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第一章
第57話 【嫌いな相手・1】✤
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ダントが去った後、俺は掲示板で一つの依頼を取って受付へと向かった。
「クリス君、大丈夫でしたか? 先ほどの冒険者について、ギルドから何か対処しましょうか?」
「いえ、大丈夫ですよ。ただ昔の知り合いが俺が冒険者してる事にいちゃもんを付けて来ただけなので」
受付に行くと、リンさんは俺の事を心配した様子でそう声を掛けてくれた。
「ただもしかしたら、近い内にあいつとぶつかると思うので騒がしくなるかと思います。冒険者同士が戦う事って、ギルドでは何かしら罰則とかはありますか?」
「被害者であれば問題ありません。今日の事は既に私や、他の職員も見てるので」
「ありがとうございます。その言葉が聞けただけでも、今後が動きやすくなりました」
リンさんの言葉を聞いた俺は、依頼を受理してもらい街の人に出て来た。
普段であれば見逃す魔物も、さっきの件があり心を落ち着かせる為、倒しながら目的の魔物の場所まで向かった。
「こんなに心があれるとは……まあ、記憶が戻る前も俺自身ではあったけど、前世の記憶を思い出して薄れていた部分があいつと出会って蘇った感じだな」
儀式を受ける際、栄養失調や病気になっていた理由はダントからの虐めが原因だった。
あいつは院長や他の職員の前ではいい子を装い、誰も見てない所で必要以上に俺の事を虐めていた。
言い換えそうにもあいつは力も強く、俺達の世代ではガキ大将の様な存在だった。
「だけど、それが今も続いてると思ってる所は子供の考えだな……相手がどう成長してるのか、知らずに突っかかってくるなんて」
以前、冒険者ギルドでダントと他の子分達と会った俺は自分なりにあいつらの事を調べた。
あいつらも今も尚、孤児院で生活をしている。
そして持ってる能力や、強さを調べたが特別強いと言う訳では無く、普通の戦闘系スキルを授かった子供レベルの強さだった。
そんな相手に対して、俺はというと……。
✤
名 前:クリス
年 齢:10
性 別:男
特 性:プレイヤー
レベル:19
筋 力:2620
体 力:2740
魔 力:2990
敏 捷:2010
・固有能力
【天賦の才】
・スキル
【剣術:10】【調理:10】【身体強化:10】
【魔力操作:10】【魔力感知:10】【火属性魔法:9】
【水属性魔法:10】【調合:10】【調薬:10】
【算術:10】【話術:10】【交渉術:10】
【作法:10】【接客:10】【魔法合成:10】
【土属性魔法:9】【風属性魔法:8】【念動力:8】
【氷属性魔法:2】【指導:1】
・加護
豊穣神の加護
✤
レベルは既に20近くあり、スキルに関しても一般の人と比べるとかなりの数を持っている。
そして最近新たに、【氷属性魔法】と【指導】というスキルも手に入れた。
【氷属性魔法】はその名の通り、氷の魔法を発動できるようになりこれによって夏の暑い日でも氷を作って凌げる。
そして二つ目の【指導】に関して、昨日エマの指導をしてる時に習得したスキルで指導する相手の成長率を促進するという効果を持つ。
ただし、使用者の教えるスキルのレベルと【指導】のスキルレベルが高くないと意味がない為、今はまだ使えるレベルではない。
「ダントや子分連中が居たとしても、今の俺なら十分戦えるだろうけど複数の人と戦う訓練はしてないからそこだけが問題だな……」
今の訓練では、複数の相手に戦う訓練はしていない。
その為、もしもダント達と戦う事になれば出来るだけ複数の相手と戦うような事はせずに空間を上手く使って一対一の状況を作る方が良い。
俺はそんな事を考えながら、依頼の対象である魔物の所までやって来て、ダントの事は一旦忘れて魔物との戦いに集中する事にした。
「……なんだかいつも以上に雑に倒してるな、何か考え事でもしてたのか?」
「まあ、ちょっと色々と悩みがありまして」
王都に戻って来て、量も多いのでギルドの作業場で解体作業をしてるとロンさんがそう声を掛けて来た。
「クリス君が悩み? 一応、これでも人生経験は豊富な俺が相談に乗ろうか?」
