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第131話
しおりを挟むゴーレム作成が楽しくなってきた俺は、ガルフさんに頼んだ皮鎧が出来上がる日まで裏庭でゴーレムの勉強をする事にした。
昨日、爺ちゃんからの教えてあり【付与魔法】も使ってゴーレムを作っていると手のひらサイズのゴーレムを歩かせる事に成功した。
今迄、ゴーレムが崩れていた原因は【土】と【闇】の魔法じゃ人間で言う血液が無いただの土塊だった様で、付与魔法により魔力を与えると念じた方へ歩かせる事に成功した。
「初めて数日でここまで来れたか、意外に才能があるのかな?」
調子に乗った俺は、人型サイズのゴーレムを作ったが一歩進んだだけで砕け散った。それを上から見ていたドラグノフが笑っていたので、闇魔法でドラグノフの目の周りを暗くして足元に氷魔法で棘を作った。
数秒後、ドラグノフの悲鳴が聞こえたがゴーレム作成に夢中になっていた俺は気にせず続けた。
「……やった! 走らせても壊れない!」
朝から始めていたゴーレム作成、既に陽が沈みかけ始めた頃俺はようやく第二歩目を進むことが出来た。
朝の段階で、手のひらサイズのゴーレムを歩かせる事は出来たけど走らせたらものの数秒で欠けて行き崩れるのが続いていたが、魔力の調整そして付与魔法の流し方を調整して行った結果、走らせても崩れないチビゴーレムが出来た。
「ははは、やっと出来たぜ……」
そう笑いながら言った俺は、地面に寝転がった。すると、俺の頬っぺたをツンツンする奴が居るなと見ると先程作り上げたゴーレムが居た。
「……何で、こいつ自由に動いてるんだ?」
チビゴーレムは、テクテクと俺の周りを動き回っていた。俺は、チビゴーレムをつまんで掌に乗せると俺の指をツンツンとしていた。
「もしかして、作る時に魔石を使ったからか?」
どうしても、付与魔法の調節が難しかった俺はダンジョンで手に入れていた魔石に付与魔法を掛け、それをゴーレム作成時土の中に入れて作った。
「……まあ、良いか新しい仲間と思えば、よろしくな」
そう言って頭を撫でると、喜んでいる仕草をした。
その後、人型のゴーレムに挑戦しようとを作っているとゴレ助(チビゴーレムの名前)が新しく作ったゴーレムをよじ登って行き、まだ完成していない頭部の中に入った。
「お、おい。大丈夫なのか?」
既にゴーレムの作成の手を止めるわけにも行かずそのまま作り終わると、170㎝位の男性人型ゴーレムが出来た。そして、「歩け」と命じると歩き出し崩れる様子が無かった。
「……もしかして、ゴレ助が中に入ったおかげか?」
そう呟くと、目の前に戻って来たゴーレムは屈んで頭を俺の前に出した。自然と手が頭を撫でると、先程ゴレ助を撫でた時と同じ反応を見せた。
「え~っと、もしかしてゴレ助か?」
尋ねると、ウンウンと頷いた。そして、頭上からポッとチビゴーレムの頭が出て来て俺の掌に落ちて来た。ゴレ助が出たゴーレムは、今まで同様崩れ土に戻った。
「……なんか、自分でも分からない内に凄いの作ったかも」
ゴレ助を撫でながら呟いた俺はその後、色んな形体をしたゴーレムを作り全てにゴレ助に入る様に言うと、頭部に入り込み新たな姿のゴーレムを操り外に出ると、入っていたゴーレムは崩れ落ちた。
ゴレ助さえ居れば、どんなゴーレムを動かせる事が出来るようだった。実験として鳥型のゴーレムも作ったら翼を器用に使いこなし空を飛んだりもした。
そして、試しにゴレ助の時の様に魔石に付与魔法を掛けてゴーレムを作ろうとしたけど失敗に終わり、ゴレ助が奇跡的に誕生日した物だと分かった。
「うん、奇跡でもゴレ助が居ればゴーレム作成に失敗は無くなったし良いか」
そう言って、ゴレ助の頭を撫でるとクネクネとして可愛い仕草をした。そんなゴレ助を見ていると、後ろから爺ちゃんが近づいて来て「どうじゃ、調子は?」と聞いてきた。
「何とか、一体完成したよ。名前は、ゴレ助」
「ほう、ちっちゃいゴーレムじゃな」
「小っちゃいけど、ゴレ助が居ればどんなゴーレムも作れるんだよ」
そう言って、犬型のゴーレムを作りゴレ助に入る様に命じると入り犬型のゴーレムを動かした。
「成程な、あの小っちゃいゴーレムが脳の役割をしているんじゃな? しかし、よく出来たのう」
「うん、本当に奇跡だよ。魔石に付与魔法掛けてやってみようって思わなかったら、まだ失敗が続いてたよ」
そう言うと、爺ちゃんは「なん、じゃと……」と言って俺の肩を掴んだ。
「クリフ、ゴーレムに魔石を使って成功したのか?!」
「う、うん」
「な、何と言う事じゃ……クリフ。ゴーレムに魔石を使って成功するというのは、儂の知っておるゴーレムを作っておる者が長年作ろうとしている代物なんじゃ、今成功しておるか知らないがそれを作ろうとして10年以上奴は考え続けて出来なかったものじゃ」
そう言われた俺は、とんでもない物を作り上げた事を実感し、犬型のゴーレムから出て来たゴレ助を見た。
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