54 / 140
第一章
第54話 【アリスと魔法訓練・2】✤
しおりを挟む
訓練の許可が下りた後、俺とアリスは広場へと移動し、早速訓練を始める事にした。
「……アリス。別にこれは強制じゃないんだけど、アリスのステータスを見せてくれないか? 今がどういう状態なのか確認しておきたいんだ」
「アルフ君なら、見せても大丈夫だよ」
アリスはそう言うと、サッと自分のステータスを俺に見せてくれた。
✤
名 前:アリス・ルクリア
年 齢:16
種 族:ヒューマン
身 分:平民
性 別:女
レベル:4
筋 力:29
魔 力:21
敏 捷:14
運 :74
スキル:【交渉術:1】【水属性魔法:2】【気配遮断:2】
【気配察知:2】
加 護:商神の加護
✤
「……アリスって加護持ちだったんだ」
「うん。知ってるの家族だけで、今日アルフ君も加わったね」
「だったら、もう少し警戒して欲しかった気も……それより、アリスのスキルだけどこれって最初からこの数授かったの?」
「違うよ。【気配察知】は私が人見知りで、人の気配をずっと感じ取ってたらいつの間にかスキルとして現れてたの」
人見知りなアリスは周囲の気配を常に警戒していたおかげで、スキルとして【気配察知】を獲得したのか。
「というと、上三つが授かったスキルって事だね。中々、バランスが取れたスキルだね。商人にとって助かる【交渉術】のスキルに属性魔法が一つ、それに人見知りのアリスにとって一番使えるし、戦いにおいて持っていて損が無い【気配遮断】って本当に良い組み合わせだと思うよ」
俺はそうアリスのステータスを見てそう感想を言うと、アリスは嬉しそうな顔をしていた。
「さてと、それじゃあ早速訓練に移ろうと思うんだけど。アリスはどこまで魔法が使えるのか、見せてくれる?」
「はい。アルフ先生!」
アリスは俺の事を先生と呼ぶと、早速魔法を使い始めた。
言っていた通り、魔法の展開自体は遅いが魔法自体はそこまで悪くない。
というより、アリスの出した魔法はスキルレベルからしたら、かなり綺麗な魔法だった。
「うん。アリスは綺麗な魔法を使うね。だけど、言ってた通り時間がかなり掛っちゃうね」
「そこが問題で今までの試験でも、時間がかかり過ぎて点数が下がってたんだよね……」
「となるとスキルレベルを上げつつ、魔法の展開速度を上げるやり方が良いんだけど……」
そう俺はアリスに言って、桶を用意してその中に水を入れた。
「これは師匠から教えて貰った訓練方法なんだけど、桶の水を魔力で動かす訓練だよ。これをすれば、今よりも魔力を感じる事が出来るようになると思う。魔力を感じやすくなれば、魔法の展開も早くなると思うから試してみて」
「桶に手を入れるの? 分かった。やってみるね」
俺の指示を聞いたアリスはそう返事をすると、水の中に手を入れて魔力で水を動かし始めた。
アリスは既にスキルを持っているので、直ぐに桶の水を動かし始めた。
「良い感じだよ。訓練自体楽しくないと思うけど、常に集中してやっていれば魔力の動かし方が上達すると思うよ」
そう俺はアリスに言って、俺も同じように桶を用意して一緒の訓練を行った。
それから訓練を陽が沈むまで続けた俺達は、訓練を終えて一緒に食堂に行き夕食を食べる事にした。
「訓練初日はどうだった?」
「楽しかったよ。学園だといつも一人で訓練してたから魔法の楽しさとか感じた事無かったけど、今日はアルフ君が隣に居てくれて友達と訓練する楽しさを感じて凄く良かった」
「それは良かった。地味な訓練だから、途中で嫌な思いをしてるかと思ったけど」
「全然、そんな事は無いよ? 普段から、あんな風にジッとしてる時あるからそこまで苦でもなかったし」
アリスは平気だったと言い、それから少ししてエリックさんがアリスを迎えに来たので、また明日学園で会おうと言って別れた。
その後、俺は風呂で一日の疲れと汚れを落とし、部屋のベッドに横になった。
「そう言えば、加護がある人は加護を付けた神の名前が出るんだな……」
ベッドに横になった俺は、ふとアリスのステータスを見た際に加護の所にあった神様の名前を思い出しながらそう口にした。
そして俺は、改めて自分のステータスを確認した。
✤
名 前:アルフレッド
年 齢:16
種 族:ヒューマン
身 分:平民
性 別:男
レベル:15
筋 力:197
魔 力:384
敏 捷:94
運 :91
スキル:【経験値固定:/】【剣術:4】 【属性魔法(4):/】
【魔力制御:8】 【従魔:10】【調理:4】
加 護:Error
✤
「変わりなしか……」
ステータスに変化があるかもと思い、見てみたが特に俺の加護の所は変化はなかった。
師匠達が言うには、俺は加護を持ってるみたいだけど、加護を付けてくれてる神様が誰なのか未だに知らない。
「もしかしたら、神様にお祈りとかした方が良いのかな?」
聖職者の人達は神に祈りを捧げると聞いた事がある。
俺も同じように、神様に祈れば名前が出たりするのかな?