ロンさんは俺が悩んでると言うと、笑みを浮かべながらそう言ってくれた。
俺は一人で抱え込むより、誰かと相談した方が良いと思いダント達との関係についてロンさんに話をした。
「クリス君、大丈夫でしたか? 先ほどの冒険者について、ギルドから何か対処しましょうか?」
「いえ、大丈夫ですよ。ただ昔の知り合いが俺が冒険者してる事にいちゃもんを付けて来ただけなので」
受付に行くと、リンさんは俺の事を心配した様子でそう声を掛けてくれた。
「ただもしかしたら、近い内にあいつとぶつかると思うので騒がしくなるかと思います。冒険者同士が戦う事って、ギルドでは何かしら罰則とかはありますか?」
「被害者であれば問題ありません。今日の事は既に私や、他の職員も見てるので」
「ありがとうございます。その言葉が聞けただけでも、今後が動きやすくなりました」
リンさんの言葉を聞いた俺は、依頼を受理してもらい街の人に出て来た。
普段であれば見逃す魔物も、さっきの件があり心を落ち着かせる為、倒しながら目的の魔物の場所まで向かった。
「こんなに心があれるとは……まあ、記憶が戻る前も俺自身ではあったけど、前世の記憶を思い出して薄れていた部分があいつと出会って蘇った感じだな」
儀式を受ける際、栄養失調や病気になっていた理由はダントからの虐めが原因だった。
あいつは院長や他の職員の前ではいい子を装い、誰も見てない所で必要以上に俺の事を虐めていた。
言い換えそうにもあいつは力も強く、俺達の世代ではガキ大将の様な存在だった。
「だけど、それが今も続いてると思ってる所は子供の考えだな……相手がどう成長してるのか、知らずに突っかかってくるなんて」
以前、冒険者ギルドでダントと他の子分達と会った俺は自分なりにあいつらの事を調べた。
あいつらも今も尚、孤児院で生活をしている。
そして持ってる能力や、強さを調べたが特別強いと言う訳では無く、普通の戦闘系スキルを授かった子供レベルの強さだった。
そんな相手に対して、俺はというと……。
✤
名 前:クリス
年 齢:10
性 別:男
特 性:プレイヤー
レベル:19
筋 力:2620
体 力:2740
魔 力:2990
敏 捷:2010
・固有能力
【天賦の才】
・スキル
【剣術:10】【調理:10】【身体強化:10】
【魔力操作:10】【魔力感知:10】【火属性魔法:9】
【水属性魔法:10】【調合:10】【調薬:10】
【算術:10】【話術:10】【交渉術:10】
【作法:10】【接客:10】【魔法合成:10】
【土属性魔法:9】【風属性魔法:8】【念動力:8】
【氷属性魔法:2】【指導:1】
・加護
豊穣神の加護
✤
レベルは既に20近くあり、スキルに関しても一般の人と比べるとかなりの数を持っている。
そして最近新たに、【氷属性魔法】と【指導】というスキルも手に入れた。
【氷属性魔法】はその名の通り、氷の魔法を発動できるようになりこれによって夏の暑い日でも氷を作って凌げる。
そして二つ目の【指導】に関して、昨日エマの指導をしてる時に習得したスキルで指導する相手の成長率を促進するという効果を持つ。
ただし、使用者の教えるスキルのレベルと【指導】のスキルレベルが高くないと意味がない為、今はまだ使えるレベルではない。
「ダントや子分連中が居たとしても、今の俺なら十分戦えるだろうけど複数の人と戦う訓練はしてないからそこだけが問題だな……」
今の訓練では、複数の相手に戦う訓練はしていない。
その為、もしもダント達と戦う事になれば出来るだけ複数の相手と戦うような事はせずに空間を上手く使って一対一の状況を作る方が良い。
俺はそんな事を考えながら、依頼の対象である魔物の所までやって来て、ダントの事は一旦忘れて魔物との戦いに集中する事にした。
「……なんだかいつも以上に雑に倒してるな、何か考え事でもしてたのか?」
「まあ、ちょっと色々と悩みがありまして」
王都に戻って来て、量も多いのでギルドの作業場で解体作業をしてるとロンさんがそう声を掛けて来た。
「クリス君が悩み? 一応、これでも人生経験は豊富な俺が相談に乗ろうか?」
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