上がってから戻れと言われても手遅れです~

かくろう
ファンタジー
【ためて・放つ】という地味スキルを一生に一度の儀式で授かってしまった主人公セージ。  そのせいで家から追放され、挙げ句に異母弟から殺されかけてしまう。  しかしあらゆるものを【ためる】でパワフルにできるこのスキルは、最高ランクの冒険者すらかすんでしまうほどのぶっ壊れ能力だった!  命からがら魔物の強襲から脱したセージは、この力を駆使して成り上がっていく事を決意する。  そして命の危機に瀕していた少女リンカニアと出会い、絆を深めていくうちに自分のスキルを共有できる事に気が付いた。 ――これは、世界で類を見ない最強に成り上がっていく主人公と、彼の元へ集まってくる仲間達との物語である。

生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。

水定ゆう
ファンタジー
 村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。  異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。  そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。  生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!  ※とりあえず、一時完結いたしました。  今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。  その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。

異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~

北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。 実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。 そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。 グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・ しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。 これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。

『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!

たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。 新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。 ※※※※※ 1億年の試練。 そして、神をもしのぐ力。 それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。 すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。 だが、もはや生きることに飽きていた。 『違う選択肢もあるぞ?』 創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、 その“策略”にまんまと引っかかる。 ――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。 確かに神は嘘をついていない。 けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!! そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、 神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。 記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。 それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。 だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。 くどいようだが、俺の望みはスローライフ。 ……のはずだったのに。 呪いのような“女難の相”が炸裂し、 気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。 どうしてこうなった!?

処理中です...