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第132話
しおりを挟む昨日、奇跡的に成功したゴーレムが実は凄いゴーレムだった事が分かった俺は、ゴレ助をドラグノフ達に見ててもらう様に言いガルフさんの工房へ足を運んでいた。
「クリフ、来たか頼まれていた物出来てるぞ」
ガルフさんはそう言って、裏に行き裏から木箱を持ってきた。その木箱の蓋を開けると、素材で使った毒竜の皮の色と同じ暗い青色をした防具の一式が入っていた。
「おお! ありがとうございます。」
「おう、俺も久しぶりにいい仕事が出来て良かったぜ、そういや余った材料は鎧以外の部分も守るために脚当てと靴、グローブを作っておいた」
ガルフさんはそう言いながら箱から、装備をカウンターに並べて行った。そして、どの部位も繊細に作られていて素晴らしい出来の物だと一目で分かった。
「あと、頭部の素材をこれだけじゃ消化できなかったから、他にも色々作ってみたんだ」
そう言って、奥へガルフさんは行き木箱を2つ持ってきた。
「戦闘用に使える服とかを作ってみたんだが、どうだ?」
「おお、色も鎧と同じで結構カッコいいですね」
「だろ? これでも一時期、服の生産にもはまった時期が合ってなその時の腕が落ちて無くて良かったぜ……って、今頃なんだがよ頭部の素材全部使ってよかったのか?」
「? それなら、別に良いですよ。元々、余った物は渡そうと思ってましたし、アイテムボックスの中にまだ頭部以外の素材が入っていますから」
「そ、そうか……それは、良かったぜクリフから預かった素材、つい楽しくなって殆ど使い切ってしまった後だったんだよ」
「構いませんよ。それに、いつも安く作ってくれてるガルフさんにお礼もしたかったですし、丁度良かったみたいですね」
そう言った後、俺はカウンターの上に置かれている服を手に取ってマジマジと見た。そして俺は、上下セットの服と新しい防具をガルフさんの工房を借りて着替えた。
「おお、似合ってるじゃねうかクリフ」
「ええ、結構に合ってますね。クリフ君」
「ありがとうございます。ガルフさん、ケートさん」
店前の掃除が終わったケートさんが店に戻って来ていた様で新しい俺の防具を見て褒めてくれた。
「この服も結構、良い感じですね。伸縮性があって着心地も良いです」
「それは、良かったぜ」
「それじゃ、俺新しい防具で動いてみたいので早速依頼受けに行ってきますね」
「おう、また今度感想を言いに来てくれ」
俺はガルフさんに今回の代金の銀貨5枚を渡して、工房から出て冒険者ギルドへと向かった。
ギルドの建物に入り、依頼ボードで手頃な依頼を探していると後ろから肩を叩かれ振り向くとミケが居た。
「おっ、ミケ。久しぶりだな」
「うん、久しぶりクリフ君。あと、ありがとね。私と父さんを助けてくれて」
「良いって、ミケは大切な仲間だし危ない時は助けるよ」
そう言うと、ミケは「ありがとう」と言った。そして、一緒にボードから依頼を探し【ウルフの群れを討伐】という依頼の紙を取りレインさんの受付に向かった。
「おはようございます。クリフ様、ミケ様」
「「おはようございます。レインさん」」
俺とミケは、レインさんに挨拶をし依頼の紙を出した。依頼を受けた俺達は、一緒に建物から出て王都の外に出て群れが居る草原へと身体強化を俺とミケに掛けて移動した。
「おっ、居たなアレが依頼のウルフの群れか」
「そうみたいだね。どうするのクリフ君? ここから魔法で倒す?」
「いや、今回はこの新しい防具を試したいから剣でいくつもりだよ。ミケは、どうする?」
「それなら、私が今回は後衛だね。危なくなったら魔法で支援するね」
「うん、頼んだよ。それじゃ、行くぞ」
「うん!」
俺の合図と共にウルフの群れへ向かって言った。俺は、前にガルフさんに作ってもらった片手剣を抜き1匹目のウルフの首を飛ばした。右側から飛んできたウルフを避けようと後ろへ跳び、後ろからミケの魔法が飛んできてウルフが吹っ飛んで行った。
そして残りウルフもミケと一緒に倒して行き、あっという間にウルフは全滅した。
「ミケ、前より少し魔法が早くなってるな」
「うん、お父さんに鍛えて貰ったから前より私も強くなってるよ」
「それは頼もしいな……さて、このウルフ達の死骸を回収したら帰ろうか」
アイテムボックスへウルフの死骸を回収し、再度強化魔法を使い王都へ戻って来た。ギルドで依頼の討伐部位であるウルフの耳を出し、報酬を受け取った。
「どうする、ミケ? 時間的にまだ昼前だけど」
「う~ん、私もこの後何も予定無いんだよね。お父さん、今日は知り合いの所に行くってお母さんと一緒に朝出て行っちゃったから」
「そうなのか……あっ、それじゃ俺の新しい仲間紹介するよ。ミケ達が居ない間に従魔と従者が出来たんだよ」
そう言った後、ミケと一緒に家に帰ってきた俺はドラグノフ達とゴレ助が居る地下室に向かった。
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