「う~ん、でも神様に祈るってどんな風にすればいいのか分からないな……明日、少し調べてみようかな」
そう思った俺は段々と眠くなって来て、そのまま眠りについた。
「……アリス。別にこれは強制じゃないんだけど、アリスのステータスを見せてくれないか? 今がどういう状態なのか確認しておきたいんだ」
「アルフ君なら、見せても大丈夫だよ」
アリスはそう言うと、サッと自分のステータスを俺に見せてくれた。
✤
名 前:アリス・ルクリア
年 齢:16
種 族:ヒューマン
身 分:平民
性 別:女
レベル:4
筋 力:29
魔 力:21
敏 捷:14
運 :74
スキル:【交渉術:1】【水属性魔法:2】【気配遮断:2】
【気配察知:2】
加 護:商神の加護
✤
「……アリスって加護持ちだったんだ」
「うん。知ってるの家族だけで、今日アルフ君も加わったね」
「だったら、もう少し警戒して欲しかった気も……それより、アリスのスキルだけどこれって最初からこの数授かったの?」
「違うよ。【気配察知】は私が人見知りで、人の気配をずっと感じ取ってたらいつの間にかスキルとして現れてたの」
人見知りなアリスは周囲の気配を常に警戒していたおかげで、スキルとして【気配察知】を獲得したのか。
「というと、上三つが授かったスキルって事だね。中々、バランスが取れたスキルだね。商人にとって助かる【交渉術】のスキルに属性魔法が一つ、それに人見知りのアリスにとって一番使えるし、戦いにおいて持っていて損が無い【気配遮断】って本当に良い組み合わせだと思うよ」
俺はそうアリスのステータスを見てそう感想を言うと、アリスは嬉しそうな顔をしていた。
「さてと、それじゃあ早速訓練に移ろうと思うんだけど。アリスはどこまで魔法が使えるのか、見せてくれる?」
「はい。アルフ先生!」
アリスは俺の事を先生と呼ぶと、早速魔法を使い始めた。
言っていた通り、魔法の展開自体は遅いが魔法自体はそこまで悪くない。
というより、アリスの出した魔法はスキルレベルからしたら、かなり綺麗な魔法だった。
「うん。アリスは綺麗な魔法を使うね。だけど、言ってた通り時間がかなり掛っちゃうね」
「そこが問題で今までの試験でも、時間がかかり過ぎて点数が下がってたんだよね……」
「となるとスキルレベルを上げつつ、魔法の展開速度を上げるやり方が良いんだけど……」
そう俺はアリスに言って、桶を用意してその中に水を入れた。
「これは師匠から教えて貰った訓練方法なんだけど、桶の水を魔力で動かす訓練だよ。これをすれば、今よりも魔力を感じる事が出来るようになると思う。魔力を感じやすくなれば、魔法の展開も早くなると思うから試してみて」
「桶に手を入れるの? 分かった。やってみるね」
俺の指示を聞いたアリスはそう返事をすると、水の中に手を入れて魔力で水を動かし始めた。
アリスは既にスキルを持っているので、直ぐに桶の水を動かし始めた。
「良い感じだよ。訓練自体楽しくないと思うけど、常に集中してやっていれば魔力の動かし方が上達すると思うよ」
そう俺はアリスに言って、俺も同じように桶を用意して一緒の訓練を行った。
それから訓練を陽が沈むまで続けた俺達は、訓練を終えて一緒に食堂に行き夕食を食べる事にした。
「訓練初日はどうだった?」
「楽しかったよ。学園だといつも一人で訓練してたから魔法の楽しさとか感じた事無かったけど、今日はアルフ君が隣に居てくれて友達と訓練する楽しさを感じて凄く良かった」
「それは良かった。地味な訓練だから、途中で嫌な思いをしてるかと思ったけど」
「全然、そんな事は無いよ? 普段から、あんな風にジッとしてる時あるからそこまで苦でもなかったし」
