特性【プレイヤー】に覚醒した俺は、前世の記憶を思い出し異世界を楽しむ

霜月雹花

文字の大きさ
69 / 80
第一章

第69話 【冬・1】✤

しおりを挟む
 ハクを従魔にしてから時が経ち、肌寒い季節になった。
 転生してから随分と時が経ち、最初の頃と比べたら俺の能力もかなり上がった。


名 前:クリス
年 齢:10
性 別:男
特 性:プレイヤー

レベル:31
筋 力:4950
体 力:4870
魔 力:6640
敏 捷:4990
・固有能力
【天賦の才】
・スキル
【剣術:10】【調理:10】【身体強化:10】
【魔力操作:10】【魔力感知:10】【火属性魔法:10】
【水属性魔法:10】【調合:10】【調薬:10】
【算術:10】【話術:10】【交渉術:10】
【作法:10】【接客:10】【魔法合成:10】
【土属性魔法:10】【風属性魔法:10】【念動力:10】
【氷属性魔法:10】【指導:10】【使役:8】
【光属性魔法:8】【炎属性魔法:8】【雷属性魔法:10】
【地属性魔法:10】【並列思考:10】【魔法強化:10】
【体術:10】【瞬歩:10】
・加護
豊穣神の加護


「改めて見ると、魔法が好きで沢山訓練したからスキルの大半が魔法系だな」

 本来であれば、人それぞれに苦手な属性等もあるらしいのだが、俺の場合は【天賦の才】によって無理矢理スキルとして習得した。
 その結果、ほぼ全ての属性魔法を手に入れていて、戦う相手によって魔法を切り替えている。
 そしてそんな魔法の中でも、俺がこの数ヵ月で気に入ったのは【光属性魔法】だ。
 このスキルは攻撃としても使う事は出来るが、他の属性に比べてそこまで威力は高くない。
 なら、どうして気に入ったのか? それは魔法で治療が行う事が出来るようになる。
 レベルが低いと切り傷でも治すのに時間が掛かっていたが、今はほぼ一瞬で治療が可能となっている。

「……ノアさん、ちなみに家にはいつ帰るんですか?」

「えっ? あ~、居心地が良くてつい長居しちゃってたわね」

 入浴剤は既に商品化に成功して、販売されている。
 人気度的には初期のせっけんには劣るが、それでもかなり売れている。
 また大きな浴室を持つ王家や貴族の中でも金を持ってる人達には、別途金を用意したら特別に配合をした入浴剤も売る事にした。
 ただこれに関しては、材料費や運搬のリスクを考えて国内かつ会員限定で作ると伝えた。

「ノアはてっきりこのまま住むのかと思ってたけど、一応帰る気はあったのね」

「まあ、一応ね。アリシアみたいに貴族を辞めたい訳じゃないし、それでいうとアリシアは最近はどうなの? 前は実家から色々と言われて迷惑してるって言ってたでしょ」

「今もよ。最近は、クリス君に会わせてくれって手紙が届いてるわね」

「お、俺にですか?」

 アリシアさんの言葉に驚いた俺は聞き返すと、アリシアさんは頷いた。

「王家からも信頼されてる冒険者兼商人だし、貴族としては繋がりが欲しいんでしょうね」

「ちなみに、クリス君に無理に近づこうとした貴族は王家から罰則が出る事になってるのよ。ラントリス家は初期からクリス君と繋がってるから、免除されてるけどその他の家は近づこうにも近づけないのが現状ね」

「私の家も私が繋がってるからって理由付けようとしたけど、私が家出してるような感じなのは知ってるから王家から静止命令を受けたのよ。それで私に頼んで、家に連れて来るように言って来てるの」

「そんな事が起こってたんですね。その、別に無理して断らなくてもアリシアさんの家族でしたら会いに行きますよ?」

 断るのを大変だろうから、一度会う程度なら大丈夫だし、アリシアさんのためにもなるならとそう言った。

「気持ちだけ受け取っておくわ。ここで私がクリス君を連れて行ったりしたら、また何を頼んでくるのか分からないし、何よりあの人達の利になる行為はしたくないわ。そんな事を頼むなら、私を家から出すって約束してくれたらいいのにそれすらないから」

「アリシアも頑固ね。条件付けで家に戻った方が私は良いと思うわよ? これだけ長い間、家から離れたんだし結婚についてはもう言わないって約束させたらどうなの?」

「言ってるわよ。でも、向こうが折れないんだから仕方ないでしょ?」

 ムスッとした表情を浮かべながら、アリシアさんはそう言うとノアさんは「本当に頑固ね」と笑みを浮かべながら言った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~

チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!? 魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで! 心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく-- 美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!

八百万の神から祝福をもらいました!この力で異世界を生きていきます!

トリガー
ファンタジー
神様のミスで死んでしまったリオ。 女神から代償に八百万の神の祝福をもらった。 転生した異世界で無双する。

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!

にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。 そう、ノエールは転生者だったのだ。 そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

処理中です...