攻略wiki付悪役令嬢が頑張って栄光の一歩を踏み出すまでの軌跡

すらなりとな

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たいけつ!~悪役令嬢、決意の反撃

・13裏の裏_攻略対象その4とその5は粛清に向かった!

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「おや、フラネイル、窓から落下したと聞いたが、意外と元気そうだね?」
「いやはや、流石はフラネイル先輩。
 療養中といいながら、しっかり聖女様へ手紙のやり取りを続けるとは。
 もう僕の好感度はうなぎ登りですよ」

 イザラが悲壮な決意を決めたころ。
 フラネイルは、ラバンとメビウスの見舞いという名の来訪を受けていた。
 自分でも分かるくらい、とてつもなく嫌そうな声で答えるフラネイル。

「そうか。俺からの好感度はもはやゼロだ。
 それで、何しに来た?」
「好感度ゼロといいつつ話を聞こうとするなんて、素晴らしいな。
 そんな君に、新しい商売の話を持って来た」

 メビウスに目くばせするラバン。
 メビウスはうなずくと、手元からリストらしきものをとり出した。
 ズラリと、有名どころの修道院の名前が並んでいる。

「なんだ? 宗教税高額納入団体様のリストか?」
「素晴らしい観察眼ですね、フラネイル先輩。
 ですが惜しい。正しくは、高額納税かつ事業活動をしている修道院です。
 事業内容は政治運動で、主に貴族への宗教的地位の違法販売ですね。
 ああ、そういえば、最近は免罪符販売とかいう副業も始めたんでしたっけ?
 いやあ、フラネイル領の裏路地にある清廉な修道院とは大違いですね」

 もう嫌な予感しかないフラネイル。
 きっぱりと断りの文句を告げる。

「ナイアの一件で教会を宣伝に使って酷い目にあったからな。
 我がフラネイルは商業一本。
 特定の宗教団体とは一切関係ないし、今後もお断りの方針だ」
「ええ。だからこそ、今回出資のご案内に来たわけでして。
 実はそのリストの修道院、これを我々で潰しますので、押収品を格安で買い取ってほしいんですよ」

 が、無情にもとんでもない計画が告げられた。

「あ、もちろん、押収品というのは貯めこんだ美術品だけじゃなく、修道院の土地や建物、奴隷のようにこき使われていた使用人も含まれますよ? 土地は転売するなり、建物は新しい店舗に使うなり、使用人は開放するなりしていただければ結構です。ああ、現金は勘弁してください。高額納税と言いつつ、納税してない分があるに決まってますから、こちらで追徴金として全て回収しますので」
「待てまてマテ! 待ってくれ!
 そういう話は父上とやってくれ!」

 悲鳴を上げるフラネイル。
 だが、無情にもラバンから現実が告げられる。

「もちろん話をしたとも。
 そうしたら、『もともとは我が息子がまいた種だ』『そろそろ、事業を経験する年頃だろう』『息子を、よろしくお願いします』と言われてね?
 いやあ、いい父親じゃないか」

 フラネイルは理解した。
 確かに、話だけ聞けば自分の子どもに任せるには最適な投資事業だろう。
 王族というこの上ない後ろ盾があるうえ、商家としてなりあがったフラネイルには、安く買いたたいて高く売りさばく人材も多く抱えている。
 まさに、損のすることのない話。
 話を持ってきた二人に、問題がなければだが。

「単刀直入に聞くが、今度は何を企んで――いや、やっぱり言わなくていい」
「まあ、そう言わず。ここまでくれば一蓮托生ですよ?」

 つまり、聞かずに金だけ出すなどという立ち位置は許さんということなのだろう。
 普通なら、「だったら帰れ」というところだが、メビウスの試すような視線と、ラバンの興味深そうな視線に言葉を止めた。

 ある程度リスクを負う覚悟がなければ、リターンは得られない。
 聖女がらみの一件を考えると、二人も、相応のリスクと覚悟を背負った上で、ここにいるのだろう。
 ここでリスクを取らない選択肢を取れば、おそらく二人との縁もこれで終わる。

(それは――得策ではないな)

 商人としても、友人としても。

 フラネイルは、さも仕方なさそうに口を開いた。

「はあ、では、事業内容を細かく説明してくれ。
 前も言ったが、嘘、大げさ、紛らわしいを排除するのが優秀な商人だ」
「やはりあなたは素晴らしい。もちろん、事細かく説明しますとも。
 まずは先程のリストにある修道院をセバスチャン――ああ、ラバン兄様のトコにいる腕のいいの従者ですけど、こちらが潜入しますので、証拠をつかみ次第、我々で視察後、検挙、その場で潰します。反乱に発展しても嫌なので、戦力は基本的に王軍を動かすつもりですが、一気に潰したいので、数を揃えようと思っています。傭兵の斡旋ってできます?」
「できなくはないが、傭兵団にも横の連携はある。
 傭兵の間で噂になって、すぐにターゲットに情報が洩れるぞ?」
「ご心配なく。広がっていい噂は、あらかじめ流そうと思っています」
「その狙いは?」
「ほら、この手の怪しい修道院とか宗教系貴族って、教会の偉い人と通じてることが多いじゃないですか。
 きっと、噂を聞いて、そういう人に助けを求めると思うんですよね。
 だから、我々はそこを捕まえることで、先に頭を押さえようと思いまして。
 あ、せっかくだから、見学していきます? クラウス兄様から借りた、ローラ先輩っていう方と――秘密兵器の活躍が見られますよ?」


 # # # #


「ですからですね、教皇様!
 我々はメビウス様の強権に疑問を持っているのですよ!」

 中央の教会。
 神の栄光をたたえるべく壮麗な装飾が施されたそこに、自らの権力を誇る豪華な衣装に身を包んだ聖職者や貴族たちが押しかけていた。
 教皇はまるで民衆を相手にするように、慈愛に満ちた笑みのまま、それに答える。

「皆さまのご懸念は分かりました。
 今までと政治体制が変わり、将来がわからぬ、というのは不安でありましょう。
 しかし、今までの行いを見直す機会でもあります。
 ここは神の試練と思い、自らを戒め――」

 教えを説く教皇。
 しかし、その教えに耳を貸すものは、この場にはいない。

「教皇様!
 彼らは不当な弾圧により疲弊しています!
 試練に耐え忍ぶためにも、我々の支援が必要でしょう!」

 それを代表するように、大司教が声を上げる。
 教皇は変わらぬ笑みでそれを見ていた。

 教皇は、この大司教の手腕を認めていた。
 大司教の手腕がなければ、現在の教会の規模は、もっと小さかっただろう。
 過去の戦争で荒廃した国で、苦しむ民草を救うことも、できなかっただろう。
 ゆえに、教皇は、大司教へ問いかける。

「大司教。
 我々の支援を本当に回すべきは、流行病で苦しむ民草ではないかね?」
「もちろん、民草への支援の準備は進めております! その上で――」
「まあ、待て、大司教」

 だが、始まった回答を、途中で遮る。
 教皇は笑みを保ったまま――しかし、大司教はどこかおかしいと気づいたのだろう、今度は大司教の方から教皇へ問いかける。

「教皇? 何か問題でも?」
「いや、きっと問題はないのだろう。
 君はいつも教会にとって『最適』といえる選択を行ってきた。
 思えば、君とはもうずいぶん長い付き合いになるな。
 覚えているかね?
 学園で神学を学び、卒業する時、戦争で荒廃する街を見て、君と私はこの街を復興しようと誓い合ったことがあっただろう?」
「……覚えているさ。だが、それは果たした」
「その通り。
 そして、それはすべて君の手腕だ。真面目さと清廉さしか取り柄がなく、教皇というお飾りの象徴になるしか道がなかった私と違い、君は金と権力を集めた。
 そしてその金と権力で街を復興し、人々にパンと水を与えた。
 救った人々の数は、私よりはるかに君のほうが多いだろう」
「……いつも言っているが、謙遜するのは止めろ。
 少なくとも、金と権力だけで人心を買うことはできない」
「そう思う君が、なぜ、流行病で苦しむ民草を後回しにする?
 自ら病に侵されてまで慰撫に向かったのは誰だ?
 王家だ。教会じゃない。
 薬をいち早く作り出したのは誰だ?
 公爵家だ。教会じゃない。
 では、教会は何をしていた?」
「……免罪符を売っていたな。金を稼いでいた」
「そうだ。なぜ――」
「簡単なことだ。
 この流行病に備え、薬を作り出すためだ。
 先に公爵家の才媛があっけなく作ってしまったため、完全に無駄になったがね」

 目を見開く教皇。
 大司教は続ける。

「流行病の兆候をつかむのは容易だった。
 教会どころか、その辺の修道院にまで駆け込む人数が増えたからな。
 流行病の兆候をつかんだのは、王家でも公爵家でもなく、教会なのだよ。
 だからワシは、それに備えるべく免罪符という仕組みを作った。
 いささか、金に目に目がくらむ人間が多かったようだがね」

 周囲を見回す大司教。
 聖職者や貴族たちに、動揺が走る。
 中には、席を立って逃げ出そうとする者もいた。
 が、固く閉ざされた重厚な扉が、それを遮る。

「大司教、君は――」
「第三王子の小僧から話が来たときは、どうしようかと思ったよ!
 まさか、薬が完成して、免罪符の役目を終わらせようとしているときに!
 今度は『神の種』などという冒涜的なもので金を稼ごうなどと!
 せっかくの余剰金を、よりにもよって他国の怪しい錬金術師に投資するなどと!
 揃いもそろって欲に目がくらみおって!」
「ま、待て、落ち着け大司教。これは神の試練で……」
「とりあえず都合が悪いことが起きたら試練だのなんだの言うのは止めろ!
 もはやこの者たちに更生の余地などない!
 という訳で――ローラ伯爵令嬢!」

 大司教が声を上げると、貴族たちの中から、ローラが立ち上がる。

「はっ! 大司教様!」
「後は任せたぞ! ワシは教皇と逃げる!」

 老齢を感じさせぬ動きで教皇の手を掴むと、裏口から出て行く大司教。
 あとに残されたローラは、世にも宇宙的な光をたたえ、叫んだ!

「ああ! 皆様は幸せです!
 正しい導きを!
 その身に受けることができるのですから!」

(`・ω・´) アア! 新タナ宇宙ガ! コレゾ愛!

 同時に、宇宙的な咆哮が、響いた!


 # # # #


「お、おい、ラバン?」
「何も聞くな。大丈夫だ、死にはしない。
 クラウスめ……何が可愛い女の子だ」

 教皇との謁見の間を見下ろす、教会の二階。
 フラネイルは、眼下で繰り広げられる阿鼻叫喚に、ラバンへ疑問の声を投げかけていた。が、ラバンも予想外だったのだろう、回答は返ってこない。
 そこへ、大司教とメビウスがやってきた。

「ふん、奴らにはふさわしい末路よ」
「いやあ、大司教様の提案には驚きましたよ。
 まさか、クラウス兄さまから触し、いや、あー、秘密兵器を借りるとは」
「もともとはローラ伯爵令嬢の提案だよ。
 業務上横領に贈収賄、その他もろもろの罪で死罪にするよりマシだろう、とな」

 階下へ目を向ける大司教。
 そこでは、貴族たちが人としての大切な何かを吐き出すような叫びを上げていた。

「まあ、あれで精神が清らかになるのであれば、ワシとしては文句はない。
 どちらかというと、君の方に興味があるな、フラネイル君」
「え? おれ、いや、私ですか!?」

 急に話を振られ、声を上げるフラネイル。
 大司教はいかにも悪人という笑みを浮かべながら続けた。

「ああ、そも、あの者たちに金を握らせ、『神の種』とやらの宣伝の許可を出させたのは君だからな。
 金の亡者どもの素早い動きは、むしろ笑えるくらいだったぞ?
 何せ、私の元へラバンからタレコミがあった頃には、すでに動いた後だったからな。おかげで、ラバンに帽子の下へ家畜用の脱毛剤を仕込まれるところだったよ。
 それで、今度は、取り潰しになる修道院の財産を狙っているとか」

 青くなるフラネイル。
 が、ラバンが平然と答えた。

「まあ、そう脅さないでください。
 フラネイルも、ナイアからは家畜用の飼料としか聞かされていなかったのです」
「ふん、まあ、そうだろうな。
 教会の中にも、流行病が収まった後の生産力の低下を危惧して、無理にでも許可を出そうとしたものもいたくらいだ。それに、この程度の脅し文句で顔を青くしているようでは、ロクに陰謀も動かせまい」

 どうやら助かったようだ。
 しかし、今度はメビウスが大司教へ問いかける。

「そういう大司教様こそ。
 クラウス兄さまより、ローラ先輩に命じてイザラ様に罪を着せようとしたとか?」
「ああ、あれは金の亡者どもを釣り上げるのが目的だったからな。
 ローラは生餌にすぎぬ」
「つまり、ローラ先輩を脅かして、すぐにばれるような犯罪をやらせて、それをきっかけに大規模な視察をやって、他の汚職聖職者や貴族を一掃する予定だった、と?」
「まあ、そういう事だ。
 伯爵家と公爵家にも、後に無罪の証明と家名の復活、噂程度で離れていく者のあぶり出しを確約したりと、それなりに苦労もしたのだが、結局、クラウス王子にばれて意味がなくなってしまったな」

 何が面白いのか、悪い顔で笑いあうメビウスと大司教。
 そこに、ラバンも加わる。

「それで、教皇様は? この件はお知らせしたのですか?」
「ヤツは教会最後の良心だ。こんな醜悪な光景は見せられん。
 部屋に監き、いや、休ませている。
 なに、どうせこの一件で教会全体に動揺が走る。
 それを鎮めるために、教皇様はすぐに忙しくなるだろうよ」
「なるほど、つまり、教皇様がお忙しい間、僕たちで好き勝手できるわけですか。
 素晴らしいですね、ラバン兄さま」
「メビウス、せめて教皇様のお気を煩わせぬように解決すると言い給えよ。
 では、大司教様、我々は修道院を襲う、いや、視察する必要がりますので」
「うん? 君らがやるのか?
 ワシはてっきりクラウス王子が直接兵を率いると思ったのだが?
 メビウス、君は裏でこそこそやる方が得意だろう?」
「そうなんですが、残念なことに、クラウス兄は今頃、隣の国でして」
「ああ、例の予言か。
 まったく、聖女などというものはロクなものではないな」

 三人の悪だくみは続く。
 話についていけなくったフラネイル。
 無意識に後ずさりして、

「おや! 貴方はフラネイル様!」
!(^^)! 悪者ハ! スベテ片付ケテ来マシタ!

 ぶつかった生命体に、絶叫を上げた。
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