アリスは平気だったと言い、それから少ししてエリックさんがアリスを迎えに来たので、また明日学園で会おうと言って別れた。
その後、俺は風呂で一日の疲れと汚れを落とし、部屋のベッドに横になった。
「そう言えば、加護がある人は加護を付けた神の名前が出るんだな……」
ベッドに横になった俺は、ふとアリスのステータスを見た際に加護の所にあった神様の名前を思い出しながらそう口にした。
そして俺は、改めて自分のステータスを確認した。
✤
名 前:アルフレッド
年 齢:16
種 族:ヒューマン
身 分:平民
性 別:男
レベル:15
筋 力:197
魔 力:384
敏 捷:94
運 :91
スキル:【経験値固定:/】【剣術:4】 【属性魔法(4):/】
【魔力制御:8】 【従魔:10】【調理:4】
加 護:Error
✤
「変わりなしか……」
ステータスに変化があるかもと思い、見てみたが特に俺の加護の所は変化はなかった。
師匠達が言うには、俺は加護を持ってるみたいだけど、加護を付けてくれてる神様が誰なのか未だに知らない。
「もしかしたら、神様にお祈りとかした方が良いのかな?」
聖職者の人達は神に祈りを捧げると聞いた事がある。
俺も同じように、神様に祈れば名前が出たりするのかな?
「う~ん、でも神様に祈るってどんな風にすればいいのか分からないな……明日、少し調べてみようかな」
そう思った俺は段々と眠くなって来て、そのまま眠りについた。
856
あなたにおすすめの小説
なんだって? 俺を追放したSS級パーティーが落ちぶれたと思ったら、拾ってくれたパーティーが超有名になったって?
名無し
ファンタジー
「ラウル、追放だ。今すぐ出ていけ!」
「えっ? ちょっと待ってくれ。理由を教えてくれないか?」
「それは貴様が無能だからだ!」
「そ、そんな。俺が無能だなんて。こんなに頑張ってるのに」
「黙れ、とっととここから消えるがいい!」
それは突然の出来事だった。
SSパーティーから総スカンに遭い、追放されてしまった治癒使いのラウル。
そんな彼だったが、とあるパーティーに拾われ、そこで認められることになる。
「治癒魔法でモンスターの群れを殲滅だと!?」
「え、嘘!? こんなものまで回復できるの!?」
「この男を追放したパーティー、いくらなんでも見る目がなさすぎだろう!」
ラウルの神がかった治癒力に驚愕するパーティーの面々。
その凄さに気が付かないのは本人のみなのであった。
「えっ? 俺の治癒魔法が凄いって? おいおい、冗談だろ。こんなの普段から当たり前にやってることなのに……」
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
ファンタジー
パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
【死に役転生】悪役貴族の冤罪処刑エンドは嫌なので、ストーリーが始まる前に鍛えまくったら、やりすぎたようです。
いな@
ファンタジー
【第一章完結】映画の撮影中に死んだのか、開始五分で処刑されるキャラに転生してしまったけど死にたくなんてないし、原作主人公のメインヒロインになる幼馴染みも可愛いから渡したくないと冤罪を着せられる前に死亡フラグをへし折ることにします。
そこで転生特典スキルの『超越者』のお陰で色んなトラブルと悪名の原因となっていた問題を解決していくことになります。
【第二章】
原作の開始である学園への入学式当日、原作主人公との出会いから始まります。
原作とは違う流れに戸惑いながらも、大切な仲間たち(増えます)と共に沢山の困難に立ち向かい、解決していきます。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる